2022年8月29日月曜日

自然が創った! 宮古・八重山の砂浜アート7連発

 

 伊良部島渡口の浜。干潮時間帯に現れた美しい砂模様です。



 砂浜があって、そこに偶然の作用で、しかも波と風の力だけで、人が想像もできない砂模が出来ます。

 宮古・八重山諸島の海岸で見かけた、大自然の芸術品です。過去に当ブログでご紹介したこともある写真も含めて、砂浜アート7連発をお届けします。

 

 台風直後の来間島長間浜。

 台風の強い風が吹き荒れた後ですが、ただの砂なのに、突起物のようなものが綺麗に並んでいました。何で?




 宮古島近くの幻の浜、ゆにの浜です。

 海中の砂だまり、砂州です。この大量の砂自体が波を受けて海を漂い、時として美しくまとまります。




 宮古島西浜崎です。

 かつて、当ブログで、「枯れてない枯山水」という意味不明の日本語で紹介したことがあります。笑

 その後、干潮時間帯を狙って何度か行きましたが、ここまで美しい枯れてない枯山水にはお目にかかれていません。
 



 西表島月が浜です。

 この縞々模様も美しいのですが、コテで整形したように整った部分とは、一体どういう按配で分けられるのでしょうか。




 真っ白で不純物のない混じらない砂地に、まるでテクスチャーのような模様。あまりに整いすぎて人工の壁のようなので、ヤドカリさんに歩いてもらいました。

 宮古島与那覇湾です。




 こちらの砂浜アートは、石垣島川平湾の対岸に出来たカニの巣穴です。

 カニは、砂浜に巣を掘るとき、砂を小さな団子状にして外に捨てます。まるでカニの画でも描いたようです。




 砂浜アートは、偶然の産物である以上、日本中どこの海岸でもありそうですが、沖縄の海に出来やすいのは、砂が細かいことと、遠浅な場所が多いためだと思います。


 同じような時間帯、気象条件を狙って同じ場所に行ってみても、同じものが見られることはありません。
 見つけた時に、写真に撮って記録しておくしかない、一期一会の絶景です。



 こちらは、人間が創った砂の像。見事です。これとの対比で自然にできた砂浜アートを見ると、改めてその凄さを感じませんか。

 それと同時に、運がよければ、こんな凄いものが普通の場所で見られる、沖縄の海岸もまた凄い。




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2022年8月24日水曜日

粟国島にあり得ないオートキャンプ場が




 絶海の孤島、とまでは言わないけれど、那覇から船に約2時間乗ってようやく辿り着く島、粟国島。

 八重山でいえば、小浜島、黒島程度の大きさの島ですが、東側には、海岸線が約1㎞も続く美しいビーチ、長浜(ウーグ浜)があります。


 砂浜を歩いて行くと、どこまでも続く海。何もない砂浜・・・




ところが、


 外周道路側を歩いて行くと、ウーグ浜に場違いな豪華施設が。



 粟国島オートキャンプ場です。 




 オートキャンプサイトが7箇所と、普通にテントが張れるサイトが10箇所、それにシャワー・トイレ・炊事場などがあるそうで。

 電源付きのオートキャンプサイトが1泊5000円也。デイキャンプの設定はないので、島の人がビーチパーティー(BBQ)に来ることは想定していないようです。


 もっとも、島人が金を払ってビーチサイドの施設を使うとは考えられませんから、これは、100%観光客向けの施設でしょう。




 昨年夏、ひっそりオープンしたものの、当初はコロナで使えず、いつの間にやらひっそり解禁したらしいですが、相変わらずひっそりしたままのようです。
 
 施設が新しい上に、何といっても海が綺麗ですから、ロケーションは最高。宮古島だったら、リゾートホテル建設とかいう話になりそうな。




 周辺一帯は、公園のように整備されています。キャンプしなくても、これだけでももう十分。




 美しい海も、もちろん目の前。その分風は強そう。




 道路を挟んだ反対側には、長閑な畑が広がっていました。サトウキビではなさそうなので、雑穀か何かのようですね。



 
 いや~行ってみて驚きました。誰も歩いていない、車でさえ滅多に通らない道をとぼとぼ歩いていたら、突然、ド~ンと現れるのです。
 人はいなかったけれど。


 いくら沖縄好きの自分でも、ここでキャンプをすることは多分一生ないと思いますが、ロケーションとしては本当に最高です。



 造るときは、潤沢な補助金が使えるけど、メンテの金がなかなか工面出来ないというのは、沖縄の公共事業あるあるですが、ここもそうならないように、維持管理をしっかりしていただきたいと思います。


