2023年7月30日日曜日

池間島の絶景 フナクスとイキヅーの近況

  


 眼下に美しい海が広がる、池間島のフナクス、通称ブロックビーチ。


 この美しい海は、かつては、ビーチエントリーで気軽にシュノーケリングが楽しめるポイントでした。

 少なくとも、2014年の夏までは、こんな世界が広がっていたのですが。



 フナクスは、20年ほど前までは、行く人もほとんどおらず、目印もなく、場所を見つけるのに苦労したほどです。


 それが、口コミで広がり、JTAの機内誌「Coralway」に取り上げられてからは、来訪者が急増し、

 駐車場とトイレができ、そこからビーチに直結する通路が整備され、

 隣接する土地では草木が伐採され何やら建築工事が始まり、

 木造の建物の骨格らしきものができたものの、その後放置され、

 いつの間にかトイレが使用禁止となり、ビーチに直結する通路も閉鎖され、

 気が付いたら、珊瑚はほとんど死滅していた。


 という、まさに栄枯盛衰を見てしまいました。




 今、珊瑚はほとんどやられているとのことですが、ここに泳ぎに来る人は、そこそこいて、駐車場はほぼ満車です。
 

 珊瑚が死滅したのは、2016年の海水温の上昇による大規模白化現象が起きたときですが、観光客の増加とは全く無関係だとも考え難いと思います。


 まあでもしかし、見た目の海は相変わらず綺麗です。広くはないですが砂浜もあり、プチリゾートビーチ感も味わえます。

 




 かつて、お騒がせだったのが、こちら。池間島の西側にあるイキヅーです。フナクスに負けず、海が綺麗な無名のミニビーチでした。
 


 ここの海に面した土地で、突然草木が伐採され、ブロック塀のような物が建築されました。
 
 その時、隣接する国有地の木まで切ってしまったとか、台風時に砂が道路まで巻き上げられたなどということがあって、地元が開発に反対していました。


 下の写真は、2020年の時のものですが、このときは、コロナで一旦休止だろうと思われていました。



 その後3年経っても、建物は建っておらず、有料の駐車場の看板だけが立っています。



 

 知り合いの20歳台の人に話を聞いてみたら、宮古島に求めるものは自然で、あればいいと思うものはオシャレなカフェだそうです。


 イキヅーに造られようとしたものが、カフェだったのかどうかは分かりませんが、仮にそうだとすれば、美しい海を間近に臨む絶景カフェとなることは間違いないでしょう。

 インテリアをオシャレに仕上げ、綺麗に盛りつけたスイーツを提供すれば、若い人達の間で、たちまち評判になるかも知れません。


 しかし、こんな風通しのよい場所ですから、台風は言うに及ばず、悪天候時には店を開けることすら困難でしょう。冬場は客も来ないでしょうし。

 今まで誰もやらなかったのは、それなりの理由があったからだと思うのですが。
 




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2023年7月25日火曜日

宮古島民宿のおじいから暑中お見舞い申し上げます

   

