2019年2月27日水曜日

美しい海に映える石垣 絶景今帰仁城趾




 沖縄本島北部、今帰仁村(なきじんそん)にある世界遺産今帰仁城趾。

 世界文化遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の構成遺産の一部であり、日本100名城の一つでもあります。

 
 そしてここは、歴史的価値のある史跡というだけではなく、巨大な石垣がコーラルブルーの海を背景にそびえ立つ、絶景ポイントなのです。


 
 14世紀、沖縄は南山、中山、北山をそれぞれの王が支配する、の三山鼎立(ていりつ)の時代でした。
 今帰仁城は、北山王の居城でした。

 北山とは、恩納村谷茶と金武町を結んだ辺りより北部の地域を指しますが、北山王は、これに加えて伊江島、伊是名島、伊平屋島、古宇利島、屋我地島、瀬底島、水納島、さらには、与論島や沖永良部島まで広大なエリアを支配していたそうです。

 これらの地域では、言語に統一性が見られ、「沖永良部与論沖縄北部諸方言」と呼ばれています。


 今、沖縄本島を、南部・中部・北部に分けて紹介するのは、三山時代の名残です。
 
 この分類では、北部がやたら広い。名護とか美ら海水族館なんかはバリバリの中部のように思いますが、北山王の支配地域は広かった、ということなんでしょう。

 15世紀になると、中山王が琉球を統一します。織田信長の天下統一の前の時代です。



 この辺りが、天守跡。


 当然ながら一番の高台ですから、普段は、絶景を満喫出来るでしょうが、台風の時は、王様と言えども、さぞかし怖かったでしょうね。


 石垣は、野面積みという工法で積まれています。
 野面積みは、石を整形せず、モルタルなどの接着剤に相当するものも使わない、古来の技法ですが、水はけが良く、また、意外に耐震性に優れているのだとか。

 今でも、竹富島の民家の塀などで見ることが出来ます。



 城趾一帯は、公園として整備されています。春は、というか、実は冬なのですが、桜の名所でもあります。



 おやっ、石垣の隙間から何やら謎の物体が。



 ついでに筆者近影。(控えめに小さく載せておきます。)




 宮古・八重山にせっせと通うのは、ひと言で言えば海が綺麗だから。でも、沖縄離島には、自然以外の観光名所的な場所はあまりありません。 



 ここは、世界文化遺産でありながら、背景の海の色は沖縄そのものでした。本島には、こんな場所も、探せばまだまだ沢山ありそうです。




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2019年2月23日土曜日

お待たせ! 3月30日から下地島空港に定期便




 下地島空港と言えば、タッチ&ゴーでした。

 沖縄屈指の美しい海を背景に、飛行機が観光客の目の前で轟音をとどろかせながら離発着するという、唯一無二の飛行場でしたが、全日空が訓練飛行から撤退したH26年以降、寂しいことになっていました。


 その、下地島空港で、3月30日から待ちに待った定期便の運航が始まります。
 記載日現在、分かっている最新の情報をお伝えします。


 飛んでくるのは、ジェットスタージャパンです。



 といっても、開港当初は1日1往復のみです。

 成田発7:25で下地島着が10:25 慌ただしく、11:10に折り返し出発してしまいます。

 定期便ではありますが、今のところ発表されているのは、7月15日の分まで。しかも、GW期間中と7月を除くと、週4便(日・月・金・土)のみとなっています。

 ちなみに、同社のホームページによれば、成田~下地島の運賃は片道6990円~とか。



 また、7月以降、香港のLCC、香港エクスプレス週3便の運航が決まったようです。




 ターミナルは、沖縄県が採用した下地島空港利活用計画に沿って、三菱地所など3社が出資する新設会社、下地島エアポートマネジメント株式会社が運営します。

 愛称は、「みやこ下地島空港ターミナル」。宮古島ゲートウエイじゃなくてよかったですね。笑


 ターミナルの概要は、搭乗ゲート3ヶ所、国際線・国内線の到着ロビー、飲食店、物販店、バス乗り場、タクシー乗り場、レンタカー受付カウンター。
 結構立派です。宮古空港並。

