2022年7月28日木曜日

黒島が秘境の観光地になりつつある Ⅱ




 観光客が減って、どんどん不便になっていく黒島。


 それにしても、何でこうなっちゃったのでしょうか。何か原因があるのでしょうか。でも、特に思い当たる節はありません。

 しかも、周辺の他の島は、コロナの影響を除けば、観光客が大幅に増加しています。

 そこで、改めて、観光地としての黒島の現状をチェックしてみたいと思います。




 黒島と言えば、仲本海岸です。

 八重山でも屈指のシュノーケリングポイントと知られ、石垣島からの日帰り客も多くやって来ていました。
 

 珊瑚も熱帯魚も、それなりに居て、知る限りでは、ここ数年状況は変わっていないと感じています。

 むしろ、波照間島のニシ浜の方が、数年前の白化で壊滅的な打撃を受けています。


 少し前から、遊泳中の事故が問題となり、一時は、入り口付近で、遊泳者に直接声かけがなされたり、ライフジャケットの無料貸し出しが行われていたこともありましたが、今では、入り口のプレハブ小屋に人が居ることもありません。

 
 仲本海岸と、黒島不人気は関係ないようです。



 

 その他のビーチや観光名所、と言っても、黒島では元々、仲本海岸のほかには、せいぜい伊古桟橋と西の浜くらいしか、見るべきポイントがありません。

 伊古桟橋は、崩落部分が修復されたり、入り口付近に四阿が出来たりと、むしろ、改善されています。

 西の浜も以前と変わらず美しさは健在です。その他、黒島灯台も変わらずです。
 


 貸し自転車屋は港近くに2軒あります。以前はなかった、レンタカーまで登場しました。ダイビングショップも3軒(数え方によっては4軒)営業しています。


 黒島ならではの団体ツアーもあります。 

 黒島研究所を見学し、最後にウミガメの放流に立ち会うというものです。2回ほど見かけたことがあるので、定期的にやっているのでしょう。



 一般的に観光地が衰退するパターンは、テーマパークが廃業した、ブームが去った、施設が老朽化した、などが挙げられますが、どれも黒島には関係なさそうな話です。

 その他、大きな事件・事故、トラブルといった話も聞きません。


 結局黒島の場合、観光客が減った原因はよく分かりません。

 
(観光客が少なすぎて牛に占領された道路!?)




 確かに、誰もいない黒島も魅力的です。

 俗っぽい石垣島を離れたら、わずか30分で、観光客のほとんどいない島に着き、特に何をするでもなく、ゆったり時間を過ごす。

 そんな沖縄旅行もいいと思います。



 しかし、これ以上秘境化が進んでしまうと、食事処がなくなり、昼ご飯は、石垣島から弁当などを買って持ち込むか、島内の売店でパンかカップヌードルを買って済ませる、何てことになりかねません。

 行きつけの民宿が廃業してしまっても困ります。

 船が更に減って、朝夕の2往復になってしまったら、石垣島に前泊・後泊しなければ黒島には行けないことになってしまうかも知れません。


 静かでのんびり、と引き替えに、多少の不便は厭わないつもりでも、これ以上の秘境化はちょっとどうなんでしょうか。

 不便さに歯止めがかかるように、皆さん、黒島でのんびり旅行体験をしてみませんか。




 「のんびり」というのも抽象的な言い方ですが、例えば、目的地を定めず、取り敢えず、自転車で島をグルッと回ってみる。

 伊古桟橋や、西の浜では美しい海を眺めながらボーッと過ごす。

 スコールが来そうになったら、一旦宿に戻る。

 スコールが上がったら、虹を探しに再び外に出てみる。
 
 
 暑かったら、午前とか午後とか(干潮時間帯)に仲本海岸に行ってみる。本格的にシュノーケリングをしてもよし、そこまでするのが面倒だったら、取り敢えず、短パンで浅瀬を歩いて、ルリスズメダイを上から眺める。


 昼間からオリオンビールをいっちゃってもいいし、汗をかいたら、民宿に戻ってシャワーを浴びて昼寝とか。

 夜は、泡盛を飲みながら、数少ないお客さんや宿の人と話が弾む。一歩部屋から出れば、満天の星空。

 そんな、「黒島の旅」をご一緒にいかがですか。





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2022年7月23日土曜日

黒島が秘境の観光地になりつつある Ⅰ

 

