2021年11月1日月曜日

こんな綺麗な海で泳いでみたいと思いませんか Ⅲ

 

 

 下地島の北西、通称17ENDの海。海が綺麗な宮古島周辺の中でも、トップクラスの極上ビーチです。

 その17ENDで、先日、当ブログ専属モデルの撮影会を行った・・・





 わけではありません。すんません。

 専属モデルではなくパートタイムモデル、ですらなく、ほぼ瞬間モデルになってくれたのはAさんとYさん。


 かくして、最初にシャッターを押した1枚が冒頭の写真です。
 なかなかいい感じで撮れました。背景に誰も写っていないので、プライベートビーチ感も満載です。

 しかし、ちょっと堅い。これでは綺麗な海に行きました、という記念写真です。


 実は、この後どう撮るかはとても難しいのです。

 教科書的に言えば「カメラマンとモデルのコミュニケーションが大切」ということなんですが、そりゃ分かっちゃいるけど、どうやってコミュニケーションを取っていくかが難しいんです。


 でもこの二人は、ノリがいいというか、センスがいいというか、すぐにこちらの意図を理解してポーズを決めてくれました。




 こうなると、こちらも気合いが入ります。記念写真ではなく、ポートレート写真。

 


 ソロ写真も。





 この日、宿に戻ると同宿のお客さんから、「今日17ENDで女の子の写真撮ってたでしょ。」とツッコミが。

 どーして分かったんすかぁ?

 聞けば、皆が泳いでるビーチで、一人だけリュックサックを背負って一眼レフカメラを肩から下げていたから、目立ったのだとか。


 うわあぁぁぁ~ 怪しいオッサンだったのかぁ~ 泣

 
 しか~し

 17ENDでは、カップルも女子同士でも、みんな写真を撮っていますが、カメラはほぼスマホです。

 スマホカメラは、カメラの性能としてはすっごく良くなっていますが、スマホのディスプレイ(カメラとしては背面モニターの役割)は、明るい屋外ではよく見えません。

 きちんとしたフレーミングは難しく、大雑把に見当をつけて撮るしかありません。


 その点、一眼レフならファインダーを覗いて、構図はもちろん、露出やピントも確認しながら撮れるので圧倒的に使いやすい。

 やっぱり、餅は餅屋なのです。


 で、気を取り直して、写真の続き。





 でも、次回からもう少し目立たないようにしよう。ちなみに、リュックの中には、交換レンズ、予備のバッテリー、傘が入っていました。


 という話はともかく、短い時間でしたが、なかなかいいカットが撮れました。何と言ってもモデルが良かったですね(カメラマンもちょっと良かったかな。笑 )。ありがとうございました。

 10月の午後2時過ぎだったので、西向きの17ENDは逆光気味。ここの海本来の美しさは表現するには厳しい条件でしたが、その分、モデルは引き立ったと思います。
 
 ブログアップも快諾していただきました。重ねてお礼申し上げます。


 
 タイトルに「Ⅲ」とつけたのは、同じタイルの記事を以前にも書いたからです。3年前と6年前になります。


 バブル的狂乱、そしてコロナへの過剰反応など、ここ2~3年落ち着かなかった宮古島周辺ですが、それでも、海だけは変わらず綺麗でした。

 そこで、三度、宮古島観光協会になり代わって叫びます。

 こんな綺麗な海で泳いでみたいと思いませんか




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2021年10月27日水曜日

秘境にある天国 西表島イダの浜2021

 

  
 西表島の秘境船浮。
 その船浮には、八重山でも五指に入ろうかという絶景ビーチ、イダの浜が、ひっそりと横たわっています。


 タイトルの「2021」は、過去に当ブログで紹介したことのある場所を、今年撮った写真と共に近況をお伝えする企画です。


 船浮自体が秘境ですが、イダの浜に行くには、集落からさらに林の中を10分ほど歩かなければなりません。



 こんな所を歩いていて、本当に海に着くのだろうかと不安になった頃、突然視界が開けて、美しい海が現れます。




 これがイダの浜です。

 美しいだけではなく、穏やかな海です。西表島の入り組んだ地形の中にあるこの浜は、波が立ちにくく穏やかなのです。

 正面に見えているのは外離島(そとぱなり)という島です。 




 イダの浜は、北西方向に海を見る400㍍ほどのビーチです。ずっと端まで歩いてみました。ここがビーチの北端です。



 そこから振り返って、ビーチの全景を見渡します。



 こちらは、南の端から眺めたイダの浜。




 一見白砂の砂浜ですが、砂ではなく親指大の枝珊瑚のかけらが堆積しています。



 沖縄のビーチの砂が白いのは、内地の大部分のビーチのように山から砂が運ばれたのではなく、珊瑚のかけらが波で砕けて砂状になったものが打ち上げられ、砂浜を形成しているからです。

 ここの砂浜は、砕ける前の少し形が残っている珊瑚のかけらでできています。



 ヤドカリも歩きにくいのでは?




