2017年10月31日火曜日

いろいろありましたが 伊良部大橋2017




 以前、当ブログで紹介した場所を、今年新たに撮った写真で再びご覧いただこうという「2017」シリーズ。今回は、伊良部大橋です。


 開通から今年で3シーズン目。既に定番のドライブコースになりました。

 車の助手席からは、こんな眺めです。




 伊良部島に向かって、橋を渡り切ったところを右折して、すぐの場所から。

 隣で建築工事をしていました。住宅なのか、ショップなのか。景色は良さそうだけれど、こんな所に建てちゃって、台風大丈夫なの?と余計な心配をしてしまいます。


 こちらは、宮古島側から。こうしてみると、本当にデカイ橋です。


 冒頭の写真と共に、牧山展望台近くの四阿からの眺めです。


 伊良部島側の橋際です。建設記念の碑だか、銘板だか、そういったものです。
 雀がいいところに止まっていました。背景の海がまたいい色です。さすが伊良部の海、宮古の海です。


大型船通過中。そのためにこんな凄いアップダウンがあるんですね。



 その伊良部大橋ですが、9月に悲しいニュースが全国を駆け巡りました。ご覧になった人も多いと思いますが、転落事故です。
 北朝鮮のミサイル発射とも被ったのですが、経緯が経緯なだけに、沖縄では、こちらの方が大事件でした。
 
 このとき、ちょうど旧盆でした。地元の人が、「ご先祖さまが連れていっちゃったかね~。」と言っていたのが印象的です。

 沖縄に限らないと思いますが、盆の間は、ご先祖さまに連れていかれちゃうから、海で泳いではいけないと言われます。漁師も漁を休みます。


 思わぬところで、全国に名を馳せてしまったわけですが、「インスタ映えする伊良部大橋で・・・」という紹介仕方は、どうも気に入らない。



 早朝、月が沈まんとする伊良部大橋。トゥリバー地区からの眺めです。

2017年10月27日金曜日

宮古島の不思議楽しい宿 ゲストハウスAloAlo



<2017年に記事にしたものですが、当宿は既に営業を終了しています。>








 三角形の宮古島の真ん中辺り。

 普通の観光客は滅多に来ない、サトウキビ畑に囲まれた一画にこぢんまりとした集落があります。


 小さな看板を頼りに、その中の1軒を目指します。普通の家にしては、少し大きめの家の玄関を開けると・・・



おかえりなさぁ~い


 とハイテンションで迎えてくれます。

 宮古島のゲストハウスAloAlo(アロアロ)です。

 「いらっしゃい」ではなく「おかえりなさい」なのです。チェックアウトのときは、「いってらしゃい」と送り出してくれます。



 「ゲストハウス」というと、一般的には安宿のイメージですが、ここはちょっと違います。ドミトリーなどではなく、鍵付きの個室。シンプルな作りですが、そこそこ広い部屋。エアコンもフリーです。



 食事は付きません。素泊まり専用。リビングにはキッチンがあり、自炊が出来ます。食器等も使わせてもらえます。
 そこまでしない人でも、レンジ・トースター・部屋ごとにスペースが確保された共用冷蔵庫などがあり、重宝します。
 冷凍庫には、氷も冷えています。


 そして、この広めのフロアー。これは「ゆんたくルーム」。誰でもご自由にどうぞ、のフリースペースです。



 トイレ・シャワーは共用ですが、オーナーの目が行き届いています。こういうのは、ゲストハウスのシャワールームには、なかなかないでしょう。



 最近は、宿の区分もボーダーレス。ホテル並みにデラックスな「民宿」なんていうのもあったりします。AloAloも「ゲストハウス」を名乗りますが、分類困難な不思議楽しい宿なのです。


 この宿の最大の特徴は、オーナー夫妻がいつも居て、客の相手をしてくれることです。

 夕食後のゆんたく(ま、要するに宴会)に、宿の人が一緒に加わるというパターンはよくありますが、ここは、食事の支度がないということもあるのか、チェックインの時間帯から夜遅くまで、ずっと居てくれます。

 
 チェックインの時には、宮古島の観光スポットや、飲食店情報など、事細かに説明してくれます。
 特に、飲食店に関しては、地元ならではの最新情報が聞けるので、貴重です。

