2023年6月28日水曜日

翼よ!あれが梅雨明けだ ~那覇・宮古フライト

 


 なかなか明けなかった沖縄の梅雨。

 6月20日の那覇空港は、どんよりとした雲に覆われていました。




 週間天気予報では、沖縄本島地方は梅雨らしい曇り・雨の天気が続いていたものの、宮古島地方は晴れ続きでした。

 一口に沖縄といっても、本島と宮古島の間は約300㎞。この距離は、東京からだと名古屋を超えて岐阜辺り。
 これだけ離れていれば天気が違って当然。宮古島地方はもう事実上の梅雨明けでは。




 天気図を見ると、梅雨前線は沖縄本島の北側、奄美地方辺りにあります。
 ということは、那覇はまだ前線の影響を受けるとしても、宮古島に向かう途中で前線の雲は途切れているかも。


(上記3点は気象庁HPより)


 そんなわけで、期待を込めて飛行機に乗り込みます。

 全日空1725便は、雲の那覇空港を、定刻の14:15に、宮古空港に向け離陸しました。



 高度約4000メートル。機体は雲の上に出ましたが、眼下には分厚い雲が広がります。



 少し経つと、雲に隙間が。これはひょっとして海が見えているってこと?




 おおっ、ついに眼下に青い海が。ここが梅雨前線の雲の終端か!



 その時、飛行機はここを飛んでいました。宮古空港から83マイル(約130㎞)の辺りです。

(ANAフライトマップ)


 15:00分、飛行機は、予定より5分早く宮古空港に着陸。宮古島は、期待したとおりの晴れでした。めでたしめでたし。



 梅雨とは気象現象を差す言葉であって、「ここからここまでが梅雨エリア」と明確になっているわけではありません。

 今回は、たまたま梅雨前線による雲の固まりが、那覇・宮古間で途切れている状態にあり、それを機窓から眺められたので、このような、「ここから梅雨明け!」みたなドラマチックな瞬間に遭遇できたわけです。

 滅多にない、ラッキーな空の旅でした。



 こちらは、翌22日の雨雲の状況です。沖縄本島地方、奄美地方は、まさに梅雨末期の大雨に見舞われましたが、その後25日に梅雨明けとなりました。

(気象庁HP)



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2023年6月24日土曜日

パクリやら撮影罪やら 写真に関する話題 + α

   


 本題に入る前に、レンタカーに関して朗報です。

 半導体不足の影響で、レンタカーまで不足して問題になっていた宮古島・石垣島ですが、実は、宮古島市では、3月末の時点で過去最高の5259台がレンタカーとして登録されているそうです。

 この数は、前年同期の1.5倍で、宮古島ではレンタカーが物理的に不足しているという状態からは脱しているということです。
 石垣島も同じでしょう。

 一部では、今なお高い価格設定がされていますが、ボロもうけした業者が諦めきれずに高値設定をしている可能性がありますので、くれぐれも、バカ高い値段で借りないでください。

 良心的な業者がばばを引くことのないよう、お互い注意しましょう。



 当ブログで、「パクリ & レンタカー」と言えば、この写真です。笑 (内輪ネタですんません。よかったらこちらをご覧ください。)



 さて、パクリ写真の話題ですが、今年の4月、国の沖縄総合事務局の沖縄観光PRサイト「オキナワンパールズ」が、ネットにあった写真家の写真を無断で掲載したと問題になりました。


 沖縄タイムス(4月5日配信)によれば、上下をトリミングして著作権表記や署名が消えた状態の作品がサイト載っていたというのです。



 つまりですね、例えば、このように写真にブログ名を入れてアップしたら・・・



 その部分をカットしてパクった、みたいな話しです。




 沖縄総合総事局が伊是名村に、村の写真をサイトに載せるから、データを送って欲しいと依頼したらしいのですが、沖縄タイムスによれば、村の担当者は、「50枚以上の写真の提供を求められ、締め切りや催促もあったため、急ぎながら取りそろえる中でサイズや容量の問題で誤ってトリミングしてしまった。撮影者の署名を隠す意図はなかった」と陳謝したというのです。


 この言い訳も破壊力抜群です。

 「サイズの指定があったから、ネットにあった写真をトリミングしたら、名前の部分が消えちゃってたけど、わざとじゃないから許して。」

 って、問題の本質はそこじゃないですよね。


 パクられ主の写真家は、担当者を刑事処分にしろと息巻いているそうですが、もうひたすら謝るしかないでしょう。



 ネットに公開されている写真は誰でも見ることができますが、それをコピーして利用するのは、一部の例外を除き著作権法違反になります。

 損害賠償を求められるほか、場合によっては刑事罰も科されます。


 でもみんな、「見つかりゃしないだろ」と思ってパクっちゃうのでしょうが、パクリ先を突き止めるアプリがあるのです。
 罠を仕掛けた写真をアップする人がいるので、十分注意してください。

