2021年8月3日火曜日

ブログ9周年記念 残したい沖縄のビーチ9選

 

 コロナ禍で、沖縄を訪れる観光客が激減しています。
 しかし、2年前の夏は、外国人観光客を含む大勢の観光客で、沖縄の各島は溢れかえっていました。

 観光業に携わる人にとっては、この2年間は耐えがたい時間であったろうと思いますが、もしかしたら、自然にとっては、人が減って負荷の少ない、しばしの休息だったかも知れません。

 ワクチンのおかげで、コロナ禍の先に微かな光が見えてきました。その一方、早ければ来年の夏には、再び観光客が大挙して押し寄せているかも知れません。


 そんな今、30年後もエバーグリーンであってほしい沖縄の美しいビーチを、9周年にちなんで、9箇所集めてみました。
 ビーチ=砂浜で、かつ、人が泳いでいるような場所が対象です。


 ブログ9周年記念は、自分の思いも込めて、「残したい沖縄のビーチ9選」です。



波照間島ニシ浜

 人が住む島としては、日本最南端の波照間島。激しく揺れる船に1時間以上乗ってやっと辿り着いた先には、天国のようなビーチがありました。
 行き難さが却って離島好きの心をくすぐるのか、夏の間は、石垣島を拠点に大勢の人が日帰りで泳ぎにやって来ます。



黒島仲本海岸

 一般にはシュノーケリングポイントとして知られていますが、潮の満ち干や気象条件によって見た目が全く変わる、沖縄でも唯一無二のビーチです。
 黒島自体、八重山の中でマイナーな島なので、このまま放っておいてくれたらいいなと、勝手に思っています。



竹富島コンドイ浜

 アクセスのしやすさから、石垣島のビーチより多くの人がやって来るのではないかと思うほどですが、ビーチそのものは、20年前とあまり変わっていません。
 島を揺るがしたリゾートホテル問題も、今は落ち着きを見せています。



石垣島川平タバガー

 アクセス道が狭く、辿り着くのも大変なビーチですが、JTAの機内誌coralwayで紹介されてからは、地元の人しか行かない海岸が、マニアの間では有名な穴場ビーチに変わってしまいました。
 その「使用前・使用後」を知っている身としては、ちょっと複雑な心境です。



伊良部島渡口の浜

 細かい砂が波に濡れて、まるでウユニ塩湖のような鏡面となっています。干潮時に現れる砂浜の奥行き幅は沖縄最大級ではないでしょうか。
 一方、コロナ禍であっても訪れる観光客が耐えません。周辺にホテルやらレストランやらが次々と出来ているのも不安材料です。



下地島北西(通称17END)の海

 日本で一番綺麗な海は何処かと聞かれたら、ここを挙げる人も少なくないと思います。
 下地島空港建設に伴い、潮の流れが変わり、数十年かかって砂が貯まって出来た、大自然の懐の深さを見せつけるビーチです。



来間島猫の舌

 少なくとも2年前の夏までは、プライベートビーチと言い切っても問題ないほど人が少なく、特に、防波堤の向こうの砂浜はほぼ貸し切り状態でした。
 地元で擦った揉んだの末、海岸隣接の集落所有地を業者に貸すことになり、海の家的な建物が建ちました。



宮古島西浜崎

 干潮時に現れる芸術的な砂模様。ビーチとしては全く無名の場所でしたが、駐車場が出来てから訪れる人が増えました。
 オフシーズンにはモデルの水着撮影が行われるなど、「知っている人は知っている」的な場所になりつつあります。



阿嘉島ニシ浜

 慶良間諸島の阿嘉島にある絶景ビーチです。この美しい海でシュノーケリングも出来るという、離島マニア垂涎の的ですが、珊瑚が減っていると言われるのは気掛かりです。




 さて、当ブログもとうとう9年になりました。
 これまでご覧いただき、本当に感謝申し上げます。

 ブログを始めるからには、中途半端で終わらせず、ある程度続けようと思っていました。
 その一方、ブログ作成が楽しくなけれ意味はない、負担になっては続かないとも思い、そのため、明確な目標も建てず、内容に関しても、タイトルはタイトルとして、ゆるい縛りで勘弁してもらうことにしました。