 また、島外観光客へのPRがもの凄く重要になります。

 キャンプをするには、事前の準備が必要です。島に行ってみたらキャンプ場があったのでちょっとやってみるか、なんて人はまず居ません。





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2022年8月19日金曜日

ブログ10周年の補足 それから雑談

  
 去る8月3日に当ブログは10周年を迎え、それを記事にしたところ、大変多くの反響があり、驚くやら嬉しいやらで、テンション高めな今日この頃です。


 それで、ちょっとフォローをしておいた方がいいかなと思ったので、軽く続編を書くことにしました。

 ついでに、この際ですから、普通ならブログのテーマにできない雑談をちょっと。




ブログを止めるわけではない

 ブログを止めるのか、もっと続けろ、という意見をいただいています。

 ありがとうございます。本当に嬉しいです。そろそろブログを止めようと思っているとかいう話ではありませんので誤解のなきよう。

 いつも同じ話で恐縮ですが、ブログを始めるとき、ある程度長く続けようと思いました。10年が経った今、「ある程度長く」という所期の目標はクリアしたので、後は引き際をキチンとしようと思ったので、あのような書き方になりました。


 そこで思い立ったのですが、もしブログを止める場合には、予め予告をすることにします。予告がない限りは、ブログは(ゆるやかに)継続しますので、今後とも引き続き(ゆるやかに)よろしくお願いします。 


 
若い人のニーズ?

 若い人のニーズを掴む云々と書きましたが、これに対しては、賛否の意見がドバッと来ました。笑


 謙虚になってもっと視野を広げるのはいいことだ、という意見があった一方、若い奴に媚びてどうするんだ、という辛辣な意見もいただきました。

 また、若いからといって特別な情報をほしがっている訳ではないとか、ブログに対するニーズはそもそも人によって違うのであり、年代で分けられるものではないというご指摘もいただきました。

 どれをとっても、まったくもってごもっともでございます、としか言いようがありません。


 結局どうすんだよ!ということなのですが、10周年記事にも書きましたが、すぐに何かをする術はありませんので、機会があったらそのときに考えたいと思います。
 この点、ご意見があれば、何らかの機会にお聞かせいただければ有り難いと思います。

 ( 正直、そんなにマジにならないで~という感じ。笑 )






 ということで、以下雑談です。

雑談1 映え写真を撮るには

 インスタ映えする写真を撮る方法を検索すると、いくらでも出てきますが、おしゃれにとか、構図を工夫してとか、非日常を狙うなど分かったようで分からない説明が多いのですが、一番大事なポイントを外していませんか。

 それは、シンプルであることです。


 ほとんどの人は、写真をスマホで見ます。
 しかも、最初にアクセスするのは、サムネイル画像。縦横1~2㎝の小さな画像が並んでいる中からタップして見てもらうのには、パッと見がとても重要です。

 ごちゃごちゃしている写真は、サムネイルの中で目立ちません。というか、見る気が起きないのです。


 だから、主題を1つに絞る、背景をできるだけスッキリさせる、余計なものが映っていたら編集でカットする。複数人で映る場合は、同じポーズで決めるなどなど、とにかく、Simple is Best を心掛けてください。
 
 これ本当ですぞ。



雑談2 ANAなの?全日空なの?

 飛行機を飛ばしているあの会社のネタに関し、当ブログは、その時の気分で書いているらしく、全日空、ANA、青組、某社などの表記が混在します。テキトーですんません。


 そもそも会社が、全日本空輸株式会社なので、略して全日空、その国際表記が、All Nippon Airwaysで、略してANAということです。

 かつて、機体にでかでかと「全日空」と書いてあったのですが、中国では、「全日空」とは「全ての日が空っぽ」を意味するとかで、縁起が悪いから「ANA」とし、あるときから、読み方も社内的には「エーエヌエー」で統一しています。