 そもそも、他人の撮った写真を勝手に使うことは、マナー違反だけではなく、法律違反ですから。


 なお、当ブログに関しては、モバイルバージョンでは消えてしまいますが、「このブログの写真の著作権は、管理人に属します。本文中に特に注記がない場合、写真の出典が当ブログであることを明記していただければ、転載していただいても構いません。」と記載しており、ブログ名さえ書いていただければ、転載OKです。



 ところで、問題となった「オキナワンパールズ」ですが、以前は、当時の局長御自らお撮りになった写真が掲載されていました。

 沖縄総合事務局というのは、内閣府に属する国の出先機関です。そこの局長ともなれば、キャリア官僚。つまりかなりエライ人なはずです。


 この局長は、コロナの最中、県内各地を視察旅行し、沖縄タイムスがこれを報じた直後に局長の撮った写真が載った「オキナワンパールズ」の作成が始まったと、同紙が報じています。


 凄いですな。ローカル文春砲か。国に対しては厳しい沖縄のマスコミ。国家公務員の皆様、油断は出来ません。

 

(シルエットですが、ひそかに撮ったわけではありません。)

 

 沖縄とは直接関係ありませんが、写真に関する話題をもう一つ。

 最近国会で、刑法の「強制性行等罪」が「不同意性行等罪」に改正されたというニュースを見た人も多いと思いますが、これと併せて「撮影罪」が新設されたというニュースをご存じでしょうか。

 マスコミでは「撮影罪」と表記されることが多いので、ちょっとビックリしますが、的確に表現すれば「盗撮罪」です。

 正式な法律名が、「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(長っ!)というので、略して撮影罪。



 巷問題となっている盗撮に関しては、今までは、都道府県の迷惑防止条例などで処罰されてきました。

 あるとき、航空機内でCAのスカートの中が盗撮され、犯人は検挙されたのですが、その時飛行機が何処を飛んでいたのかが特定できず、したがって、何処の県の条例で罰するかが分からず不起訴になったという、笑えない笑い話がありました。

 また、都道府県毎に条例の記述が微妙に違う点も問題となっていました。



 今回この法律で禁止されるのは、「正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等を撮影する行為」なのですが、「次に掲げる姿態等」があまりにどストレートに記述されているので、ここに書くのはちょっとはばかられますが、要するにヤバイ写真です。


 話が逸れますが、刑法の不同意性行等罪もそうですが、最近の法学部の刑法の先生は大変でしょうね。鉄面皮のような顔をして淡々と解説するのでしょうか。


 さらに、酔っ払って訳が分からなくなっている間に撮ったとか、エッチな写真は撮らないと騙してエッチな部分も撮っちゃうとか、人には見せないからと騙して撮ったなどというのも、全て犯罪とされました。

 さらにさらに気を付けなければならないのは、行為の客体は女性に限られないということです。
 例えば、寝ている男の人のズボンを脱がせて写真を撮った場合も、単なるいじめでは済まず、この法律で罰せられるということです。


 ただし、「人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの」となっているので、自分から見せている奴を撮っても犯罪になりません。

 ただ、これにも注意が必要で、「人が通常衣服を着けている場所において」なのです。通常衣服を着けていない場所、大浴場とか、更衣室に裸でいるところを、同性が撮ることは犯罪なのです。


 また、こうしたヤバイ写真の電子データをコピー、送信、保存した者もすべて犯罪とされます。
 ネットにヤバイ写真が載っていた場合、見るだけなら犯罪になりませんが、盗撮だと知って保存したら、やはり罰せられます。



 こんな法律を創らなければならなくなったことは、写真好きとして本当に嘆かわしいことですが、別の見方をすれば、カメラの性能がそれだけ進歩したということでしょう。

 小型で高性能のカメラを誰でも持てるようになると、つい、よからぬことに使いたく輩が現れたということなのでしょうね。




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2023年6月19日月曜日

安全に海遊びを楽しむためにⅡ 自分自身のこと

   

 安全に海遊びを楽しむために。前回は、業者選びについて、今回は、我々自身が気を付けるべき問題について考えてみました。

 安全に海遊びを楽しむためには、ひと言で言えば、海を甘く見てはいけない、ということなのですが、正直に言うと自分も甘く見ていました。

 というより、よく分からなかったのです。




 子供の頃から海で泳いでいた、学校で水泳を教わったし、そこそこ泳げるという人は多いでしょう。そんなノリで、沖縄に行って簡単にシュノーケリングを始めてしまう、自分はまさにその典型でした。


 安全な海遊びのために注意する点は沢山ありますが、全ては書き切れないので、特に重要だと思う、シュノーケリングをする時何を身に着けて泳ぐのか、健康状態はどうか、という点に絞って考えたいと思います。


 シュノーケリング(スノーケリング=Snorkeling)とは、先端が海の上に出るsnorkel(筒)をくわえて呼吸をしながら泳ぐことです。併せて、マスクを顔に装着するので、息継ぎをすることなく珊瑚やカメや熱帯魚を眺めながら、長時間海中に居られます。