 皆様、暑中お見舞い申し上げます。
 宮古島の民宿ヨナパハレのじいですじゃ。

 全国各地で、猛暑とか酷暑とか、とんでもない暑さがが続いておるようですのう。

 宮古島は、最高気温が35に届くことはなく、ザッと一雨くれば日中でも一気に涼しくなるので、是非避暑にお越しくだされ。




 わしは、昨年第一線を退き、後進に道を譲って隠居の身になりましたわい。

 もう仕事は若手に任せて、別宅でのんびり過ごそうと思うのですじゃが、ついつい、気になってお客様の下へと足を運んでしまうのじゃ。

 常連のお客様が、以前と同じように背中をナデナデしてくださるのは、本当に有り難いことですのお。



 昨年採用した営業部員のプチなんじゃが、もっとゆっくりお客様の間を回ればいいものを、高速で走りおる。

 これでは、お客様に遊んでもらう時間がないので、ひと言注意してやりたいのじゃが、あまりうるさいことを言うと若い者に嫌われるから、ここは我慢我慢。



 さて、世の中慢性的な人手不足ですが、ネコホワイト職場の当館は、ネコ手不足とは無縁で、プチに続いて、新たに2名のネコスタッフ採用しましたぞ。


 壹號と貳號ですじゃ。

 多様性社会に配慮し、当館初となるトラネコ系ですぞ。



 こちらが、號。



 物怖じしない人懐こい性格で営業向き。 

 長い尻尾をピンと立てて、お客様にわざとぶつけてボディタッチするあざとさも身につけており、有望株の若手ですのう。



 こちらは、號。
 


 当館唯一の女子ネコですじゃ。

 臆病なのか、なかなかお客様の前には現れないのですじゃが、興味はあるようなので、慣れてくれば接客もこなせそうですぞ。

 肉球の黒い、色っぽい娘でのう。おっと、今時こんなことを口走ったら、セクハラとか言われるから、気を付けねば。



 そんなわけで現在、わしを含め、総勢4名のネコスタッフと、2名の人間スタッフでお客様をお迎えしております。

 客室2室で営業している当館では、従業員の方がお客様より多いのですじゃ。毎日、とても賑やかで楽しいですぞ。





 実は、3名の従業員達は、訳ありネコでのう。

 当館では、子供食堂ならぬ子供ネコ食堂を時々開催して、生活に困窮する母子ネコに食事を提供しておるのじゃが、それに甘えた母親が、子ネコを置いていってしまうのじゃ。


 本来このようなことが起きないよう、宮古島市がもっときめの細かい保護ネコ行政をしてほしいのですじゃが、もうネコに甘甘な大旦那さんは、彼らを非正規従業員として採用してしまうのじゃ。

 それでも、始めのうちは、他社に就業を斡旋したりもしていたのですじゃが、最後は当館の従業員になると、常連のお客様は皆そう思っておったはずじゃわい。


 当館にやって来たネコはたまたま運がよかっただけで、これ以上不幸なネコを生まないよう、保健所が、もっと積極的に動いてほしいのですがのう。


 だから、当館の従業員となれた以上、感謝の気持ちを持って、一生懸命お客様にサービスするのですぞ。 


 わしですか? わしもまあ似たような境遇だったですじゃな。だからマジメに働いて、最後は営業部長まで上り詰めましたぞ。

 まあ、途中反抗期も少しあったかも知れませぬが、それはご愛敬。





 そんなわけでわしは、当館開業以来、営業部一筋で勤めて参りましたが、本当にいい職場恵まれたと、つくづく思うとります。

 大旦那さん、女将さん、そして、これまでかわいがってくださったお客様方には深く感謝しております。


 そんなわしも、9月にはとうとう二十歳ですじゃ。明けて1月には晴れて成人式ですぞ。

 沖縄の成人式は派手じゃから、わしもブイブイ言わせてみようかのう。





 宮古島の民宿ヨナパハレは、民宿ではありますが、清潔で快適な客室と、心のこもったご馳走を提供しておりますぞ。


 なかなか予約が取れないということで、ご迷惑をおかけしておりますが、1泊・2泊ですと、キャンセルが出ることもありますので、ホームページをこまめにチェックしていただければ幸いですじゃ。


 最後に、わしの若き日の雄姿をご覧くだされ。いよいよ夏本番を迎えます。皆様どうかご自愛ください。




※ 民宿ヨナパハレ情報はこちら


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2023年7月22日土曜日

竹富島でもバスに乗ってみた

  