 現在土産物店、免税店のアルバイトを募集しているそうなので、物販店は開業しそうですが、飲食店はどうでしょうかね。11時には飛行機が飛んで行ってしまうので、1日1便の間は出来ても簡易なカフェ程度でしょうか。

 特筆すべきは、路線バスが新たに運行されることです。それも2社。どちらも飛行機の出発到着に合わせた時刻設定がされます。
 伊良部大橋を渡り、市街地を抜け、宮古空港を経由して、東Qホテル・ブリーズベイホテルまで約1時間かけて到着します。

 現在、宮古空港から市街地方面の路線バスは、1日4本であることを考えると、飛行機の発着に合わせた路線バスは、特に車を運転しない観光客にとって、大変便利です。

 レンタカーも、既にトヨタなど3社の出店が決まっています。

 みやこ下地島空港ターミナルのホームページはこちらから。


 なお、県が管理するはずの空港の駐車場については、無料・有料も含めて詳細はまだ分かりません。




 飛行機の利用は別としても、観光客としては、かつてのタッチ&ゴーの再来に期待が高まるところです。

 しかし、状況は厳しい。訓練飛行だと、滑走路に着陸(タッチ)して、そのまま離陸(ゴー)して、を繰り返していましたから、訓練継続中は、約5分に1回位の割合で飛行機がやって来ました。

 今度は、たった1回。一発勝負です。
 写真を撮るには、あらかじめ、ピント・露出を決め、飛んでくる飛行機の位置、大きさを頭でシミュレーションしながら、カメラを構えることになります。
 動画だと、ズーミングが勝負です。


 また、飛行機は向かい風で離着陸するので、海の美しい北側(17END側)からアプローチするのは南風のとき、と、条件が限られます。(無風又は東・西風の時はケースバイケースです。)

 大雑把に言えば、沖縄は、夏は南風、冬は北風の傾向にあります。中でも、例年6月の梅雨明けからしばらくの間は、地元でカーチベー(夏至南風)と呼ばれる南風が吹くことが多いので、この頃は狙い目です。


 一方、17END付近に訪れる観光客がさらに増加する見込みであることから、空港外周道路(管理用通路部分)を、車両通行止めにする方向で現在検討されていることも、併せてお伝えしておきます。

 



 下地島空港は、開港7年目に、国際線を含め1日6往復程度、利用者は57万人程度というのが当初の構想ですが、取り敢えずその第一弾ということでしょう。


 2年ほど前から、バニラ・エアが訓練飛行を行っていたので、就航第1便は、バニラかと思われていましたが、結局、三菱グループと資本関係にあるジェットスターでした。
 このことは、開業が当初計画より半年ほど遅れたことも相まって、ここまで必ずしも平坦な道のりではなかったことを想像させます。

 ジェットスタージャパンは、オーストラリアのカンタス航空、日本航空、三菱商事他1社出資する会社です。


 伊良部大橋開通と、クルーズ船による外国人観光客の殺到で、ここのところやたらバブリーな宮古島や伊良部島。

 新空港開港で、益々人が増えたらどうなるのだろうという心配もなくはないですが、あれだけのインフラがあるのに、ただ眠らせておくのはあまりにももったいないと思うので、是非共有効に活用していただきたいと思います。



 下地島空港でタッチ&ゴーが終わってしまった経緯についてはこちらから。

 それ以降の経緯についてはこちらから。




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2019年2月18日月曜日

もう穴場とは言えない 石垣島川平タバガー



 
 石垣島屈指の美しいビーチ。川平タバガー。恐らく、オール八重山でも五指に入ると思います。
 2シーズン前に行ったときは、とても行きにくいが穴場だった川平タバガー。行きにくさは変わらないまま、訪れる人は増えています。

 もはや、穴場と紹介するのもはばかられます。



 しかし、何もない、ただ海があるだけの場所です。
 本当に何にもないですよ。トイレも更衣室もシャワーも四阿も駐車場すらも。

 これは、誰かが造ったブランコ?



