2022年9月27日火曜日

風速40メートルに耐えた花 台風の後の竹富島

 


 今年9月、台風12号(ムイファー)は、非常に強い勢力で沖縄の先島諸島に接近しました。

 この台風は、速度が遅く、台風の目に入った竹富島では、約4時間あまりの長時間に渡って青空が見えたそうで、台風の目の通過後は、いわゆる吹き返しの強風が吹き荒れ、最大瞬間風速40.1㍍を記録しました。


 


 普段なら、花咲乱れる竹富島の集落ですが、さすがに、強風に長時間さらされては、花も吹き飛ばされてツルッツル。
 上の写真も、下の写真も、少し前ならば、ブーゲンビリアの花で覆われていたはず。





 しかしながら、そんな強風に晒されながらも、散らずに残った花が僅かながらありました。
 今回は、台風直後の竹富島で、執念で咲き続けた花を探してみました。

 


 ハイビスカスは、チラホラ見かけました。と言っても、1本の木に1輪2輪。
 この花は、ちょっとの風でも揺れて、写真に撮り難かったりしますが、風と一緒に揺れるのが却っていいのでしょうか。
 




 オオゴチョウでしょうか。青空に向かって2輪ほど頑張って咲いています。


 
 焼きそばに沢庵がのってくる謎の店、民芸喫茶マキの前の通り。
 ここも、花のない道になりかけていますが、辛うじて、ハイビスカスが頑張っています。




 一方、背丈の低い花は、場所によっては生き残っていました。




 このお宅の花、多分三段花ですが、見事に残りました。これならば、竹富島の普段の光景です。




 葉っぱが全て散ってしまった木には、早くも新芽が芽吹いています。

 沖縄のほとんどの木は、落葉樹のように冬に葉を落とすわけではなく、台風で葉が吹き飛ばされると、新たに目を出します。

 沖縄の環境に適した生態系なんでしょう。





 花も同様です。
 せっかく竹富島に来たのに、花がないとは残念ですが、全ての花びらが一旦散ってしまっても、再び花を咲かせます。

 昔から、台風と共生しているたくましい花達です。

 
 風速40メートルといっても、これは秒速。時速に換算すれば140㎞を超えます。喩えていうなら、軽トラの荷台に植木鉢を乗せて高速道を何十時間と走ったような状態です。

 それでも、飛ばされずに残っていた花があったというのは、もの凄いことでは?。





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2022年9月22日木曜日

宮古島のビーチで自分史上最高にすごい撮影会

 

 
 
 某月某日の宮古島にて。

 当てにならない島の天気予報は、曇り午後から雨。それでも、朝は薄日が差していたので、砂山ビーチに行ってみました。

 しかし、着いたら完全な曇り空。やって来た観光客もそそくさと退散します。





 そんな中、女子二人組が、スマホでお互いに写真を撮り合っていました。それ自体は珍しくないのですが、そのポーズがすごい。

 足が高々と上がり、体が弓のようにしなる。これって、ヨガのポーズ? すげ~


 思わず見とれてしまう。でも、ガン見するのは失礼だし、かといって、チラ見するのは却って怪しいし。

 それに、これ自分も撮ってみたい。思い切って声を掛けてみようか。


 「あの~ ちょっと写真撮らせてもらえますか。」
 「いや、結構です。」

 (「なに、この怪しいオッサン」「気持ち悪いから場所移動しようか。ヒソヒソ 」)

 なんてことになったらどうしよう。ドキドキ


 でも、それは、全くの杞憂で、お願いしたら快諾してくれました。


 そして、二人でスマホを見ながら「これにしようか」みたいな会話がちょっとあったと思ったら、いきなりこれ。




 どっひゃー すごい すごすぎる。自分の想定の遙か上を行っちゃってる。

 


 すげ~!すげ~!

 ボキャ貧だけれど、「すごい」しか言葉が思い浮かばん! さらに、次々とポーズが変わり、もうテンションMAX。


 多分15分とか20分とか、それくらいの時間だったと思うのですが、自分的には、完全燃焼。
 この後お礼を言って、後日写真データを送るためにLineを交換してお別れしました。

 まだ午前中だけれど、達成感と心地よい疲労感に満たされます。天気も悪いし宿に帰って昼寝でもしよう。



 当てにならない島の天気予報では午後から雨のはずが、実際の天気は晴れ。寝ていてはもったいないので、再び活動開始。

 ところが、美しい宮古の海を見ていると、「あの時晴れていたらなぁ~」という思いがヒシヒシと。
 背景が、曇った海と晴れた海では全然違う。完全燃焼だったはずなのに、急に不完全燃焼に。


