2021年8月31日火曜日

沖縄の防波堤水族館

 


 これは、タコクラゲです。珊瑚と同じように体内に褐虫藻(かっちゅうそう)を取り込んで共生します。

 
 でも、シュノーケリング中に撮ったものではありません。もちろん水槽でもありません。港の防波堤のすぐそばを泳いでいました。




 港内は、水深がある程度あって、しかも波が立たないので、こういう環境を好む魚類が多く集まって来ます。
 人間の方も、防波堤を歩いてそこそこ沖合までいけるので、防波堤から見降ろす海は、ある意味、天然の水族館です。

 天然の防波堤水族館は、お手軽に、シュノーケリングで見られるのとはまた違った魚類を見ることができる、意外と面白いところなんです。



 これは、イカですよねぇ。




 こちらは、イトヒキアジの幼魚。珍しいのだそうな。



 文字通り、糸を引く鰺です。泳ぎは優雅ですが、成魚は結構グロテスクです。




 これじゃ何だか分からない魚もウヨウヨ。海が透き通っていれば、深いところにいる魚もよく見えますが、表面が少しでも波立つとただの魚影になってしまいます。



 これは何だと思いますか。護岸に珊瑚や海藻がへばりついているのです。



 珊瑚があれば、魚も寄ってきます。こうして見るとなかなか綺麗ですが、実は、防波堤から真下をおっかなびっくり覗いているのです。

 このまま切り取って、アクアリウムに出来たらいいのですが。




 小さな魚が密になって泳いでいます。ミジュンです。鰯の仲間です。


 
 船影と共にミジュン。風景としてもなかなか素敵です。




 見ることができてもあまり嬉しくはないですが、ウミヘビです。沖縄の超高級料理イラブ汁の材料になるヤツではなく、よく見かけるアオマダラウミヘビです。




 カメは、場所によっては難易度の低い、防波堤水族館の常連さんです。ただ、そんなに近寄ってはくれないので、望遠レンズでの撮影になります。




 沖縄で水族館度が高いと思う港は、

 博愛漁港(宮古島)
 黒島港(黒島)
 阿嘉港(阿嘉島)
 です。

 まあ、知らんけど。


 沖縄をドライブ中、港の海が綺麗だなと思ったら、車を駐めて少し周辺を歩いてみてはいかがでしょうか。



 これは、サメでしょう。海の中でこんなヤツに会いたくはないですが、防波堤の上からならば、余裕で写真を撮ることができます。




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2021年8月26日木曜日

激安もあるけど 沖縄レンタカーの価格と保険の話

 

 本当にこんな値段でいいの? と思うほどの激安レンタカーが登場しています。
 この傾向は、沖縄と北海道で顕著なんだそうです。

 理由は、おそらくコロナによる観光客の減少で、投げ売り状態になっているからだと推測されます。

 業者さんにはお気の毒だけど、観光客的にはラッキー、なんて思っていたら、実際に支払った金額はそれなりだったという声も。

 どうして激安レンタカーが、それなりの支払額になってしまうのか、今回は、そのからくりである、保険と保障オプションについてお話しします。





 沖縄のレンタカー会社は、大雑把に言うと、全国チェーンと地元系があります。

 地元系の会社は、ほとんどが自動車修理業を本業としていて、中古車を仕入れ、自社で整備しながら安く貸すというのがビジネスモデルです。

 沖縄で、低価格だけでなくネタやエピソードをも提供してくれるのは、こういった地元系業者です。


 一方、近年、新石垣空港の開港、宮古島バブルや外国人観光客の増加などを当て込み、大手でも地元でもない、新規参入組のレンタカー会社が急増しました。
 新車を何十台と並べる、準大手です。

 業者間の競争が激しくなったところで、コロナのため客が激減。各社とも苦しい戦いを強いられています。


 そんな中で、車両のレンタル価格を安くして、その分、保障のオプションを付けて元を取ろうという業者が増えているのです。

 「夏休み応援特別価格 普通車24時間2千円~」なんてタイトルが、スマホ画面に踊ります。

 



 まず、レンタカーの保険、保障はどうなっているのでしょうか。

 レンタカー営業である以上、対人、対物、搭乗者保険と車両保険には、業者の方で加入しています。国交省の営業許可条件だからです。


 対物保険や車両保険には、通常免責額が設定されています。

 自損事故を起こした場合、修繕代金は車両保険で補填されますが、1事故につき免責額5万円となっていれば、保険金は、総額から5万円を引いた額が支払われます。5万円以下の小破修繕であれば、保険金は支払われません。

