台風予報の中、宮古島に行った結果報告です。前回記事の続きになります。
10月1日、羽田からANA87便(羽田発11:45)で出発します。
全日空は、台風の影響を考慮し、この便以降を手数料無しでの変更・キャンセルが可能としたので、そのせいかガラガラでした。
着いてから真っ先に行ったのが宮古神社と漲水(はりみず)御獄。もう、神頼みしかないっしょ。
意外にも風はなく天気は薄曇り。午前中は少し晴れたらしい。
前浜に行ってみると、水上バイクなどは全て引き上げられていて、静かな前浜が戻っていました。
これはこれでなかなか良いことです。
翌10月2日は、終日ほぼ曇。風は思ったほど強くないけれど、海に行くとうねりのせいで、波はメチャメチャ高い。
遙か彼方に強い台風が来ているんだなと実感させられます。
10月3日になると悲しいかな、終日ほぼ雨。時々雨は止むも晴れる気配などまったくありません。
一方、風は弱く、航空機は多良間行きのプロペラ機を含め、予定通り運航されていました。
ということで、出発2日前に、「1日に行って4日に戻ること自体は問題なさそう。滞在中、最悪の場合は2日間宿に閉じ込められるけれど、運がいいと、台風直前の謎の晴れ間に遭遇したり、滅多にない真っ赤な夕焼けが見られるかも。」と思ったのですが、そのとおりの結果になりました。
航空機は往復とも何事もなく飛び、ただ、宿に閉じ込められる最悪の事態には至らなかったものの、晴れ間も夕日も現れずでした。
なお、台風により近い八重山では、与那国島・西表島などで大雨に見舞われたほか、うねりによる高波の影響で、各島を結ぶ船は、欠航が相次いだようです。
さて、今回の気象庁の台風18号の進路予想は、まったく当たらなかったことになります。
下の図は、9月27日の予想図です。
当時はまだ熱帯低気圧だったものが台風になって、10月2日午前3時には宮古島近海を中心に、台湾から沖縄本島を含むエリアのどこかにあるというものでした。
予報円がやたらと広いのは、予報の精度が低いということです。ちなみに気象庁は、台風が予報円の中に入る確率を70%としています。
(気象庁HP)
ところが、実際の10月2日午前3時には、宮古島接近はおろか、27日時点の予報円にすら入っていない台湾の南南西にあって、猛烈な勢力となっていました。
それから24時間後の10月3日なると、台風は台湾に上陸もしないまま、その場で勢力を弱めました。
一方、同じ気象庁でも当たった予報もあったのです。9月29日発表の週間天気予報です。
10月2日・3日の宮古島地方は、暴風雨にはならず、普通に天気が悪いという予報です。3日に関しては曇時々雨という程度では済まなかったですが、それでも、直接台風の影響を受けないという予報は的中したのです。
よく見ると、2日・3日の予報は信頼度A(翌日の予報並みの信頼度がある)になっていました。自信があったということでしょう。
この段階での台風の進路予想では、宮古島は暴風圏内に入る可能性も十分あったし、少なくとも強風域に入ることは免れられない感じだったのに。
(気象庁HP)
結果論ですが、気象庁の台風18号に関する9月27日の予報は、10月の始め頃に日本の南西の方に台風が発生するという以上の意味はありませんでした。
14号台風は、予想進路どおりにピタッと沿って進んで行きましたが、最新の科学を以てしても予測できないことがまだあるのだと思います。
しかし、それならば、何故予報が外れたのかを解説してもらわなければ、台風情報が発表される6時間毎に右往左往するしかありません。
気象庁の台風情報をそのまま伝えているだけなのに、「警戒」「大荒れ」「災害級」などという大袈裟な見出しをつけて配信する報道も信頼ができません。
これならば、ストレスになる分読まない方がマシです。
結局は素人が、気象庁の台風進路予測、週間天気予報、衛星写真、アメダスなどのデータ、そして、JTWCやWindyの予測、航空会社の動向などの様々な情報に加え、地元の人の経験則も踏まえ、自己責任で旅行の可否を判断をしなければならないのです。
だったら、もっと情報が欲しい。気象庁は、情報を持っているのです。
当初何故その進路を予測したか、何故西側に逸れることになったのか、何故予想外に発達したのか、何故北上が拒まれたのか。
週間予報担当は、何故3日前に宮古島地方は台風の影響を直接受けないと予測できたのでしょうか。
理由も途中経過にも触れず、予報だけをクルクル変えるなと、愚痴のひとつも言いたくなります。
27日時点では、台風は2日には、宮古島近海を中心に台湾から沖縄本島を含む円内の何処かにあると予測したわけですが、この時点で気象庁が、台湾と沖縄本島が同じ可能性だと考えていたとは、今となっては到底思えません。
でも発表されるのは、まん丸の円内の何処かということだけです。これをどう読み解けというのでしょうか。
そんなこんなで、天気には見放されましたが、行き慣れた宮古島で、いつもの宿に泊まっていたので夜の部は楽しめました。
自分としては、まあ行って良かったということになるのですが、オーシャンビューがウリでお値段超高めのゴージャスホテルに泊まった人は、冬の日本海みたいな海しか見られず、魅力半減では済まないくらいガッカリしたと思います。
そう考えると、旅行もある意味ギャンブルですよね。
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