 海で何を着て泳ぐのかといえば、「水着に決まってるだろ」と言われそうですが、実際には、水着の上にさらに色々着込んで泳いでいる人も多いです。

 シュノーケリングの場合は、一般的にも、ウエットスーツやラッシュガード着用が推奨されています。岩や珊瑚にぶつかって怪我をしないため、クラゲなどの危険生物に接触しないためです。



 ただ、ここで言いたいのは、着込めばいいというものではない、TPOを考えて欲しいということなのです。TPOとは、time=時間・placa=場所・occastion=場面です。


 まず、想像していただきたいのは、そんなに着て泳げますか?ということです。

 シュノーケリングをしているときは、泳ぐ=水泳をするという意識はあまりないと思います。息継ぎの必要もなく、フィンを使ってバチャバチャしていれば、行きたい方向に進めます。

 ですが、珊瑚に夢中になっている間に潮に流されて、気が付いたらとんでもない所にいたというときはどうしますか。
 さらには、フィンが壊れた、マスクが壊れた、足が攣ったという事故もあり得ます。

 そんな時は、自力で何とか岸までたどり着かなければならないのです。


 ガイドが付いて入れば、万一の時でもライフジャケットをきちんと装着していれば、つまり浮いてさえいれば救出してもらえます。

 しかし、個人で泳いでいるときは、そうはいきません。同行者と一緒だったとしても、普通の装備では溺れている人を助けることはできません。

 むしろ、同行者まで道連れになってしまうので、岸に戻って、助けを求めることぐらいしか出来ないのです。



 見ていていつも心配になるのですが、スパッツにショートパンツ、上は長袖ラッシュまで着込んだような人が、浮き輪に捕まりながら、泳いでいることです。

 浮き輪に捕まっているのは、泳ぎに自信がないからだと思いますが、波の力は思ったより強く、ちょっと油断をしていると、浮き輪など簡単に流されてしまいます。

 この記事を書くに当たってネットで知ったのですが、穏やかな時でも、およそ100回に1回の割合で、突然1.5倍くらいの高波が来るそうです。


 パーカーを着てフードを頭から被って、その上からマスクを装着している人も時々見かけます。そうすれば、頭も首筋も日焼けしなくて済むからでしょう。

 しかし、泳いでいる時は、頭はかなり動きます。この状態ではマスクのベルトはフードに引っ張られて負荷がかかります。
 シュノーケリングの最中に、マスクがずれたり壊れたりなんて想像できますか。


 デカTシャツもよろしくありません。
 海中では、ちょっとした波でまくれ上がります。そうなると意味がないどころか、足手まといにもなるのです。

 着るときは、なるべく自分の体にフィットするサイズの物を選んでください。


 海中で一番怪我をしやすい場所は、手です。
 全身を衣服で覆っていながら、素手という人も多いのですが、頭隠して何とやら。

 軍手でも構いませんが、今時百均でもそこそこおしゃれなグローブを売っていますので、予め用意してください。


 さらに言えば、ウエットスーツですら万能ではないのです。

 ウエットスーツは、全身を覆い、フィットして泳ぎやすいのですが、一番の特徴は保温性です。逆に言えば、水温が高い場所では体温が上昇し、結果、脱水症状になる恐れもあるのです。


 泳ぎやすさを考えるならば、水着以外に余計なものを着るべきではありません。しかし、海中ではできるだけ素肌をさらさない方が安心です。

 両者は矛盾する関係にあります。だからこそ、TPOを考えて欲しいのです。



 ちなみに自分は、シュノーケリング中にマスクのベルトが壊れた経験があります。

 マスクは、強い力で顔に張り付いているので、ベルトが切れても数秒間は顔に張りついたままです。
 ベルトで圧迫されていた後頭部が、急にす~っと楽になるので、その瞬間に気が付いて手でマスクを押さえれば、緊急措置としては何とかなります。

 また、フィンが壊れたこともあります。フィンは、片方壊れただけで、前に進むことが非常に難しくなります。

 以来、道具に亀裂やヒビがないか、事前のチェックは欠かしていません。


(この人は、人魚級の達人です。それでもフィンは50㎝程度です。)



 その一方、近年では、SNS用に映える写真を撮るためか、ダイビング用の40インチ(約1メートル)程のロングフィンを装着し、ビキニの水着だけで珊瑚の海を素潜りする女子を少なからず見ます。

 これは、かっこいいと思います。ウエットスーツを着ているより、水着だけで潜っている方が遙かに見栄えがするし、写真をアップすれば「いいね!」の数も段違いだと思います。