 そのほか、天気が怪しい時には、天気予報や、雨雲レーダーやの情報を小忠実に調べて、教えてくれたりもします。

 そういう点で、宮古島初めてという人には、星二つ、初めての一人旅、なんていう人には星三つの宿です。


 そして夜、外食などで出かけていたお客さんが戻って来ると、これが始まるのです ♪
 



 夕食は、外食派が多いようですが、気合いの入った女子グループなど、本格的に自炊する人達も見かけます。

 夕食前のビールが欠かせない派の自分は、コンビニで買ってきた、ビール・つまみ・弁当などを持ち込んで、ゆんたくルームで飲み始めることが多いのですが、それもアリです。

 その間、オーナー夫妻が、ずっとおしゃべりに付き合ってくれます。あちらさんは飲まないのに、一人いい気分で語ってしまって・・・いつもすみません。




 こういった個性の強い宿は、どうしても好き嫌いがハッキリします。また、お客さん同士の距離が近いので、そのときのメンバーによっても偏りがでます。
 
 しかし、ここは、必ずオーナー夫妻が居てフォローしてくれるので、どんなときでも、大外れはないという安心感があるのです。

 二人と一緒におしゃべりをして楽しいと思う人にとっては、単なる宿泊施設ではなく、わざわざ寄りたくなるような場所です。

 1~2回泊まれば、次からは友達の家にでも遊びに行くような気分にさせてくれます。だから、「ゲストハウス」というよりも「フレンドハウス」なのです。


 宿泊料金は、1泊1名3000円~4000円(税込み)(H29.10現在)、一人旅もちろんOK

 http://aloalo-miyakojima.com/


 宮古島温泉が、車で6~7分の距離にあり、これもありがたい。
 

 



 しかしながら、誰にでもお勧めというわけではありません。

 プライバシー重視の人、知らない人に気を遣うのは億劫だと感じる人にとっては、むしろ真逆の宿です。
 宿の食事が楽しみという人はもちろんですが、いちいち食事のことを心配するのは面倒だという人にも不向きです。自炊なり、車で外食なり、コンビニ総菜なり、作戦を考えなければなりません。

 また、場所が場所だけに、レンタカーがないと行動範囲が極端に狭まります。



 ところで、宿名のAloAloというのは、ハワイの言葉。これを沖縄方言で言うとアカバナーです。

2017年10月23日月曜日

相変わらず人の来ない絶景 黒島の西の浜2017 




 タイトルに付けた「2017」は、以前当ブログで紹介した場所を、今年新たに撮った写真で再びご紹介しようという企画です。

 今回取り上げるのは、黒島の西の浜です。

 八重山の美しいビーチを3つ挙げろと言われば、間違いなくここは入るでしょう。「絶景」を乱発気味ですが、ここの眺めは胸を張って、絶景と呼ばせていただきます。
 


 美しい海なのに、しかも、港からも近いのに、相変わらずここには人が来ない。相変わらず、というか、益々秘境度が増したような気がします。
 草ボウボウになってしまい、知らないとちょっと行きにくい通路の入口。


 生い茂った草をかき分けて、あともうちょっと。


 しかし、そんな中を行ってみる価値は絶対にあります。


 今回は、カメラを防水ケースに入れて「波」そのものを撮ってみました。ここの砂=珊瑚のかけらですが、細かくはないので、波に巻き上げられることがあまりありません。
 透明な波です。


 人が来ない理由は、遊泳禁止だから。
 もったいないですよね。たいして広くない黒島。ちょっと寄ってみればいいのに。
 まあ、でも、人がいないことも魅力の一つではあります。極上の海を眺めながら、誰にも邪魔されずのんびり出来る可能性がとても高い場所です。

 当ブログをご覧になった方だけでも、こっそりとお楽しみください。笑


2017年10月19日木曜日

【提案】宮古空港は客の立場で案内を改善すべきだ


 「うそ・大げさ・まぎらわしい」というTVコマーシャルを覚えていますか。

 元日本ハム監督の故大沢啓二さんが「JAROがあるじゃろ」というセリフで落とす、JARO(公益社団法人日本広告審査機構)のコマーシャルです。


 広告ではありませんが、これはどうでしょうか。

 保安検査場に行ってみてこうだったら。

 JAROのコマーシャルでいう、「うそ・大げさ」ではないですか。



 こちらはどうでしょう。

 普通に読めば、保安検査場通過の締め切り時刻は、30分前ですよね。しかし、

 ご利用のお客様には、出発時刻の15分前までに保安検査場をご通過いただき、10分前までに搭乗口にお越しいただきますようお願い致しております。(ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク)

