2023年6月3日土曜日

沖縄旅行が台風で中止になる確率 ver.4

  



 沖縄には行きたいけれど台風が心配、という人が少なくありません。

 そこで、実際に沖縄旅行はどれくらい台風の影響を受けるものなのか、客観的な数値で検証してみました。

 これは、自分が沖縄旅行を計画し、台風により影響を受けた回数をカウントしたものです。
 個人の経験ではありますが、約20年間で100回以上行っているので、ある程度客観性のあるデータにはなっていると思います。

 この記事は、以前に書いた同じタイトルの記事と同趣旨ですが、その後のデータを追加した、改訂版 ver.4となります。

 

 
 対象は、沖縄が台風シーズンである6月から10月までに計画した沖縄旅行(奄美・与論各1回を含む。)計133回です。


 沖縄に行った:129回
 台風のため中止した:4回

 予定していた沖縄旅行が台風で中止になる確率は、3.0%(4/133)でした。

 このうち1回は、行きの便が欠航となり、元々が2泊3日の行程だったので、翌日に空席待ちをしてまで行っても、帰りは延期できないので、中止にしました。
 あとの3回は、何れも、台風が迫って来ており、行くことは何とかできるものの、帰りの便の欠航が決まったか、その可能性が高かったため、中止にしたものです。



 完全に中止にはしなかったけれど、台風のため当初の日程の短縮を余儀なくされたこともあります。

 このうち、出発日を1日遅らせた、または、那覇で足止めされ、最終目的地の宮古空港、石垣空港に辿り着けたのが翌日だった、ということが全部で9回ありました。

 そこまでして行かない、ということであれば、旅行中止の4回を加えて13回、その確率は、9.8%(13/133)に跳ね上がります。

 
 台風のため航空機が飛ばないとか、その可能性がある場合には、手数料無しでキャンセル又は予約便の変更を受け付けてくれます。

 翌日の便に変更できれば、1日遅れで沖縄旅行に出発ということになるのですが、希望の時間帯に変更できるか、変更できてもその便がさらに台風の影響を受けないかなど不確定です。
 場合によっては、空港窓口に出向いて臨時便への変更手続きや、空席待ちをしなければならないかも知れません。

 そこまでしないとか、また、先ほど触れたケースのように2泊3日程度の短期の旅行だったら、出発を1日遅らせると現地滞在時間がほとんどなくなってしまうので、それならもうキャンセルということもあると思います。


 那覇で足止めとは、台風が近づいている微妙な状況下で、羽田から那覇乗り継ぎで、宮古・石垣に向かうはずが、那覇行きの飛行機に乗っている途中で、宮古行き・石垣行きの欠航が決まってしまったというケースです。
 
 急遽那覇で宿を探し、翌日空席待ちをして宮古・石垣に行きました。


 また、台風接近で、予定を繰り上げて1日早く帰ったことが3回ありました。
 この3回を加えると、中止又は日程短縮は、12.0%  (16/133)の確率で起こっていることになります。

 
 沖縄は晴れていたけれど羽田空港に台風接近のため、繰り上げ帰宅したことが1回ありますが、これはカウントしていません。



 そうすると1割強の確率で、台風のため予定通り沖縄旅行ができないということになります。

 



 ところで、皆さんが一番気になるのは、沖縄に行ったものの、台風で閉じ込められ、予定の日までに帰れないということがあるのではないか、ということだと思います。
 自分は、129回中、帰りが遅れたという経験はありません。

 これは、たまたま偶然なのかも知れませんが、台風情報に注意し、後で触れますが、早めに対策を講じれば、帰宅遅れは回避できる確率が高いということだと思います。



 さらに、日程短縮ではないものの、台風接近のため、同じ日の早い時間帯の便に変更して帰ったことが1回、石垣島から先の船が欠航し、宿泊予約をしていた島に渡れなかったことが2回(うち1回は、繰り上げ帰宅と重複)、逆に、予定を切り上げて取り敢えず石垣島・宮古島まで戻ったことが2回ありました。