 ここ数年、観光客が減って、どんどん不便になっている島があります。
 八重山諸島の黒島です。





 宮古・八重山諸島に通い始めて20年余。

 宮古島も石垣島も、周辺の離島も、観光客が増え、港が立派になり、駐車場が各地で整備され、ホテルや飲食店も増え、便利になった一方、よく言えば賑やかに、悪く言えば俗っぽくなってきました。

 黒島は、そうした流れに逆行するかのように、秘境の観光地へと突き進んでいるようです。

 数年前から、徐々にその傾向が見られたのですが、今年の夏は、いよいよ来ちゃった!?みたいな思いをお伝えします。
 


人が行かなくなった

 入域観光客数をみていきます。竹富町が公表している数字です。

竹富島
 ピークは平成25年の519,641人
 コロナ前の令和元年は、511,757人 昨年は156,435人

小浜島 
 ピークは平成28年の190,264人
 コロナ前の令和元年は153,373人 昨年は75,545人

波照間島
 ピークは平成29年の40,963人
 コロナ前の令和元年は38,212人 昨年は24,226人


それに対して黒島は、
 ピークが平成20年の42,072人
 コロナ前の令和元年は23,655人 昨年は11,562人


となっています。


 どこの島も、コロナ前までは順調に観光客が増えていました。この傾向は、石垣島、宮古島も同じです。

 そんな中で、黒島だけは、10年以上前にピークを迎え、以後観光客は減っています。
 令和元年(2019年)の数字では、竹富島の20分の1以下、波照間島にも大差をつけられています。




船の便数が減った

 コロナ前は、安栄観光+八重山観光フェリーの共同運航便が、1日5~6往復、それに加えてドリーム観光が2往復運航されていました。

 現在は、安栄観光と八重山観光フェリーが各3往復の計6往復。でも、両社同じような時刻に運航しているので、利用者からすれば、朝・昼・夕方の1日3往復と変わりません。

 
 これは、飛行機との連動でアクセスが不便なだけではなく、石垣島からの日帰り観光が、もの凄くしづらくなっています。


 当初予定では、7月20日から安栄観光が、10時台に1往復増便するはずでしたが、あちらさんの事情により中止となりました。




 (安栄観光の事情については、こちらから。)



食堂がほとんどお休み

 黒島港の待合室に掲示してある、お食事処の案内。
 島で昼ご飯を食べられるのは、ハートらんど、Cafe ICONOMA、テイクアウト専門のホリエSandの僅か3箇所しかありません。



 しかも、7月1日現在、Cafe ICONOMAも休業中。




 かつてあった、味処はとみ・Palmtree・牛汁の店南来(なんくる)・よねおじさんの家は、もう完全に閉店したようです。

 パーラーあーちゃんも、人手不足が理由とのことなので、ちょっと苦しいかも。

 かろうじて再開の可能性があるのは、うんどうやとCafe ICONOMA位でしょうか。


 約20年前、初めて黒島に行ったとき、お昼ご飯が食べられるのは、当時あったホテルのレストランのみだったのですが、20年経ってほぼ同じ状態に戻ってしまいました。



 ちなみに現在、黒島の宿は、民宿6軒と一棟貸しの古民家1軒だけです。



 7月1日現在、島唯一の食堂、Cafeハートらんど。港のすぐそばです。



 店内に10席ほどと、テラスに数席の小さな店ですが、観光客も、工事などで来島している人もここに殺到します。

 特に、ここで食事をして13時台の船に乗ろうとする人で、昼時は混雑します。

 店主によれば、時間との闘いだそうで、船の時間を聞き、船に乗らない人にはお願いして、船に乗る人を優先することもしばしばだとか。



 ハートらんどのメニューです。そばやカレーなどのほか、スイーツやドリンクも充実しています。



 店主のイチ押し「アイスクリームの天ぷら」800円也。

 天ぷらと言うよりは、アイスクリームのホットサンドみたい。
 結構ボリュームがあり、恐らく、八重山そばと同じくらいのカロリーが・・・ 笑




 行く人が減るから不便になる。不便になったから人が行かない。

 そういう循環だと思うのですが、何が理由でこうなったのか、よく分かりません。特に、近くの他の島は観光客が増えているだけに謎です。





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2022年7月19日火曜日

パステルカラーの宮古の海 西の浜2022

 


 前浜や17ENDが原色の海ならば、ここはパステルカラーの海。

 前浜や17ENDが絵の具で塗った海ならば、ここは色鉛筆で描いた海。



 おぉ、我ながら何と文学的な表現なんだろ!