 透明度が高いのは、波が砂を巻き込まないからです。

 かつては、シュノーケリングポイントとしても紹介されていましたが、今年泳いだ人に聞いた話だと、もう珊瑚はあまりないとのこと。

 5年前の珊瑚の白化で、石西礁湖は相当大きなダメージを受けたようです。



 

 本当に天国のようなビーチですが、数年前は、この浜の後背地が企業に買われたとか、ホテルの建設が発表されたとか、先行きどうなることかと心配されましたが、その後特に動きはないようです。


 昔に比べ、来訪者も増えました。それでも、人がいるのは日中の僅かな時間だけです。

 コロナの影響ももちろんありますが、落ち着いた秘境の天国が蘇りつつあります。





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2021年10月22日金曜日

絶景なれど神聖な場所 宮古島のピキャズ

 


 宮古島の中心市街地に最も近いビーチであるパイナガマビーチ。その少し外れに、ピキャズと呼ばれる、絶景のビューポイントがあります。

 

 ピキャズの話をする前に、ちょっと別の話をさせてください。先日宮古島で、とんでもないことを見かけたのです。


 宮古創世の神を祭る場所、漲水御獄(はりみずうたき)。

 沖縄の御獄は、ほとんどがその地域で厳格に管理されていて、古くからの仕来りにより、立ち入っていいのは、何時、何処の誰だ、などと決められています。

 よそ者が勝手に入ることは、ほとんどの御獄で禁じられています。

 しかし、漲水さまは別で、むしろ、宮古に行ったなら、必ずごあいさつをした方がいいとされています。
 自分も、ちょっとした験担ぎで、ほぼ毎回お参りに行っています。

(拝んでいる人とは関係ありませんが。)


 その漲水御獄で、社殿に入り込んでいた観光客3人組を見かけたのです。お参りするといっても、賽銭箱の手前で拝むのは日本人としての常識でしょう。

 自分は漲水さまからすればよそ者なので、「入るな」とは言う立場ではないですが、一応、「立ち入らない方がいいですよ」と注意はしたのですが、「なんで?」と言わんばかりにキョトンとしていました。

 彼らとて、自分達の地元では、まさか神社の社殿に入り込まないでしょうから、南の島に遊びに来て気が緩んでいたとしか思えません。



 さて、話をピキャズに戻します。

 ピキャズは、単なる絶景ポイントというだけではありません。拝所(うがんじゅ・うがん)と呼ばれる、神霊がよりつく聖域です。

 言い伝えに寄れば、胴体がこの丸い池のような部分と同じ太さの巨大な龍が、この場所から海と空を行き来しているとか。


 また、幼少の仲宗根豊見親(なかそねとぅーみや)が、当時宮古の首長を努めていた大立大殿(うぷだてぃうぷとぅぬ)と出会い、魚玉をうつ(漁獲の分配)様からその聡明さが見初められ、大立大殿の養育を受けて、後に後継者として島を治めたという伝承が残されている、由緒ある場所でもあります。(宮古島アプリ 綾道より)




 神司(かんつかさー)という神職の女性が、時々ここで祈りを捧げます。龍に呼ばれたら祈りに来るのだそうです。

 神司は、この岩の部分に正座して祈ります。下の写真の白い部分は、ろうそくが溶けた後です。




 そんなピキャズですが、その美しい景観が話題となり、ネットを中心に情報が広がっています。

 ピキャズは、丸い池のような形をしていますが、二つ上の写真のように小さな穴で海と繋がっています。
 ここは池ではなく海なのです

 有名な下地島の通り池をミニチュアにしたような場所です。


 なんでも、繋がることを「ぴきゃず」といい、(地下で水脈が)繋がっている場所だから、ピキャズというのだとか。
 まあ、この点については定かではありませんが。



 ”池”の部分には、珊瑚もあります。ルリスズメダイやツノダシもいました。数年前の珊瑚の白化前は、もっと綺麗だったそうです。




 そのピキャズが最近何かと問題になっています。

 一部の観光客が、ここに来て、神司が祈る場所に腰掛けて足を投げ出し、反対側からその写真を撮ってSNSに投稿するといったことが横行しているらしいのです。

 中には、水着で写真を撮る人も。

 ”池”部分で泳いだり、SUPで進入する人もいるそうです。


 確かにここは立入禁止ではないし、聖地であることを知らせる看板などもありません。知らないでやっていたのだろうと思います。

 しかし、島人にとってはそれで済む問題ではありません。ここで泳げば、珊瑚を破壊する恐れもあります。




 
 ピキャズは、島人の信仰心に支えられた聖地(拝所)です。

 御獄のような施設はありませんが、祈りを捧げる場所に水着や軽装で座り込んだり、龍が空に昇るとされる海で泳ぐことは、そこを神聖な場所と考える人達からすれば、あり得ない所業です。


 この記事を書きたくなったのは、冒頭でお話しした、漲水御獄に進入した輩の件があったからです。

 観光客であっても、目的が神社仏閣巡りとか、パワースポット巡りの人であれば、決してこんなことはしないでしょう。
 ビーチリゾートに来て気が緩んだのでしょうが、島人が見たら観光客に対して不快の念を抱くのは間違いありません。

 なんでわざわざ島人に喧嘩を売るようなことをするんだ!と思います。



 ピキャズも同じです。島人の要請を受けて県なり市が、立入禁止にすれば、もうこの景観を見ることはできなくなります。

 そうなる前に、市か、観光協会が、ここは聖地であるから気を付けるよう促す看板を立てて欲しいのですが、それまで当ブログとして、ピキャズは聖地であることをお知らせした上で、節度ある行動をするよう呼びかけたい思います。





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