2021年7月30日金曜日

沖縄旅行が台風で中止になる確率 ver.3



※ 最新版に書き換えました。こちらから。


 大型で、非常に遅い迷惑台風6号が、沖縄を通過したばかりですが、いよいよ今年も台風シーズンに突入しました。

 この記事は、以前に書いた同じタイトルの記事と同趣旨ですが、その後のデータを追加して、改訂版としました。




 これは、自分が沖縄旅行を計画し、台風により影響を受けた回数をカウントしたものです。個人の経験ではありますが、約20年間で100回以上行っているので、ある程度客観性のあるデータにはなっていると思います。

 併せて、台風遭遇時の経験も若干触れておきますので、何かのお役に立てば幸いです。


 
 対象は、沖縄が台風シーズンである6月から10月までに計画した沖縄旅行(奄美・与論各1回を含む。)計122回です。


 沖縄に行った:119回
 台風のため中止した:3回

 予定していた沖縄旅行が台風で中止になる確率は、2.5%(3/122)でした。




 このうち1回は、行きの便が欠航となり、元々が2泊3日の行程だったので、翌日に空席待ちをしてまで行っても、現地滞在時間がほとんど取れないので、中止にしました。
 あとの2回は、何れも、行くことはできるものの、滞在中に台風接近が予想され、現地では閉じ込められ、帰りの便も欠航の可能性が高かったため、中止にしたものです。



 完全に中止にはしなかったけれど、台風のため当初の日程の短縮を余儀なくされたこともあります。
 このうち、出発日を1日遅らせた、または、那覇で足止めされ、最終目的地の宮古空港、石垣空港に辿り着けたのが翌日だった、ということが全部で9回ありました。

 そこまでして行かない、ということであれば、旅行中止の3回を加えて12回、その確率は、9.8%(12/122)に跳ね上がります。

 
 台風のため航空機が飛ばないとか、その可能性がある場合には、手数料無しでキャンセル又は予約便の変更を受け付けてくれます。

 翌日の便に変更できれば、1日遅れで沖縄旅行に出発ということになるのですが、希望の時間帯に変更できるか、変更できてもその便がさらに台風の影響を受けないかなど不確定です。
 場合によっては、空港窓口に赴いて臨時便への変更手続きや、空席待ちをしなければならないかも知れません。

 フツーそこまでしないだろぉ~!という人もいるでしょうし、また、先ほど触れたケースのように2泊3日程度の短期の旅行だったら、出発を1日遅らせると現地滞在時間がほとんどなくなってしまうので、それならもうキャンセルということもあると思います。


 そうすると10回に1回くらいは、沖縄旅行が中止のピンチに見舞われるということになります。

 
 那覇で足止めを食らったとは、元々羽田から那覇乗り継ぎで、宮古・石垣に向かうはずが、那覇行きの飛行機に乗っている途中で、宮古行き・石垣行きの欠航が決まってしまったというケースです。
 台風が、本島より西にあって、羽田出発以前に、那覇から先は危ないことは分かっていたのですが、あきらめが悪く無理して行ったけど、やっぱりダメだったということです。

 急遽那覇で宿を探し、翌日空席待ちをして宮古・石垣に行きました。


 このほかに、台風接近で、予定を繰り上げて1日早く帰ったことが3回ありました。
 この3回を加えると、中止又は日程短縮は、12.3%  (15/122)の確率で起こり得るということになります。

 
 沖縄は晴れていたけれど羽田空港に台風接近のため、繰り上げ帰宅したことが1回ありますが、これはカウントしていません。




 さらに、日程短縮ではないものの、台風接近のため、同じ日の早い時間帯の便に変更して帰ったことが1回、石垣島から先の船が欠航し、宿泊予約をしていた島に渡れなかったことが2回(うち1回は、繰り上げ帰宅と重複)、逆に、予定を切り上げて取り敢えず石垣島・宮古島まで戻ったことが2回ありました。
 これらを足すと、何らかの計画変更を強いられた確率は、15.5%(19/122)でした。


 八重山の高速船は、ほとんどの場合、飛行機よりも速く欠航が決まるので、宿の方から、「早く石垣まで戻った方がいい」とか「こっちに来ないで石垣に止まった方がいい」と言ってもらえることが多いのです。

