2023年4月29日土曜日

沖縄グルメⅢ 食べるべきはB級グルメ


 
 ワープニ汁(豚の骨汁)。肉がこびり付いたままの豚の骨を、野菜と共に煮込んだものです。
 


 一見もの凄いボリュームですが、大半は骨です。旨いのはスープ。そして、何といってもそれで煮込んだ野菜は絶品です。

 豚は、鳴き声以外は全部食べると言われる沖縄では、豚肉の扱いには一日の長があります。

 店に入ってそばを注文したら、後から来た島人達が、次々にこれを注文したので、きっと旨いのだろうなと思い、次回にチャレンジしたものです。

 食べにくいし、手は汚れるしで大変でしたが、本当に旨かった。ご飯が付いて700円でした。

  

 沖縄では、これといった名物料理があまりありません。

 でも、関係者は「沖縄には大して旨いものはありませんから」なんて口が裂けても言えないので、色々盛ってPRするのです。

 それに乗って、言われるままに店に並んで言われるままに食べるのは、なんかしゃくに障りませんか。


 それで、決して高級じゃないけれど、沖縄限定という訳でもなさそうだけど、でもやっぱり沖縄らしくて、それなりに旨い、「沖縄B級グルメ」を探索しようと思って。


 以下、ホンの一例ですが、自分で食べて意外に旨かったもの(で写真を撮っておいたもの)をご紹介します。



 イカ墨焼きそば

 焼きそば以外にも、イカ汁とかイカチャーハンなど、イカ墨料理を沖縄ではよく見かけます。

 イカ墨は、トロッとした口当たりで、ビタミンB、ビタミンEほかミネラルもたっぷり含むので、酒の〆にもいいと思います。

 イカ墨は、何処でも手に入るはずですが、沖縄ほどイカ墨を食べる県はあまりないのでは?
 ただし、食べ終わった後は、唇や歯が真っ黒になるのでご注意を。



 ゴーヤチャンプルーポーク玉子丼?

 これは、もうC級グルメですが、しょうもなく旨かった。笑

 半熟の卵の黄身を突き崩して食べると、卵かけご飯風であり、ポークとの絡みはベーコンエッグ風でもあります。
 ゴーヤチャンプルは、箸休めであり、ちゃんと野菜も採っているという免罪符でもあります。

 これは沖縄の人にしか考えつかない組み合わせです。



 ゆし豆腐そば

 食べているうちに、固まりきっていないゆし豆腐から大豆の甘みが染み出て、スープがまろやかになっていきます。
 三枚肉の塊を脇役に追いやってしまいます。



 オオタニワタリ巻!

 何と、あの着生植物のオオタニワタリの葉です。

 オオタニワタリは、新芽をお浸しにして食べることはあるそうですが、ここでは巻物になっていました。
 ちょっと粘り気のある適度な歯ごたえで、酢飯によく合います。これを考えついた人は凄い。



 ラフテー

 皮付きの豚肉をトロトロと長時間煮込んだものです。煮込むことで油が抜け、皮がぷりぷりの食感になります。

 代表的な沖縄料理ですが、手間暇がかかります。旨さ=手間のかけ方といっても間違いありません。B級グルメを超えた、B++級。
 豚の三枚肉を厚めに切って甘辛く煮ればラフテー、というわけではありません。



 掟破り!のキーマカレー生マンゴートッピング 

 これは、意表を突かれました。
 マンゴーカレーと聞いていたので、ルーにマンゴーを加えて甘みを出したのかと思っていたら、ドーンと生マンゴーが。
 この場合のマンゴーは、辛み旨味を引き立てる、最高級の薬味です。