 なんだか今年は、すっかりバスにはまってしまいましたが、今度は、いつもは歩いている竹富島でもバスに乗ってみました。


 竹富島を走るバスは、竹富島交通という会社のバスです。

 トヨタハイエースとか三菱ローザといった、バスらしくない小型車ですが、れっきとした公共交通です。




 ルートは、大雑把に言うと、港から集落内各所を通って、カイジ浜・コンドイ浜までとその反対コース。

 ただ、オンデマンド方式なので、電話で予約をしないとそのバス停には来てくれません。

 運行は30分間隔で、基本的に船に連動しています。港発の場合のみ、予約なしに乗車が可能です。


 料金は一律300円です。




 石垣島から日帰りで竹富島観光をする場合は、自転車で廻る人が多いと思います。

 その場合、竹富港に到着してから業者の送迎バスに乗り、集落内のステーションで自転車を借り、帰りは、そこからまた送迎車で港まで送ってもらうことになります。

 水牛車に乗る人も、同じパターンです。


 敢えてバスに乗るのは、①海に直行したい、②集落内を自転車ではなく徒歩で見て廻りたい、③海から集落を経由して港まで(又はその逆コース)片道だけ歩いてみたい、いったようなケースでしょうか。

 今回自分は、③のパターンでした。




 竹富島では、今までほとんど歩いていました。

 写真を撮るには、その方がシャッターチャンスに遭遇する確率が高くなるからです。

 しかし、集落の中と海は、美しくて撮りたいものが沢山見つかるのですが、その中間は、環状線など、竹富島と言えどもアスファルトに覆われた、暑いだけであまり面白くない道を通らなければなりません。

 そうすると、今回のようにバスでコンドイ浜に直行し、まず竹富の海を満喫してから集落内をうねうねと回って港に戻るというルートは、なかなかいいかも知れません。


 また、コンドイ浜は、概ね西向きのビーチなので、午前中に竹富島に着いたら、真っ先にコンドイ浜に向かうと、順光線に輝くの綺麗な海が待っています。




 初めての沖縄離島に行ったのは、1999年。石垣島に泊まり日帰りで竹富島に行きました。
 その時もバスに乗ってコンドイ浜まで行ったのですが、それ以来20年以上振りの竹富島のバス。

 その時は200円でした。千円札を出したら、「釣り銭がないのでそのまま降りてくれ」と言われたエピソードも懐かしく思い出しました。



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2023年7月16日日曜日

石垣島安栄観光がいよいよヤバイかも

   

 
 かつて、「海のハイウェイスター」「海の暴走族」などと言われ、八重山の海を縦横無尽に快走していた石垣島の船会社、安栄観光の凋落が止まりません。

 コロナが明けて、観光客も戻ったこの夏、昨年よりもさらに減便されてしまいました。


(安栄観光HP)

 
 今年の夏のダイヤは、竹富島航路が8.5往復、西表島大原が5往復、小浜島に至ってはわずか3.5往復となっています。

 2005年には、竹富島だけで16往復運航されていたのです。


 ライバル八重山観光フェリーは、竹富島が10.5往復 西表島大原が6往復、小浜島は7往復などとなっており、安栄観光の不便さが際立ちます。


 しかも、よく見ると、安栄観光の方は、途中で竹富島や黒島を経由する便が含まれています。
 例えば、石垣16:00発の西表大原行きは、黒島経由なので、同じ便が黒島行き16:00発としても記載されています。
 
 直行便の数で言えば、さらに八重山観光フェリーに水を空けられています


(八重山観光フェリーHP)


 そもそもの原因は、人手不足です。

 ただ、そのことは以前から分かっていて、安栄観光も八重山観光フェリーも、船舶の大型化を進め、便数を集約して効率よく運航する方向に徐々にシフトしていたそうです。

 その最中にコロナに見舞われ、さらに安栄観光は、事故や内紛による従業員の退職問題も抱え、今、かつてないほどの危機に見舞われています。





 竹富港で11:50に出航する船を待ちます。
 安栄観光・八重山観光フェリーの便が、同時刻に石垣港を出航しているはずですが、安栄船が若干速く竹富港に入港しました。

 かつては、こういったことは日常の光景で、時刻表上は2社同時刻なのに、いつも安栄船の方が早く着くということで、親しみを込めて、「海のハイウェイスター」「海の暴走族」などと異名が付けられました。