 翌朝も晴れ。やっぱり、もう一度撮らせてもらいたい。

 でも、厚かましいかな。しつこい奴だと思われるだろうか。

 旅の恥は掻き捨て、いやそうではなく、カメラマンとして、狙った写真を撮るためには、最善を尽くすべきではないか・・・というのは勝手な理屈か。


 おそるおそる連絡してみると、「これから前浜に行くのでどうぞ。」とのお返事。
 いや~ ありがたやありがたや。



 そんなこんなで第2弾が始まりました。
 



 またまた、すげ~!すげ~!の連発。

 自分がやったら10秒で救急車を呼ばれそうなポーズを、軽々と決めます。

 とにかく、すげ~よ。




 しかも、「疲れませんか。少し休みますか。」と言っても「いや、ぜんぜん。」みたいな反応で、本当にすごい。

 こんな極限のポーズを決めながら、普通に笑顔でいられるのも、これまたすごい。

 それに、普通に立っていても姿勢がいい。流石です。





 移動時間も含めて1時間程度だったと思いますが、もの凄く充実した、濃厚な時間を過ごすことができました。


 ただ、自分にヨガの知識がなく、撮影も未経験だったので、2人がポーズを決めるのを無我夢中で追うだけ。
 写真業界で俗に言う、モデルに撮らされた写真になってしまいました。

 もっとモデルに肉薄するとか、もっと引いて背景の美しい海を入れるかなど、まだまだ工夫の余地も多かったと思います。


 それでも、今度こその達成感と燃え尽き感とで、この夜のオリオン缶ビール「プシュッ」は、もう至福の瞬間。
 




 モデルを務めてくれたのは、Eminaさん(左)とMIHOさん(右)。


 こんな貴重な機会を与えてくれたことに、厚くお礼を申し上げます。

 2人は、ヨガのインストラクターで、大学時代は体育会系の器械体操部だったそうな。

 ですよね~

 


 スタジオで撮っても素晴らしい写真が撮れたと思いますが、背景が宮古の海だとさらに一層すごさが際立ちます。

 安定しない砂浜の上で、これだけのポーズを決められるのもすごい。

 とにかく「すごい」という言葉しか出てこなかった、最高に「すごい」撮影会でした。



 MIHOさんのインスタはこちらから。


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2022年9月17日土曜日

ちょっとしか役に立たない宮古島の最新情報2022

 

 こちらは、日本最南端、最西端の無印良品のお店になります。



サンエー宮古島シティがオープン

 もはや最新情報ではないですが、6月にサンエー宮古島シティがオープンしています。

 ご本尊のサンエーのほか、無印良品、マツキヨ、auショップ、ミスド、大阪王将、和風亭なども入り、ミニモールのようでもあります。


 サンエーは、宮古島が発祥の総合スーパーです。店舗数、売り場面積共、宮古島ではライバルのかねひでに大きく水をあけています。


 場所は、宮古空港から歩いて行ける距離(歩く人は絶対にいないと思うけれど)で、駐車場がやたら広く、イオンタウンのようにゴチャゴチャしていません。
 

 そして、最新情報としては、意外と空いています。

 オープン当初は珍しさで客が殺到したそうですが、中心市街地からは離れていることから、島人は従来店に回帰しているようです。

 その分観光客が、ちょっとした買い物や食事を、ゆっくりすることができます。





宮古島ループバス登場

 バス観光とは無縁だった宮古島に、8月から観光に使える路線バスが登場しました。

 

 
 中心市街地の「北小学校前」を出発し、南岸線を通り、東平安名崎・吉野海岸まで行きます。

 主な停留所は、吉野海岸、東平安名崎、保良川ビーチ、インギャーマリンガーデン、来間島、前浜(まいぱり前)、パイナガマビーチです。

 宮古空港と、ルート沿線の主なホテルにも立ち寄ります


 また、島の駅のほか、イオンタウン、ドンキ、あたらす市場にも停まるので、島人の利用も期待しているようです。上記の、サンエー宮古島シティにも停まります。


 10月までは1日8往復運行されます。

 料金は、乗車距離に拘わらず1回500円で、1日券が千円ですから、上手く使えばリーズナブルです。


 しかし、PR不足は否めません。

 ほとんどの観光客は、レンタカーを予め手配してから来島するでしょうから、現地についてからこの情報を知っても遅いと思います。

 折しも、レンタカー不足であり、知っていたら、バスでもよかったと思った人もいたのではないでしょうか。

 航空券を買う前にお知らせする方策を、考えていただきたいと思います。 
 

 運行期間が来年2月までとされているので、今はお試し期間といったところでしょう。利用客が少なければ、来年の夏はないかも知れません。


 ちなみに、名称に拘わらず、運行ルートは単純往復で、ループ(環状)にはなっていません。笑



シギラビーチの駐車場が有料化

 


 シギラビーチの前の駐車場は、私有地ですが、従来は無料でした。

 ところが今年から1回千円に。

 せんえん~!?