 木灰そば

 沖縄そばのなかでも、昔ながらの製法で麺を打つのが木灰そばです。

 木灰(もっかい)そばとは、かん水の代わりに、ガジュマルなどの灰を水に溶かした上澄み液でそばを練るもので、独特の腰が特徴です。

 手間がかかっているはずですが、特段高いというわけではありませんでした。
 


 島バナナ

 ねっとりした食感と微かな酸味が特徴の小さなバナナです。

 沖縄ではよく見かけますが、収穫までに時間がかかる上、台風に弱いため、農作物として商業ベースには乗りにくく、探してもなかなか買えません。

 その一方、台風さえ免れれば、植えっぱなしでも育つため、庭で採れたからと島人からお裾分けをいただいたりもする、沖縄B級フルーツの代表格です。



 ドラゴンフルーツのシャーベット

 赤肉のドラゴンフルーツを搾って、何も加えず、そのままシャーベットにしたそうですが、こんな上品な色に仕上がりました。

 甘すぎない、大人のデザート?




 自分が沖縄好きだと知ると、「ソーキそばって美味しいですよね ♪」なんて話しかけてくる人がいます。

 「何でソーキそば限定?」「ていうか、本当に旨かった?」「沖縄にはあまり旨いものはないんじゃね。」「沖縄で旨いというのは、調理が上手いということだし。」「あ、でもマンゴーは別。」

 みたいな妄想が、頭の中でぐるぐる回ります。


 かねてから思っていた、いわゆる沖縄グルメに関する自分の思いを、ブログにぶつけてみたのですが、どのような感想を持たれたでしょうか。





 その地域ではありふれた素材を丁寧に調理したり、思いがけない素材を組み合わせることで創り出された旨いものがあります。

 それをB級グルメだとするならば、沖縄には無名のB級グルメが沢山あります。

 それは一流シェフのいる高級ホテルでなくても、普通の民宿や食堂で食べることができるものです。


 もちろん、これは沖縄に限らないと思いますが、トラフグや越前ガニや大間のマグロのような絶対王者がいない沖縄では、そんなB級グルメを探求するのは特に楽しいと思うのです。 





 沖縄に行ってガイド本に載っている有名店に並んで、迷わずソーキそばを注文して、「あぁ美味しかった」と満足して帰るのも、それはそれでいいと思います。
 外野が知ったかぶりしてとやかく言うことではありません。


 でも、自分のようなひねくれ者の意見に賛同していただける人は、良さげな店にパッと入って、直感で旨そうなものを注文しちゃったらどうでしょうか。

 沖縄B級グルメを堪能するには、金はあまり必要ありません。必要なのは、多少の好奇心と若干の行動力、そして何より自分の舌で味わって判断することです。


 島の人がやっている店なら、大きく外すことはないと思います、それが沖縄というところです。





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。


2023年4月24日月曜日

沖縄グルメⅡ 沖縄の旨いものって何?



 食も旅の楽しみのひとつ。

 せっかく沖縄に行くのだから、沖縄グルメを満喫したいですよね。では、何を食べましょうか?




 沖縄に行った人は、実際何を食べたのでしょうか。

 「沖縄グルメ」「沖縄で食べたいもの」「沖縄に行ったらこれだけは食べろ」、といった検索ワードで調べてみました。

 また、ガイド本などで紹介されている沖縄グルメも色々みてみました。


 その結果は、圧倒的な第1位は沖縄そばなのです。


 手持ちのガイド本を何冊かめくってみると、そばの写真と共に、

 「伝統の味」「そばといえばコレ」「地元で愛され続けた」「懐かしい味」「くせになるスープ」「出汁の風味が口いっぱいに広がる」と、まあ出るわ出るわ。

 さすがプロのコピーライターですね。

 自分も沖縄そばが好きで、当ブログにもしょっちゅう登場します。でも、沖縄そばって、絶対に食べるべきナンバーワン沖縄グルメでしょうかねぇ。




 まあ、とりあえずそれは措いて、もう少しみていきましょう。

 沖縄そばに続くのは、タコライス、ゴーヤチャンプル、、グルクンの唐揚げ、ラフテー、海ぶどう、ジューシー辺りで、大体は、沖縄料理と呼ばれるジャンルでした。


 そのほかには、ステーキというのも多かったですね。

 占領時代に広まった、アメリカ流のデカ肉の安いステーキショップが、今でも本島には点在するからでしょう。


 素材でいえば、石垣牛、アグー豚、海ぶどう、車エビなどが挙がりました。


 高級珍味では、イラブー汁、ヤシガニ、セミエビ、ガザミ等々。

 イラブーはウミヘビで、もの凄く手間をかけて汁にしたものをいただくのですが、薬膳としてはすぐれているものの、料理としては好みがハッキリ分かれます。

 ヤシガニは、雑食性なので、何を食べて育ったかによって味が大きく変わります。
 地域によっては、島人が普通に捕って食べていますが、高価な出費をしてまで食べることはあまりお勧めできません。