 写真を撮る側としても、それはとてもよく分かります。


 ロングフィンは、推進力が強く、一かき二かきで、あっという間に2~3メートル潜れたりします。バタバタしないでも、海中で優雅に泳ぐことができます。

 しかしその分、体に負担がかかるわけで、慣れない人がいきなりそんなことをするのはとても危険です。

 3メートルも潜れば水圧も急に増すし、水温も条件によっては海面と5℃近く違うこともあります。


 それだけではなく、ロングフィンは強い水流を起こすので、珊瑚や海の生き物に悪影響を与えることもあります。人に当たると怪我をさせることにもなりかねません。

 1メートルのフィンを着けているということは、足のつま先のさらに70~80㎝先に凶器があるということです。この感覚を掴むまでに経験が必要です。


 実際そういう写真をアップしている人達は、十分な経験とスキルがあってやっているのだと思いますが、「自分もやってみたい、ロングフィンが欲しい」と、いとも簡単に言う女の人が多いような気がしてちょっと心配になります。

 
 ロングフィンさえあれば、誰でもできる訳ではありません。経験者に付いてスキルを身につけてからにしてください。

 最初のうちは、海面近くに浮いているだけにするか、ウエットスーツ着用が無難かと思います。





 次に、自分の健康状態をチェックしてください。

 シュノーケリングをする、すなわち、水中でsnorkel(筒)をくわえて呼吸をしながら水圧を受けて泳ぐことは、陸上とは違う特殊な環境で運動をすることです。

 ですから、心疾患、脳梗塞、脳出血、動脈瘤、動脈硬化などの循環器系の疾患は、シュノーケリング(もちろんダイビングも)にとってリスクが高いそうです。

 水圧に加えて、温度低下による血管の緊張によって、予期せぬ事故が起こりやすいからです。


 一般には、高齢者は要注意と思われがちですが、必ずしも年齢とは関係ないそうです。

 自分ではそんな疾患はないと思っていても、きちんとした診断が下されていないだけかも知れません。
 オレはまだ若い!と思っていても、日頃運動不足だったり、メタボ気味で高血圧の人などは、過信しない方がいいと思います。


 体力があるか、水泳が出来るかではなく、水圧を受けながら運動できるか、水温変化に適応できるかの問題ですから。

 
 三半規管、耳、副鼻腔等などに問題がある人も、水圧の影響を受けて何らかのトラブルを生じる可能性があるので要注意です。



 しかし、これらの疾患がある人や怪しい人は、シュノーケリングを諦めなければならないというのはちょっと寂しいですよね。

 その場合は、専門家であるマリンショップや医師に相談することです。

 まずは、ショップに連絡して事情を話してみてください。ショップによっては、面倒な客は断るところもありますが、親身になってガイドを受けてくれるショップもあるかも知れません。


 海中に潜らず浮いているだけなら大丈夫とか、こまめに休憩を挟めば大丈夫などと提案してもらえるかも知れません。

 その際、医師の診断書を求められることもあるかと思いますので、近くの内科医に行って、「(こういう条件ならば)シュノーケリングをしても問題がない」旨の診断書をもらってください。

 何処でも書いてもらえるはずですが、文書料を取られるので、無駄が生じないよう窓口でよく聞いてみてください。


 ただ、医師がシュノーケリングというものをよく知らない場合もあるので、何を診断し証明するかを具体的に明示しなければばりません。

 そのためには、どのような診断事項があればいいのか、事前にショップと打ち合わせておく必要があります。


 ダイビング用には、PADI(パディ:Professional Association of Diving Instructors)の様式が ありますが、そこまでは必要ないはずなので、業者間で調整して、シュノーケリング用診断書のひな形を示してくれるとありがたいのですが。



 その他、当日の体調不良にも注意してください。

 熱があったり、咳き込んだりしていてもシュノーケリングをしようという人はいないと思いますが、沖縄あるあるは、二日酔いです。

 snorkel(筒)をくわえて海中にいる状態で、もしも、オエッということにでもなれば、それはとても危険です。
 

 繰り返しになりますが、体力があるか、水泳が出来るかではなく、水圧を受けながら運動できるか、目に見えない潮の流れ、波、水温変化に適応できるかという問題ですので、ご理解ください。
 




 もう20年以上前の話になるのですが、自分が始めて石垣島に行ったとき、レンタカー屋が「泳ぐならば米原海岸がお勧め」と言って、道具を無料で貸してくれました。

 そして、米原海岸に着いて、皆がやっているのを見様見真似でシュノーケリングなるものをやってみたら、足の着くような浅瀬なのに、珊瑚も熱帯魚もうじゃうじゃいてもう感激で、そんなこともあって、自分は沖縄離島にはまりました。

 しかし、その頃は、シュノーケリングクリアも出来ず、というか、そのこと自体知らなかったのです。

 今考えると、ゾッとしますよね。



 最近は、ネット、ガイド本、現場の案内看板などでも、安全に泳ぐための注意点が書かれていることが多くなりました。

 しかし、アレをしてはいけない、コレをしなければダメだと列記するだけでは、頭の中が既にシュノーケリングモードになっている人達には説教くさく感じられ、自分には関係ないと素通りされてしまいがちです。


 それで、今回は、敢えて詳しく具体的に書いてみました。前回記事と併せて、長文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。


