2015年10月30日金曜日

伊良部島の穴場 Ⅰ 佐良浜港


 南フランスの小さな漁師町。サ・ラハーマ。



 ではなく、
 伊良部島の佐良浜港です。
 伊良部大橋を渡った観光客のほとんどは、左折してそれぞれの目的地へと向かいますが、そこを敢えて地元車に交じって右折し、佐良浜の集落を目指します。


 伊良部島には、渡口の浜のような美しいビーチもあるし、牧山展望台のように高台からの絶景もあるのに、何もこんな所まで来なくても。

 でも、佐良浜港は、行ってみる価値のある穴場ビューポイントなのです。


 伊良部大橋が出来る前、宮古島と伊良部島を船で行き来していた時は、この佐良浜港は、伊良部島側の玄関口でしたが、橋が開通した今では、漁船とプレジャーボートのみが接岸する、静かな港になってしまいました。

 しかし、港に続く佐良浜の集落は、後背地が坂になっていることや、漁師町特有のゴチャゴチャ感もあって、ちょっとほかとは違う雰囲気を醸し出しています。

 佐良浜港の北側(海に向かって左側)が漁港で、沖縄でも有数のカツオ漁の拠点です。


 港付近の食堂のメインメニューは、何と言ってもカツオの刺身。一人前を頼んだだけでも、ドーンと出てきます。食べ過ぎ注意報。


 雲が海面に映っています。港内は波が立たず穏やかで、かつ、水が綺麗なため、こういった光景が現れやすく、砂浜から眺める海とはひと味違います。



 ポンツーン(浮桟橋)から、足下の海をを覗いてみると、貝、海藻、小さな珊瑚がコンクリートにへばりついていて、その周りを魚が泳いでいます。
 まさに、天然の水族館。


 船で伊良部島に行っていた頃は、レンタカーをフェリーに積んでいくため、佐良浜港に着けば、そこまま車を運転して出発し、帰りは、車を運転しながら列に並んで、船に乗ったため、結局ここで車を降りることはありませんでした。

 橋ができたことで、却って、落ち着いて見られるようになった場所です。 


 伊良部島は、下地島も含めて、他に見所、遊び所が沢山ありますが、渋くこの場所に佇んでみるのも悪くないと思います。
 伊良部大橋から10分もかからないので、食事がてら、トイレ休憩がてら、ちょっと立ち寄って、桟橋から海を眺めてみてください。



2015年10月27日火曜日

石垣島の写真を追加しました【終了しました】



 website「宮古・八重山ってこんな所」を更新しました。

 石垣島の写真を追加をしました。

 

※ このサイトは、2016年12月をもって公開を停止しました。
 長期間にわたりご覧いただきありがとうございました。

 

2015年10月23日金曜日

宮古島でウミガメ多発地帯発見




 9月の某日のこと。午後3時過ぎに宮古空港に到着し、レンタカーを借りて出発。しかし、この時間だと宿に直行するにはちょっと早いので、日の出ポイントのロケハンを兼ねて、東向きの海岸に行ってみることにしました。

 堤防を歩きながら、足下の海を見ると、何かがいる。

 えっ、カメ?

 宮古島では、来間大橋の下をカメが通過することで知られていますが、ここは、すぐ目の前をカメが泳いでいます。
 すっ凄ぇ! いきなりテンション上げ上げ。


 
 ウミガメは、息継ぎのために、一定間隔で海面に上がってきます。小一時間の間に何十回と見ることが出来たので、ここには、少なくとも数頭のカメが棲んでいるのでしょう。


 目が慣れてくると、水中に居るのが何となく分かって来ます。
 「あそこにあるのは岩かな?あっ、でも少し動いた。アレはカメに違いない。」そう思ってずっと注視していると、やがて息継ぎに浮上してきます。

 初めて見た、ダブルカメ。


 ここは、宮古島の東側。高野漁港です。
 
 漁港の北側(海に向かって左側)には砂浜が広がっていますが、ビーチと漁港が堤防で仕切られているような形になっていて、その堤防から、ビーチ側を眺めます。

 この場所へは、宮古空港からの道が非常に分かりやすく、迷うことがありません。また、本来漁港ですが、一般用の駐車場やトイレもあります。 
 


 堤防では、のんびり釣りをしている人を、少なからず見かけました。


 滞在中、この場所に何回も通ったのですが、常時カメが現れるというわけではありませんでした。
 見かけたのは、いずれも、満潮が近くなった午後~夕方で、時間帯は関係ないのかも知れませんが、干潮時には、ここには出現してくれないようです。
 潮の満ち干は重要なポイントです。