 セミエビは、30㎝くらいの平べったい大きなエビで、刺身などでいただきます。伊勢エビより旨いと言われることもありますが、確実に伊勢エビよりは高いです。

 ガザミ(ノコギリガザミ)は、マングローブ林に生息しているワタリガニの一種です。ワタリガニだと思うとかなりいいお値段ですが。


 余談ですが、初めて石垣島に行ったとき、美崎町の和食っぽい店に入り、ノリで頼んでしまったのがセミエビ。
 会計の時に、目の玉が飛び出ました。

 そのショックで、どんな味だったか記憶にありません。笑


 その反面、自分の思い入れと違って意外と扱いが小さいのは、マンゴーやらパイナップルといったトロピカルフルーツ。

 その他では、特定の店のスイーツを推奨しているガイド本も多くありました。




 さて、そうしたものの中で何を食べるべきでしょうか。

 一般に、旅行先で食べるべきご当地グルメといえば、

・ 地域の住民が好んで食べるため何処の店でもレベルが高くしかも安い
・ 素材の産地であり最高のものが手に入る
・ 鮮度の関係などで一番旨い状態で食べられる

といった視点で選ばれるのだと思います。下関のトラフグとか、うどん県の讃岐うどんみたいなイメージでしょうか。


 その点からいえば、沖縄で食べるべきは、何といってもマンゴーだと思います。

 マンゴーは、内地でも普通に手に入りますが、何しろ高い。
 しかも、落下ギリギリで収穫し、さらに数日間追熟したものが食べ頃なので、ドンピシャのタイミングのものを内地で探すのは難しいのです。

 その点、沖縄では、まさにJust in time on eatなマンゴーが手に入り易い。

 その上安いのです。宮古島・石垣島で買えば、見かけ今イチものなら、味は同じなのに、内地の高級フルーツ店の3分の1から4分の1なんて当たり前の世界です。


 パイナップルも、日本中何処でも食べられますが、追熟しないパイナップルは、生産地に近い所で食べるのが一番旨く、値段も安いのです。

 芯まで食べられるような完熟パインが、1コ300円だったら感激しませんか?




 それ以外にも何かあるでしょうかね。

 アグー豚は、一度食べてみるといいかも知れません。

 アグーは、沖縄在来種の黒豚で、絶滅の危機に瀕していたものを、交配種として復活させたもので、一説によれば、鹿児島県の黒豚のルーツだとか。

 肉質がよく甘味があるとされています。ただ、煮込んだり手の込んだ調理をすると、微妙な旨味はよく分からないでしょう。
 

 石垣牛・宮古牛はどうでしょうか。
 どちらも、一定の条件を満たした和牛のみが名乗れる一流品です。

 ただ、全国各地にブランド牛があるわけで、それと比べてどのような違いがあるのかはよく分かりません。
 そもそも、個体によって、部位によって、調理方法によってかなり違うはず。

 そう考えると、「石垣島・宮古島でも旨い牛肉が食べられる」ことはあるけれど、「石垣島・宮古島に行かないと旨い牛が食べられない」わけではなさそうです。


 以前は、石垣島で石垣牛が安く食べられる店がありました。焼き肉屋で1人前2千円のセットなのに、こんな高級な肉がドッチャリ♪ なんて思ったこともあったのです。

 この安さは、産地ならではと思いましたが、今、石垣牛を食べられる店は増えたものの、値段はほぼ全国標準です。


 高級珍味系は、値段が高く扱っている店も少ないのですが、そこまでして食べてみるかどうかは、各自で判断してくださいとしか書きようがありません。
 
 