※ (追記)2019年10月から20分前に変更されています。


 30分前に保安検査場を通過というのは、混雑しているときは、それくらいを目処に早めに並んでほしいという要望であって、締め切り時刻とは関係ありません。

 これは、確実に「うそ、紛らわしい」でしょう。


 いずれも、宮古空港に掲出されていたものです。今年の9月、10月に見かけました。

 大げさで紛らわしい広告は、業界で自主規制しているのに、大げさで紛らわしい空港の表示は、規制されないのでしょうか。
 


 「航空会社なんて、何処の空港でも大げさに早く早くと煽るだけだから、気にしなければいいじゃん。」と言われるかも知れません。

 いや、その通りなのです。

 しかし、一部の旅慣れない人、飛行機なんか滅多に乗らない人、性格的に心配性の人は、表示を見て、「多分大丈夫だと思うけど、ハラハラするのは嫌だから。」と、とんでもなく早い時間に保安検査を済ませ、長時間待合室で待機するのです。

 それなのに、宮古空港の待合室は手狭で、午後の時間帯などは、椅子に座れず立っている人もいるほど、トイレも、特に女子トイレは長蛇の列。

 一方で、間際に悠々とやって来る人も同じ便に搭乗できるとすれば、不公平だと思いませんか。


 空港で見ていると、よほど慣れているのか、凄い人がいます。20分くらい前に空港に到着して、慌てて保安検査場に並ぶのかと思ったら、余裕で手荷物預けカウンターに向かうのです。
 出発時刻が迫ると、優先的に扱ってくれることを知っているからでしょう。

 
 そんな人に向かって、保安検査場30分前通過などと言っても無意味ですから、結局、早めに空港に着いてゆっくりしようと思った人だけが、早く保安検査場に行けと急かされるのは、何とも割り切れません。




 10月13日の午前、10:20分頃のことですが、宮古空港2階の保安検査場の前で、職員がハンドマイク片手に、10:50分発石垣行き、11:10分発那覇行きに乗る人に、速やかに保安検査場に向かうよう、呼びかけをしていました。
 「このあと、保安検査場が混雑することが予想され、20分ほどかかる場合があります。」

 しかし、この20分が本当ならば、少なくともこの時間帯は、40~50分待ちというのは過大表示だし、30分前に保安検査場通過なら、石垣行きの人は既にアウトということですよね。
 つまり、書いてあることと、言っていることが違っているわけです。

 なお、20分待ちということは、100人くらいが保安検査場に並ぶという状況でしょうが、宮古空港で、だいたい昼頃かそれより早い便に乗る自分は、まだ一度も遭遇したことがありません。




 保安検査場を15分前までに通過というのは、正確に言うと、保安検査場に置かれたリーダーに、搭乗券やICカードをタッチする締め切り時刻が、出発の15分前に設定されているということです。

 この時刻を経過したら、予約をしていても、空席待ちの人に回されるなど、搭乗が保証されないという意味です。

 当該便の出発遅れが確定している場合は、この時刻は変更され、また、公表されていませんが、保安検査場や手荷物受付カウンターが混雑しているときも、多少融通を利かせているようです。

 いずれにせよ、他空港のLCCは知りませんが、宮古空港を発着するFSC(フルサービスキャリア)の航空会社では、保安検査場を30分前までに通過しなければならない必要性は、ありません。


 ただ、保安検査場の処理能力に限界があるので、出発間際に大勢並ばれると、客を積み残したまま出発するか、出発を遅らせなければなりません。

 航空会社としては、それを避けるために、早く保安検査を済ませてほしい、そのために「便出発の30分前に保安検査場を通過するくらいの気持ちで早めに並んでほしい」ということなのです。

 これは、公共交通機関である航空会社の立場として十分理解できます。

 だったら、そう言えばいいのです。

 出発の15分前までに保安検査場を通過しなければ、搭乗を保証しません。
 保安検査には一定の時間がかかるので、並んでいる人が多ければ、自分の順番が来るまでに時間がかかります。状況に応じ、早めの行動をお願いします。
 航空会社では、保安検査場30分前通過を目処に並ぶことをお勧めしています。

