X(Twitter)

2025年9月18日木曜日

沖縄の土地、宮古島の土地の価格が上がってゆく

 

 物価高です。

 コメからマンションまで、日本の物価上昇率は何とG7の中でトップなんだそうですが、そんな中、沖縄の土地の価格上昇率が全国トップだという、恐ろしい話をお伝えします。




 基準地価の発表があったのは9月16日。

 沖縄県の地価上昇率は、住宅地が5.7%(前年5.8%)で全国1位、商業地が全国3位、工業地がで全国2位で、住宅地の上昇率は10年連続日本一なんだとか。


 首都圏とか関西圏などの並み居る強豪を抑えてこの数字ですから、ぶっ飛びますよね。



 それでは沖縄県内ではどうなっているかといえば、 市町村別の住宅地の地価上昇率は、宮古島市と今帰仁村が11.2%で同率トップ。
 今帰仁村はジャングリアの開業の影響と言われています。

 宮古島市は、商業地の市町村別でも、豊見城市と並び12.5%でトップでした。
 豊見城市は、アウトレットモールの影響と言われています。


 基準地価と似たようなものですが、地価公示価格というのがあって、2024年の地価公示価格(1月1日時点)は、宮古島市では前年に比べた伸び率が、商業地で12.4%、住宅地は12.3%と、いずれも県内トップでした。


 バブルと言われる宮古島ですが、それにしても一体どうなっちゃっているのでしょうか。




 その原因については、色々と検索してみたのですが、専門家なる人達の見解は、「リゾート開発と円安による海外からの投資が牽引した」、とまあ、分かるような分からないような無難な回答がほとんどでした。

 太ったのは、暑くて運動不足の上にアイスクリームなど糖質を多く採るから、みたいなもので、嘘ではないけれど、そんな単純な話ではないだろうと思います。


 要は、よく分からないか、もしかしたら言えない話なのかも知れません。

 それでは、これから先はどうなるのでしょうか。沖縄の、そして宮古島の土地価格は上がり続けるのでしょうか。




 ほとんどの専門家の見解は、「当面この状況が続く」としています。マスコミも何のツッコミもなくそのまま報じています。

 しかし、「当面」とはいつなのか、それが知りたいところじゃないですか。3か月なのか、10年なのか。


 そこで、当ブログの見解を申し上げると・・・なんて言ってみたいところですが、そんなの分かるはずはありません。

 経済の専門家でもないし、専門家だって先のことは分かるはずはありません。

 それでも、敢えて戯言を言わせていただくならば、沖縄県の地価上昇は続かず、高止まりもしないのではないかと、個人的には思うのです。

 理由は、経済には波があるからです。

 


 日本には、「土地の価格は上がることはあっても下がることは絶対にない」という土地神話がありました。

 根拠は、「人は増えても土地は増えない」という理屈でしたが、平成初頭のバブルの時代を頂点にして、土地の値段は下がりました。

 現在では、少子化・過疎化が進み、全国に空地・空家が増え社会問題になっている中、それでも土地がまた値上がりを始めているのです。


 あのとき、「土地は値下がりしない」と言った人も、「もう土地は値上がりしない」と言った人も、結果としてどちらも不正解だったことになります。

 

 昭和の時代には、貯金をすれば利息が付くというのは当たり前でしたが、リーマンショックの頃から、金利がほぼゼロになりました。貯金をしても利息が年0.001%とか。

 ちょっと前までは、国の貯蓄増強中央委員会なんていうのがあって、国民に貯金を奨励していたのです。

 しかし、ゼロ金利になると貯金をしてもらっても銀行は儲からないので、今度はニーサだのイデコだのという税制優遇制度まで作って、官民挙げて「貯蓄はするな投資をしろ」旋風を吹かしまくっていたところに、金利が再び上がり始めています。


 経済の専門家でなくとも、ある程度長く人間をやっていると。「歴史は繰り返す」「この道はいつか来た道」と感じることが多いのです。


 それでは、沖縄の土地、宮古島市の土地の価格上昇はどうでしょうか。




 宮古島市に限って言えば、リゾート開発にとって不都合な真実がいくつかあるのです。


 アメリカの大手旅行サイト Hotels.comが、ホテル価格指数レポート2025というのを発表しています。

 この中の、人気旅行先の平均宿泊費を前年と比較している項目では、平均宿泊費が下がっている宿泊先の第1位は宮古島市で、平均宿泊費は1万9千円、対前年比17%減だそうです。


 この数字は、観光客が去年より安い宿に泊まったとか、宿泊数を減らしたという可能性もあるので、単純にホテル単価が17%下がった訳ではなさそうですが、それにしても、四捨五入すれば2割安という数字はちょっと驚きます。


 自分の経験ですが、ちょっと前に記事にもしましたが、お盆休みである8月16日土曜日に、一人で泊まれる宮古島周辺の宿を、それも7月下旬になってじゃらんで検索したところ、何と113件もヒットしました。

 やはり宮古島は宿余りだと感じるシーンでした。



 これも以前に記事にした話ですが、りゅうぎんリポートによれば、沖縄県全体でホテルが供給過剰(詳しくは、こちら。)らしいし、宮古島では今後水不足の恐れがある(詳しくは、こちら。)そうです。



 加えて、家賃の値上げや固定資産税の負担など、島人の生活にも悪影響を及ぼすとなれば、「何とかしろ」という声も大きくなっていくでしょう。



 経済には波があるという経験則を前提に、こうした状況を加味して考えれば、リゾート開発と円安による海外からの投資が牽引して、宮古島市の土地の価格が長期にわたって上昇し続ける」とはなかなか言い難いでしょう。

 本音では皆、「この道はいつか来た道」と感じ、どこかに潜んでいる時限爆弾がいつ爆発するか、怯えたり期待したりしているのではないかと思うのです。
 

 そうはなって欲しくない人達が、インバウンドという呪文を唱え続けているのだとも考えられませんか。
 




 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