 などと自画自賛している場合ではなく、宮古島最北端のビーチ、西の浜のご紹介です。




 以前にも、当ブログでチラッとご紹介したことがありますが、改めて、今年撮った写真で、意外にも美しいビーチの姿をご覧ください。
 
 もっとも、宮古島の西の浜、と言ってみても「知らない」という人の方が多いでしょう。

 正面に見えているのは、池間大橋です。お隣は、雪塩工場。そこには、ペンションやカフェもありますが、ビーチにはトイレもシャワーもありません。

 無名のビーチ、沖縄離島あるあるの何もない、ただの海岸です。




 ファミリービーチというのは、要するに遠浅で波も穏やかだから、子供連れでも安心して遊べる、という趣旨なのでしょうが、とにかく人がいません。




 じゃあ、行ってみても大したことないのか、と言えばさにあらず。ご覧のようななかなかどうして、美しい海です。




 最近の当ブログでご紹介したように、前浜や、長間浜が騒がしくなってしまった反面、同じ宮古島に、こんなに静かなビーチが残されていることは、ある意味驚きです。




 スケールでいえば、前浜や17ENDよりこぢんまりしています。だからといって、見劣りするというわけではありません

 変な商売をやっている輩もおらず、ジェットスキーもいません。




 こうして見ると、パステルカラーとか色鉛筆で描いた、という表現もなんとなくお分かりいただけるのではないかと思います。
 



 今回見ていただいたのは、ほぼ満潮に近い時刻の写真です。

 遠浅の海なので、潮が引くとここまで写真写りがよくありませんが、それでも歩いてみると素敵なビーチであることは間違いありません。

 くどいようですが、とにかく、人がいないのです。





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2022年7月15日金曜日

ちょっとしか役に立たない石垣島竹富島の最新情報

 

東運輸は減便 カリー観光は絶好調



 石垣港離島ターミナルのバス停です。石垣空港行きのカリー観光の直行バスに乗る人の列が出来ています。

 開業当初、2~3人の客を乗せて寂しく出発していたのが嘘のようです。


 空港連絡バスは、老舗の東バスと新参のカリー観光が仁義なき戦いを繰り広げていました。




 カリー観光は、2年前の緊急事態宣言解除後は、1日僅か3往復からの再開でしたが、今ではコロナ前の30分間隔の運行に戻り、しかも、混んでいます。

 マジな話、絶対に座りたければ、出発の10分前に並んだ方がいいほど。早く増便して欲しいです。


 一方の東バスですが、市街地を通る4系統は、従来通りの30分間隔での運航が維持されていますが、ホテル経由の10系統は、かなり間引きされました。
 準急便の運転も中止されたままです。




竹富島のパーラーぱいぬしま復活



 ここは、サラッとしたきめの細かいかき氷で有名なお店で、特にシーズンしか食べられないマンゴーかき氷は、コアなファンが多かったのですが、コロナ以前から休業が多く、コロナが止めとなって、店を閉めちゃったのではないかと心配されていました。




 久々に、オープンしているパーラーぱいぬしまを見て、ちょっと一安心(見ただけなんですけれど。笑 )。



なごみの塔はまだ登れない



 修復なったなごみの塔。でも一昨年の夏からずっとこんな感じ。

 もしかして、関係者以外立入禁止ってこと?



コンドイ浜の四阿にネコが一匹もいない



 本当にちょっとしか役に立たない情報だと自信を持って言える情報ですが、一匹もネコがいませんでした。


 去年までは、デカイ顔して大勢寛いでいたのに。たまたま偶然でしょうか。




原油高で八重山航路も運賃爆上がり

 これはやむを得ない話ですが、改めて見ると驚きます。

 竹富島往復は、1,520円(昨年は1,340円)
 西表島大原往復は、3,960円(昨年は3,500円)
 波照間島往復は、7,830円(昨年は6,910円)

 11.3%の値上がりです。

 ただ、ここ数年、燃油分がじわじわと上がり続けていた上に、更に今年、ガバッと上がったのでちょっと強烈かも。
 

 まあ、公共交通の運賃ではなく、観光の経緯と考えれば、そんなものかも。



石垣島のタクシーがつかまらない

 沖縄のレンタカー不足は以前にもお伝えしましたが、今石垣島では、タクシーを呼んでもなかなか来てくれないそうです。

 タクシー業界には、少なからず高齢ドライバーがいるのですが、コロナ禍でこういう人達の多くが退職したうえ、レンタカー不足の余波がタクシーにも及んでいるから。


 緊急事態宣言の頃は、1日の売り上げが千円~なんてこともあったらしく、その分がっちり稼いでいただいて結構なんですが、「対応が悪い」「態度が横柄だ」という苦情もあって、ちょっとなんだかな~という感じです。