 「あな」は穴みたいで嫌だということらしいです。
 
 昔はCMで「♪ あ~な~」とか言っていたのでけれどね。

 ちなみに、後から出来た持ち株会社は、「ANAホールディングス(エーエヌエーホールディングス)」を名乗っています


 NHKは、「全日空」で統一しているようです。

 青組というのは、機体の塗色から、日本航空を赤組、全日本空輸を青組と呼ぶ、マニア用語です。



雑談3 「納入」はまずいでしょ

 来島する観光客に入島料の協力をお願いしている竹富島。この入島料制度自体は、当ブログとしても応援しています。でも、気になることが。

 竹富港ターミナルでは、「入島料の納入をお願いしています。」と自動音声が流れるのです。

 何が気になるのかって?  「納入」という言葉です。

 納めるとは、元あった場所に戻すと言う意味です。したがって、納入は、税金を納入する、商品を納入するといった、義務を伴う場面で使われます。


 意味が通じればそれでいいじゃん、と思われるかも知れませんが、ネットで読んだある記事によれば、言葉遣いが乱れていると、20%の人は気になり、20%の人は気にならず、若しくは気が付かず、残り60%の人は気になるけれど目くじらを立てる程でもない、と感じるそうです。

 だから、「支払いが義務みたいな言い方で感じ悪い」と思う人もいるのです。

 言葉遣いをちょっと改めるだけで、協力者が一人でも増えるかも知れません。是非ご検討いただきたいと思います。



 詐欺メールの見分け方として、日本語が不自然だという点が挙げられます。

 ところが、先日某駅で電車に持っていたら、駅係員が放送で、「電車のご到着並びにご出発が遅れましたことをお詫び申し上げます。」だって。

 詐欺放送? 笑

 



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2022年8月16日火曜日

伊良部島断水訴訟と宮古島の水道

 


 地味ながらも、全国紙で報じられた裁判です。宮古島市にとってはちょっと頭の痛いことになりそうです。


  主文

 原判決を破棄する。
 本件を福岡高等裁判所に差し戻す。




何が起こったのか

 2018年(平成30年)の4月27日から5月1日の未明まで、伊良部島の南部で断水が発生しました。

 給水車が出動する騒ぎとなったのですが、よりによってゴールデンウィーク期間中の断水なので、伊良部島のホテルは大慌て。
 宿泊客を、断水していない宮古島のホテルに移すなど、対応に追われました。

 その分の損害の賠償を求めて、ホテル事業者2社が、宮古島市を相手取り訴訟を起こしました。

 訴えられた宮古島市は、「断水は、配水池内の装置の損傷によるもので、このような場合、市の条例により免責される。」と主張しました。


 第一審の那覇地裁、第二審の福岡高裁(那覇支部)は、市の主張を認めましたが、原告は、「そんな勝手な条例は、許されない。」と最高裁に上告したところ。最高裁はこれを認め、福岡高裁に裁判を差し戻したのです。

 もう少し丁寧にみていきましょう。
 

何が問題なのか

 水道法という法律があります。
 水道は、人の生活に欠かせないものですから、水道事業者は、希望する者に必ず水道水を供給しなければならないとしています。
 例外は、災害その他正当な事由がある場合に限られます。
 
水道法  
第15条第2 水道事業者は、当該水道により給水を受ける者に対し、常時水を供給しなければならない。ただし、(中略)災害その他正当な理由があつてやむを得ない場合には、給水区域の全部又は一部につきその間給水を停止することができる。

 

 一方、水道事業者である宮古島市は、条例で、給水義務の例外に「水道施設の損傷」を加えました。そして、その場合、給水できなくても責任を負わないとしたのです。 


宮古島市水道事業給水条例

第16条  給水は、非常災害、水道施設の損傷、公益上その他やむを得ない事情 及び法令又はこの条例の規定による場合のほか、制限又は停止することはない。
2  (略)
3  第1項の規定による、給水の制限又は停止のため損害を生ずることがあって も、市はその責めを負わない。

 市は、断水は、配水池内の装置の損傷によるもので、市議会が定めた条例が責めを負わないとしているのだから、それに従っただけだと主張しました。

 しかし、最高裁は、水道法で給水義務が免除されるのは、災害その他正当事由のある場合のみであり、これは強行規定だとしたのです。

 つまり、水道は公共性が高いから、水道法は、水道事業者に給水義務を課し、災害その他正当事由のある場合に限ってそれが免除されると定めている。
 その他正当事由とは、災害に匹敵するほどの特別な理由(例えば小雨による渇水など)でなければならず、勝手に条例で「水道施設の損傷」を付け加えるのは許されない。