 こちらの写真は、午前中。あと3時間ほどで干潮というタイミングでした。このときカメは、きっと、沖合の深い所に居るのでしょう。


 こうなると、ここで泳いでみたくなるかも知れませんが、上から探すからこそ、カメも簡単に見つかるわけで、これだけ広い海の中で、泳いでカメと遭遇するのは、二階から目薬。まして満潮時(海が深い)限定ならなおのこと。
 
 地元で案内をしてくれる人がいれば、トライしてみても良いかもしれませんが、そうでなければ、来間大橋同様、陸上から眺めるポイントとして、お勧めします。


 だからといって、カメに夢中になって、堤防から落ちたりしないよう、くれぐれも気を付けてくださいね。


2015年10月19日月曜日

60度の泡盛「与那国島の花酒」 実は心配なことも


 ラベルの上部に、大きく書かれた「60」の数字。
 与那国島産の「花酒」と呼ばれる泡盛です。これは、日本で唯一販売が許可されている、アルコール度数60度の焼酎なのです。(泡盛は米焼酎の一種です。)

 酒税法の規定で、焼酎はアルコール度数45度まで。それを超えるものは、原料用、つまり加水してから販売してくださいというものですが、歴史的経緯により、与那国島にのみ、アルコール度数60度の原酒の一般販売が許されています。


 
 何故「花酒」と呼ぶか、諸説あるようですが、蒸留を開始して最初に飛んでいく成分を集めた酒、つまり「鼻先」が転じて花酒になったとか、花のような強い香りがする酒だから、という説が有力のようです。

 飲み方は、普通の泡盛と同じように、ロックか水割りが一般的ですが、あまり薄くしてしまっては意味が無いので、ウイスキーのトワイスアップという飲み方(酒と同じ量の常温の水で割る)を真似た1対1の水割りがお勧め。
 ロックや、ストレートで飲む場合は、何しろ強いですから、飲むと言うより、舐めるという感覚でどうぞ。チェイサーも忘れずに。
 凍らないので、冷凍庫に入れておくと、トロッとした感じになります。

 
 こちら、花酒の中でも、多分一番有名な「どなん」。

 「どなん」とは、与那国島の別名です。漢字で書くと「渡難」。文字どおり、渡るのが大変な島という意味です。

 日本最西端にして国境の島、与那国島。
 人口わずか千五百人ほど。

 与那国島で泡盛の話題と言えば、この60度の泡盛=花酒なんですが、実は、驚くべき事に、この小さな島に、何と3つも酒造所があるのです。

「どなん」の国泉泡盛
「舞富名」の入波平酒造
「与那国」の崎元酒造所

 人口5百人強の波照間島にも、波照間酒造所がありますが、ほかの物が手に入らなくても、酒だけは自分達の手で確保するという、島人の酒に対する姿勢というか、情熱というか、むにゃむにゃ・・・



 ところで、標題の心配事です。
 3箇所の酒造所のうち、入波平酒造が、2012年からしばらく休業していました。そのまま廃業になってしまうのかと、舞富名ファンは心配したものですが、昨年、新しい杜氏により生産を再開。

 それはそれでめでたいことなのですが、新しくなって、まだこれが販売されていません。「舞富名10年古酒」。市販されている中では、唯一の花酒の古酒だと思います。


 国際通りの泡盛屋の若いお兄ちゃんが、「これは、沖縄が世界に誇る酒文化です。」と熱く語っていたことをを思い出します。

 新しい杜氏さんが仕込んだ酒は、まだ10年経っていないから出てこないだけかも知れません。でも、以前おじいが仕込んでいたはずの酒は?
 島の中で、こっそり出回っていたりして。


 舞富名のラベルにも書かれている与那国馬。世界に誇るとか何とか言っとらんで、こんなのんびりした雰囲気の中で味わえ!ってことなんでしょうかね。




2015年10月15日木曜日

タッチ&ゴーはなくても 下地島には行ってみるべし


 下地島といえば、何と言っても下島島空港のタッチ&ゴー
 
 以前のように、迫力満点、テンションMAXのタッチ&ゴーは、もう見ることができなくなってしまいました。それじゃぁ、下地島に行く意味は・・・


 あるんです。


 どうですか、この海の色を見るだけでも、下地島に行く価値はあると思いませんか。ここは、美しいといわれる、宮古島周辺のビーチの中でも、トップクラスの極上ビーチです。 

 
 場所は、「17END」と呼ばれる下地島空港の北端部の、その西側方向です。 


 タッチ&ゴーが見られないなら、下地島に足を伸ばしてもしょうがない、なんてことは決してございません。上の写真を見ていただければお分かりのとおり、むしろ、全沖縄の中でも、第一級の観光資源である、といっても大袈裟ではないと思います。