 これで、何か問題があるでしょうか。




 保安検査にどれくらい時間がかかるものなのか、宮古空港、そして石垣空港や那覇空港で、実際に観察してみました。
 正確な計測ではないですが、50人ほど見ていた中では、早い人で8秒、遅い人で36秒くらいでした。

 この前提で行くと、1分当たり2人~6人くらいが通過人数となるので、検査場が2箇所ある宮古空港の場合、締め切りの10分前に保安検査場に行ったとして、並んでいる人が40人以下なら楽勝、100人以上だと、よほど運がよくなければ間に合わないという感じになります。


 40~50分待ちなどと気楽に言いますが、これは宮古空港を出発した飛行機が那覇空港に到着するのとほぼ同じ時間です。
 飛行時間と同じくらい、保安検査場に並ばせるようなことが本当にあるならば、それは空港として早急に対策を講じなければならない大問題で、胸を張って言える話ではないはずです。

 それにも拘わらず、常時40~50分待ちの看板を掲出していたら、「狼が来た」と同じで、誰も信用しなくなります。そうなると、さらに大げさで刺激的なブラフが必要になります。

 そういったことと関係があるのかないのか、3年前の8月、那覇空港にこんな看板がありました。

 しかし、これはあまりにも無神経です。
 もし、本当に2時間前に空港に来なければ予約便に乗れないとしたら、それは航空券の販売時に明記しなければならない重要事項です。

 ビジネスマンの利用が多く、新幹線との競争が激しい、福岡空港や大阪伊丹空港でも、こんな看板を出すのでしょうか。

 
 

 宮古空港の案内の件に関し、全日空のwebsite経由で意見を述べたところ、「ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク」から回答をもらいました。

 大変丁寧ではありましたが、紋切り型の中身のない回答で、ガッカリしました。

 具体的に状況を説明し、改善を提案したつもりでしたが、クレーマーと思われたたのかも知れません。

 ちなみに、自分はクレーマーではありません。そんなに早く保安検査場に並んでいませんから。笑

 
 頂戴致しましたお声につきましては、宮古空港の責任者へ申し伝え、旅に不慣れなお客様をはじめ、お客様皆様に安心してご利用いただけますよう、状況に応じた適宜適切なご案内を心掛け、きめ細やかな配慮をもって対応致すべく、係員の指導を徹底して参る所存でございます。(ANA SKY WEB ご意見・ご要望デスク)
 
 しかしながら、少なくとも10月14日時点では、9月6日に見た状況と変わっていませんでした。




 この問題は、空港関係者だけではなく、宮古島で観光に携わっている業界の方も、真剣に考えていただいた方がいいと思います。

 「終わりよければすべてよし」といいますが、逆もまた真なりです。

 せっかく、宮古島でいい思い出が出来ても、最後に空港でそれが台無しになっているかも知れないのです。
 「景色はよかったけど、空港で待たされてエライ目に遭った」などいうことになれば、宮古島自体の印象を悪くします。



 最後に、当ブログとして提案します。

 航空機の定時出発は重要です。保安検査も重要です。それだからこそ、その場しのぎの対応ではなく、効果的で、かつ、合理的な誘導・案内をするべきです。

 他の空港でも同じようなことをやっているのかも知れませんが、だからといって宮古空港でもやっていい理由にはなりません。


【提案】

飛行機に乗り慣れない人の立場に立った案内を

 客を子供扱いせず、ブラフではなく、きちんとした説明と協力依頼をしてください。
 
 客の立場に立って、特に、旅慣れない人、飛行機に滅多に乗らない人の立場に立って、適宜適切な情報を伝え、定時出発に必要・十分な搭乗案内をしてください。

 何時までに保安検査場を通過できなければどうなるか、事実を正確に伝え、航空会社の案内に従って早めに保安検査を済ませるか、自己責任で行動するかを選択するよう促してください。

 最悪何十分待ちになるかも知れないという仮定の話ではなく、今、保安検査場に何人並んでいるのか、何時台に何便が出発し、何人が保安検査を必要とするのか、客観的事実を伝えてください。
 