 ですが、ここまで来ると、やはり欲が出て10年を目指したくなります。

 10年間続けば、沖縄好きの自分としても、何かをひとつやり遂げたと言えるような気がしています。

 来年の今日、「10周年は単なる通過点で」なんて、カッコよく語れるかどうかは分かりませんが、取り敢えずあと1年、当ブログをよろしくお願いいたします。



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2021年7月30日金曜日

沖縄旅行が台風で中止になる確率 ver.3



※ 最新版に書き換えました。こちらから。


 大型で、非常に遅い迷惑台風6号が、沖縄を通過したばかりですが、いよいよ今年も台風シーズンに突入しました。

 この記事は、以前に書いた同じタイトルの記事と同趣旨ですが、その後のデータを追加して、改訂版としました。




 これは、自分が沖縄旅行を計画し、台風により影響を受けた回数をカウントしたものです。個人の経験ではありますが、約20年間で100回以上行っているので、ある程度客観性のあるデータにはなっていると思います。

 併せて、台風遭遇時の経験も若干触れておきますので、何かのお役に立てば幸いです。


 
 対象は、沖縄が台風シーズンである6月から10月までに計画した沖縄旅行(奄美・与論各1回を含む。)計122回です。


 沖縄に行った:119回
 台風のため中止した:3回

 予定していた沖縄旅行が台風で中止になる確率は、2.5%(3/122)でした。




 このうち1回は、行きの便が欠航となり、元々が2泊3日の行程だったので、翌日に空席待ちをしてまで行っても、現地滞在時間がほとんど取れないので、中止にしました。
 あとの2回は、何れも、行くことはできるものの、滞在中に台風接近が予想され、現地では閉じ込められ、帰りの便も欠航の可能性が高かったため、中止にしたものです。



 完全に中止にはしなかったけれど、台風のため当初の日程の短縮を余儀なくされたこともあります。
 このうち、出発日を1日遅らせた、または、那覇で足止めされ、最終目的地の宮古空港、石垣空港に辿り着けたのが翌日だった、ということが全部で9回ありました。

 そこまでして行かない、ということであれば、旅行中止の3回を加えて12回、その確率は、9.8%(12/122)に跳ね上がります。

 
 台風のため航空機が飛ばないとか、その可能性がある場合には、手数料無しでキャンセル又は予約便の変更を受け付けてくれます。

 翌日の便に変更できれば、1日遅れで沖縄旅行に出発ということになるのですが、希望の時間帯に変更できるか、変更できてもその便がさらに台風の影響を受けないかなど不確定です。
 場合によっては、空港窓口に赴いて臨時便への変更手続きや、空席待ちをしなければならないかも知れません。

 フツーそこまでしないだろぉ~!という人もいるでしょうし、また、先ほど触れたケースのように2泊3日程度の短期の旅行だったら、出発を1日遅らせると現地滞在時間がほとんどなくなってしまうので、それならもうキャンセルということもあると思います。


 そうすると10回に1回くらいは、沖縄旅行が中止のピンチに見舞われるということになります。

 
 那覇で足止めを食らったとは、元々羽田から那覇乗り継ぎで、宮古・石垣に向かうはずが、那覇行きの飛行機に乗っている途中で、宮古行き・石垣行きの欠航が決まってしまったというケースです。
 台風が、本島より西にあって、羽田出発以前に、那覇から先は危ないことは分かっていたのですが、あきらめが悪く無理して行ったけど、やっぱりダメだったということです。

 急遽那覇で宿を探し、翌日空席待ちをして宮古・石垣に行きました。


 このほかに、台風接近で、予定を繰り上げて1日早く帰ったことが3回ありました。
 この3回を加えると、中止又は日程短縮は、12.3%  (15/122)の確率で起こり得るということになります。