 とまあ、平たく言えばこういうことです。


 ただ、水道施設の損傷が災害によるものかも知れないから、もう一度調べ直せ。そうでなければ(例えば施設の老朽化が原因だったら)損害賠償を認めよ。といって高裁に審理のやり直しを命じたのです。



 余談ですが

 条例というのは、選挙で選ばれた議員で構成される議会によって制定される、自治体独自の立法です。

 というのは建前で、実際は、市の職員が原案を作成し、議会はそれを議決するだけです。
 しかも、水道のようにどこでもやっている事業であれば、その条例は、他市町村と横並びというのが現実です。


 もし、あなたが市の条例の起案(原案作成)担当者だったら、上司から必ず「他市の条例はどうなっているか」と聞かれるはずです。

 「○○市はこうです。××市もこうです。だから同じにします。」と説明すれば上司も安心してハンコを押してくれるでしょう。

 
 今回、たまたま宮古島市の水道条例がやり玉に挙がりましたが、他の市町村も、横並びで同じ規定を設けているはずです。

 全部は調べていませんが、石垣市と竹富町の水道条例にも、宮古島市の水道条例と同じ規定がありました。

 なので、この裁判の行方を、沖縄県各地の、もしかしたら全国の水道事業者が、固唾を呑んで見守っているかも知れませんね。




複雑な背景もありそう

 さて、話を伊良部島の断水に戻します。
 どうもこの事件は、単純な損害賠償請求事件ではなさそうです。
 
 宮古毎日新聞によれば、

 原告側の法人代表の1人は「この問題は前市長時代の問題なので、現在の座喜味一幸市長が水道施設の管理をしっかりとやってくれれば良いとも思っている。最高裁の判決が出て差し戻されたので、今後は平和的な解決に向けてお互いが歩み寄れたら良いとも思っている」と話した。

 ということだそうです。

 
 政策的な事業ならばともかく、水道事業が、市長が代わったからといって変更されるということは、普通考えられませんよね。

 ということは、普通でない何かがあって、ホテル事業者と前市長との間に確執があったのでしょうか。

 「今後は平和的な解決に向けてお互いが歩み寄れたら」という部分は、新市長となら和解に応じてもいいよ、というメッセージでしょう。


 この裁判で、原告が請求した損害額は、160万円と170万円の比較的少額です。

 貸した金を返せ!みたいな、絶対に勝てる裁判ならば少額でも提訴することはよくありますが、この事件のように、市の条例が法律違反だと争うような難しい裁判だと、時間もかかるし、弁護士費用もかかるので、提訴は二の足を踏むケースが多いと思います。

 不満であっても、百数十万円ならば損金処理した方が却って得だという考え方もありそうですが、原告は敢えて訴訟の道を選びました。

 このことからも、原告の強い意思を感じます。
 

 断水が起こった直後、伊良部島の商業施設への補償対応を求める陳情が、宮古島市議会に提出されましたが、前市長の与党会派の反対などで採択されませんでした。

 そんなことも影響しているのでしょうか。

 



そもそも宮古島の水道は

 宮古島は、隆起珊瑚礁の島で、珊瑚由来の多孔質の琉球石灰岩で出来ています。琉球石灰岩の下には、島尻層という水を透しにくい堅い堆積岩があります。

 宮古島に降った雨は、琉球石灰岩の地面にはドンドン浸透しますが、島尻層に達するとそれ以上は浸透せず、海に向かって流れ出します。

 そうした湧水地が島には何箇所かありますが、そこに井戸を掘ることで、昔の宮古島の人達は水を得ていました。現代の宮古島水道も、基本的にはこの仕組みと変わっていません。

 井戸を掘り、水を集め、それを浄水場に運び水道水としているのです。


 石垣島には、川がありダムがあります。ダムがあれば水を一時貯めることが出来ますが、井戸で水を汲み上げている宮古島では、貯水するにしても限界があります。

 宮古島市の水道は、石垣市や竹富町、沖縄本島に比べ、雨頼みの傾向が特に強いのです。


 宮古島や伊良部島では、ホテル建設ラッシュで、水道の需要も急激に増えています。

 大規模な新規ホテルの開発許可に当たって、市は、新たに井戸を掘るよう行政指導をしているそうですが、各部屋毎にプール付き、なんていうゴージャスなホテルも次々オープンしており、小雨で渇水となったら、宮古島市の水道事業は、かなりヤバイことになりそうです。