保安検査をスムーズに行う

 検査場増設と検査職員の増員が望ましいと思いますが、取り敢えず現状で出来ることを工夫すべきです。

 観察していると、保安検査に時間がかかるのは、検査員に言われてから、バッグからケータイやペットボトルなどを取り出している人や、ポケットの中身やベルトのバッグルがセキュリティゲートで引っかかって、再度くぐり直しをさせられている人です。

 だとしたら、並んでいる段階で、そういったことをチェックする人がいれば、検査場をスムーズに通過できて、検査時間の短縮に繋がるのではないでしょうか。



早く待合室に行きたくなる状況を作る

 検査場を通過すると、搭乗待合室に着きます。早く待合室に行きたくなるインセンティブを工夫ことによって、結果として、保安検査場に客が早く並ぶ効果が期待できます。

 ところが、宮古空港の待合室は手狭で、午後の時間帯などは、椅子に座れず立っている人もいます。これでは、なるべく外に居たいと考えるのは無理からぬことで、逆のインセンティブが働いてしまっているのが現状です。

 空港管理者のマターだと思いますが、保安検査場へ早く向かえと急かすより、客が早く待合室に行きたくなる状況を作る方が、航空会社にとっても、客にとっても、Happyだと思います。
 


 例えば、混んでいて座れないといっても、よく見ると座席数が足りないのではなく、荷物を置いているため、椅子がふさがっていることが多いのです。
 だから、「荷物は膝の上に置いてください」、「荷物で席取りをしないでください」と呼びかけ、立っている人を「こちらにどうぞ」と案内するサービスはどうですか。

 「宮古空港の待合室は、混んでいても係員が仕切って座らせてくれるから安心。」という情報がSNSで広がれば、それだけでも保安検査を早く済ませるモチベーションになるはずです。

 また、床や座席の隙間に、食べ物の袋や包装紙など落ちてることが多く、座席が濡れていることもあります。飲み物をこぼしたというより、冷えたペットボトルを置いたからでしょう。

 座席誘導をかねて、ゴミ拾い程度の清掃をする、トイレも、洗面台だけでも小忠実に拭くなどすれば、待合室の好感度が上がると思います。

 「待合室コンシェルジュ」が一人いれば十分こなせます。それも、混雑時間帯の数時間だけでいいと思います。


 売店の冷たい飲料の入った大きな冷蔵庫には、お茶、さんぴん茶、ミネラルウォーター、牛乳くらいしかなく、お茶類は500㎜ボトルだけでした。
 これをコンビニ並の品揃えにしたら、「欲しい物は待合室内で買える」と感じる人が増えると思います。

 高性能のドリップマシンで、淹れ立ての美味しいコーヒーを販売するとか、プラコップではない、ジョッキ生ビールや、暑いからちょっとだけ飲みたい人向けに、グラス生ビールを販売すれば、「待合室でゆっくりしよう」と思う人が増えるかも知れません。

 さらに進んで、イートインコーナーを充実させ、観光客が並ぶような店とタイアップした「○○食堂の沖縄そば」を販売するとか、マンゴー農家と提携して、「××農園の生マンゴージュース」を販売するとかすれば、宮古空港の待合室は「それ自体行きたくなる場所」に変身できるかも知れません。


 待合室を改修し、広く、ゴージャスに出来ればベストですが、現状のままでも、工夫次第で、魅力アップの余地はいくらでもあると思います。


 



 こんなブログを書いているくらいですから、自分は沖縄好きです。もちろん宮古島も大好きです。だからこそ、言いたくなるのです。

 駅のない宮古島では、空港は島の顔です。
 航空会社には、威風堂々としていて欲しい、うそでも、大げさでも、紛らわしくもないと胸を張って言える対応をして欲しいと思います。


 観光客でも、宮古島に何度も来るような人は、きっとまた来てくれます。自分で情報も収集します。
 フォローすべきなのは、宮古島が初めてだとか、滅多に旅行などしない人です。そういう人達が再び宮古島に足を運んでくれるためには、空港のホスピタリティも重要です。 

 観光業界の方からも、空港管理者の沖縄県や、航空会社に働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



2017年10月14日土曜日

風景としての新石垣空港はプチ絶景かも



 石垣空港が現在の場所に移転してから5年ほど。「前は近くて便利だったよねぇ~」などとほざいても、「そうなんですか」とクールな答えが返って来ることが多くなってしまいました。