 「まっぷる石垣・宮古・西表島 2005版」に載っていたコラム記事には、「海人精神みなぎる硬派のアンエイ」「海が荒れてほかの船が二の足を踏でもアンエイなら行ってくれるとう伝説は健在」などと書かれていた程です。

(まっぷる)



 竹富島から乗った安栄船の乗組員は、船長を含め2名。見た目、20歳台かせいぜい30歳くらい若手です。

 同社には以前はなかった制服をビシッと着こなし、キビキビと客扱いをこなしていました。

 人手不足といいながらも、若手乗組員が着実に育っているようです。彼らの力によって、「安栄観光再び!」と期待を込めて応援したいと思います。





 安栄観光の去年の状況は、こちら


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2023年7月12日水曜日

石垣島で路線バス観光をしてみた

  


 「首都圏・阪神圏のZ世代のうち62.9%が旅先でレンタカーを運転したくないと思っていて、44.4%は自動車の免許を保有していなかった。」という琉球新報の記事を読んで衝撃を受けたのが今年の初め。


 このことをきっかけに、自分もレンタカー無し観光にチャレンジしてみようと思い立ち、5日間乗り放題2000円というフリー切符を握りしめ、石垣島で路線バス観光をしてみました。




 まずは、シュノーケリングポイントとしても有名な米原海岸を目指します。

 中心市街地にあるバスターミナルを8:30に出発する、「11系統」米原キャンプ場線に乗り込みます。


 正直、ほかに乗る人はいるのかと心配していたら、意外にも10人程が乗り込んできました。途中の市街地バス停からも乗る人がいて、最大15人くらいの乗車があり、まずますです。

 市街地チョイ乗りの人が3人いましたが、残りは、米原か川平に向かう観光客みたいで、半分は外国人のようです。

 異国の辺境の観光地に、路線バスで向かうなんて、何だか凄い。


 米原までは、約1時間です。レンタカーで直行しても、市街地から30分では着かないだろうから、まあまあいいペースだと思います。

 余談ですが、米原のキャンプ場は廃止されてしまいました。バス停は、西行きは「米原」に変わりましたが、東行きは「米原のキャンプ場」のままです。笑




 米原に着くと、次のバスまではかなり待つことになります。

 川平方面に行くには12時台、市街地か空港方面に戻るには13時台のバスを待たなければなりません。
 その後、市街地に戻る次のバスは、16時台までありません。


 もっとも、ここに来る人は、大抵は泳いだりシュノーケリングをしたりするでしょうから、ちょうどいいかも知れません。

 見るからに「これから泳ぎに行きます」という感じの人達も乗っていました。

 米原海岸周辺には、一応食堂があり、売店でもカップ麺程度は買えるので、昼食も何とかなるでしょう。


 さて、自分は、3時間ほど米原海岸で写真を撮った後、12:28発のバスに乗り、川平公園を目指します。
 川平までは、20分ほどです。



 川平公園は、言わずと知れたミシュラン三つ星の景観地。絶景が広がりますが、泳ぐことは出来ません。

 観光バスで来た場合に、滞在時間は40分となっていたので、多分それくらいの時間があれば一通りは見て回れるということでしょう。


 グラスボートに乗るのであれば、所要時間は約30分、出航は15分~30分間隔です。
 また、この周辺には食堂や、アイスクリーム・トロピカルジュースを販売するショップもあり、展望所もあるので、もっと時間をかけてゆっくり過ごすこともできます。

 ただ、観光客は多く、団体客とも遭遇することがあるので、のんびり出来るかどうかは運次第ですかね。



 川平公園から市街地に戻るには、色々な系統のバスがあり、比較的本数もあるのですが、何故か、13時前後に4本集中していて、13:59発を逃すと、次は16:04まで待つことになります。