 繰り上げて宮古島に戻ったケースというのは、多良間島に居て、取り敢えず宮古島まで戻ってきたケースです。


 これ以外にも、行程自体は当初の予定どおりだったのですが、現地でモロに台風をお迎えしてしまい、宿に閉じ込められたという経験が2回あります。
 それも加えると、台風により何らかの影響を受けたのは、17.2%(21/122)でした。


 そうなると、台風でドタバタする確率は、2割近くになり、心配性な人にはちょっと気になる数字かも知れません。

 やはり、夏の沖縄にとって台風は無視できない存在です。


月別に見ると、

 旅行中止:8月1回 9月2回
 出発遅れ:7月2回 8月3回 9月3回 10月1回
 繰上帰宅:8月2回 9月1回
 宿の変更:7月1回 8月1回 9月1回 10月1回
 現地遭遇:7月1回 10月1回

 こうしてみると、やはり、8月と9月が多いようですが、10月になってもまだ油断はできないということになります。






 自分は、台風が接近すると分かっていても、なかなか諦めきれず、いつもギリギリまで悪あがきをしています。
 無理して行っても、いい結果に繋がるとは限りませんが、そうしたことも含めて、後になってはいい思い出になります。

 ただ、これは、お気楽な一人旅だからこそ言えるのであって、小さな子供連れ、高齢者同伴とか、激務の間を縫っての旅行で一切の日程変更ができない人などは、慎重に対処された方がいいと思います。


 特に、特に沖縄に行ってから、帰りの飛行機が台風の影響を受けそうだと分かった場合は、やっかいです。
 
 今まで、大幅な予定変更を余儀なくされた経験はありませんが、向こうで帰りの便の変更手続き、空席待ちをするのは、ハラハラドキドキの連続であり、場合によっては持久戦になってしまいます。

 帰りが1日程度延びてしまった人は、何人も知っています。
 LCCの予約便が欠航になったため、それを払い戻して、大手航空会社の普通運賃で帰ったという、気の毒の3乗みたいな人もいました。


 そうならないためには、台風情報には滞在中も常に気にかけておく、予約便が注意扱いになった場合メールを受け取る設定にしておくほか、そもそも出発前から、最悪の場合のパターンBをシミュレーションしておくといいと思います。
 
 南海上にある熱帯低気圧が発達して北上したら、○日頃には飛行機が欠航するかも知れない。△日頃に一回チェックし、最悪の場合は予定を繰り上げて帰ろう、といった想定を心の中でしておくと、いざという時に慌てないで済みます。

 一部の航空会社等で行っている、保険に加入しておくのも一つの手です。





 なお、欠航は決まってはないけれど、台風の影響を受ける恐れがある便に指定された時点で、無手数料で予約便の変更が可能になります。
 ほかの人がまた迷っているこの段階で思い切って決断すると、経験上、便の変更は比較的容易です。
 



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2021年7月26日月曜日

牙を抜かれた虎?石垣島安栄観光のその後のその後

 
 かつて、「海の暴走族」「海のハイウェイスター」「硬派のアンエイ」と異名を取った安栄観光。
 石垣市に本社を置き、石垣港と八重山離島を結ぶ船会社です。
 
 「アンエイなら行ってくれる。」という島民の厚い信頼の下、八重山の海を爆走していました。





 アンエイは、会社設立時に、船員として島の海人(うみんちゅ=漁師)を集めたそうで、ライバルの船会社、八重山観光フェリー(通称八重観)とは、毎日高速船同士でデッドヒートを繰り広げ、最後はぶっちぎりで勝っちゃうという日常を繰り返して来ました。


 その後事情があって大人になったアンエイ。平成22年(2010年)からは、ライバル八重観と共同運航を始め、乗船券も共通になったのです。

 牙を抜かれた海のハイウェイスターは、すっかり優等生になり、お友達とも仲良くするようになりました。メデタシメデタシ。



 ところが昨年、10年以上続いた蜜月関係が突如破綻し、八重山航路は再び、両社の単独運航となってしまいました。

 再び八重山の海で、デッドヒートが繰り広げられるのでしょうか。アンエイに海人魂が復活するのでしょうか。


 共通乗船券も廃止になってしまいました。




 ある日の石垣港。
 9:30、アンエイの「うみかじ号」は、八重観の「サザンコーラル号」と同時刻に竹富島に向け出航します。

 2社あるんだから、時間をずらせばいいのに、両社共時刻表は同じです。敢えて勝負を挑むのでしょうか。


 職員が爽やかに手を振って見送ってくれますが、こんなことは、昔はありませんでした。「硬派のアンエイ」は何処に行った。





 しかも、なんたることか!
 途中で八重観のサザンコーラルに併走され、追い抜かれるではないか。かつて、アンエイが八重観に抜かれるなどということがあっただろうか!