 それ以外の沖縄グルメは、沖縄料理とほぼ重なります。

 しかし、グルメというテーマで語っているのに、タコライス、ゴーヤチャンプル、ジューシー辺りが登場することには、正直驚きます。
 

 ゴーヤチャンプルは、普通の野菜炒めにゴーヤが入っているだけ。ゴーヤには微かな苦みがあり、それがビールのつまみとしてはいいアクセントなりますが、早い話それだけです。
 
 タコライスは、タコスの具をご飯に載せたら意外と旨かったというもので、沖縄で発祥したものですが、どうしても沖縄で食べておきたい料理ではないでしょう。

 ジューシーに至っては、ただの炊き込みご飯です。


 あまり特別感がないのに、これらの料理が人気の上位に挙がって来るのは、何故なのでしょうか。

 「沖縄に行ったらタコライスは是非オススメ」「ジューシーは必ず食べておいた方がいいよ」なんて、自分はとても人に言えません。




 最期に沖縄そばに話を戻します。
 沖縄グルメとして、圧倒的な支持を得ていますが、これも不思議です。


 近年、宮古島を中心に、自家製麺を使用した、本格的なそば屋が少しずつ増えて来てはいますが、まだまだこれは例外です。
 大半の沖縄そばは、何処で食べてもそこそこ旨くて、まあまあ安いという点で、沖縄料理の代表格みたいな食べ物です。

 うどん県のうどんのように、2軒、3軒とはしごをして食べる島人がいるわけでもありません。


 それにも拘わらず、石垣島でも、宮古島でも、観光客が店の外まで並んでいる所がいくつもあり、思わず、「えっ!」「マジ?」「なんで!」と言いたくなります。

 これらの店は、たいてい古くからあって、島人が通う普通の食堂だったのが、味とは関係のない何かのきっかけでブレイクしてしまい、観光客が並ぶ店になったのです。


 皆さん、本当に自分の舌で味わって判断しているのでしょうか。

 誰も並んでいないアノ店と比べて、そんなに旨いですか? なんて皮肉の一つも言いたくなることがあります。




 せっかく旅行に行くのだから、多少高くても旨いもが食べたい、という人も多いと思いますが、沖縄には、そのニーズに応えられる食べ物があまりありません。

 20年以上沖縄に通っていますが、自信を持って人に勧められるものは、トロピカルフルーツくらいしか思い浮かびません。


 そうなると、沖縄では食の楽しみはあまりないと諦めなければならないでしょうか。

 いや、そういうわけでもないのです。その点は、次回に。





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。




2023年4月19日水曜日

沖縄グルメⅠ 沖縄料理を食す



 
 「沖縄料理が美味しい店を教えて」と言われることがよくあります。

 「普通の居酒屋に行けば大体何処でも大丈夫だよ」と答えるのですが、この答えでは満足してくれない人もいます。

 「手抜きしないでもっとマジメに教えろ」と。


 しかし、那覇は分かりませんが、宮古島や石垣島なら、繁華街にある居酒屋に行けば、いわゆる沖縄料理は大体食べられるし、当たり外れもそんなにありません。

 スマホで一生懸命検索するより、ぶらぶら歩いて、良さげな店にぱっと入っちゃえばいいと思うのですがね。



 今回から3部作で、いわゆる沖縄グルメについて、観光客目線、かつ、ちょっと斜め目線で切り取りたいと思います。




 沖縄料理とは、沖縄の郷土料理のことですが、それでは何が沖縄料理なのでしょうか。


  農林水産省HPによれば、郷土料理とは、各地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として作られ、食べられ、歴史や文化、あるいは食生活とともに受けつがれたものだそうです。

