2025年6月9日月曜日

沖縄が梅雨明けしちゃった!

 


 6月8日、気象庁は「沖縄地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。

 いくら何でも早過ぎじゃね? と思ったら、史上最速タイ記録だそうです。平年よりも13日、去年よりも12日早い梅雨明けです。




 ただ、これが異常気象なのかと言えば、必ずしもそうとも言い切れません。

 沖縄各地で海神祭(ハーリー)が行われるのは、旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)ですが、ハーリーが終わると沖縄は梅雨が明けると言い伝えられています。

 今年の旧暦の5月4日は、新暦の5月30日だったので、そろそろといえばそろそろだったのです。


 梅雨入り前に前線が停滞していた時期もありました。

 気象庁によれば、宮古・八重山共4月は平年並みの雨量だったようですが、3月は平年を上回る雨量を観測しており、実質的な梅雨時期が早めに来たとも考えられます。


(今年4月24日の天気予報)


 一方で、ちょっと変だなという感じもします。

 今年の梅雨入りが一番早かったのは、沖縄地方ではなく九州南部で、平年(6月2日)より大幅に早い5月16日だったのです。

 その後、奄美地方が5月19日、沖縄が5月22日と続きましたが、前線が南から北上する通常パターンではなかったのです。


 そして、台風がまだ1つも発生していません。台風1号の発生は、最も早いのが2019年の1月1日、最も遅いのが、1998年の7月9日です。


 記載日現在、気象庁、米軍とも台風情報は発表していません。




 こうなると、真っ先に心配になるのは水不足です。

 本島地方のダム貯水量は平年の92%と報じられました。10%未満の不足ではありますが、梅雨明け後の期間が長くなるため、余談は許しません。


 ダムのない宮古島は特に心配です。

 話が逸れますが、先日放映されたNHKのブラタモリで、宮古島の地下ダムが紹介されていましたが、あれは農業用水専用で、水道水への転用はできません。

 水道水確保のためには、雨が降ってくれるのを待つしかないのです。

 


 早くも梅雨明けの沖縄では、真夏の太陽が輝いていることでしょう。

 観光客としては、今すぐにでも飛んで行きたいところですが、島の人にとっては、そんなことを言っている場合ではないですよね。


 気象庁は、毎年季節現象を観測しています。
 季節現象とは、ある季節にだけ現れ、その季節を特徴づける生物活動や大気・地面の現象で、梅雨も重要な季節現象です。

 毎年、梅雨入り梅雨明けを発表するのは、それを観測し続けることで、気象変動の傾向を探るためです。


 例年と同じ時期に適度な雨が降って、適度な規模の台風がやって来てくれる、というわけにはいかないのでしょうかねぇ。





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