 屈辱のアンエイ。しかし、このままで黙っている訳にはいきません。竹富島からの帰り、アンエイの逆襲が始まります。


 11:50、時刻表では両社同じ時間に出発のはずですが、一足先に客扱いを終えたアンエイのうみかじは、乗船客がまだ列をなす八重観のサザンコーラルをおいて、とっとと出港します。



 そして、竹富港を離れるや、あっという間に時速53㎞に達します。



 海上で時速53㎞というのは結構なスピードです。こんな感じで水しぶきと轟音を轟かせて爆走します。



 こうなるともう、アンエイの独断場。
 石垣港入港時にはこれだけの大差をつけています。まさに本領発揮。海人魂は健在でした。



 サザンコーラルが、遅れて今入港。アンエイの往事の姿は今蘇った・・・かな?


 注:この話はノンフィクションです(まあだいたいですが)。



 ところで、共同運航を止めても、客が不便になることはあまりなさそうです。

 コロナ減便があるので、単純に以前と比べることは困難ですが、基本的には、共同運航をしていた頃と同じ便数をそれぞれ両社で運航するようです。

 つまり、キャパが2倍になり、乗客は、どちらかを選んでゆったり乗れることになるわけです。

 一方で、共通乗船券が廃止になったことで、往復券を買う場合には、注意が必要です。
 


 それにしても、何でこんなことになってしまったのでしょうか。

 共同運航、共通乗船券の導入は、交互に船を出すことでランニングコストを削減し、燃油代の節約につなげるためだったはずですが、燃油高騰の最中、何故今更、と疑問です。

 確かに、競争があった方が顧客にとっては利便性が高まります。でもそれは、サービス競争であって、本当の競走では・・・

 むしろ、両社の消耗戦にならないことを願うばかりです。





 アンエイ、八重観と並び、もう一つあった石垣島の船会社、石垣島ドリーム観光(通称ドリ観)。
 3社で競り合っていた時期もありましたが、アンエイ・八重観連合に屈したドリ観は、3年前から定期船運航を休止。ツアー専用で再起を図るものの、コロナ禍でこちらも休業になってしまいました。


 アンエイ・八重観連合は、ドリ観潰しという目標を達したので解散したのでしょうか。いや、これは全く根拠のないただの邪推ですが。


 安栄観光は、共同運航は諸般の事情で廃止したとサイトで発表したそうです。



 安栄観光が大人になっちゃった事情はこちら


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2021年7月22日木曜日

”井戸”の名が付く絶景ポイント 宮古島ムイガー

 


 宮古島の南岸。インギャーマリンガーデンから2㎞ほど東にあるムイガーです。

 以前ご紹介した伊良部島のサバウツガーと同様、この下は水源地。かつて井戸があった場所です。
 高台から海を見下ろすビューポイントである点も、サバウツガーと同じです。 
 
 「ガー」は、宮古の言葉(みゃーくふつ)で井戸の意味です。



 美しい海を眺めばがら、遊歩道を降りていきます。




 これが昔の井戸。他の井戸より水量が豊富であったことから、後に簡易水道の水源としても使われました。



 その施設の名残を今でもみることができます。



 まるでアルプスの清流みたいに清々しい。隆起珊瑚の宮古島は、水捌けのよい土壌で、降った雨がこうして染み出して来るのです。
 今ここに貯まっている清流は、数日前に降った雨なのでしょうか、それとも数年前のものなのでしょうか。




 そして、この眺め。前は湧き水、振り向けば眼下に海、なんてちょっとない光景です。




 ここが、一番高い展望台。最上部から見下ろす眺めは素晴らしいの一言。



 彼方に東平安名崎と灯台が臨めます。



 道路脇に駐車場が見えますが、そこから降りていくと、井戸があり、さらに海に近いところまで降りられますが。登り道を行くとここに辿り着きます。 




 この辺りは、珊瑚のリーフが発達していないため、太平洋の荒波が直接押し寄せます。

 それにしても、水を汲むために急な坂を上り下りしなければならなかった先人達。
 いや~、現代人に生まれてよかった、と単純に思っちゃいますよね。 





 この記事を投稿した7月22日現在、沖縄地方に大型で強い台風が接近しています。この台風6号は、速度がとても遅く、大雨、強風、高波が長く続く恐れがあります。
 被害が少しでも小さくて済むよう、お祈り申し上げます。

 今回の記事の写真は、以前に撮ったものをまとめて編集してアップしたもので、荒れる海に無理して行った訳ではありませんので、ご心配なきよう。



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2021年7月18日日曜日

緊急事態宣言中 だが石垣市は何を考えているのか



 7月14日から石垣島経由で、八重山離島に行って来ました。ところが出発前に、とんでもない記事が地元紙に載ったのです。





PCR検査は義務!?