 
 沖縄は晴れていたけれど羽田空港に台風接近のため、繰り上げ帰宅したことが1回ありますが、これはカウントしていません。




 さらに、日程短縮ではないものの、台風接近のため、同じ日の早い時間帯の便に変更して帰ったことが1回、石垣島から先の船が欠航し、宿泊予約をしていた島に渡れなかったことが2回(うち1回は、繰り上げ帰宅と重複)、逆に、予定を切り上げて取り敢えず石垣島・宮古島まで戻ったことが2回ありました。
 これらを足すと、何らかの計画変更を強いられた確率は、15.5%(19/122)でした。


 八重山の高速船は、ほとんどの場合、飛行機よりも速く欠航が決まるので、宿の方から、「早く石垣まで戻った方がいい」とか「こっちに来ないで石垣に止まった方がいい」と言ってもらえることが多いのです。

 繰り上げて宮古島に戻ったケースというのは、多良間島に居て、取り敢えず宮古島まで戻ってきたケースです。


 これ以外にも、行程自体は当初の予定どおりだったのですが、現地でモロに台風をお迎えしてしまい、宿に閉じ込められたという経験が2回あります。
 それも加えると、台風により何らかの影響を受けたのは、17.2%(21/122)でした。


 そうなると、台風でドタバタする確率は、2割近くになり、心配性な人にはちょっと気になる数字かも知れません。

 やはり、夏の沖縄にとって台風は無視できない存在です。


月別に見ると、

 旅行中止:8月1回 9月2回
 出発遅れ:7月2回 8月3回 9月3回 10月1回
 繰上帰宅:8月2回 9月1回
 宿の変更:7月1回 8月1回 9月1回 10月1回
 現地遭遇:7月1回 10月1回

 こうしてみると、やはり、8月と9月が多いようですが、10月になってもまだ油断はできないということになります。






 自分は、台風が接近すると分かっていても、なかなか諦めきれず、いつもギリギリまで悪あがきをしています。
 無理して行っても、いい結果に繋がるとは限りませんが、そうしたことも含めて、後になってはいい思い出になります。

 ただ、これは、お気楽な一人旅だからこそ言えるのであって、小さな子供連れ、高齢者同伴とか、激務の間を縫っての旅行で一切の日程変更ができない人などは、慎重に対処された方がいいと思います。


 特に、特に沖縄に行ってから、帰りの飛行機が台風の影響を受けそうだと分かった場合は、やっかいです。
 
 今まで、大幅な予定変更を余儀なくされた経験はありませんが、向こうで帰りの便の変更手続き、空席待ちをするのは、ハラハラドキドキの連続であり、場合によっては持久戦になってしまいます。

 帰りが1日程度延びてしまった人は、何人も知っています。
 LCCの予約便が欠航になったため、それを払い戻して、大手航空会社の普通運賃で帰ったという、気の毒の3乗みたいな人もいました。


 そうならないためには、台風情報には滞在中も常に気にかけておく、予約便が注意扱いになった場合メールを受け取る設定にしておくほか、そもそも出発前から、最悪の場合のパターンBをシミュレーションしておくといいと思います。
 
 南海上にある熱帯低気圧が発達して北上したら、○日頃には飛行機が欠航するかも知れない。△日頃に一回チェックし、最悪の場合は予定を繰り上げて帰ろう、といった想定を心の中でしておくと、いざという時に慌てないで済みます。

 一部の航空会社等で行っている、保険に加入しておくのも一つの手です。





 なお、欠航は決まってはないけれど、台風の影響を受ける恐れがある便に指定された時点で、無手数料で予約便の変更が可能になります。
 ほかの人がまた迷っているこの段階で思い切って決断すると、経験上、便の変更は比較的容易です。
 