 その新石垣空港ですが、海に隣接しています。それも、ただの海ではない、白保の海なので、晴れた日はとても綺麗です。



 しかしながら、滑走路は、ターミナルビルを挟んだ山側。


 ターミナルの展望台に昇っても、綺麗なのは駐車場側。こりゃもったいない。


 そこで、何処かいい場所はないか、空港周辺を探索してみることにしました。


 空港の南側です。
 空港の南側は、空港建設によって付け替えられた国道390号線が通っていますが、そのちょうどいいところに農道のような道が交差しています。

 北風の時は、飛行機が南側からアプローチするので、こんな光景も。



 もちろん、望遠レンズで撮っていますが、上とほぼ同じ場所で、こんな光景も見られます。
 離陸時、飛行機は、滑走路の端っこまできて、そこで転回してから出発します。


 空港の西側、つまり滑走路の向こうに海が見える場所がありました。さとうきび畑の中の、これまた農道のような道からです。



 飛行機マニアの人であれば、周りに障害物の少ないこの空港は、写真が撮りやすいのではないでしょうか。
 B-787など中型機から、RACのプロペラ機まで色々飛んで来ます。




 最近、絶景という言葉を乱発気味ですが、この眺めも気持ちのいい絶景、と軽々に言ってしまいそうですが、まあ、プチ絶景くらいならお許しいただけるでしょうか。

2017年10月9日月曜日

ジャングルの中の遺構 西表島宇多良炭坑跡




 沖縄の美しい海とは無縁で、なおかつ、ここまでマイナー&マニアックな場所だと、もう読んでもらえないかも知れないと心配になるのですが、でも、一度行ってみると、その印象は強烈です。

 日本にこんなジャングルがあり、かつて、そこに産業があって大勢の人が住んでいた。これは、ちょっと驚きです。

 西表島の浦内川の支流、宇多良川沿川にあった、宇多良炭坑跡です。



 今残っているのは、トロッコレールの引き込み線用の煉瓦の柱など、ごくわずかですが、当時は3~4百人の人が暮らす一大産業拠点があったそうです。

 

 沖縄一の流域面積を持つ大河川、浦内川。宇多良川はその支流です。

 
 本川側から宇多良川の合流地点を撮ったものです。当時は、ここからこの小さな川を遡って進んで行ったのです。もちろん物資も全部船で運搬しました。

 
 今は、遊歩道が整備されていて、誰でも川沿いに歩いて行けます。とはいえ、まるでジャングルの真っ只中の道。暑くて蒸し蒸し。


 カヌーで川を遡る人達を横目に進みます。


 つる性の植物が天に向かって伸びています。ここでギャーギャーと鳥が鳴いたらビビリそう。


 こちらは、着生植物のオオタニワタリ。遊歩道もどんどん植物に浸食されています。


 西表島には、古くから燃える石があるという言い伝えがあり、明治時代から本格的な石炭の採掘が行われてきました。
 労働者は、沖縄各地や九州、そして台湾から集められたましたが、その多くは、口車に乗せられ、騙されるように連れてこられたそうです。

 今でも、行くのが大変な場所。飛行機も自動車も道路もない時代ですから、一度連れてこられたら二度と戻れません。過酷な労働を強いられ、逃げ出しても遠くまでは行けず、すぐに連れ戻されたそうです。

 昭和になってから開発されたこの宇多良炭坑は、それでもいくぶん労働条件の改善が図られ、「他よりはマシ」だったとか。



 
 同じ八重山の島の中で、近くにある黒島や波照間島は平坦な島で、開拓され、さとうきび畑や牧草地となっていますが、何故か、西表島だけは、全島が熱帯雨林のようなジャングルで、今でも、島のほとんどが未踏の地です。

 それだけに、他の島にはない、豊かで厳しい自然が残されています。一口に八重山諸島といっても、なかなか多彩です。しかも、こんな史跡まであるとは、本当に驚きです。



 煉瓦の遺構が、ガジュマルの木に取り憑かれて?います。日本広しといえども、南国沖縄でしか見られない光景です。

 「天空の城ラピュタの世界だ」と言っている人がいましたが、なるほど、それもあるかも知れませんね。