 宮古島でも事情は同じらしいですが。



石垣空港で食事をするのは大変



 石垣空港1階のフードコート的な、食事処兼待合所。

 平日の午後2時過ぎでこれなので、昼時や夕方はもっと大変なことになっていると思います。
 レストランと、待合スペースを分けた方がいいように思いますが、どうなんでしょうか。



おまけ:石垣島の全日空はちょっと感じ悪い

 7月4日の石垣発羽田行きの全日空92便は、定刻15:05の出発予定でした。
 空港内では、「満席だから保安検査場が混み合う。早く早く。」としきりに急かします。

 しかし、当該便は、使用機到着遅れのため30分の延発となります。そして、そのことを発表したのが、予定時刻の僅か11分前の14:54。

 つまり、遅れることをひた隠して、早く出発ロビーに行けと煽っていたわけです。

 突発事故ならともかく、使用機到着遅れを、実際に到着するまで従業員が知らないわけがありません。


 新幹線との競争が激しい、福岡空港、伊丹空港で、出発遅れをひた隠すなんて事ができますか。
 だいいち、新幹線が30分遅れているのに、それを10分前まで発表しないなんてあり得ないでしょう。





 この便の搭乗口である6番ゲート周辺は、座れない人も出るほど混雑していました。
 30分も待たせるのだから、せめて、少し離れた7番・8番ゲート周辺の座れる場所に誘導してあげればいいのに。


 乗客に対する「お・も・て・な・し」なんてかけらも感じられない。
 乗客のことなど「お・も・っ・て・な・し」って感じですな。


 同じく30分遅れのピーチは、都度情報を流していたのとは対照的でした。同じ系列なのに、LCCの方がサービスが良いってどういうこと?


 機内では、CAからも機長からも、出発到着のお詫びの放送が流れました。でも、詫びて欲しいのは、遅れたことより、それを直前まで黙っていたことです。



 日本を代表する航空会社の一つなのですから、いくら日本の端っこ空港とはいえ、もう少し客の立場に立った対応はできないものでしょうか。



 当ブログは、「宮古・八重山の美しさ楽しさ居心地の良さをお伝えする」と謳っているのですが、居心地の悪さも伝えなければ、アンフェアかなと思うような出来事であり、非常に残念です。



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2022年7月10日日曜日

八重山航路の現状とちょっと心配な安栄観光





 コロナで2年間減便が続いた、石垣島と八重山の各島を結ぶ航路。

 2年振りに乗客が増え、元のダイヤに戻っているかと思いきや、なかなか状況は厳しいようです。



 7月1日現在の竹富島航路のダイヤです。



 下は、2年前、緊急事態宣言が明けた直後の竹富港の時刻表ですが、あの時とほとんど変わっていません。



 変わったのは、安栄観光と八重山観光フェリーとの共同運航が廃止され、昔ながらのダブルトラックに戻ったこと。


 しかし、2社がほぼ同じ時刻で運航するため、利用者からすれば、便数が減ったままなのと同じです。

 コロナ前の2019年は、竹富島航路に関していえば、一部の時間帯を除く朝から夕方まで、30分間隔で17往復が運航されていました。



 八重山航路は、元々そんなに儲かる路線ではないのですが、この2年間の乗客減で、船会社は、経営体力を消耗したようです。

 それに加えて人手不足も深刻だそうで、安栄観光も八重山観光フェリーも、船の大型化を図ることで、効率よく輸送をこなす方向に転換しつつあるように感じました。


(定員162名の安栄観光の双胴船「うみかじ2」)



 一方、定期航路から撤退し、コロナでツアーも休止していた石垣島ドリーム観光ですが、ようやくツアーが復活し、八重山の海上で、再びその雄姿を見ることができるようになりました。

 



 そんな中で、ちょっと気になる話題です。

 安栄観光がヤバイらしい



 今年の6月1日のこと、石垣島から小浜島に向かっていた第88あんえい号は、基準航路を外れて浅瀬に船底を接触させ、舵が損傷する事故を起こしました。

 けが人はなかったそうですが、国の沖縄総合事務局は、基準航路の順守など船員への安全教育に関する記録や、航行中の船内を巡回して安全を確認した記録などが適切に残されていなかったという理由で、改善命令を出しました。