 その分は、借り主が負担しなければなりませんが、その負担をゼロにするオプション契約があります。これを免責保障制度といいます。これに入っておけば、自己負担額はゼロになります。


 しかし、車両の修繕費用がゼロになっても、業者は、修繕が終わって戻ってくるまで、その車での営業ができません。その間の保障を求められることがあります。
 これをノンオペレーション・チャージ(休業補償)といいます。業界の申し合わせなのか、定額で、車が自走可能な場合は2万円、レッカー車移動の場合は5万円となっているところがほとんどです。

 このノンオペレーション・チャージをゼロにするオプションもあります。安心保障などという名称が付けられています。


 さらにその上、事故時のロードサービスが無料になるとか、すぐに代車と交換するといった、最上級の追加オプションを用意している業者もあります。


 


 問題なのは、車両本体のレンタル価格に対して、オプションが高額であるケースです。

 例えば、小型車が24時間で2,000円、と激安。
 しかし、
 免責保障が1日2,000円
 安心保障が1日1,500円
 さらに追加オプションが1日500円
 なんてケースが実際にあるのです。

 そうすると、2泊3日で48時間借りると、車のレンタル料は4,000円なのに、フルオプションを付けると、16,000円になってしまいます。


 完全にオプションの方が高い。つまり、格安で釣っておいて、オプションで儲けようという魂胆はミエミエです。


 免責保障だけのAプラン
 プラス安心保障のBプラン
 フルオプションのCプラン

 といった感じで提示されます。
 「万一の場合、最大○十万円の自己負担がゼロに」と煽られます。

 オプション加入は原則任意ですが、レンタカー会社からは強く勧められます。
 ネット予約の際、「加入しない」を選択しても、さらに当日窓口で念を押されます。

 いらないと言ったら、「一切の保障はないので、事故にはくれぐれも気を付けてください。」と嫌みっぽく言われたこともありました。


 それだけ、業者はオプションの売り上げに必死だということです。

 ちなみに、免責保障に関しては、7~8割の人が加入するそうです。





 本体価格を安くしておいて、オプションで儲けるというのは、商売としてはアリなのかも知れませんが、度が過ぎると、こちらも気持ちよく契約することができません。
 
 言われるままに、お勧めオプション契約を結ばず、一旦考えてみてください。

 
説明をよく読んでください

 「オプションに加入しないと事故の場合最大○十万円の負担」といわれたとしても、その内訳をよく確認してください。

 保険の免責額が5万円なら、ノンオペレーション・チャージが5万円だったとしても、基本、10万円以上の負担はないはずです。自損の上、物損までやっちゃったとしても、15万円までです。
 それが、20万円とか、30万円とかになっている場合、それは自分の借りようとする車種に当てはまるのか、要チェックです。特殊なケースを例に挙げているかも知れません。

  
ノンオペレーション・チャージ(休業補償)の額もよくチェックしてください

 ノンオペレーション・チャージの額は、従来、ほとんどの業者で2万円(自走可)か5万円(自走不可)でした。
 それが、10万円とか、20万円になっていた場合、その業者は良心的ではない可能性があります。
 そもそも、1日2~3千円で貸す車の休業補償が10万円だとしたら、1か月以上分に相当します。とても、適正価格とは思えません。


オプション価格は保障内容に見合ってますか

 マイカーを持っている人は、お気づきだと思いますが、普通に注意して運転していれば、事故は滅多に起きません。

 万一に備えるのが保険、保障ですが、仮にオプション料金が5千円、事故時の補填額が10万円だと仮定すると、20回毎に1回は事故を起こすという計算になりますが、そんなに事故を起こす人は、むしろ、車を運転しない方がいいレベルです。

 こんな計算をしてみれば、オプション価格と保障内容が見合ったものか、分かりやすいと思います。


 レンタカーの保険、保障制度が複雑で分かり難いという問題点は、国民生活センターからも指摘されています。

 

 かつては、免責保障料込みでレンタル料金を提示する業者が多く、業者の方も、サービスだったり、客とのトラブルを防ぐ意図だったりで、免責込みの料金も良心的なところが多かったものです。