 沖縄タイムス プラスの6月22日版をそのまま引用します。


 中山義隆石垣市長(沖縄県)は21日、石垣島を訪れる観光客らに7月1日から、出発前72時間以内の新型コロナウイルスPCR検査か抗原検査、またはワクチン接種2回のいずれかを求めると発表した。石垣空港の到着口前に設けたブースで、陰性や接種の証明書を提示してもらい、係員が確認する。証明書の提示を拒んでも罰則はない。

 証明書を確認できた人には、市内の飲食店などで割引などの特典がある「パスポート」が発行される。

 中山市長は5月の感染拡大を振り返り「苦い経験を繰り返さぬよう実効性ある施策を打ち出す必要がある」と指摘。「市としては証明書提示は義務との位置付けだ。観光客は全員必ず検査や接種を受けて来島してほしい」と呼び掛けた。


 国民に義務を課すには法律上の根拠が必要です。一自治体の長の判断で義務を課すことはできません。

 「義務だというくらい強く受け止めてください」というお願いならばできます。でも、行政サイドが、法律上の根拠なく勝手に「義務と位置付け」、「全員必ず」やって来いなどということは、日本国憲法下では絶対にあり得ません。

 これは、公共団体としては恥ずべきことです。石垣市の職員は、誰も市長を止めなかったのでしょうか。

 義務がないのに罰則なんかあるわけがありません。法律上の根拠なくして処罰できるなら、石垣市はもう日本ではありません。

 沖縄タイムスも沖縄タイムスです。こんなツッコミどころ満載の発表を、何の評釈もなくそのまんま伝えているだけですから。


 それも、あらゆる手立てを尽くして万策尽きた結果、超法規的に行ったということならば、憲法論はともかく、心情的には理解できなくもないのですが・・・



実効性ある施策を打ち出したの? 

 14日のことでした。空港からバスターミナルに到着し、ホテルに向かって歩いていました。
 時間にして午後3時半頃、食事にしては中途半端な時間帯ですが、飲食店が数多く並ぶビルの一角で、客が酒を飲んでいる様子。
 緊急事態宣言下では、酒類を提供する飲食店は、休業要請がされているはずです。

 ドリンク3杯+本日の小鉢で1000円だそうですが、まさか、さんぴん茶をジョッキ3杯飲む人はいないでしょう。




 日没の遅い石垣島。夕日を撮りに行ってから、同じ場所の前を通ってみたら、大勢の人が本格的に飲んでいました。




 気になったので、夜8時30分頃に再び行ってみると、宴は続いていました。酒類を提供しない店でも、午後8時以降の営業はしないよう要請されているはずですが。




 16日の夜10時近く。深夜ですが益々盛り上がっていました。バスターミナルでバスを降りると同時に、談笑する声が辺りに響き渡ります。




 こんなバスターミナルにも市役所にも近い、繁華街の人目に付きやすい場所で、昼から夜から大勢の人間が顔を突き合わせて、堂々と飲んで騒いでいるのです。

 これがOKならば、他のコロナ対策はしなくてもいいと感じるレベルです。

 
 飲食店への休業要請は、県が行う仕組みですが、だからといって、市は何もしないのでしょうか。行政指導、行政命令をするよう県に働きかけないのでしょうか。

 市独自でここに出向いて、「県の要請に従って、酒類の提供を自粛してほしい」、客に対して、「飲むのであれば、せめておしゃべりする時にはマスクをしてほしい」と要請することはしないのでしょうか。

 実際にそれをするのは、酔っ払い相手だけに嫌な仕事だろうと思います。でも、本当に実効性のあるコロナ対策をしたいならば、一番ヤバイ場所に飛んでいって、そこを押さえなければ意味がありません。