 下地島は一周約17キロ。お隣の伊良部島があまりにも近いので、伊良部島の一部みたいな感じです。そんな下地島を改めてご案内。
 


 17ENDを南下して、続いては通り池。
 池のようですが、地下部分で海に繋がっています。つまり、ここは海!ということになります。

 伝説によれば、昔この場所には家があって、ここに住む漁師が、ジュゴンを捕まえて食べようとしました。ジュゴンが海に助けを求めたので、海は、三度の大津波を起こしジュゴンを連れ帰ったのですが、そのとき、家のあったところに大きな穴が空いて、池になったんだとか。


 通り池には、駐車場から、トンネルのように草木が生い茂る道を歩いて行きます。なかなかいい感じ。


 モロに西向きなので、夕日も素敵。



 さらに南下して、その次は帯岩をご覧ください。
 鳥居の奥の巨大な岩は、明和の大津波で海から打ち上げられたとされています。

 明和の大津波とは、明和8年(1771年)の八重山地震の際に、八重山・宮古を襲った大津波で、特に被害の大きかった石垣島では、当時の人口の3分の1にあたる、1万人近くの犠牲者が出たそうです。

 こんな巨大な帯岩が、津波で陸まで打ち上げられたなんて、以前は、伝説だろうと思っていましたが、東日本大震災以降は、本当かもしれないと思うようになりました。



 続けて南下すると、中の島です。
 ビーチエントリー出来る、シュノーケリングポイントとして有名です。
 以前は、何の目印もない道路沿いにあり、路駐の車があると初めて気が付く、といった感じで、うっかりすると見逃して通過していたのですが、今では、駐車場が出来たのですぐに分かります。

 早速シュノーケリングをしてみると・・・珊瑚の上を泳ぐミジュン(鰯)の群れ。



 もう一つご案内するのは、一番南の渡口の浜?
 あれ?渡口の浜は、伊良部島だろっ、と思われた方。伊良部島の、本家渡口の浜の西側にある、下地島のこの海岸も、渡口の浜と呼ぶ、と聞いたものですから。
 調べてみてもよく分からなかったので、取り敢えず、下地島の渡口の浜。

 まあ、そんなことはどうでも良く、本家同様、綺麗な砂浜が続きます。



 せっかく、伊良部大橋が出来て、下地島にも気軽に行けるようになったのに、肝心のタッチ&ゴーがほとんど見られなくなってしまい、その点は、本当に残念です。

 しかし、よく考えてみたら、今、仮に従来のような訓練飛行が行われていたとすれば、大勢の見物客が押し寄せる事は必至です。
 そうなると、17END周辺の狭い道に人が溢れて危険なため、周辺は立入禁止になるか、少なくとも関係車両以外は通行禁止となり、遠くの駐車場に車を駐めて数百㍍歩かなければならない、なんてことになっていたのではと思います。

 まあ、痛し痒しといったところでしょうか。
 でも、この空港施設を眠らせておくのは、あまりにもったいないですね。

 


※ 
 下地島空港のタッチ&ゴーに関して、沖縄県下地島空港管理事務所のホームページ(2015年6月18日更新)には、次の記載があります。

  「ANAは、平成26年度末をもって完全撤退となり、現在継続的に行われている訓練は、RAC(琉球エアコミューター)や海上保安庁所属の小型機訓練のみ。」


2015年10月11日日曜日

ちょっとしか役に立たない八重山の最新情報


 美しい海を臨む四阿で、のんびり読書をする青年・・・(推定)

 ところで、ここは何処?
 去年来たときは、その気配すらなかったのですが。

 ここは、黒島の登録有形文化財の伊古桟橋のたもと。

 しかも、駐車場まで。

 しかし、これは不可解。黒島にはレンタカーがないので、車でやって来る観光客はいないなず。桟橋としての利用は、とうの昔に終わっているのに。今更何のため?
 無駄な公共事業でない事を願っています。

 ベンチは牛の形をしてるし。


 
 というわけで、今回は、あまり役に立たない、というか、ほとんど役に立たない、石垣島周辺離島の最新(じゃないかも)情報を、お届けします。



 駐車場といえば、2年前からずっと工事をやっている、石垣島川平公園の駐車場。

 まだ、工事中。
 駐車スペースはほぼ完成し、「暫定駐車場」「臨時駐車場」などと表示されて、使用可となっています。
 しかし、車を降りて海に向かおうとすると、行き止まりだったり、砂利道を乗り越えて行かなければならなかったり。
 だから、暫定なんすか。