  今では特別な時にしか食べない伝統料理とか、昔はよく食べたらしい絶滅危惧食ではなく、その地域で、今でも普通に食べられている料理ということでしょうか。


 これを念頭に、ググって見ると、沖縄料理の絶対的トップ3は、

 沖縄そば
 ゴーヤチャンプルー
 ラフテー

 みたいです。


 チャンプルーとは混ぜこぜの意味で、料理のチャンプルーは、色々な食材が混ざったものです。
 ゴーヤチャンプルーは、ゴーヤのほか、ポーク、豆腐、卵、麩、タマネギ、モヤシなどを一緒に炒めたもので、炒めたからチャンプルーなのではなく、色々混ざっているからチャンプルーなのです。

 ラフテーは、豚のかたまりを皮付きのまま煮込んだもので、中華料理の東坡肉(トンポーロー)に近いものです。






 それに続くものとしては、海ぶどう、タコライス、ポーク玉子、ゆし豆腐、サータアンダギー、ジーマーミ豆腐、ジューシー、にんじんシリシリー辺りでしょうか。


 タコライスは、メキシコ料理のタコスの具を、トルティーヤに挟むのではなく、ご飯の上に乗せたものです。
 1984年に初めて創られたとされ、伝統はありませんが、短期間に急速に普及しました。

 ポーク玉子は、アメリカ占領時代に広まったポークランチョンミートを、焼いて玉子焼きを添えたお手軽料理です。

 ゆし豆腐は、豆乳ににがりを入れ、固まり始めた豆腐をすくってそのまま食べるふわふわな豆腐のことです。

 サータアンダギーは、砂糖を揚げたものという意味で、製法はドーナツと同じです。

 ジーマーミ豆腐は、大豆ではなくジーマーミ(地豆=落花生)で作った豆腐です。

 にんじんシリシリーは、専用の道具で細く切ったにんじんを卵で和えた炒め物のことです。シリシリーは、擂り擂りが訛ったのだとか。

 ジューシーは炊き込みご飯又は混ぜご飯、海ぶどうは、ブドウの房のような海藻です。




 さらに、島人御用達のディープな沖縄料理としては、血イリチー(豚肉を豚の血で炒めたもの)、中身汁(豚のモツを汁仕立てにしたもの)、ミミガー(豚の耳を湯がいて薄く切ったもの)、ヒージャー汁(ヤギ汁)などが挙がります。

 血イリチーやヒージャー汁までくると、観光客レベルではかなりハードルが高くなります。

 もちろんこれ以外にも、沖縄料理は沢山ありますよ。



 さて、こうして見ると、代表的な沖縄料理は、海ぶどうを除いては、日本の何処でも簡単に手に入る食材で、調理方法も特別なものではないことが分かります。

 しかも、タコライスのように比較的最近広まった料理も含まれます。


 なんかテーゲーで、沖縄らしいと感じるのですが、もう少し深く考察すると、海に囲まれ物資が乏しい島では、昔から身近な食材を工夫しながら美味しく食べたのかも知れません。

(まあ知らんけど)




 冒頭、沖縄料理を食べるには、普通の居酒屋に行けば大体何処でも大丈夫と書きました。

 「普通の」という意味は、最近は、観光客ウケを狙ったおしゃれな居酒屋店も増えているからです。
 昔からある、島人がやっている「普通の」居酒屋には、こうした沖縄料理メニューが「普通に」あります。

 むしろ、内地の居酒屋なら定番メニューである、枝豆、焼き鳥、鶏の唐揚げ、フライドポテト、ほっけの塩焼き、蛸わさなどの方が、探すのが難しいかも知れません。

 居酒屋であっても、子供連れ家族連れで行く人も少なくありません。


 こういう店では、味も値段も大きく変わることはあまりありません。そこそこ旨くて、まあまあ安い、あまり特徴がないのが特徴みたいな。

 新しいことや競争を好まない県民気質の影響かも知れませんが、一方で、誰でもが食べる代表的な沖縄料理が不味ければ、その店は淘汰されてしまうからだ、という話を聞いたことがあります。