 川平公園から終点バスターミナルまでは、35分から45分です。
 



 というわけで、石垣島路線バス観光をしてみました。

 1日かけて米原海岸と川平公園しか行けなかったので、非効率ではありますが、天候にも恵まれ、米原海岸を隅々まで歩いて写真を撮ったので、十分に満足でした。

 そんなこともあって、午後2時過ぎには市街地に戻りましたが、体力的にも限界でした。


 
 路線バスは、フリー切符を使えば、非常にリーズナブルな価格で移動が出来ます。車で行けば、米原でも川平でも、駐車場は有料です。

 乗客は思ったよりは多かったものの、「4系統」空港線を除いては、余裕で座れる程度です。

 市街地以外では、運行時刻も正確です。


 
 一方、バスの本数が少ないので、あらかじめきちんと計画を立てておく必要があります。その時の気分や天候で予定を決めるというのは、ほぼ不可能です。
 

 また、回れるポイントも限られます。

 今回の米原・川平以外だと、川平の先の底地浜はまでは、「9系統」川平リゾート線で行くことができます。
 この「9系統」は、途中、やいま村、フサキビーチ、唐人墓などを経由するので、バスの時間をみながら途中立ちよりもありでしょう。

 白保や宮良川は、「4系統」空港線の経由地です。 

 好きな人は、時刻表とにらめっこしながら、「ローカルバス路線乗り継ぎの旅」みたいな楽しみ方もできそうです。




 20年間石垣島に通っていながら、空港からの移動を除き、路線バスには数えるほどしか乗っていませんでしたが、改めてバス観光をしてみた感想は、「案外使える」というものでした。

 運転免許がなくても、レンタカーが高いから借りないという場合でも、石垣島を満喫することは十分可能だと思います。



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2023年7月8日土曜日

宮古島前浜は今年もちょっと感じ悪い

  


 東洋一と称される、美しいビーチ、宮古島前浜。

 
 ですが、当ブログでは約1年前の記事に、

 「初めて宮古島に行く人は、東急ホテルに泊まる人以外は、今ここには行かない方がいいと思います。宮古島はこんな所なのかと、ガッカリしたり、誤ったイメージを持たれてしまうかも知れないからです。」

 と書かせてもらいました。


 その後、今年5月から水上バイク規制条例が施行された宮古島市。安全で静かな前浜が戻っているかと期待していましたが、あっさり裏切られました。
 



 この条例は、事故防止重点区域を指定し、緊急の場合を除き、罰則付きで水上バイク等の乗り入れを禁止するというものです。


 上の図の、ピンクに塗られた「A」の区域が水上バイク乗り入れ禁止区域です。ところが、クリーンの「B」の区域は、水上オートバイ等発着区域なのです。

 駐車場に近く、人が集まる場所に堂々と水上オートバイ等発着区域があるのです。図で見ると「A」区域の方が「B」区域より広そうですが、実際の海ではそんなに明確に区別できるわけではありません。


 結局、今までと同じように、水上バイクやらそれに引かれたバナナボートやらがガンガン飛び交い、一目見ただけでは、去年までとどこがどう変わったか分かりません。


(宮古島市のリーフレットはこちら。)





 浜辺での営業活動も相変わらずです。

 見ていたらホントに凄いですよ。女子二人連れが砂浜を歩いていると、若いにーちゃんが斜め後ろからそっと近づいて来て何やら話しかけるのです。
 彼女たちが、足を止めずに歩き続けても、10メートル、20メートルと着いて行くのです。

 ナンパみたいだという人もいました。自分は、繁華街のキャッチかと思いました。


 遙々、東京から1800㎞も離れた宮古島まで行きました、有名な前浜に着きました、ところがその美しさに感動する間もなく、海上では水上バイクやバナナボートがガンガンかっ飛んでいて、ビーチでは業者から声を掛けられて、少しものんびりできなかった、なんてガッカリですよね。

 