 まあ、でも、あの狭い駐車場が広くなったことは歓迎です。来年の夏シーズンには、いくら何でも完成しているでしょう。



 仁義なき闘いを、相変わらず繰り広げている、石垣空港連絡バス。

 7月頃の状況は、こちらのとおりですが、

 http://miyakoyaeyama.blogspot.jp/2015/07/blog-post_69.html

 10月のある日。
 羽田からの全日空直行便は、14:30ちょい前に石垣空港に到着。
 この便の客を待ち受ける、東運輸の離島ターミナル方面行きバスは、14:45発で、対するカリー観光バスは、14:50発。

 このわずか5分の差で、全日空でやって来た客は、東運輸バスに乗ってしまいました。待機していた、2台目の「続行」バスまで、満を持して出発。

 一方のカリー観光は、ダイヤ設定が災いし、わずか3人の客のみで空港バス停を出発。
 しかし、ノンストップの強みを遺憾なく発揮し、終点離島ターミナルには、15:17着。所要時間わずか27分!

 一方の東運輸バスは、途中停車のホテルでの客扱いの手間取ったのか、早発にも拘わらず、離島ターミナルにやって来たのは15:25頃。

 カリー観光やるじゃん。
 でも、走行中の観光ガイドは勘弁して~ 笑



 離島航路の運賃が安くなった、

 と思ったら、よく考えたら、燃油サーチャージが、原油安のおかげで撤廃されていたからなんですね。消費税分を除けば、15年前の水準です。

 話が逸れますが、原油安とはいえ、小浜島ではガソリン(レギュラー)がリッター167円だとか。島の生活は大変です。



 具志堅用高氏、国際ボクシング殿堂入り。

 石垣港の銅像にもタスキが掛けられていて、記念写真ポイントです。

 石垣港といえば、離島ターミナル内に外国人の団体客が、どわぁ~と居る瞬間があってビックリ。那覇空港の修学旅行の高校生団体みたいな感じでした。
 あのだたっ広い離島ターミナル内が、人で溢れて真っ直ぐ歩けないなんて信じられます?



 8月の台風15号、9月の台風21号と、記録的な大型台風に見舞われた八重山地方。

 小浜島の宿では、外廊下の庇の屋根が吹っ飛ばされました。
 飛んだ屋根は何処に行ったか尋ねたところ、一部は裏の畑で見つかったけれど、一部は行方不明とのこと。
 あな、恐ろしや。
 現在修復中ですが、屋根をぶっ壊す強風に耐えたハイビスカスが、花を付けていました。いい意味でも悪い意味でも、自然は凄い。

 なお、宿は、通常営業中です。

 

2015年10月5日月曜日

beautiful and lovely 久米島の はての浜



 絶景
 と書こうとしたのですが、また絶景ではボキャ貧なので、beautiful and lovely にしてみました。
 
 久米島に行くまでの経緯は、以前書いたとおりですが、行ってみたら、はての浜がとても綺麗だった、とまあそういうことです。


 はての浜についても、以前も記事にしたのですが、

 http://miyakoyaeyama.blogspot.jp/2014/02/blog-post_20.html


 今回は、広いはての浜の、人が居ない砂浜のはずれまで歩いてみたら、自分が知っているはての浜より、さらにbeautiful and lovelyだったのです。


 はての浜は、島ではありません。砂浜だけ。なので、桟橋はありません。船から海の中を少し歩いて上陸します。

 はての浜は、全長約7キロメートル。大きく3つに分かれていて、久米島に近い方から、前の浜、中の浜、奥の浜に分かれます(違う呼び名もあるようですが。)。
 とは言っても、台風の度に形が変わります。大型台風の直後は、消えてしまうこともあるそうですが、いつの間にか復活するそうです。

 今回は、中の浜から上陸し、たまたま”陸続き”になっていた前の浜辺りをじっくり歩いてきました。ここまでくると、人はほとんど居ません。


ペットボトルが、少し悲しいですね。観光客が捨てたのではなく、漂着ゴミだと思います。


 これは、はての浜唯一の”建物”である、トイレ。これまで数多くの広告の登場し、業界では有名なんだそうです。


 はての浜に船を出している業者は、複数あります。ほとんどは、中の浜のほぼ同じ場所に到着します。
 なので、この近くで多くの人が泳いだり遊んだりしています。多少人が多いだけで、ここいらの海もとても綺麗です。

 同じ場所であっても、以前そこで撮った写真と同じ写真を撮ることは、いい意味でも悪い意味でも、難しいのですが、まして砂浜以外何もない場所では、天候、潮の満ち干、風や波の影響をモロに受けるので、見た目の景色も常に変わります。
 こういう場所には、何度も行くと、また違う感じの写真が撮れそうです。機会を見つけて、また足を運びたくなりました。


※ 次回更新は、10月11日頃を予定しています。