 ちなみに、伊良部島では、伊良部町の時代から、宮古島とは独立して水道事業が行われて来ましたが、伊良部大橋の完成と共に給水管を敷設し、宮古島の水を伊良部島に送ることで、水道事業の効率化が図られています。


(宮古島市の上下水道(宮古島市上下水道部)より)



 ところで、宮古島には、地下ダムというものがあります。地下の水が貯まっている場所に止水板を打ち込んで水を囲い込み、そこに井戸を掘って効率的に水を吸い上げるというものです。

 地下ダムによって得られた水は、農業用水にしか使われません。何故でしょうか。それは、地下ダムが農林水産省の予算で造られたからです。



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2022年8月12日金曜日

宮古島の海中展望台に行って周辺の海を見た

 


 宮古島の北の方にある、海中公園展望台。

 駐車場に車を止めて入り口まで行きました。でも、中には入りませんでした。
 だって、入場料が千円もするし、公式のインスタとか見ても海中展望台からの眺めは・・・にも・・・だし・・・




 しかし、ここいら一帯の海はとても綺麗です。遊歩道や本当の展望台もあります。

 それで、有料の館内には入らず、周辺の海を見に行くというイヤなヤツです。すんません。笑




 これが、陸上の展望台。周辺の海はご覧の通りのコーラルブルーの美しい海。海沿いの遊歩道を展望台に向かって歩きます。期待が高まります。




 展望台の階段を昇ります。日頃運動不足の人には、ちょっと長めの階段ですが、急いで駆け上がる必要もないので、景色を眺めながらゆっくり歩きましょう。





 ここが、一番高い場所です。眼前に広がる宮古の海と遠くに伊良部島。

 高台から海を見下ろす場所は、宮古島の西海岸では、多分ここだけです。この日はたまたまそよ風程度の微風で、とても心地よかった。





 こちらは、一見すると池のようですが、ここも海です。元々入江のような部分に何らかの理由で仕切りを設けたようです。
 波は立ちにくくなりましたが、ここで泳げという意味ではなさそう。




 広場・公園みたいな一画もありました。かなり広い施設ですが、この時は地元の子供が一人二人、遊んでいたかな。




 海中公園は、10年ほど前に宮古島市が建設し、地元の漁協などが出資して設立された管理会社が運営しています。

 もし、ここから、シギラやカヤッファのような珊瑚礁が見られるならば、素晴らしい施設だったかも。
 でも、そんなところに構造物を造ってしまったら、珊瑚は死滅してしまうので、どのみち、まあ、その、それなりのアレということになるのでしょう。


 雨の日の観光施設として期待されていたようですが、少なくとも、晴れた日に周辺の海を上から眺めるということに関しては、お勧め出来ると思います。






 しっ~!内緒! 

 ここだけの話ですが、6年ほど前に、当ブログ認定「宮古・八重山三大がっかり名所」という記事を書いた事があるのですが、宮古島海中公園の公式ホームページのインスタグラムを見ると、海中展望台からの眺めは、これらに匹敵するほどがっかりできそうです。



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2022年8月8日月曜日

ブラタモリで知った 竹富島の井戸とアバ石の謎




 アバ石のあるところを掘れば甘水が出る


 NHKの番組、ブラタモリを見て初めて知った。


 竹富島には、石垣島からの日帰りを含めれば、もう何十回と行っているはずですが、恥ずかしながら、この重要なキーワードを知りませんでした。

 そんなわけで、今更ですが、このキーワードを頼りに竹富島の井戸を巡り、そしてアバ石と呼ばれる岩が何故そんなに重要なのか、ブラブラ歩いて、ではなく、ブラブラ書いて解き明かします。笑

 