 それが、状況が変わり、免責保障をすると却って割に合わない客(例えば国際運転免許証で運転する客)が増え、そういう人達に免責保障をお断りするため、オプション料金別立てが増えたと、まあ、そういう事情なんだそうです。


(この記事の写真と本文は関係ありません。因縁のレンタカー写真も・・・こちら )



 もし、万が一事故を起こしてしまったら。

 貸し渡し約款に必ず書かれていますが、まずは落ち着いて、警察とレンタカー業者に連絡をしてください。

 貸し渡し契約書の控えは、必ず捨てずにとっておいてください。裏面に、細かい字で貸し渡し約款が書かれています。
 

 何らかの請求があった場合、これは賠償責任だから消費税は非課税(不課税)のはずです。請求額に消費税分が加算されていたら、過剰請求の可能性があります。
 

 契約や支払いにトラブルにあった場合は、消費生活センターに相談することが推奨されています。

 消費者ホットライン「188(いやや!)番 」
 最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する、全国共通の3桁の電話番号です。

 余談ですが、JAFに加入している人は、レンタカーでも会員扱いです。



 なんか、沖縄離島も世知辛くなって悲しいですが、これも時代の流れですかねぇ。

 もちろん、安心して使える店も沢山残っていますよ。



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2021年8月21日土曜日

来間島のムスヌン浜 漢字で書くと虫払い浜




 来間島の南西側、長間浜と長崎浜の中間辺りにあるムスヌン浜。

 綺麗な海てんこ盛りの宮古島周辺では、どちらかというとあまり目立たない、こぢんまりしたミニビーチです。




 ここは、流れがあるので泳ぐには適さず、珊瑚もあまりないそうです。近くには、長間浜も猫舌ビーチもあるので、観光客はあまりやって来ません。


 でも、その割には駐車場に車が。



 観光客も来ないわけではありませんが、やって来るのは大半が島の人達です。ここは、島人にはお馴染みのビーチです。

 もちろん泳ぐわけではなく、釣りをしている人が多いようです。




 小さいながらも、宮古らしい綺麗な海です。

 ムスヌン浜と呼ばれていますが、ムスヌンを漢字で書くと「虫払い」です。なんで虫払い浜?




 毎年、旧暦の4月にここで害虫駆除と豊年祈願の神事が行われます。それを虫払い(むすぬん)と言うそうです。

 農作物や人に悪さをする害虫を追い払うため、男衆が船に乗り、沖の海中にある岩穴に潜ってそこに虫を閉じ込め、御願(うがん)をします。


 ムスヌンをする浜だから、ムスヌン浜なのです。




 
 岩場も多く、ちょっと波が高いとこんな風になってしまいます。

 泳ぐには適さないこともあり、観光スポットとしては、特にお勧めする程ではありませんが、その分、観光客相手に商売をするような輩は現れないので、のんびり宮古の海を眺めたいなら、いいかも知れません。

 それに、波しぶきも結構綺麗ですよ。




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2021年8月17日火曜日

宮古島狩俣漁港の防波堤を先っちょまで歩いてみた




 宮古島の中心市街地から北に向かって県道を走ると、狩俣の集落を抜けて海が見えて来る辺りで、道は二手に分かれます。
 多くの人が池間島方面へ向かって直進しますが、西平安名崎方面に向けて左折します。

 そのすぐ後、更に右折すると、Yuki塩ミュージアム、西の浜、そして狩俣漁港に到着します。




 狩俣漁港にわざわざ行ってみようと思う観光客は、まずいないと思いますが、一見の価値のある美しい海が広がっています。
 



 そこをさらに、港を囲む防波堤を先端まで歩いて行こうという、マニアックな企画です。


 Googleマップで見るとこんな感じになっています。
 



 ここの防波堤は、途中に段差もなく、歩きやすい。しかし、こんなところを歩いている物好きは、まず居ません。

 ごくたまに釣り人がいますが、それも、入り口近く。魚を釣るのに、わざわざ奥まで行く必要はないのでしょう。



 防波堤の曲がり角。この先に見えるのは西平安名崎です。




 ここは、西平安名崎の付け根辺りです。綺麗な海ですが、西平安名崎からは見ることができません。
 小さな砂浜がありますが、あそこは正真正銘のプライベートビーチでは?




