2026年2月23日月曜日

沖縄の「ゆいレール」 現在・過去 未来は? Ⅱ

 


 ゆいレールは、2003年に開業した沖縄で唯一の鉄軌道路線です。

 ですが、昔は沖縄にも鉄道が走っていました。

 大正時代に、首里周辺に路面電車が開業し、その後、糸満や与那原にも馬車鉄道が開業しています。

 一方、沖縄県営鉄道もこの時期に開業しています。


(沖縄総合事務所HPより)


 しかし、戦争で鉄道施設は大破し、終戦後、アメリカの占領統治下で鉄道が復活することはありませんでした。


 もし、終戦後も沖縄がアメリカの統治下におかれなかったならば、鉄道の復旧は当然あり得たでしょう。

 延伸や複々線化が行われたかも知れません。

 もしかしたら、那覇駅から特急「美らうみ号」に乗って海洋博記念公園駅まで1時間、なんてことになっていたかも。

 車内販売では、コーヒー、さんぴん茶、オリオンビール、ブルーシールアイスクリームが売られ、駅構内には、立ち食い沖縄そば屋が・・・


 残念ながら、それは適いませんでした。残っていた線路も撤去され、鉄材として朝鮮戦争の軍事物資として活用されてしまいました。


(沖縄県教育委員会HP)


 完全な車社会となった沖縄でしたが、経済が回復するにつれて道路の渋滞も激しくなり、再び鉄道を、という声が大きくなっていきます。

 本土復帰の1972年には、新しい交通システムの導入を検討することとされました。

 ところが、そこから長い道のりを辿ります。一番の障害となったのは、バス会社との調整です。
 モノレールが出来れば確実に客を奪われるバス会社は、なかなかウンと言ってくれません。

 1994年になってようやくバス会社と調印、その後1996年に軌道特許取得、用地所得を進め、1999年着工、2002年試運転の開始、そして2003年8月悲願の開業を遂げるわけです。


 そんな戦後の沖縄でも、実はひっそりと鉄道は走っていたのです。それは、那覇から遥か離れた、ちょっとあり得ないような場所でした(その鉄道とはこちら)。



 続く





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2026年2月17日火曜日

沖縄の「ゆいレール」 現在・過去 未来は? Ⅰ

 

 今年の夏が来れば、開業23年となる沖縄都市モノレール、「ゆいレール」。

 でも、ほとんどの人にとっては、「ゆいレールって20年ちょっと前までなかったの?」という感想だろうと思います。

 それほど定着し、今や那覇市民や観光客にとって、なくてはならない存在となったゆいレール。

 しかし、そんなゆいレールに明るい未来はあるのでしょうか。




 ゆいレールがなかった時代を知っているオッサンとしては、ホントに便利になりましたよ、といか言いようがありません。


 当時那覇空港では、飛行機到着に合わせて、タクシーが何百台と待機していました。ですが、タクシー乗り場には、長蛇の列。

 タクシーは乗るのに時間がかかるためです。

 かと言ってバスは使えない。道路渋滞に加え、大きな荷物を持った観光客の乗降に手間取るため、歩いても行けそうな距離に2~30分かかるのも日常茶飯事。

 宮古島や石垣島に行く時に那覇で前泊したくても、結構大変だったのです。

 
(開業当時のチラシ)
 

 ゆいレールは、沖縄唯一の鉄軌道路線です。

 那覇空港駅・てだこ浦西駅を結ぶ全長17㎞のミニ路線で、開業は、2003年の8月。2019年に首里駅・てだこ浦西駅間が延伸されました。

 僅か17㎞の間に駅が19もあります。

 車両の車体長は、13m・14mと小型でかつ2両編成、定員は165人。一部の編成が最近3両編成へと増強されています。

 ちなみに、JRや大手私鉄の車両は18m~20m、路線バスが12m程度なので、電車というより大型のバスが繋がって走っている感じですかね。


 駅間が近いことやカーブが多いことからスピードは出ません。全て各駅停車で、駅数も多いことから、全区間17㎞を38分かけて走破することになります。

 