 安全な場所から、言いやすい他県の観光客をターゲットに無理筋な要求をする前に、やるべきことはなかったのでしょうか。



 風俗店案内所。半分シャッターを降ろし、しかし、灯りは付いていました。




まさかとは思うけれど

 泊まったホテルは、宿泊特化型のいわゆるビジネスホテルでした。部屋はシングルルームかツインルームが大半で、ほとんどが観光客のようですが、一人旅か、二人程度で、グループや団体客は見かけませんでした。

 そのホテルで夕刻、エレベータ待ちをしていると、何人もお客さんが、コンビニの袋を下げてエレベータに乗ってきたのです。

 せっかく石垣島まで来てくれた観光客、それも中には自費でPCR検査を受けてから来た人も少なくないでしょう。

 そんな人達が、石垣島まで来て、沖縄そばやチャンプルーすらも口にできず、ポテチをつまみにビールを飲んで、カップ麺で夕食を済ませているのです。
 

 その一方で、昼夜を違わずドンチャンやっている人が大勢いる。
 本当にこれでいいのですか。沖縄県、石垣市、観光協会の方達によく考えていただきたいと思います。


 今回の旅行の最終目的地は黒島でした。黒島はじめ竹富町では、人口の多い西表島の一部を除き、ほとんどの島民が2回目のワクチン接種を既に終えたそうで、「気にせずおいで」と言ってもらえました。



 まさかとは思いますが、観光客なんか放っておいてもどうせやって来るし、冷遇してもまた違う客が来るし、来年になれば外国人観光客も戻るだろうから、厄介な市民を相手にするより、観光客を狙い撃ちにしてやってる感を示した、なんてことはないですよね。

 これは下衆の勘ぐりですよね。


 20年以上もの間、毎年複数回通い続けた、大好きな石垣島の人達がそんなことを考えてるはずはないと信じます。





結局何だったの?

 自分は、PCR検査で陰性を確認してから出発したのですが、空港で職員から「陰性証明を見せろ」と言われたら、「法律上の根拠を示してください」とやり合うつもりで、気合いを入れて飛行機を降りたのです。笑

 ところが、到着後、手荷物受け取りに時間が掛かり、バスの発車時刻が迫っていたため、慌ててゲートを飛び出したところ、何事も起こらず外に出られてしまいました。


 結局のところ、こちらから陰性証明を見せに行けば、何かの割引券をくれるだけというイベントだったようです。

 抗議を受けて改めたのか、それとも初めからその程度だったのでしょうか。





今沖縄に行くということ

 「人が移動すると感染者が増える」。このテーゼは正しいでしょうか。

 これが原因の話をしているのあれば、誤りです。人が移動するだけでは感染者は増えません。しかし、これが現象の話であれば、正解です。統計的には、人の移動が増えると一定期間後に感染者数が増える傾向にあります。

 つまり、人は移動するに当たって、感染リスクを伴う行動をしてしまうことがあるということです。

 そうであるならば、会食、宴会など感染リスクを伴う行動をしない自信がある人は、堂々と沖縄に行けばいいと思います。

 出発前のPCR検査は、決して義務ではありませんが、手軽にできるようになったので、エチケットとしては受けてから出発した方がいいと、自分では思っています。

 しかし、それより大事なことは、出発前も、向こうでも、感染リスクの高い行動はしないことです。
 そんなこと、役所の人間ならば嫌というほど分かっていると思うのですが。
 

 今回の旅行でも、石垣島や黒島で個人的に接した人達は皆、今までどおり、暖かく観光客を迎え入れてくれました。



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2021年7月12日月曜日

海だけじゃない 波照間島に残された伝統集落

 


 人の住む島としては日本最南端の島、波照間島。

 波照間島と言えば海、それもニシ浜を思い浮かべる人がほとんどだと思います。

 ちょっと海が荒れると、欠航になることも多い波照間航路。
 激しく揺れる船に1時間以上乗ってようやく辿り着くと、そこには、ここは天国かと思うような穏やかで美しい海が広がっています。



 

 でもそれだけではありません。波照間島は、沖縄の伝統的な建築様式の建物が数多く残されていることでも知られています。

 赤瓦の屋根、石積みの塀などは、石垣島や宮古島などでは、敢えて観光用に建築された建物を除き、ほとんど見かけませんが、この島では、集落を歩いていると普通に見かけます。