 これが、狩俣漁港の防波堤の終点。どうですかこの眺め。

 この絶景、文字通り一人占めです。これを見たことがある人は、今まで宮古島を訪れた観光客のうち何人でしょうかね。笑



 右方向を見ると、世渡崎(せとざき)そして池間大橋が。




 西平安名崎から見る海も綺麗ですが、遊歩道や展望台があるのは岬の先端近く。その途中は、防風林に囲まれた道路をひた走るだけで海は見えません。

 ですが、意外なところに展望場所がありました。宮古島には、まだまだ人知れず美しい海が隠れています。





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2021年8月12日木曜日

竹富島花街道2021台風前




 春夏秋冬花咲乱れる竹富島。

 冬でも花咲くパラダイスですが、反対に夏には、台風のおかげで、花も葉っぱも見事に吹き飛ばされてしまうこともあります。





 7月の4連休の最中、大型で超遅い迷惑台風6号が、長時間周辺海域に居座ったため、花へのダメージも大きかっただろうと思います。


 その一週間前の7月中旬。台風前の竹富島は、夏真っ盛りの花街道。



 コロナ禍で観光客の少ない白砂の道ですが、そんなことは関係なく、花々は咲き乱れていました。




 今シーズンは、特にアサヒカズラの花が盛大に咲き誇っていたように感じました。





 定番のブーゲンビリアもこのとおり。



 これなんだろう。花は間違いなくブーゲンビリアだと思うのですが、真っ直ぐ伸びた枝振り?が、見慣れたブーゲンビリアとちょっと違うのですが。



 これもブーゲンビリアです。




 沖縄三大花のひとつ、オオゴチョウが青空に向かって咲いていました。こりゃ台風が来たら一発で吹っ飛びそうですな。




 そしてハイビスカス街道。ここまで来ると本当に見事です。




 花街道を行く水牛車。竹富島の定番の風景です。観光客が少なくても、今年も変わらず超遅速でのんびりゆっくり運行中。




 台風で花が吹っ飛んでも、ハイビスカスもブーゲンビリアも、一月半ほどで、再び花を咲かせるそうです。
 毎年毎年同じことを繰り返しながら、今年も逞しく花を付けてくれました。

 もちろん、花を植え手入れをする島人がいるおかげです。



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2021年8月7日土曜日

伊良部島の名もなき絶景ロード




 サトウキビ畑の向こうに、コーラルブルーの美しい海と下地島空港。
 ここは何処の展望台?

 伊良部島ですが、場所はただの道路上です。


 少し離れた別の道路からも、17END付近の海が見渡せます。


 

 宮古島周辺の島は、これといった山もなく、何となく平らなイメージですが、伊良部島は標高数十メートルの大地が島の大部分を占めているため、美しい海を見下ろせる場所がいくつもあります。

 牧山展望台とかフナウサギバナタなどの展望台も整備されていますが、それ以外にも、観光客はあまり通らない、農道のようなごく普通の道を走っていると、突然視界が開け、絶景が眼前に飛び込んでくるのです。





 こちらは、佐和田の浜。
 佐和田の浜全体を見下ろせる場所は、あまりありません。ただ、この道沿いに下っていっても、佐和田の浜に直行できるわけではありませんが。




 島の北側方向。こちらも、コーラルブルーとリーフエンドの先の青い海のコントラストが素晴らしい。ザ・沖縄の海です。




 こんな道路もありました。街路樹として椰子の木が整然と植えられています。地元車すらほとんど通らない農道みたいな道が、なんでこんなに綺麗に整備されているのでしょうか。笑




 ビーチの横をかすめて通る道路もありました。伊良部大橋の東側海岸?



 さらに別の道路からは、サトウキビ畑と伊良部大橋。そして夏の雲。




 走っているだけでも、爽快ドライブですが、ここ、という場所では、是非車を駐めてゆっくり眺めてください。
 

 何処をどう走ったらこういう景色が見られるのか、と問われても説明が難しいので、狭い島でもあるし、ナビを見ながら適当に走ってみてください。

 いい加減な説明で申し訳ありませんが、ここ、あそこと、チマチマ説明するよりも、とにかく行ってもらった方がいいような気がして。


 外周道路と集落内を除いては、対向車にも歩行者にも滅多に出会いません。ただ、相手方もそう思っているはずなので、運転は慎重にお願いします。






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