 万一海で怖い目に遭ったら、楽しかった沖縄旅行は一気に台無しです。一方、沖縄の海は本当に魅力的で、ダイビングをしなくても、珊瑚や熱帯魚と戯れることができる場所が沢山あります。

 だとすれば、安全に気を付けて、楽しく沖縄の海を満喫すればいいと思いませんか。

 

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2023年6月13日火曜日

安全に海遊びを楽しむためにⅠ ショップ選び

 

 宮古島で先月、ちょっと信じられない海のインシデントが発生しました。

 我々が、マリンショップを利用して、その指示に従って遊ぶ以上、安全を保障してくれなければ困ります。
 一方、客の方に原因があって事故が発生するケースも後を絶ちません。

 今回は、安全に海遊びを楽しむための業者選びと、我々観光客の気を付けるべき点について、2回に分けて考えます。


(本文とは関係ありません)


 信じられないインシデントというのは、保良のパンプキンホールに行くためカヤックで出発し、入り口付近にカヤックを係留して洞内を探索後、戻ってみたら、カヤックが流されて帰れなくなったという事件です。

 観光客が個人の判断で海を甘くみてしまったのかと思ったら、何とマリンショップの主催するツアーで起こったもので、ガイドと客の21人もの人が取り残されたそうです。

 幸い全員無事救助されたそうですが、沖縄テレビ放送が報じたところによれば、「乗ってきたカヤックが流された」と警察に通報したのは、ツアーに参加していた客であり、しかもこの業者は、数日前にも同じトラブルを起こしていたとのこと。



 昨年8月には、ジェットスキーが牽引するバナナボートに乗っていた8人中3人が振り落とされ、一時行方不明になるという事故も発生しました。

 こちらも全員無事発見、救出されましたが、海上保安庁の巡視船が出動する騒ぎになりました。

 目的地に到着したら、3人足りなかったという話ですが、途中で振り落としたのに操縦者が気付かず、そのまま行ってしまうというのはちょっと信じられません。
 


 これは伝聞なので場所は伏せますが、某島のあるショップでは、ダイビング客とシュノーケリング客を乗せた船を、船長が一人で運航し、ポイントに着いたら船長はダイバーに付きっきりで、シュノーケリングは、その辺で自由にやってくれと。

 陸からは1㎞以上離れた海中です。いつもこんなことをしているのなら、いずれ事故が起きても不思議ではありません。



 一体、沖縄はどうなっちゃっているのでしょうか。考えられるのは、観光客の増加と人手不足です。

 しかし、原因を考察している場合ではなく、安心して利用できる業者を、自分達自身で探さなければなりません。

 我々客側が、安全な業者かどうかを見分けるのは、実際難しい問題です。
 安全か危険かという明確な物差しはないので、色々な点を総合的に判断するしかありませんが、その際の着目点というものがいくつかあるように思います。




 そもそも、ダイビング、シュノーケリング、水上バイク、カヤック、SUPなどのマリンショップ・マリンスポーツのガイド業は誰でも開業できるのでしょうか。

 調べてみましたが、法律上の規制はないようです。

 ただ、沖縄県の条例では、公安員会への届出を必要としています。もっとも、許可ではなく届出であり、調査、勧告権限はありますが、罰則は規定されていません。

 
 一方、届け出る内容はかなり詳細で、多くの書類の提出を求められます。また、条例上安全遵守のための義務も細かく課されているようです。

 そうすると、届出をきちんと出している業者は、それなりの準備をして体制を整えて営業していると一応推測できますから、その点、参考になると思います。


 届出事業者は、沖縄県警のホームページに掲載されています。

 ただ、沖縄県全域の数百という業者が、50音順に並べられているだけなので、非常に見辛くなっています。
 地域別にするとか、もう少し何とかならないものでしょうかね。

 (沖縄県警のホームページはこちら。)
 
 



 次に、一つの目安として、長く営業を続けている業者かどうかです。

 宮古・八重山では、2016~7年頃から観光客が急増し、それに合わせて業者の数も増えました。
 それ以前から営業している業者であるかどうかは、一つの指標となるでしょう。

 もちろん、新しい業者がダメというわけではありませんが、長くやっている業者は、それなりの実績があるから長く続けて来られたのであろうし、経験も豊富で、その島の海の状況を熟知していると考えられます。