 ところで、居酒屋で普通に飲んでいるおとーさん達は、何をつまみに酒を飲んでいるのでしょうか。

 そば、タコライス、ポーク玉子、ジューシーは食事系だし、サータアンダギーやジーマミー豆腐はおやつ系です。


 それは、一般には、沖縄料理と認識されていないようですが、泡盛の肴としても、食堂の定食にも、民宿の夕食にも、当たり前のように登場するものです。

 郷土料理の定義である、地域の産物を上手に活用して、風土にあった食べ物として食べられてきたもので、歴史や文化、食生活とともに受けつがれているもの、にも当てはまります。


 当ブログ認定の究極の沖縄料理は・・・



 刺身です。



 刺身なんて、海なし県も普通に食べるじゃないか、と思われるかもしれません。

 しかし、沖縄では、刺身にかける意気込みが違います。

 魚屋ではなく、刺身だけを売る「刺身店」が各所にあります。
 その日に捕れたアオブダイ、タマンなどの地魚が並ぶこともありますが、主力商品は、マグロやカツオです。

 民宿の夕食では、極めて高い確率で刺身が出ます。急な宿泊予約に対しては、刺身が足りないというだけの理由で、断られたりもするのです。
 

 かくして、沖縄最強の郷土料理は、沖縄そばでもゴーヤーチャンプルーでもなく、実はマグロやカツオの刺身ではないかと。笑


 沖縄に行ったならば、是非共、普通のマグロやカツオの刺身を食べて、「あぁ沖縄に来たんだなぁ~」としみじみ感じてください。





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。


2023年4月14日金曜日

伊良部島親泊の浜? もプチ絶景です

  


 伊良部島の親泊(おやどまり)の浜のご紹介です。

 と聞いてすぐに分かった人は、相当な沖縄通、宮古通です。

 小さな浜に名前なんかないだろうと思っていたのですが、念のためGoogleマップで調べたら、そんな名前が載っていました。


 Googleマップの地名も、時々変わったり消えたりするのですが、ググってみると、昔から親泊の浜と呼ばれていた旨の記事がみつかったので、親泊の浜ということで。




 というわけで、改めて親泊の浜です。

 伊良部大橋の北側(橋を渡って右折方向)に500メートルほどの所です。道路沿いに少しだけ海が見える感じのミニビーチです。





 これが、Googleマップにも載っている亀岩。亀ねぇ。そう言われれば、まあ亀かも。




 さて、親泊の浜ですが、海が綺麗なことに加えて、正面に宮古島と伊良部大橋という抜群のロケーションです。
 狭いながらも、晴れた日にはプチ絶景が堪能できます。




 さらにその上、アダンなど南国の木が良い感じで生えていて、とても絵になるのです。まるで、わざわざ植樹したかのよう。




 海に続く細道も。
 僅かな距離ですが、伊良部大橋を正面に見ながら、海へと向かうのは何だかワクワクします。




 浜の近くの道路です。美しい海に吸い寄せられるように車が走って行きます。正面は、北方向で、遠くに見えているのは、宮古島の狩俣辺りでしょうか。


 

 宮古島周辺には、前浜、渡口の浜、17ENDといった、オールジャパンでもトップクラスの美しい海がてんこ盛りでありますが、さらに、こういった無名のミニビーチも点在しています。


 この親泊の浜は、道路から見えるので、たまに車を駐めて見に来る人がいますが、すぐに立ち去ってしまいます。

 泳いでいる人は見たことがありませんが、ちょっとしたプライベートビーチのようでもあります。 





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。


2023年4月9日日曜日

ヤドカリLOVE 沖縄のヤドカリ団体編

 


 大好物のアダンの実に群がるヤドカリ達。

 それにしても、こんなに集まったんじゃ、競争率高過ぎでは?




 アダンは、パイナップルに似ていますが、繊維が堅くて食べられません。
 ただ、果実はとても甘いそうなので、ヤドカリからヤシガニまで群がってきます。




 当ブログでのヤドカリ登場は1年ぶりですが、登場率は結構高いです。

 自分としては、ヤドカリは結構カワイイと思っているので、思わず撮ってしまうからなのですが、こんなにゴチャゴチャいると気持ち悪いと感じる人もいるかなぁ。





 では、これはどうですか。ペアヤドカリ。これならカワイイと思いません?



