「光あるところに影がある」
昭和の終わり頃には既に子供だったという人は、もしかして懐かしいと思っていただけたのではないかと思いますが、白土三平原作の忍者アニメ「サスケ」のオープニングです。
ところが、「絶景あるところに闇がある」のが、宮古島なのです。
宮古島の周辺の海では、以前から金にまつわる意地汚い話が度々聞こえてきました。
下地島の中の島では、25年ほど前にライフジャケットを着けていない観光客に、半ば強制的に有料でライフジャケットを貸し付けていた輩がいました。
中の島では、その後も何年かに一度くらいの間隔で、違法な商売をする人間が出没しています。
来間島の長間浜では、路上に勝手に駐車場誘導標識を立て、それに沿って進むと私有地の有料駐車場だったという事がありました。
池間島では以前、海岸に降りる道(私有地)で「協力金」を徴収していました。
協力金と聞くと、何か自然保護にでも活用されるイメージを持ちますが、ここの「協力金」は地主のサイフに協力するのです。
ちなみに、沖縄県では条例によって、海に続く通路で金を取ることは、喩え私有地でも禁止されています。
ほかにもえげつない商売やら、既得権益の主張やらをする人間が後を絶ちません。
このようなことは、今までは宮古島周辺だけで、本島は分かりませんが、石垣島などでは聞いたことがありませんでした。
そんな闇の中でも特段強烈だったのが、東平安名崎で地元の自治会がやっていた”協力金徴収活動”でした。
東平安名崎は、宮古島を代表する景観地の一つですが、コロナ禍の2021年末頃から、市有地の占用許可を得てプレハブ小屋が建ち、来場者から300円以上の「入場協力金」なるものが徴収されていました。
そこでは幟が立てられ、「職員」が常駐し、「協力」を要請するのですが、実態は「ご協力をお願いします」ではなく「払わなければ入れない」に近いものだったといいます。
そのことで市に苦情が殺到し、市議会でもその問題が取り上げられたというのだから、よほどの騒ぎだったのでしょう。
市に建物設置のための占用許可申請をしたのは、地元の自治会でした。
協力金は、環境美化活動に用いられるという触れ込みでしたが、事業目的には地域住民の雇用維持が含まれていました。
不審に思った人達が調べたところ、事業は委託され、委託先が徴収員を雇って集金し、協力金のほとんどが徴収員の人件費に消えていたとのことです。
この「協力金」は、1年余で事実上中止になり、今ではその痕跡すらもありません。
今更この記事を書こうと思い立ったのは、ふと、竹富町の訪問税も本質はこれと同じではないかと思ったからです。
東平安名崎の環境美化に役立つならと思って払った協力金が、徴収員の給料に消えて行った vs オーバーツーリズム対策に役立つならと思って払った訪問税が、島民の生活向上のため消えて行った。
「光あるところに影がある」
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「絶景あるところに闇がある」
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「綺麗な海があるところに自然保護を口実に金集めができると思う奴がいる」
そう考えると気が滅入ります。宮古島の闇が海を越えて、八重山まで到達してしまったのでしょうか。
※
当ブログでは、竹富町の訪問税条例にしつこく反対していますが、オーバーツーリズム対策なら、使途をそれに限る目的税にしてください。
竹富町の一般財源として使いたければ、竹富町民を非課税にするのは不合理です。
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