 また、情緒的な物言いになってしまいますが、観光客が増える前からやっている業者は、儲かるからというより海が好きだから始めた、という可能性も高いと思います。



 次に、スタッフ一人で何人の客を担当するのかも重要です。

 これはシンプルで分かりやすいポイントです。少ないスタッフで多くの客を扱えば、人件費のコストが削減され儲かるからです。


 ただ、実際にどのくらいの人数なら大丈夫なのかは、迷うことも多いです。

 スタッフ一人に客が1~2人ならば、多分安心でしょうけれど、スタッフ一人に客が3~4人ならどうかといえば、これはとても難しい。

 海遊びのメニュー、行き先、その日の天候や海況、客の年齢、体力、経験などによって一概には言えないからです。

 それでも、広告から読み取れる情報、評価、評判、口コミ辺りを気にしておくといいと思います。
 


 島の人に聞いてみるのも一つの手です。

 普段口にすることはなくても、島人の間では「あの業者はちょっと」というネガティブ情報が出回っていることがあります。

 ですから、ある程度信頼できる島人と話ができるならば、「いい業者はいないか」「あの業者にお願いしようと思っているがどうか」など、聞いてみるといいと思います。



 いつも使っている業者や、知人から紹介された信頼できる業者が、予約で既に埋まっていることはよくあります。

 その場合、他の業者を紹介してもらえないか、尋ねてみるのもいいと思います。

 もちろん、教えてもらえるかどうかは分かりませんが、自分が安全に気を付けている業者であれば、危ないと思っている業者は紹介しないはずです。



 難しいのは、ネットの口コミをどう読むかです。

 そもそも、口コミ情報を何処まで信頼していいのかという問題がありますが、マリンショップ・ガイドに関しては、さらに別の面も考えなくてはなりません。

 安全とサービスは矛盾することがあるからです。

 業者側は安全を考えたとしても、客からすれば、どうしてもっと沖合まで連れて行ってくれないのか、どうして自由に泳がせてくれないのか、といった不満に繋がるかもしれないのです。

 ですから、口コミを参考にする場合は、評点数だけではなく、中身をよく読んで、書き手が何に満足したのか、何に不満を抱いたのかを読み取ってください。

 少人数でガイドしてくれた、ライフジャケットの装着がいい加減だった、みたいな情報は貴重かも知れません。

 


 ネットはもちろん、ガイド本や島で配布されているフリーペーパーなどには、マリンショップ・ガイドの広告が溢れています。

 でも、何となく良さそうといったイメージだけで決めず、色々調べてみてから決めることをお勧めします。

 ビーチで業者から勧誘されることもあるかも知れませんが、物のレンタル程度なら別ですが、海遊びであれば即決せず、こっそりスマホで調べてみるくらい慎重でもいいと思います。

 
 一方、そこまで神経質にならなくてもいいだろう、というご意見もあるかと思います。これはあくまで、個人の見解です。

 ただ、カヤックが流されて帰れなくなったとか、バナナボートから振り落とされて海上保安庁に救出されたなどということが、もし、自分の身に起これば、もの凄く衝撃的な事だと思うのです。

 少なくとも、業者は何処も同じではない、ということは頭の隅に置きつつ、沖縄の海を楽しんでいただきたいと思います。


 もちろん、親切で頼りになる業者も沢山いますよ。




 ショップの広告ページに水着姿のおねーさんが載っているのを見て、「ここに申し込めば若い女の子と一緒に泳げるかな」などと妄想して、ウキウキしながら業者を決めたりしないでくださいね。 笑


 次回は、我々客側が気を付けるべき点について考えます。



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2023年6月8日木曜日

竹富島コンドイ浜にみる干潮・満潮の海の美しさ

 


 深さ数㎝の海が何処までも続く、なんて信じられますか。


 潮の満ち干によって海の景観は変わります。でも、海が急に深くなる場所では、その差を感じることはあまりありません。

 一方、遠浅の海でも、干潮の時に岩がゴロゴロむき出しになってしまうのでは、美しくありません。
 
 遠浅で、しかも、限られた条件を満たした場所でのみ、こんな深さ数㎝の美しい海が出現するのです。
 その限られた場所の一つが、竹富島のコンドイ浜です。




 遠浅であることに加えて、砂が豊富で砂浜の層がぶ厚いことが必要です。


 これは、すべて珊瑚礁のおかげです。
 温暖な沖縄の海は珊瑚の生育に適していますが、珊瑚は共生する褐虫藻(かっちゅうそう)が光合成を必要とするため、浅い場所に発達します。