 これら沖縄の伝統的な建築様式の建築物群としては、竹富島が有名ですが、そのほか、久米島に近い渡名喜島にも多く残されており、どちらも、国の重要伝統的建物群保存地区に指定されています。




 かつては、波照間島の集落も、伝統的建物群保存地区に指定されることを目指すとか何とかとやっていたようですが、いつの間にやら、そんな話も聞かなくなりました。





 これは、ドラゴンフルーツ。カラスにやられないように袋がけをしたところです。野面積みの石垣に絡まって、たわわにドラゴンが実っています。
 道路脇ですが、誰も採っていこうとしません。




 集落を歩いていると、こんな看板が。ここは、あの有名な泡波を醸造している波照間酒造所です。

 決して大工場などではなく、集落の中にある普通のお宅です。看板がなければほとんど気が付きません。

 前を通ると、麹の香りがぷ~んと漂って来ます。




 こちらは、集落からは少し離れたサトウキビ畑の中にある、コート盛と呼ばれる火番盛(遠見台)です。
 珊瑚石灰岩の野面積(のづらづみ)です。

 琉球王朝時代からある国の史跡で、異国船の到来を監視し、のろしを上げて蔵元などに通報するために築かれたそうです。宮古、八重山の各島にあります。

 上に昇ることもできます。
 ただ、黒島にあるプズマリという火番盛は、崩落の危険から既に立ち入り禁止になっており、ここも今のうちかも知れません。



 上からの眺めです。あまり高くありませんが、遠くに海が見渡せます。真夏の波照間島。暑いですが、人は少なく空気はのんびりしています。





 フクギ並木の木陰に佇む島のおばぁ。夏ですが、涼しげでもあります。島は、風が抜けるので、日が当たらない場所は、夏でも案外快適なのです。

 伝統的建物群保存地区に指定されて下手に注目されるよりも、観光客的には、こうしてひっそり昔の面影を残して貰えれば、それで十分だと思います。





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2021年7月6日火曜日

翼よ!あれが17ENDの海だ 下地島空港初着陸

 


 下地島空港の西側の海、通称17ENDは、ひょっとしたら日本一かも知れないという美しい海を背景に、飛行機が離発着するという絶景ポイントですが、逆にこの海を飛行機から眺めたいものだとずっと思っていました。


 下地島空港の旅客化後も、運航便は、成田発、関空発と神奈川県在住の自分にとってはハードルが高かったのですが、昨年10月から空印航空が那覇発、羽田発の便の運航を開始。



 そんな訳で、那覇空港から下地島空港に向かうことにしました。



 右側の窓側席をゲット。これ重要なのです。



 機内はガラガラでした。特に後方席には人が居ません。



 そして、飛行機は那覇空港を出発。一路下地島空港へと向かいます。


 しかし、晴れてくれなければ、せっかく頑張っても企画倒れ。
 この日、沖縄本島地方には、梅雨前線の雲が架かっていました。しかし、当てにならない沖縄の天気予報では、宮古島地方は晴れのち曇り。

 これが梅雨前線の雲の端だったらいいな、と思いつつ窓を見詰めます。



 何となく、幸運を予感させる青い海が窓の外に広がります。




キタァー! 17ENDだ!



 おー これだよこれ!



 と思っているうちに、あっという間に着陸。本当にあっという間でした。全部で何秒あっただろうか。



 考えてみたら、飛行機は着陸直前でも時速200~300㎞で飛んでいるわけで、歩いても行けるような距離を新幹線並のスピードで通過したのだから、あっという間に終わってしまうわけです。



 興奮冷めやらないまま、飛行機からタラップで降り、歩いてターミナルへと向かいます。こんなのは、旧石垣空港以来かも。



 飛行機に乗るだけで、こんなにワクワクしたのは初めてだったかも知れません。しかし、ショーはホンの一瞬で終わってしまいました。



 飛行機が、滑走路のどちらの方向から着陸するかは、そのときの風次第なのですが、下地島空港に関しては、飛行機が北側から進入しなければ、17ENDの海はよく見えません。

 そうなると、乗るときに飛行機の右側の、それも翼の横ではない窓側席が確保できて、飛行機が北側から進入してくれて、なおかつ晴れという条件が重ならないとこの景色は見られないのです。

 しかし、これらの難関をクリアしても、お楽しみ時間はあまりにも短いので、人にお勧めできるかといえばちょっとビミョーです。



 降機後、最後にこんな庭みたいな通路を通って、下地島空港初上陸と相成った次第です。 




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