 アバ石とは、島に伝わる言葉で、チャート(角岩)のことです。この白っぽい岩がアバ石です。


 チャートは、プランクトンの殻や骨などが海底に堆積して出来た非常に堅い岩石で、釘を打とうとしても傷すらつかないほどです。

 沖縄でよく見られる、多孔質で柔らかい琉球石灰岩とは対照的です。


 その堅いアバ石の上に降った雨は、アバ石には染みこまず周辺に流れる訳ですが、アバ石の周りが、多孔質で浸透性の高い琉球石灰岩であれば、そこには水が貯まるから、掘ってみれば水が出る、ということなのだそうです。



 仲筋井戸(ナージカー)。島最大の井戸です。




 こちらは、神が見つけた井戸とされるミーナ井戸(ミーナカー)です。




 竹富島は、外周約9㎞の小さな島ですが、その小さな島の中でも、人が住んでいる集落は中央部の一画だけです。

 まさに井戸のあるところを中心に集落ができたということです。




 竹富島には、アガリ・パイザーシ御嶽(オン)という聖なる場所があります。島を創った神様が最初に降り立った場所とされます。

 そこに祭られているのは、アバ石です。


 ブラタモリによれば、

 「神様は、広い海の中にあったアガリ・パイザーシという小さな岩に降りられた。その岩を中心として、付近の石や砂利を盛り上げて出来たのが竹富島である。」のだそうです。





 竹富島は隆起珊瑚礁の島です。

 もともと珊瑚礁だったところが、隆起して陸地になったもので、沖縄にはこういう島が沢山あります。宮古島や、お隣の黒島も隆起珊瑚礁の島です。

 
 珊瑚は、共生する褐虫藻(かっちゅうそう)が光合成できなければ生きていけません。なので、南国の海ならどこでも生息できる訳ではなく、太陽の光が十分に届く浅瀬に限られます。

 竹富島は、まず、海底に長い年月を掛けて出来たチャートが浅瀬を形成し、その浅瀬に珊瑚礁が発達していったものが、地殻変動で隆起しそのまま島になったと考えられます。

 つまり、竹富島の核となったのが、チャート、つまりアバ石だったのではないでしょうか。


 そう考えると、この神話はもの凄く理に適っています。でも、昔の人は、何でそんなことが分かったのでしょうか。





 隆起珊瑚の島である竹富島は、農業に適した土地が少なく、遠く西表島まで船で渡って稲作を行ってきました。にも拘わらず、この島には、八重山諸島を統括した蔵元(行政府)がありました。

 何故でしょうか。もしかして、竹富島には水があったからでは。
 石垣島にほど近く、水があって生活可能な竹富島に敢えて蔵元を置いたのでは・・・というのは、当ブログの憶測です。



 アバ石のあるところを掘れば甘水(あまみず)が出る。

 今まで、見ても見過ごしていたアバ石。そんな深い意味があったとは。
 ブラタモリのおかげで、思いがけず、竹富島再発見となりました。



 現在は、石垣島から送水管で給水されています。でも、給水が始まったのは比較的最近の1976年のこと。
 その前年には、既に新幹線が博多まで開業していたという時代です。





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2022年8月3日水曜日

ブログ10周年 思い出の写真と共にごあいさつ

 
(下地島17END。伊良部大橋が未完成で下地島空港が訓練飛行場だった頃)



 2012年(平成24年)8月3日金曜日、第1号記事をアップしました。あの日からついに10年。

 おかげさまで本日、blog「宮古島の癒し・八重山の刺激」は、10周年を迎えました。


 これまで、当ブログを読んでいただいた方に厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。


(とても海とは思えない池のような黒島仲本海岸)



 ブログを始める半年ほど前、mixi日記に長々と沖縄の話を書いて、密かに練習をしていました。mixiの友人には、「こいついきなり何を始めたんだ?」と思われていたことでしょう。

 それから、8月3日に記事を一本書いてアップしてみました。

 この時点では、公開はしたものの、まだ誰も知らない状態で、翌日、翌々日にも記事をアップし、3本目の記事をアップした時点で、初めて、Facebookなどで繋がっている人に、ブログを始めたことを知らせたのです。


 あれから10年。アップした記事は846本。PV数(閲覧数)は約65万回となりました。


(何故かパクられ大賞とも言える写真)



 その原動力は、自分自身が沖縄好きであること、写真好きであること、そして、文章を書くことが意外に好きであることにも気が付きました。


 しかし何より、読んでくれる人が居たからこそここまで続けられたわけで、PVこそが最大のモチベーションになったと思います。


 10年間で延べPV数が65万回という数字は、他の有名ブログと比べれば多いものではないと思いますが、それでも平均すると、毎日180回くらい見ていただいていることになり、十分満足しています。