 ビーチの駐車場としては、宮古・八重山で最高値では?



前浜のあの施設はなかったことに?




 今年、4月に前浜港横にオープンした、BEACH PAVILION MAEHAMAです。

 この施設自体に恨み辛みはありませんが、ビーチ入り口にロープを張り、この施設の中を通らなければ、ビーチに行けないのは、感じ悪い。


 と、以前当ブログで指摘したところ、市が撤去した・・・

 


 というわけでは絶対にないと思いますが、9月には、何故かスッキリしちゃっていました。

 台風11号吹き飛ばされたのでしょうか。笑



宮古島温泉は休業中

 昨年から休業中の宮古島温泉ですが、未だ休業が続いています。

 このまま廃業してしまうのでは、と心配になってしまいますが、今のところ、ホームページは更新されており、隣接するホテルキャッスルビレッジ(旧宮古島温泉ホテル)も営業中なので、早期の復活を期待したいところです。

 なお、シギラ温泉は、営業を継続しています。



最新のレンタカー事情

 沖縄のレンタカー不足は、9月に入ってもあまり改善されておらず、宮古島も例外ではありません。

 ところが、他の島は分かりませんが、宮古島では、金さえ出せば借りられるという、ちょっとイヤな状況になっています。

 24時間で5千円程度だったコンパクトカーが、9千円とか1万円とか、中には2日で3万円という話も聞きました。


 さすがに、全国展開している大手は、予め公表した料金表どおりで貸しているようですが、そのため、すぐに予約で埋まってしまいます。

 新興の中堅業者の一部が、逆価格破壊をしているようで、沖縄県レンタカー協会も調査を始めたそうです。


 その余波を食らったのが、やはり従来通りの料金でやっている地元系業者。

 高値を嫌った観光客から、電話がひっきりなしに架かって来るそうです。元々、保有台数もそんなに多くないので、お断りするのが本当に大変なんだとか。

 
 やむを得ない物価高は我慢するとしても、足下を見るような商売は感じが悪い。こんなことをする業者名を、よく覚えておきましょう。 

 



 価格とは関係のない話ですが、このレンタカーはちょっと恥ずかしい。これは一体誰に訴えかけているのでしょうか。後続車の運転手?

 しかも、オヤジギャグ感がたまらない。



旧上野村にある犬猫の保護団体に関して

 最後は、ちょっと重い話題です。

 飼い主のいない犬猫は、保健所で一定期間保護されますが、その間に引き取り手が現れなければ殺処分されます。

 そこで、これらの犬猫を引き取り、飼育しつつ新たな飼い主を探す活動をしている保護団体が、全国各地にあります。

 宮古島のこの団体もその一つですが、ここは、つい最近もテレビ番組で取り上げられたり、有名人が高額の寄附をしたりと、割と有名な施設です。


 ところが、地元では、
 



 実際に現地に行ってみました。確かに、わんこが吠えているのが聞こえます。

 広い敷地なので、騒音というほどではないように思いますが、キャインキャインと甲高く鳴くわんこもいて、四六時中これを聞かされていたとしたら、ちょっと辛いかも知れません。

 周辺は、サトウキビ畑と家屋が点在する集落で、決して、ど田舎というわけではありません。


 また、この施設は、一般の見学を受け付けていません。

 多くの施設では、見学者を積極的に受け入れることによって、新たな飼い主を開拓すると共に、ボランティアや寄附を募るのですが、何か事情があるのでしょうか。

 
 詳しい事情が分からない中で、軽々に論ずることはできませんが、目的自体は、絶対に真っ当だと思うので、何とか上手くできないものでしょうか。



おまけ:神ネコさまは今日も幸せそう

(神ネコさまについてはこちら。)



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2022年9月13日火曜日

大草原の小さな島 早朝の黒島は地味に綺麗だった

 