 一方、高所を走るため眺望は良く、その点は、観光客のみならず地元民にも好評です。

 また、普通の電車と違ってゴムタイヤなので、勾配に強いのも特徴です。

 古島駅から約57‰(パーミル:1000m当たりの標高差)の上り坂が続き、最急勾配は、儀保駅 ・ 首里駅間の60‰です。

 一般的な鉄道は、国交省の基準で最大35‰とされていることからも、ゆいレールの強みが分かると思います。






 開業前、ゆいレールは赤字になるとの見方もあったのですが、当初の想定よりも利用客が増加、インバウンドのおかげもあって順調に推移し、路線の延伸や一部編成の3両編成化も成し遂げました。

 ご多分に漏れずコロナで苦戦。2020年に赤字転落し、以来4年間赤字が続きましたが、2024年度に5年振りに黒字転換。

 昨年2月に値上げをし、初乗りが230円になりましたが、その効果もあって、2025年度は5億8千万円の黒字となりました。

 累積債務も2029年度に解消を目指すそうです。


 一見、順調そうに見えるゆいレール。ですが、果たしてこの先に明るい未来が開けているのでしょうか。


 続く



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2026年2月10日火曜日

沖縄は暑い? 沖縄「も」暑い?

 

 沖縄が避暑地!?

 昨年の7月、北海道の北見や帯広で、最高気温38°や39°を連発。これは、那覇よりも高いということで、マスコミに面白おかしく取り上げられました。


 寒くて凍えそうなこの頃。夏の暑さを忘れそうになったりもしますが、そうこうしているうちにまた、あのクソ暑い夏がやって来てしまいます。

 そして、避暑地どころか、沖縄の夏も徐々に徐々に暑くなっているのです。
 



 今や、北海道から九州まで、夏の最高気温が35°超えは当たり前。

 一方、南国沖縄は、海に囲まれた島なので、極端に暑くなることはなく、35°超えはほとんどありませんでした


 しかし、その沖縄で2024年7月19日、那覇で36°、西表島で35.9°の最高気温を観測しました。

 沖縄の気温が36°に達したのは史上初で、那覇で猛暑日が3日続いたのも1916年以来とのこと。

 2025年は、真夏日が那覇で138日、宮古島で141日と新記録を更新。

 1年のうち4か月以上が真夏日の計算になり、さすが沖縄の面目躍如!?



 沖縄地方気象台の「2025年(令和7年)の沖縄地方の天候」によると、昨年の沖縄は、

 沖縄地方全体では、年間平均気温は1946年に統計を取り始めて以降過去6番目の高温、9月、10月の平均気温は過去最高だった、

 宮城島(本島と橋で繋がる島)で10月2日に35.0°を記録。10月の猛暑日は初だった、

 雨量は平年並みも、夏期間は少雨。特に先島諸島では平年の2割程度しか降らなかったのに、10月以降大雨が降って年間では帳尻が合った、

 といった特徴がありました。


 海に囲まれているのに暑いということは、海水温が高くなっているためでしょうか。




 日照時間に関しては、

 例年、日照時間の短い2月ですが、宮古島で61.1h(平年比68%)、 石垣島71.4h(平年比78%)と極端に日照が不足し、この時期に花をつけるマンゴーの生育に影響がありました。

 一方、1月は宮古島が101.1h(118%)、石垣島が103.6h(122%)と平年を上回ります。


 また、例年もっとも日照時間の長い7月は、宮古島で163.8h(68%)、石垣島で 194.2h(74%)と少なく、

 逆に、8月は宮古島で261.1h(124%)、石垣島で287.5h(123%)と平年を上回ります。

 
 単純に暑かったというだけではなく、雨量もそうですが、例年とは少し傾向が違ったようです。

 7月の日照不足は、台風の影響ではなく、遥か遠くにあった台風の間接的な影響とのことですが、それもちょっと気掛かりです。

 


 昨年、一昨年の夏、日本中があり得ないほど暑い中、沖縄はまだマシだったのかも知れません。

 夏に沖縄に行って、午後の比較的早い時間の飛行機で羽田に戻ると、「うわぁ~こっちの方が暑ちぃ~」なんていうことが以前にもありました。

 これは、一部の沖縄好きの間のネタだったのですが、あまり笑えない話になりつつあります。


 それでも、沖縄も徐々に徐々に暑くなっているようです。それに伴う少雨や台風も気掛かりです。海水温が高いと珊瑚の生育にも影響がでます。

 温暖化のせいなのでしょうかね。何となく不安です。



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