 
 前浜を含む宮古島の海岸の管理者は、宮古島市ですが、基は、海岸法という法律に規律されています。
 海岸は、国有地であり誰もが自由に使用できるのが大原則です。
 

 国土交通省のHPによれば

 海岸の敷地は公共空間であるため、その使用は海水浴や釣りなど、誰もが自由に使える「自由使用」が原則です。但し、桟橋や駐車場など多くの人が利用する公共性・公益性のあるものなど、一定の条件を満たしたものに限り、排他独占的に海岸を継続して使用する許可を与えています。
 また、営利を目的とせず、短期間で大規模な仮設物の設置を伴わない集団的な使用(例:ビーチバレー大会、テレビ撮影など)については、「一時使用」として届出書の提出をお願いしています。

となっています。


 前浜の現状は、これに沿っているようにはとても見えません。法律に詳しい人で宮古島が好きな人がいたら、一緒に勉強会を立ち上げたいと思うほどです。

 市は、何故ここまでして業者の便宜を図るのでしょうか。




 昨年、前浜港のすぐ右側に出来た「BEACH PAVILION MAEHAMA」。



 今年の6月には綺麗に消えていました。




 ここはちょっと不思議な経過を辿ります。

 昨年4月にオープンしたものの、9月に見たときには建物はなくなっていました。その後10月には一部建物が復活したのを確認しましたが、今年6月には、階段部分も含めて跡形もなく撤去されていました。


 確かに、仮設の建物でしたから、撤去は容易でしょう。しかし、草木を伐採して重機を入れて整地した場所です。一体何をしたかったのでしょうか。







 残念ですが、改めて、

 「初めて宮古島に行く人は、東急ホテルに泊まる人以外は、今ここには行かない方がいいと思います。宮古島はこんな所なのかと、ガッカリしたり、誤ったイメージを持たれてしまうかも知れないからです。」

 と書かせてもらいます。



 前浜に行くよりも、砂山ビーチ、来間島のネコの舌(パシャビーチ)、伊良部島の渡口の浜、下地島の17END西側に行くことをお勧めします。

 前浜に引けを取らない美しい海でありながら、泳いでいるすぐ脇を水上バイクがガンガンかっ飛んだり、砂浜を歩いていたら業者に声を掛けられるなんてことはありません。



 それでも、時間の都合などで前浜にしか行けない人は、海に向かって右側、東急ホテルの近くまで行くといいかも知れません。

 駐車場のある辺りからは、砂浜を少し歩かなければなりませんが、それでも、幾分人も少なくなり、落ち着いてきます。

 

 
 前浜の海は相変わらず綺麗です。本当に東洋一なのかどうかは別として、そう言いたくなるのも分かると思います。
 せっかく規制条例まで創ったのですから、もう少し何とかならないものでしょうか。



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2023年7月3日月曜日

20年前の大イベント 鳩間島で大人の臨海学校

  

 
 「十年一昔」というけれど、20年なら大昔? 今から20年前となる2003年7月、未だに忘れられない一大イベントがありました。
 
 ペンションぱいらんど鳩間島合宿。今思い返すとあれば大人の臨海学校でした。


 写っている方の許可を得て写真を載せるべきでしょうが、今となっては全員に許可を取るのは不可能だし、かといってモザイクをかけるのも無粋なので、このまま載させていただきます。20年前ということで、どうかお許しください。拡大し難い小さいサイズにしました。


(これは、当時の案内看板です。)