 日の出30分ほど前の早朝ですが、頑張って早起きをすると、希にこんなに美しく焼けた空が待っています。


 外周12㎞程の小さな島なのに、どこまでも続く大地のような錯覚に陥る、黒島独特の朝の眺めです。
 ここが沖縄であることを忘れそうです。

 そんな黒島の、朝日でもない、ただの朝焼けの、地味ですが爽やかな美しさをご覧ください。




 朝焼けというと日が昇る東方向に目が向きがちですが、360度見渡すと、それぞれの空が焼けていることもあります。
 ホンの僅かな時間差でも、空の色が変わります。雲がピンクからオレンジへ。





 こんな時間なのに、早くも夏の雲が低く垂れ込めます。そういう点は、島らしいとも言えるのですが。

 でも、この時間ならば、夏でも汗ばむことはありません。吹き抜ける風が心地よく感じられます。




 ♪ この~木 何の木 気になる木~

 牧場内のガジュマルの木。日中はウシが日陰で休んでいます。木の大きさからして、牧場ができるずっと前から生えていたと思われます。

 伐採せずに活用したセンスは素晴らしい。




 椰子の木を見れば、やはり沖縄なんだなと感じます。




 一方こちらは、沖縄だと言われなければ絶対に分からない、黒島のオンリーワンの風景です。

 かつて、当ブログでは、黒島は沖縄の北海道だと散々言っていたのですが、ウケなかったので、最近は自粛しております。笑




 道の正面に微かに虹のようなものが。車ではなく 自転車で追いかけます。もちろん追いつくことは絶対にありませんが。




 そして虹です。七色の虹も少しオレンジがかっているように見えます。




 日本列島の西の果てに近い黒島は、日没も遅いが日の出も遅い。夏至の頃であっても、日の出は朝6時頃です。
 そんなにメチャクチャ早起きをしなくても、何とかなるところがまたいいのです。
 


 丑年の昨年、新年最初の当ブログに載せた写真です。こんな写真も黒島ならでは。




 観光客増加の沖縄にあって、人が行かない、秘境化が進む謎の島ですが、俗っぽくない、落ち着いた雰囲気は、他の島ではだんだん味わえなくなっています。



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2022年9月10日土曜日

沖縄の都会那覇は意外とジャングルだった

 


 3階建ての建物の壁を這い上がり、屋上にまで届こうかという琉球朝顔。

 夏の直射日光を遮り省エネにも役に立つ、つる性植物のグリーンカーテンを最近よく見かけますが、ここまでするか!といようなスケールで展開しています。

 ここは、ビルやマンションの建ち並ぶ都会の那覇です。




 勝手に生えたわけではもちろんなく、わざわざネットを張って植物を植えたのです。

 湿気でコンクリートは痛まない? 台風の時、葉っぱが飛び散って大変では? などいうのは余計なお世話。


 真下から見上げると、天空に届くかのような迫力です。街中なのに、思わず足を止めて見入ってしまいます。





 こちらは、那覇税関などが入る合同庁舎。
 中庭は、草花を植えたとかいうレベルではなく、もはやプチジャングルでした。




 一歩奥まった壺屋界隈では、商店街も普通にプチジャングルです。





 西表島の写真に紛れても分からないような古家。グリーンカーテンななんていうレベルではなく、鬱蒼と生い茂っちゃったみたいな。




 背後は、建設中のビルです。なんともアンバランスな光景ですが、ある意味とても那覇らしい光景でもあります。

 散策中、こんなのを見つけると、写真撮りまくりです。




 那覇を旅行の目的地にすることはほとんどありませんが、乗り継ぎや経由地として行く場合でも、空き時間にカメラを持って散策すると、想像以上に色々なシーンが転がっています。
 

 そして、名所や史跡が多いことも、那覇がプチジャングルになる理由です。首里城公園に一歩入ると、やっぱりジャングルがあった。




 石畳でお馴染みの那覇金城町の大アカギ。樹齢は約300年だとか。

 年に一度神様が降りてきて、願い事を叶えてくれるというパワースポットですが、神様も忙しいようで、まだ自分の願い事が叶いません。笑




 波の上ビーチのすぐ上には、波上宮の森がそびえ立ちます。泳いでいると、背後にビルも森もある、不思議なビーチです。




 何故こうなるのか。
 沖縄の人が草花を大切にしているのはもちろんですが、温暖で多湿な気候のため、草木が勝手にどんどん成長しちゃうことも原因のようです。

 あれっ、結局それはジャングルと同じ原理では。
 

 県庁所在地、都会のイメージの那覇ですが、意外と沖縄らしさが残る街でもあります。アクセスもいいので、時間が少しできたら、ブラブラしてみると楽しいと思います。





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