 驚くのは、外国人客がチラホラいること。何処で調べたんですかねぇ。ガイドブック石垣島にも乗っていないし、多分、カーナビもほとんど対応していないはず。



 Googlemapの航空写真。Googleには載っていました。



 しかし、そんなに簡単にはたどり着けません。何しろ道が狭い。
 川平公園からクラブメッドに行く道の途中を右折します。そこから約1㎞超の道が、ほぼ全線にわたってすれ違い不可の未舗装の狭い道です。

 対向車来ないでくれ~と祈りながら走ります。笑


 駐車場もありません。皆、終点近くに無理矢理駐めています。



 だからって、こんな駐め方はないだろ!



 もっとも、人が増えたと言っても、以前よりは人が増えたということで、他のビーチと比べれば、まだまだ静かでのんびりしたところです。

 宮古島と違って、石垣島では、こういう場所は貴重です。



 やはり、海が綺麗で人が居ない場所には、皆行ってみたくなるのでしょう。もちろん、自分もその一人です。

 それにしても、ネットとクチコミの威力は凄いですね。皆がガイド本を頼りに観光していた時代には、地元の人に聞く以外にたどり着く方法はなかったと思います。
 

 そう言えば、宮古島のフナクス(ブロックビーチ)も、昔は誰も居なかったのです。

 ここもそのうち、駐車場が整備されたり、トイレや更衣室が出来たりして、商売する奴も現れたりするのでしょうか。




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2019年2月13日水曜日

オリオンビール空き缶コレクション 最近編




 オリオン座を描いたオリオン缶ビール。なかなかセンスのいいデザインだと思います。


 買収問題に揺れる、オリオンビール。経済ニュースでは、色々報じられています。

 だからというわけでもないのですが、最近、と言ってもここ5年くらいの、様々にデザインされたオリオンビール缶を並べてみました。



 毎年春に登場する「いちばん桜」。オリオンの麦芽100%ビールです。



 こちらは「夏いちばん」。麦芽100%ではないですが、麦汁の量をアップした夏限定バージョンです。



 時々出る、限定醸造のエールビール。
 エールビールは、オリオンのイメージとはかけ離れているように思いますが、どの程度売れるものなのか、アドバルーンを上げているのでしょうか。



 つい最近のような気がしますが、あれから結構な年月が流れました。新石垣空港開港記念缶です。



 創業55周年を記念して発売された復刻版です。




 沖縄進出決意缶?今年中には、沖縄進出を果たす予定のセブンイレブンですが、これは、2年前に内地で売られていました。

 当然ですが、セブン以外では売られていないと思います。ということは、沖縄では買えなかったということに。



 缶の反対側には、「名護工場製造」のタスキが。沖縄で製造したけれど、全部沖縄から持ってきて内地で売ったのでしょうか。よくわからん缶です。




 オリオンビールが生まれたのは、アメリカ統治下の1957年。沖縄ビール株式会社として発足し、商品名の「オリオン」は公募で決まったそうです。

 当初は、ドイツ風の濃厚なビールを造っていたものの、売り上げが伸びず、沖縄の気候風土に合ったアメリカ風の軽いビールを製造したら、これがヒットし、最盛期には県内シェアの9割を占めたこともあるそうです。

 現在の筆頭株主は、アサヒビールです。アサヒの販路で、内地のコンビニでもオリオンビールが普通に買えるようになりました。

 左が、純オリオン、右がアサヒルートの内地用オリオンビールです。



 
 オリオンビールは、その発足当時多くの県民が出資し、そのため個人株主が多いと言われています。

 今現在の筆頭株主は、アサヒビールですが、持ち株比率は10%に過ぎません。


 昨今の買収話とは、野村HDが広く散財している株式を買収し、一定数を確保して大株主となることで発言力を強め、それによって低迷する県内・国内消費によるじり貧を脱し、海外進出に活路を見いだそうとするもので、会社の取締役会も歓迎していると報じられています。

 オリオンビールは、資本金3億6千万円。売上高300億円弱。アサヒビールの売上高が1兆円弱であることと比べれば、オールJAPANでは中堅企業レベルでしょう。

 しかし、沖縄で行われるイベントのほとんどに後援しているといわれる、オリオンビール。沖縄にはなくてはならない企業です。
 個人的には、あまり夢を追いかけずに、地元密着の手堅い事業を展開して欲しいと思うのですが、いかがなものでしょうか。





 なお、オリオンビール空き缶コレクションの記事は、2013年2月にも書いたので、ついでに、そちらもご覧いただければと。


 オリオンビール空き缶コレクション

 オリオンビール空き缶コレクション(デザイン缶編)