 島の周辺の海は、珊瑚が発達することで益々浅くなって行きます。
 
 さらに、珊瑚が死滅した後、波に砕かれた珊瑚は細かい砂となって陸地近くに堆積します。

 この珊瑚由来の白い砂こそ、コーラルブルー、エメラルドグリーンと言われる沖縄の海の色を創りあげる源です。

 上の写真がまさにそうです。堆積した浅い砂浜に海水が満ちると、こんなに美しい海となります。 
 

 内地の砂浜の大部分は、川から運ばれた山砂できていますが、近年堰やダムが造られ、山砂が供給されにくくなり、徐々に海岸が痩せているそうです。

 その点、珊瑚由来の白砂は、無尽蔵といってもかまわないほど、自然の海から供給されるのです。
 沖縄の海の美しさの秘密はここにあります。



 さらに加えて、砂浜が真っ平らであり、干渉時に申し訳程度に水が浸かると、深さ数㎝の海が誕生するわけです。
 



 宮古島の周辺にも、砂浜が何処までも続く遠浅のビーチがいくつかあります。前浜とか、渡口の浜とか、17ENDとか。

 しかし、コンドイ浜とは違う景観です。その意味でここは、知る限り唯一無二のビーチだと思います。



 少しだけ潮が満ちてくると、こんどは海が巨大な水溜まりになります。

 この状態ではまだ沖合からの波は来ないので、無風であれば池のようになり、雲を映す鏡になります。




 コンドイ浜は、人が多いことやシュノーケリングに適さないことなどから、初心者向けのつまらないビーチみたいに思っている人も少なくないようです。

 しかし、満潮時と干潮時で全く異なる光景を見せ、しかもどちらも美しいという、コンドイ浜の凄さにもっと注目が集まってもいいと思うのですが。


 そもそも、潮の満ち干を考えて海を見に行くなんてことはあまりないと思いますが、是非そういった視点でも、コンドイ浜を眺めてください。

 フォトジェニックな、今風に言えば映え写真を撮るには、最高です。





 満潮の時と、干潮の時の潮位差は場所によって異なります。

 日本海側では最大40㎝ほどしかなく、太平洋側では2メートル程度で、石垣島周辺でもそれくらいです。

 ところが、カナダでは15メートルにも及ぶ地域があるそうです。15もメートル海面が低下したら、どんな光景になるのか想像もつきませんが。





 その美しさとアクセスの良さから、石垣島のどのビーチよりも多くの人が集まる、竹富島のコンドイ浜。


 石垣市地域公共交通計画によれば、石垣島を訪れた観光客の33.7%が立ち寄るそうです。

 宮古島周辺も、八重山諸島も、訪れる人が増え、どんどん変わってしまいましが、この海とこの砂浜、周辺の景観は、20年間変わっていません。
 これもまた、凄いことだと思います。

 近年、リゾートホテル建設計画で揺れたコンドイ浜ですが、今のところ落ち着いています。何時までも静かにこのままでいて欲しいのですよね。



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2023年6月3日土曜日

沖縄旅行が台風で中止になる確率 ver.4

  



 沖縄には行きたいけれど台風が心配、という人が少なくありません。

 そこで、実際に沖縄旅行はどれくらい台風の影響を受けるものなのか、客観的な数値で検証してみました。

 これは、自分が沖縄旅行を計画し、台風により影響を受けた回数をカウントしたものです。
 個人の経験ではありますが、約20年間で100回以上行っているので、ある程度客観性のあるデータにはなっていると思います。

 この記事は、以前に書いた同じタイトルの記事と同趣旨ですが、その後のデータを追加した、改訂版 ver.4となります。

 

 
 対象は、沖縄が台風シーズンである6月から10月までに計画した沖縄旅行(奄美・与論各1回を含む。)計133回です。


 沖縄に行った:129回
 台風のため中止した:4回

 予定していた沖縄旅行が台風で中止になる確率は、3.0%(4/133)でした。

 このうち1回は、行きの便が欠航となり、元々が2泊3日の行程だったので、翌日に空席待ちをしてまで行っても、帰りは延期できないので、中止にしました。
 あとの3回は、何れも、台風が迫って来ており、行くことは何とかできるものの、帰りの便の欠航が決まったか、その可能性が高かったため、中止にしたものです。



 完全に中止にはしなかったけれど、台風のため当初の日程の短縮を余儀なくされたこともあります。

 このうち、出発日を1日遅らせた、または、那覇で足止めされ、最終目的地の宮古空港、石垣空港に辿り着けたのが翌日だった、ということが全部で9回ありました。

 そこまでして行かない、ということであれば、旅行中止の4回を加えて13回、その確率は、9.8%(13/133)に跳ね上がります。

 
 台風のため航空機が飛ばないとか、その可能性がある場合には、手数料無しでキャンセル又は予約便の変更を受け付けてくれます。

 翌日の便に変更できれば、1日遅れで沖縄旅行に出発ということになるのですが、希望の時間帯に変更できるか、変更できてもその便がさらに台風の影響を受けないかなど不確定です。
 場合によっては、空港窓口に出向いて臨時便への変更手続きや、空席待ちをしなければならないかも知れません。

 そこまでしないとか、また、先ほど触れたケースのように2泊3日程度の短期の旅行だったら、出発を1日遅らせると現地滞在時間がほとんどなくなってしまうので、それならもうキャンセルということもあると思います。


 那覇で足止めとは、台風が近づいている微妙な状況下で、羽田から那覇乗り継ぎで、宮古・石垣に向かうはずが、那覇行きの飛行機に乗っている途中で、宮古行き・石垣行きの欠航が決まってしまったというケースです。
 
 急遽那覇で宿を探し、翌日空席待ちをして宮古・石垣に行きました。


 また、台風接近で、予定を繰り上げて1日早く帰ったことが3回ありました。
 この3回を加えると、中止又は日程短縮は、12.0%  (16/133)の確率で起こっていることになります。