 また、過密な運航ダイヤに問題があったとして、ダイヤの見直しも検討するよう行政指導をしました。



 ゆるゆるダイヤのはずが、何故過密ダイヤ?と思ったのですが、実は、安栄観光は、ちょっとヤバイことになっているかも知れないのです。


 
 島の人から聞いた話では、同社に最近就任した役員と、元から在籍していた従業員の折り合いが悪く、船長クラスを含む複数人の退職者が出たのだとか。

 実際、今年の3~5月頃は、突発的な欠航がチラホラあったそうです。公共交通で、事故や悪天候以外の理由での急な運休など、本来あり得ない話です。


 つまり、運航本数を増やすために過密ダイヤになったのではなく、少ない乗員で効率よく廻さなければならなかったため、過密ダイヤになってしまったということらしいのです。





 琉球放送(web版)によると、行政処分を受けて安栄観光の森田安高社長は、事故を陳謝したうえで、「船長や機関長など技術職が定年退職などで減ったこともあるので、島民と観光への影響を考慮しながら、ダイヤ改正を調整したい」とコメントしたそうです。


 定年退職か、自主退職かはともかく、ダイヤ維持に影響が出るほどの人手不足は間違いないようです。

 夏休み期間には、むしろ若干の増便を発表している安栄観光ですが、果たして大丈夫なのでしょうか。




 かつて、島人からは、「海が荒れてもアンエイなら行ってくれる」という絶大なる信頼を得、観光客からは、「海のハイウエイスター」などと言われ、ファンの多かった安栄観光ですが、その威光に陰りが生じています。

 今や「八重観の方が安心だ」という島人も増え、時の流れを感じざるを得ません。



 八重山観光フェリーは、波照間島の不定期航路の事業免許を取得しており、現在、唯一安栄観光の単独運航になっている波照間航路にも、今後進出するかも知れません。

 
 



 昨年のことですが、離島ターミナルのコインロッカーが故障し、金を入れても鍵がかからず、指定された連絡先も応答せず、自分以外にも観光客数名が混乱していました。

 そのとき、コインロッカーとは何の関係もない八重山観光フェリーが、たまたま窓口が隣にあるという理由だけで荷物を無償で預かってくれたため、事なきを得たのですが、この機転の利いた対応には、ホスピタリティみたいなものを感じました。


 この先、八重山航路は、もしかしたら、八重山観光フェリーが中心となって動かして行くことになるのかも知れませんが、安栄観光も、捲土重来を期し、必ずや、島人や観光客の信頼を回復してください。



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2022年7月5日火曜日

8年振りに大神島に行ってみたら

 


 宮古島が離島ならば、離島の中の離島、大神島。

 8年振りに行った大神島は、期待を裏切らず、宮古バブルとは無縁の時間が止まった島でした。




 島に上陸すると、すぐに目に飛び込んでくるこの看板も、8年前と変わっていません。 




 有名な、今にも倒れそうな奇岩(ノッチ)。これは2014年に撮ったものです。



 8年間風雪に耐えて、いや、風雨に耐えて今年も健在でした。




 ちょっと変わったのはここ。ビーチで人が泳いでいる。シュノーケリングをする人を除けば、こういう光景は見たことがありませんでした。
 

 わざわざここまでやって来た人だけが味わえる、抜群の開放感。同じ宮古島市内とは到底思えません。




 同じ場所で、8年前はアジサシが水遊びをしていたのですが。

 時間帯によって、人と鳥の入れ替え制になるのでしょうか。笑




 島唯一の食堂である、おぷゆう食堂のカーキタコ丼。

 カーキタコとは、乾き蛸の意味で、蛸の燻製です。薄く切って、タマネギと共に甘辛いタレでいただきます。




 変わったと言えば、船が新造船に変わっていました。
 今年の3月に就航した、ウカンかりゆす号。全長約16㍍、定員は50名の小型船です。

 1日4往復で、料金は宮古島側からは、往復670円。
 往復券を買うと、乗船時に何故か「往」「復」券共回収されます。帰りはノンチケットで乗れました。


 夏場の日中時間帯は、乗客のほとんどが観光客ですが、路線の維持には少しお役に立っているようです。





 前回大神島に行ったのは、2014年。

 神の島として、観光客には敷居の高かった島が、小・中学校が廃校となり、島の人口がさらに減少する危機感から、観光客向けの食堂・民宿をオープンさせるなど、ソフトな観光化に舵を切った頃でした。

 あれから8年。もしかしたら、ここもおかしな事になっていたら嫌だなと思っていましたが、ホッとしました。

 さすがは、神の島です。





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