 ヤドカリが生息するのは、沖縄に限りませんが、住処となる貝殻が豊富な場所に数多く繁殖するそうです。

 気を付けて見ていると、同じ沖縄、同じ島でもヤドカリの多いビーチと少ないビーチがあるようです。




 妄想ですが、綺麗な貝殻を大量に集めて一箇所に撒いたら、その周辺に美ヤドカリが集団発生!なんてことにはならないですかね。 笑





 次はちょっと問題写真です。

 割れた瓶の首の部分。こんなものが砂浜に落ちていること自体問題ですが、ヤドカリが集まっています。

 瓶に付着した甘味を舐めに来たのでしょうか。まさか、これを貝殻だと思って集まったのなら悲しいですね。



 波打ち際にいるヤドカリしか見たことはありませんが、ヤドカリの中には、水中深く棲む奴や、クマノミのようにイソギンチャクと共生する奴も居るそうです。

 しかも、寿命は、長いものでは20年近くにもなるそうですよ。



 沖縄に行って、コーラルブルーの海に着いたら、その美しさに目を奪われてヤドカリどころではないように思いますが、意外にも、砂浜でしゃがんで足下をじっと見詰めている人を少なからず見かけます。





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

 

2023年4月4日火曜日

宮古・八重山のちょっとしか役に立たない雑談

  

 当ブログを始めてから、投稿した記事の数がこれで900本目となりました。

 それを記念して今回は雑談。 笑

 宮古・八重山のちょっとしか役に立たない雑談です。




コロナが終わってバブルが戻る?

 コロナ前の2019年までは、インバウンド需要とやらで、人が溢れかえっていた宮古島、石垣島。
 コロナ禍を経て、昨年は、かなり観光客も戻り、今年の夏はクルーズ船も復活しそうです。


 緊急事態宣言が解除され、緊張感漂う中、おっかなビックリ行った2020年。
 観光客には強く自粛を促す一方、一部の夜の店は野放しにする行政の対応に強い違和感を感じた2021年。

 まだ、2~3年しか経っていませんが、早くも懐かしさを感じてしまいます。

 また、そんな中で、何事もなかったように従来どおり迎えてくれた島人が大勢いたことは、記憶に止めておくべき、得がたい経験だったと思います。


 この間、良いこともありました。

 航空券は大手でも格安、かつ、乗ってみたらガラガラ。後方座席に座ると、前後左右誰もいなかった、などということも珍しくありませんでした。

 減便されているせいで、常に定刻若しくは定刻より早い到着もあったり、手荷物カウンターでは、すぐに自分の荷物がレーンに乗って廻って来ました。

 ゆいレールも、何時何処から乗っても座れたし。 


 こんなことはもう二度とないでしょうな。あれは、「真夏の夜の夢」ならぬ「真夏の昼の夢」だったのか。




安い航空券とバカ高いレンタカー

 去年から突如問題になった沖縄のレンタカー不足。
 夏シーズンを控え、今年は不足というより価格高騰がヤバイ感じです。それで、実際どのくらい高いものなのか、調べてみました。

 じゃらんnetで、7月1日(土)から2日(日)にかけての24時間、軽又はコンパクトカー利用の条件で検索してみました。
 

 宮古島(宮古空港出発・返却)の場合、一番高いのは何と58,000円! 24時間でですよ!