 これらを足すと、何らかの計画変更を強いられた確率は、15.0%(20/133)でした。


 八重山の高速船は、ほとんどの場合、飛行機よりも速く欠航が決まるので、宿の方から、「早く石垣まで戻った方がいい」とか「こっちに来ないで石垣に止まった方がいい」と言ってもらえることが多いのです。

 繰り上げて宮古島に戻ったというのは、多良間島に行って現地2泊の予定だったのを、1日早く取り敢えず宮古島まで戻ってきたケースです。


 これ以外にも、行程自体は当初の予定どおりだったのですが、現地でモロに台風をお迎えしてしまい、宿に閉じ込められたという経験が2回あります。
 それも加えると、台風により何らかの影響を受けたのは、16.5%(22/133)でした。


 そうなると、台風でドタバタする確率は、6分の1ほどであり、心配性な人にはちょっと気になる数字かも知れません。

 やはり、夏の沖縄にとって台風は無視できない存在です。



月別に見ると、

 旅行中止:8月2回 9月2回
 出発遅れ:7月2回 8月3回 9月3回 10月1回
 繰上帰宅:8月2回 9月2回
 宿の変更:7月1回 8月1回 9月1回 10月1回
 現地遭遇:7月1回 10月1回


 こうしてみると、やはり、8月と9月が多いようですが、10月になってもまだ油断はできないということになります。





 楽しみにしていた沖縄旅行が、台風で流れてしまっても残念でしたで済むけれど、沖縄に行って台風で帰ってこられなくなるのはマジヤバイ、という人は多いと思います。

 それを避けるためには、こまめな情報収集と早めの決断に尽きます。


 チェックすべき情報は、まずは、台風情報と週間天気予報です。
 台風情報は、気象庁と米軍(JTWC)のものが手軽に見ることができます。

 現地で、天気はいいけれど風がやけに強いな、と感じたときは、すぐに気象庁のサイトをチェックしましょう。


 少し怪しくなったら、次は、航空会社の発表する運航状況です。

 個別路線の運航状況は、翌日分まで表示されます。それとは別に、運航の見通しとして「○日頃台風○号の影響で○○空港発着便に影響がでる可能性があります」といった注記が載ることがあります。

 心の準備をしておけというメッセージです。


 自分が乗る航空会社だけではなく、JALとANAの両方のサイトを見ておくといいと思います。
 スカイマークや、LCC利用の人も、運航本数の多いJAL・ANAがどうするつもりなのか注目しておくと参考になります。


 まだ欠航は決まってはないけれど、台風の影響を受ける恐れがある便に指定された時点で、無手数料で予約便の変更やキャンセルが可能になります。

 ここが一番の迷い時なのですが、ほかの人もまた迷っているこの段階で思い切って決断すると、経験上、便の変更は比較的容易です。


 台風が来る前に臨時便の運航が発表された場合は、航空会社も本気を出したというサインです。
 もし、自分が乗る予定の便が台風に遭遇するかも知れない場合に、それより早い時間帯に臨時便が飛ぶことになった場合は、それに振り替えて帰ることを真剣に検討していいと思います。

 ただし、臨時便は機材繰りの関係で飛ばない場合もあるので、臨時便が出ないからまだ大丈夫だと決めつけるのは早計です。
 また、臨時便を飛ばせるのは、機材に余裕のある大手です。


 旅慣れた人ならば、出発前から、最悪の場合のパターンBをシミュレーションして、予め心の準備をしておくといいと思います。

 
(気象庁HPより)


 上の写真は、令和5年(2023年)台風2号の雲です。

 低気圧である台風は、反時計回りに渦を巻きます。このため、進路が北西方向のときは、このように東南方向に雲が発達する傾向にあります。


 この時、台風の中心は、宮古島の南にありましたが、東側には、何百㎞という巨大な雲を従えながら、石垣島周辺では、ボチボチ晴れ間も見えるかな、といった感じです。

 こんなことも知っておくと、その場で役に立つかも知れません。



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