東洋一と称される、美しいビーチ、宮古島前浜。
ですが、当ブログでは約1年前の記事に、
「初めて宮古島に行く人は、東急ホテルに泊まる人以外は、今ここには行かない方がいいと思います。宮古島はこんな所なのかと、ガッカリしたり、誤ったイメージを持たれてしまうかも知れないからです。」
と書かせてもらいました。
その後、今年5月から水上バイク規制条例が施行された宮古島市。安全で静かな前浜が戻っているかと期待していましたが、あっさり裏切られました。
この条例は、事故防止重点区域を指定し、緊急の場合を除き、罰則付きで水上バイク等の乗り入れを禁止するというものです。
上の図の、ピンクに塗られた「A」の区域が水上バイク乗り入れ禁止区域です。ところが、クリーンの「B」の区域は、水上オートバイ等発着区域なのです。
駐車場に近く、人が集まる場所に堂々と水上オートバイ等発着区域があるのです。図で見ると「A」区域の方が「B」区域より広そうですが、実際の海ではそんなに明確に区別できるわけではありません。
結局、今までと同じように、水上バイクやらそれに引かれたバナナボートやらがガンガン飛び交い、一目見ただけでは、去年までとどこがどう変わったか分かりません。
(宮古島市のリーフレットはこちら。)
浜辺での営業活動も相変わらずです。
見ていたらホントに凄いですよ。女子二人連れが砂浜を歩いていると、若いにーちゃんが斜め後ろからそっと近づいて来て何やら話しかけるのです。
彼女たちが、足を止めずに歩き続けても、10メートル、20メートルと着いて行くのです。
ナンパみたいだという人もいました。自分は、繁華街のキャッチかと思いました。
遙々、東京から1800㎞も離れた宮古島まで行きました、有名な前浜に着きました、ところがその美しさに感動する間もなく、海上では水上バイクやバナナボートがガンガンかっ飛んでいて、ビーチでは業者から声を掛けられて、少しものんびりできなかった、なんてガッカリですよね。
前浜を含む宮古島の海岸の管理者は、宮古島市ですが、基は、海岸法という法律に規律されています。
海岸は、国有地であり誰もが自由に使用できるのが大原則です。
国土交通省のHPによれば
海岸の敷地は公共空間であるため、その使用は海水浴や釣りなど、誰もが自由に使える「自由使用」が原則です。但し、桟橋や駐車場など多くの人が利用する公共性・公益性のあるものなど、一定の条件を満たしたものに限り、排他独占的に海岸を継続して使用する許可を与えています。
また、営利を目的とせず、短期間で大規模な仮設物の設置を伴わない集団的な使用(例:ビーチバレー大会、テレビ撮影など)については、「一時使用」として届出書の提出をお願いしています。
また、営利を目的とせず、短期間で大規模な仮設物の設置を伴わない集団的な使用(例:ビーチバレー大会、テレビ撮影など)については、「一時使用」として届出書の提出をお願いしています。
となっています。
前浜の現状は、これに沿っているようにはとても見えません。法律に詳しい人で宮古島が好きな人がいたら、一緒に勉強会を立ち上げたいと思うほどです。
市は、何故ここまでして業者の便宜を図るのでしょうか。
昨年、前浜港のすぐ右側に出来た「BEACH PAVILION MAEHAMA」。
今年の6月には綺麗に消えていました。
ここはちょっと不思議な経過を辿ります。
昨年4月にオープンしたものの、9月に見たときには建物はなくなっていました。その後10月には一部建物が復活したのを確認しましたが、今年6月には、階段部分も含めて跡形もなく撤去されていました。
確かに、仮設の建物でしたから、撤去は容易でしょう。しかし、草木を伐採して重機を入れて整地した場所です。一体何をしたかったのでしょうか。
残念ですが、改めて、
「初めて宮古島に行く人は、東急ホテルに泊まる人以外は、今ここには行かない方がいいと思います。宮古島はこんな所なのかと、ガッカリしたり、誤ったイメージを持たれてしまうかも知れないからです。」
と書かせてもらいます。
前浜に行くよりも、砂山ビーチ、来間島のネコの舌(パシャビーチ)、伊良部島の渡口の浜、下地島の17END西側に行くことをお勧めします。
前浜に引けを取らない美しい海でありながら、泳いでいるすぐ脇を水上バイクがガンガンかっ飛んだり、砂浜を歩いていたら業者に声を掛けられるなんてことはありません。
それでも、時間の都合などで前浜にしか行けない人は、海に向かって右側、東急ホテルの近くまで行くといいかも知れません。
駐車場のある辺りからは、砂浜を少し歩かなければなりませんが、それでも、幾分人も少なくなり、落ち着いてきます。
前浜の海は相変わらず綺麗です。本当に東洋一なのかどうかは別として、そう言いたくなるのも分かると思います。
せっかく規制条例まで創ったのですから、もう少し何とかならないものでしょうか。
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