 
 沖縄は晴れていたけれど羽田空港に台風接近のため、繰り上げ帰宅したことが1回ありますが、これはカウントしていません。



 そうすると1割強の確率で、台風のため予定通り沖縄旅行ができないということになります。

 



 ところで、皆さんが一番気になるのは、沖縄に行ったものの、台風で閉じ込められ、予定の日までに帰れないということがあるのではないか、ということだと思います。
 自分は、129回中、帰りが遅れたという経験はありません。

 これは、たまたま偶然なのかも知れませんが、台風情報に注意し、後で触れますが、早めに対策を講じれば、帰宅遅れは回避できる確率が高いということだと思います。



 さらに、日程短縮ではないものの、台風接近のため、同じ日の早い時間帯の便に変更して帰ったことが1回、石垣島から先の船が欠航し、宿泊予約をしていた島に渡れなかったことが2回(うち1回は、繰り上げ帰宅と重複)、逆に、予定を切り上げて取り敢えず石垣島・宮古島まで戻ったことが2回ありました。

 これらを足すと、何らかの計画変更を強いられた確率は、15.0%(20/133)でした。


 八重山の高速船は、ほとんどの場合、飛行機よりも速く欠航が決まるので、宿の方から、「早く石垣まで戻った方がいい」とか「こっちに来ないで石垣に止まった方がいい」と言ってもらえることが多いのです。

 繰り上げて宮古島に戻ったというのは、多良間島に行って現地2泊の予定だったのを、1日早く取り敢えず宮古島まで戻ってきたケースです。


 これ以外にも、行程自体は当初の予定どおりだったのですが、現地でモロに台風をお迎えしてしまい、宿に閉じ込められたという経験が2回あります。
 それも加えると、台風により何らかの影響を受けたのは、16.5%(22/133)でした。


 そうなると、台風でドタバタする確率は、6分の1ほどであり、心配性な人にはちょっと気になる数字かも知れません。

 やはり、夏の沖縄にとって台風は無視できない存在です。



月別に見ると、

 旅行中止:8月2回 9月2回
 出発遅れ:7月2回 8月3回 9月3回 10月1回
 繰上帰宅:8月2回 9月2回
 宿の変更:7月1回 8月1回 9月1回 10月1回
 現地遭遇:7月1回 10月1回


 こうしてみると、やはり、8月と9月が多いようですが、10月になってもまだ油断はできないということになります。





 楽しみにしていた沖縄旅行が、台風で流れてしまっても残念でしたで済むけれど、沖縄に行って台風で帰ってこられなくなるのはマジヤバイ、という人は多いと思います。

 それを避けるためには、こまめな情報収集と早めの決断に尽きます。


 チェックすべき情報は、まずは、台風情報と週間天気予報です。
 台風情報は、気象庁と米軍(JTWC)のものが手軽に見ることができます。

 現地で、天気はいいけれど風がやけに強いな、と感じたときは、すぐに気象庁のサイトをチェックしましょう。


 少し怪しくなったら、次は、航空会社の発表する運航状況です。

 個別路線の運航状況は、翌日分まで表示されます。それとは別に、運航の見通しとして「○日頃台風○号の影響で○○空港発着便に影響がでる可能性があります」といった注記が載ることがあります。

 心の準備をしておけというメッセージです。


 自分が乗る航空会社だけではなく、JALとANAの両方のサイトを見ておくといいと思います。
 スカイマークや、LCC利用の人も、運航本数の多いJAL・ANAがどうするつもりなのか注目しておくと参考になります。


 まだ欠航は決まってはないけれど、台風の影響を受ける恐れがある便に指定された時点で、無手数料で予約便の変更やキャンセルが可能になります。

 ここが一番の迷い時なのですが、ほかの人もまた迷っているこの段階で思い切って決断すると、経験上、便の変更は比較的容易です。


 台風が来る前に臨時便の運航が発表された場合は、航空会社も本気を出したというサインです。
 もし、自分が乗る予定の便が台風に遭遇するかも知れない場合に、それより早い時間帯に臨時便が飛ぶことになった場合は、それに振り替えて帰ることを真剣に検討していいと思います。

 ただし、臨時便は機材繰りの関係で飛ばない場合もあるので、臨時便が出ないからまだ大丈夫だと決めつけるのは早計です。
 また、臨時便を飛ばせるのは、機材に余裕のある大手です。


 旅慣れた人ならば、出発前から、最悪の場合のパターンBをシミュレーションして、予め心の準備をしておくといいと思います。

 
(気象庁HPより)


 上の写真は、令和5年(2023年)台風2号の雲です。

 低気圧である台風は、反時計回りに渦を巻きます。このため、進路が北西方向のときは、このように東南方向に雲が発達する傾向にあります。


 この時、台風の中心は、宮古島の南にありましたが、東側には、何百㎞という巨大な雲を従えながら、石垣島周辺では、ボチボチ晴れ間も見えるかな、といった感じです。

 こんなことも知っておくと、その場で役に立つかも知れません。



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