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2021年7月26日月曜日

牙を抜かれた虎?石垣島安栄観光のその後のその後

 
 かつて、「海の暴走族」「海のハイウェイスター」「硬派のアンエイ」と異名を取った安栄観光。
 石垣市に本社を置き、石垣港と八重山離島を結ぶ船会社です。
 
 「アンエイなら行ってくれる。」という島民の厚い信頼の下、八重山の海を爆走していました。





 アンエイは、会社設立時に、船員として島の海人(うみんちゅ=漁師)を集めたそうで、ライバルの船会社、八重山観光フェリー(通称八重観)とは、毎日高速船同士でデッドヒートを繰り広げ、最後はぶっちぎりで勝っちゃうという日常を繰り返して来ました。


 その後事情があって大人になったアンエイ。平成22年(2010年)からは、ライバル八重観と共同運航を始め、乗船券も共通になったのです。

 牙を抜かれた海のハイウェイスターは、すっかり優等生になり、お友達とも仲良くするようになりました。メデタシメデタシ。



 ところが昨年、10年以上続いた蜜月関係が突如破綻し、八重山航路は再び、両社の単独運航となってしまいました。

 再び八重山の海で、デッドヒートが繰り広げられるのでしょうか。アンエイに海人魂が復活するのでしょうか。


 共通乗船券も廃止になってしまいました。




 ある日の石垣港。
 9:30、アンエイの「うみかじ号」は、八重観の「サザンコーラル号」と同時刻に竹富島に向け出航します。

 2社あるんだから、時間をずらせばいいのに、両社共時刻表は同じです。敢えて勝負を挑むのでしょうか。


 職員が爽やかに手を振って見送ってくれますが、こんなことは、昔はありませんでした。「硬派のアンエイ」は何処に行った。





 しかも、なんたることか!
 途中で八重観のサザンコーラルに併走され、追い抜かれるではないか。かつて、アンエイが八重観に抜かれるなどということがあっただろうか!




 屈辱のアンエイ。しかし、このままで黙っている訳にはいきません。竹富島からの帰り、アンエイの逆襲が始まります。


 11:50、時刻表では両社同じ時間に出発のはずですが、一足先に客扱いを終えたアンエイのうみかじは、乗船客がまだ列をなす八重観のサザンコーラルをおいて、とっとと出港します。



 そして、竹富港を離れるや、あっという間に時速53㎞に達します。



 海上で時速53㎞というのは結構なスピードです。こんな感じで水しぶきと轟音を轟かせて爆走します。



 こうなるともう、アンエイの独断場。
 石垣港入港時にはこれだけの大差をつけています。まさに本領発揮。海人魂は健在でした。



 サザンコーラルが、遅れて今入港。アンエイの往事の姿は今蘇った・・・かな?


 注:この話はノンフィクションです(まあだいたいですが)。



 ところで、共同運航を止めても、客が不便になることはあまりなさそうです。

 コロナ減便があるので、単純に以前と比べることは困難ですが、基本的には、共同運航をしていた頃と同じ便数をそれぞれ両社で運航するようです。

 つまり、キャパが2倍になり、乗客は、どちらかを選んでゆったり乗れることになるわけです。

 一方で、共通乗船券が廃止になったことで、往復券を買う場合には、注意が必要です。
 


 それにしても、何でこんなことになってしまったのでしょうか。

 共同運航、共通乗船券の導入は、交互に船を出すことでランニングコストを削減し、燃油代の節約につなげるためだったはずですが、燃油高騰の最中、何故今更、と疑問です。

 確かに、競争があった方が顧客にとっては利便性が高まります。でもそれは、サービス競争であって、本当の競走では・・・

 むしろ、両社の消耗戦にならないことを願うばかりです。





 アンエイ、八重観と並び、もう一つあった石垣島の船会社、石垣島ドリーム観光(通称ドリ観)。
 3社で競り合っていた時期もありましたが、アンエイ・八重観連合に屈したドリ観は、3年前から定期船運航を休止。ツアー専用で再起を図るものの、コロナ禍でこちらも休業になってしまいました。


 アンエイ・八重観連合は、ドリ観潰しという目標を達したので解散したのでしょうか。いや、これは全く根拠のないただの邪推ですが。


 安栄観光は、共同運航は諸般の事情で廃止したとサイトで発表したそうです。



 安栄観光が大人になっちゃった事情はこちら


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