1月4日の朝日新聞が報じたところによれば、全国各地の離島の人口が急減しているそうです。離島人口は、1955年と比べ、2020年は3分の1にまで減少しています。
もちろんこれは、沖縄の離島も同じです。
夏を中心に大勢の観光客で溢れかえる、宮古・八重山の島々。それにも拘わらず、宮古島と石垣島以外の島は、人口が減っています。
そのペースも結構凄まじく、例えば波照間島は、50年前の本土復帰の時に約千人だった島の人口は、今や500人を割っています。
同じく、約4千人だった与那国島は、1600人余りに。しかも、2016年に移り住んだ自衛隊員とその家族250人程を含めての数字です。
西表島は、約3千500人が約2千400人になっています。
小さな島ではもっと顕著で、鳩間島が約200人から30人ほどに、宮古島のお隣の大神島も約200人から20人ほどにまで減少しています。
竹富島でも、約400人が320人となっています。
日本全体の人口は、昨年12月現在約1億2316万人で、減少傾向ではありますが、ピークだった15年ほど前と比べて1%程度しか減っていません。
離島の人口減少がハイスピードで進んでいることがよく分かります。
もっともこれは、離島だけの問題ではなく、もちろん沖縄だけの問題ではありません。
過疎地は、若い人にとっては学校や仕事、高齢者にとっては医療や介護の面で、住みやすい場所とは言えなくなっています。それが島になると、物流の問題も生じます。
さらに宮古・八重山の離島ともなれば、物流の拠点となる宮古島・石垣島ですら離島扱いされているわけです。
生まれ育った地、というだけではもはや限界です。
しかし、宮古・八重山諸島に限っては、観光客が大勢来るから大丈夫だろうという見方もあります。
自分の考えは逆です。こんなに観光客が来るのに、それでも人口を維持できていないと捉えるべきだと思うのです。
例えば、波照間島の年間入域客数は延べ32,857人(令和6年)です。
海が荒れやすく、八重山の中で最も難易度の高いと思われる孤島ですら、夏を中心にこれだけの人がやって来てくれます。
それでも、島人の生活を支え、インフラを維持するのは難しいようです。年間50万もの人が押し寄せる竹富島を除いては、多かれ少なかれ、どこも同じことが言えます。
そんなところに、万一観光客が来られない事態に陥ったら、例えば自然災害とか、交通障害とか、事件・事故が起こったら、それをきっかけに島の命運が尽きてしまうまも知れません。
伊良部大橋で宮古島と繋がる伊良部島。
イメージでは、宮古島の一部のような感じですが、かつては独立した町であり、人口も1万2千人程いました。
今では、島の人口は5千人程にまで落ち込み、高校も廃止され、現実にも宮古島市の一部となっています。
同じく、来間大橋で宮古島と繋がる来間島。
数百人収用のリゾートホテルは出来ましたが、島の人口は540人から約150人にまで減少し、小学校も中学校も廃止されました。
橋が架けられたことによるストロー効果の影響だと思われますが、宮古島市自体の人口も僅かながら減っています。
コロナ以来ずっと感じているのですが、沖縄というところは、行政も観光関係者も、観光客は来て当たり前と思っている節があります。
改めて書きませんが、観光客を大事にしない、観光客の立場になって親身に考えてくれないと思う出来事が、いくつも、いくつもあったのです。
もちろん、観光関係者を十把一絡げにしてそう言い切るのは失礼でしょうが、全体としてはそうだということです。
観光資源があっても、それだけでは島は守り切れないということなのです。夢のような開発計画を語る前に、足下の現実に向き合った方がいいと思うのですが。
それとも、この際小島は切り捨て、宮古島と石垣島に全て集約するのでしょうか。
日本の人口は減少傾向にある。離島はその傾向が著しく顕著である。観光地である宮古・八重山の離島でも、全国平均を遥かに上回るペースで人口減少が進んでいる。
残念ながら、これが現実なのです。
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