 間違ってベンツかポルシェを選んだのかと思いましたが、車種は、ヴィッツ・デミオ・マーチでした。
 ちなみに、この検索で一番安かったのは、12,000円です。

 石垣空港でも同様に、最高値58,000円、最安値12,100円でした。


 参考までに、ザッと見ただけではありますが、同じ条件で、那覇空港だと70,000円から6,990円、北海道の新千歳空港だと15,000円から2500円、九州の鹿児島空港だと11,550円から2,700円となっていました。


(じゃらんnetより)


 同じようなサービスの提供でどうしてこんなに価格差が生じるのか、それ自体も不思議ですが、1万2千円でも、一昨年までの感覚ならば倍以上の値段です。


 この際、高いと思ったら借りるのは止めませんか。
 こういう時世だから例年より3割増し、5割増しということであれば、事情やむを得ないという判断もあろうかと思いますが、例年の10倍などあり得ない。

 我慢して借りると、従来どおりの料金で貸している良心的な業者がバカを見ることになってしまいます。

 飛行機代や宿泊代と比べて、レンタカーが高すぎると思ったら、レンタカーなしで遊ぶ方法を考えましょうよ。 
 足下を見られて嫌な思いをするよりも、多少制約があっても、もっと有効に金を使った方が気分もいいでしょうし。

 
 ちなみに、先日の記事でご紹介した宮古島ループバスは、公式サイトでは、2023年初夏の再開見込みとされています。


 一方、航空券は安い。

 先日、JALが6月分までの航空運賃大バーゲンセールをしようとして、アクセスが殺到し、サーバがダウンしたという事件がありましたが、その前には、ANAが会員向けに5月分までのバーゲンを行いました。

 このようなバーゲン運賃でなくても、今年は、運賃設定が安めです。

 羽田から宮古・石垣行きに関しては、直行便は例年とあまり変わらない値段ですが、那覇乗り継ぎ割引に関しては、例年より安い価格が設定されています。

 例えば那覇乗り継ぎで羽田から宮古に行く場合、6月下旬では、新幹線のぞみ号で東京から京都に行く程度の値段で、7月中旬では、新幹線こまち号で東京から秋田に行く程度の値段で購入することができ、しかも、今日現在もその値段で空席がありました。
 大手の正規運賃ですよ。

 大手がこうですから、空印し航空やLCCも期待できるのでは。なおさら、レンタカーの高さが鼻につきますね。



ついにヒルトン開業へ

 宮古島バブルの頂点みたいな巨大ホテル、ヒルトン沖縄宮古島リゾートが、いよいよ6月18日開業予定ということで、予約の受付を開始しました。

 しかし、公式サイトによると6月18日はソフトオープンで、グランドオープンは8月28日とのこと。

 ソフトオープンとは聞き慣れない用語ですが、部分開業ということでしょう。
 昨年の時点では、2023年3月開業とされていたのに、かき入れ時が終わりかけた8月末までフルオープンできないとなると、会社的には深刻なはず。

 遅れの原因は、一説によると人手不足だとか。


 それにしても、329室もの巨大ホテル。フル稼働されると、ただでさえ足りないレンタカー不足に拍車がかかり、西里の居酒屋も大変なことになりそうです。



波照間空路はどうなっちゃたの

 去年の今頃、波照間空路復活の記事を書き、すぐに訂正する羽目になったのですが、その後、何の音沙汰もなし。

 会社のサイトには、昨年4月に「延期になりました」お知らせが載ったきり。

 そんな重大な話なのに、その後報道もされず話題にすらならないのが、却って凄い。こちらも、真夏の昼の夢だったか。
 
(第一航空HPより)



「宮古島にある犬猫保護団体の光と影」について補足

 2回前の記事「宮古島にある犬猫保護団体の光と影」について補足です。

 
 現在宮古島には、記事記載の団体以外にも、犬猫の保護活動をしている団体があるので、仮にこの団体がなかったとしても、宮古島から保護活動が消えるということではないそうです。

 また、保健所に持ち込まれる犬・猫の数が減らない云々と書きましたが、動物愛護法が改正されてから、家庭で飼えなくなったから、といった安易な理由では、保健所は引き取りが拒否できることになっています。

 実際には、保健所が住民の通報などによって、野良犬、野良猫を捕獲しているケースがほとんどだそうです。


 なお、念のため繰り返しますが、記事記載の団体に関しては、様々な批判があることは事実ですが、その活動目的自体は、真っ当であり公益に適うものだと考えています。
 それが、当ブログの立場です。


 





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 
 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。