月日が経つのは早い。本当に早い!
伊良部大橋が開通して、もう10年になるなんて信じられますか。
今ではあって当然の伊良部大橋ですが、ホンの10年ほど前までは、宮古島の平良港からフェリーに乗って伊良部島に渡っていました。
当時、船から見た伊良部島の佐良浜港です。
こちらは工事中の伊良部大橋。トゥリバーからの眺めです。
開通後は、宮古島の一大観光スポットとなり、下地島空港と共に、宮古島バブルを牽引する役割を担いました。
自分も写真を沢山撮りました。美しい宮古の海に架かる長大橋は、それだけで絵になります。
車ではもちろん、歩いて渡ったこともあります。宮古島に行けば、滞在中にこの橋を渡らないことはないというくらい利用しています。
渡口の浜にも、17ENDにも格段にアクセスし易くなりました。
完成前の2006年(平成18年)に沖縄県が作成した、伊良部大橋の整備効果をアピールするチラシでは、生活環境・文化水準の向上や雇用機会の創出・人口の定住化の促進が謳われていました。(チラシはこちら。)
一方、伊良部島の人口は、開通前の2014年は5418人だったのに対し、10年後の2023年には4863人にまで減少しています。
この間、宮古島市の人口は、約5万4千人で横ばいであることから、伊良部大橋開通でストロー現象が起こった典型例ともいえるでしょう。
2021年には伊良部島唯一の高校である伊良部高校が閉鎖されました。小中学校の統廃合もありました。
救急車が橋を渡って伊良部島の患者を宮古島の病院に搬送できるようになりました。そういった面で、伊良部大橋の生活・文化水準の向上に貢献していることは間違いないでしょう。
しかし、いいことばかりを語って、約400億円という巨費、しかもほとんどが国費(国の税金)を投じたのですから、その効果は当初の想定どおりだったのかは、検証されなければならないと思います。
伊良部大橋開通で誰が一番笑ったのか、考えるとちょっと複雑な気持ちになります。
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