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2019年2月9日土曜日

宮古島の定番砂山ビーチの”裏”




 今年一番の寒さだそうですが、寒さを吹き飛ばす、夏の沖縄の写真でしばし憩いのひとときをどうぞ。

 で、宮古島の砂山ビーチです。砂山といえば、ランドマークのアノ岩ですが、なんか違うぞ?と即座に思った方は、宮古通です。


 普通は、こう見えています。つまり、上の写真は反対側、海側から撮ったということです。



 当ブログで、宮古セブンと勝手に命名している、宮古島のビーチベスト7のうちの一つ、砂山ビーチ。
 こぢんまりした小さなビーチですが、海の美しさと、それを引き立てるランドマーク=岩が、泳ぐ人も、泳がない人も引きつける素敵な場所です。

 その岩の向こうは海なので、カメラを持ってあちら側に行けるのは、干潮時の僅かな時間帯だけ。


 そんな時は、いつもは見ることの出来ない浅瀬のビーチも現れます。



 風の穏やかな時でも、普段はこの程度には波立っているのですが。


 
 ランドマーク岩の手前では、日陰となる場所をいつも業者が占領しています。
 海岸は国有地です。勝手に陣取ることは違法ですから、ここは、海岸法の占用許可を受けているのだと善解しましょう。



 昨年7月の巨大台風が通過した翌日、どうなっているのかと見に行ったら、綺麗に片付けられていたので、思わず笑ってしまいました。



 さらに笑っちゃうのは、自分のほかに誰一人居なかったのです。こんなことは珍しい。でも、ホンの僅かな時間だけでした。




 前浜にしても、17ENDにしても、ここにしても、宮古島の綺麗なビーチにはもう何十回と足を運びました。
 
 それでも行けば、その時々で違う眺めが広がっています。その理由は、天候だったり、太陽の位置だったり、潮の加減だったり、周辺の草木やそこに居る人だったりと様々です。

 今年の夏も、きっと、いつもと変わらない、そして、いつもとはビミョーに違った美しい海が見られると楽しみにしています。





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2019年2月4日月曜日

2番じゃダメなんですか・・・古宇利大橋




 上:古宇利島側から 下:屋我地島側から 
 沖縄本島に隣接する屋我地島と古宇利島を結ぶ長大橋、古宇利大橋です。




 ♪ ナンバーワンにならなくてもいい~ なんて、古宇利大橋の気持ちになって歌いましょう。笑

 何しろ、宮古島に凄いのが出来ちゃいましたからねぇ。全長3,540m。鉄道橋を除けば、日本で4番目、無料で通行できる橋としては、日本一の長さを誇るアレ。



 古宇利大橋は、全長1,960m。沖縄本島の本部半島の東側にある、古宇利島に架かる長大橋です。
 平成17年(2005年)に完成。その当時は、来間大橋を抜いて、沖縄一長い橋だったのですが、現在では、伊良部大橋に大差で負けています。


 でも、絶景ルートであることには変わりありません。負けたとはいっても約2㎞。海に架かる橋のドライブは、とても快適です。
 特に、古宇利島に向かうアプローチは下り坂で、橋に入る前から、美しい海が視界に飛び込んできます。 



 橋の上から見た古宇利ビーチ。



 マジか~!?




 ワルミ大橋という所から眺めた古宇利大橋。上の方に小さく見えているのがそれです。正面に見えているのが屋我地島です。




 日本の長大橋の上位は、東京湾アクアラインとか、瀬戸大橋とか、明石海峡大橋とか、関西空港連絡橋とか、みな有料道路です。しかも、結構な通行料を取られます。

 そんな中、古宇利大橋や伊良部大橋、さらには、来間大橋、池間大橋など、沖縄には無料で通行できる千メートル以上の凄い橋が沢山あります。
 
 何故、沖縄にだけ?という疑問も湧きますが、ま、そこは大人の事情があるのでしょう。当ブログでは、そこまで突っ込まないことにします。


 それはともかく、沖縄ならではの爽快ドライブコースを是非堪能してください。ただ海を渡るだけではありません。あの、コーラルブルーの海を渡るのですから。





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