 ネタが沖縄ですから、夏に多くなり、冬は少なくなるのが毎年の傾向ですが、そんな中でも比較的コンスタントにPV数が増えていくことは、ブログを続けていく上で大きな励みとなりました。


(前浜の波打ち際に寝っ転がって何十枚と撮った中たまたま撮れたベストショット)



 沖縄の旅先で知り合った人に「ブログを書いています」と名刺を差し出すことが多いのですが、10年間もそれを続けてきたので、その被害者?もかなりの数に登ります。笑

 でも、それがきっかけで知り合いになった人も居るので、「ブログを書いています」がある種のコミュニケーションツールになっていたようです。

 逆に、僅かですが、当ブログを読んでくれていたことがきっかけで、知り合いになった人も居ます。

 冒頭の写真は、当ブログがきっかけで、本にも掲載されました。


(小浜島のゲストハウスパナパナの庭から見た文字通りの満天の星空)



 さて、これから先なのですが、どうするかはまだ決めていません。

 もちろん、数日後に次の記事をアップするつもりですし、当面は、今までのスタイルで継続しようと思っています。


 だだ、一つだけ決めていることは、引き際をきちんとしたいということです。

 何となく意欲も薄れて、読んでくれる人も減って、更新頻度も下がって、いつの間にかフェイドアウトする・・・

 そういう終わり方ではなく、「最後の記事」を送り出したら、その一定期間後には、ブログを完全に消去するような、ブログ終活をしたいと考えています。


 
(広重の「月に雁」風、「月にアジサシ」)



 これから先は、長く続けることを目標にすることは止め、1本1本の記事を、それこそ一期一会の気持ちでアップしていければと思います。

 その結果として、11周年、12周年を迎えられればいいし、でも自分で、もうネタ切れだ、もうガス欠だと感じたら、潔く退こうかなとも考えています。



 ブログ10周年に当たり、知り合いに意見、感想を求めたところ、その中に「若い人のニーズを吸い上げるべきだ」とのアドバイスがありました。


 これまでは、自分が書きたいこと、興味があるテーマについて書き、自分がいいと思った写真を載せてきました。
 それは、自然とオッサン世代の価値観が反映されているわけで、若い人が沖縄離島について、何を知りたいのか、何を求めているのかは、あまり考えたことがありませんでした。


 確かに、若い世代の人達が、沖縄離島に興味を持ち、実際に足を運んでくれることに対して、当ブログが少しでも寄与できるなら、それは望外の喜びですが、一方、そこまでしなくても、自己満足の世界でもいいかな、という気持ちもあり、ちょっと結論が出しきれていません。

 何より、若い人のニーズを的確に掴む具体的な方法が思い浮かびません。笑



(マングローブが海面に映る姿は沖縄に行き始めたころからの憧れだった)



 私事ですが、先月宮古島に行く予定でした。

 出発の日の朝、高齢の母が玄関先で転倒し救急車を呼ぶ騒ぎになりました。幸い大事には至らなかったのですが、宮古行きは中止しました。


 今まで、台風以外で沖縄旅行を中止したことはなかったのですが、自分自身も確実に歳をとっていく中で、これからは、こういうことも増えるかも知れません。

 行動範囲も、自ずと少しずつ縮小していくことになるでしょう。

 これからは、1回1回の沖縄旅行を味わって楽しまなければと思うし、その結果をブログ記事に反映していかなければとも思います。



(良い写真なのだけれど何かが足りない。子供か、ネコか、はたまたおじいか。)



 10周年に当たって、何か記念の企画記事的なものを考えていたのですが、ふと思い立ち、今回は、敢えてお礼と決意表明、そしてちょっと独り言にお付き合いいただくことにしました。

 写真に関しても、10年間のベストショットを並べようかとも思いましたが、それをやり出すと写真選定にとてつもなく時間がかかりそうな気がしたので、5分以内でお気に入りの写真を選ぶというルールを決めて、ぱぱっと選んでみました。


 最後にもう一度お礼を申し上げて、また引き続きのご支援をお願いする次第です。ありがとうございました。



(吉野海岸でたまたま目が合っちまったんだぜ。)



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