 もう廃業してしまいましたが、石垣島にあったペンションぱいらんど。

 そこのおじいとおばあ、全国各地の常連客、石垣島の人など総勢約60人が参集して、鳩間島で1泊2日の大合宿が行われたのです。

 参加者で一番遠かった人は、札幌からと聞きました。



 当時の鳩間島は、秘境の島。

 高速船は運航されておらず、西表島の船舟港行きの貨客船が、平日のみ行きだけ立ち寄るのが全てで、日帰りは不可能でした。

 幹事が交渉して、西表島行きの八重山観光フェリーの高速船を臨時停車してもらったのです。

 食材も酒も全部石垣島からの持ち込みでした。当時鳩間島は、来島客も僅かで、物資も島民の生活に必要な分しかありません。



 昼過ぎに全員が鳩間島に上陸。天候にも恵まれました。

 公民館前の広場に集まって、幹事のあいさつなんかがあったような気がしますが、皆そそくさと海へ遊びにいきます。



 
 そして夕方、いよいよ宴の始まりです。公民館前の広場に、総勢60人が、テンション高めで集合します。

 BBQというか、屋台みたいな感じでしたか。プロの料理人もいたし。

 と言ってももう、何を食べて何を飲んだか、誰としゃべったのか、そもそも何をしていたのかも忘れました。

 昔の話だから忘れたのか、飲み過ぎて翌日の朝には既に忘れていたのかも忘れました。



 覚えているのは、おじいの作るヤキソバ。生パインを大胆にカットしてぶち込みます。

 それが大好評。パインは意外にもヤキソバにとても合うのです。パインをこんな食べ方しちゃうのも7月の沖縄ならではの贅沢。


 メンバーの中で一応知り合いと言える人は、多分15人くらいだったかな。顔を見たことがあるかなという人が10人くらいいたような気がしましたが、残りの半分以上は初対面のはず。

 ですが、この状態になると関係ないですよね。宴は続きます。 




 今も多分そうですが、当時鳩間島には、60人も泊まれるだけの宿はなかったので、夜は公民館に雑魚寝です。

 女性の希望者のみ、1人3千円で民宿に相部屋だったかな。


 夜も更けていきます。後は特にスケジュールも決まっていないので、皆、三々五々引き上げていきました・・・(のはずですが)。 


 昔の話だから忘れたのか、飲み過ぎて翌日の朝には既に忘れていたのかも忘れましたが、夜中に、名人についてヤシガニを探しに行ったような気がするのと、何かがあって、誰かを呼びに行って、お礼を言われたのを微かに覚えています。


 自分は、公民館ステージの部分に寝袋を借りて寝ていましたが、暑くて眠れない。途中で広場の草むらに行ってゴロゴロしていたら、そのまま寝てしまったようです。

 今度は寒くて目が覚めます。いくら夏の沖縄でも、夜露は身に凍みる。また公民館に戻って、暑くて眠れねえなぁ~なんて思っていたら、もう朝だから起きろと起こされた。

 一体何をやっていたんだか。笑



 全員ろくに寝ていなかったはずなのに、翌日もまた元気よく遊びます。これは、船を出してもらってバラス島に上陸したときの写真です。




 集合は、土曜日の確か11時に石垣港だったような。
 

 自分は、最初に声を掛けてもらった時は、とても行けそうになかったのですが、話を聞いているうちにどうしても行きたくなり、金曜夜に仕事を終えてから那覇まで飛び、当日朝の便で石垣島に駆けつけました。

 しかし、もっと猛者がいて、1~2日前に急遽参加を決めて、当日羽田発6時台の直行便で飛んで来た人もいました。


 前泊組は、ぱいらんどで盛大な前夜祭をやったそうです。2泊3日で睡眠時間は合わせて数時間という人も多かったと思います。



 楽しい時間はあっという間に終わり、いよいよ帰り。

 まさに後ろ髪を引かれる思いで船に乗り込みます。桟橋では、鳩間島の人が見送ってくれました。
 左側で三線を弾いているのは、鳩間島出身の唄者、加治工勇さんです(のはずです)。

 



 久々に写真を見たら、皆若いなぁ。というか、オレも結構かわいい顔してたじゃん、なんて。笑


 こんな大イベントが出来たのは、何といっても取りまとめてくれた幹事がいたこと、そして、ペンションのおじい・おばあの人柄に惹かれて、大勢の人が集まったからでしょう。


 ペンションぱいらんども、残念ながら廃業となってしまい、これに代わる宿はもう現れません。
 おじい・おばあ、常連さん達は本当に仲がよく、宿がオフシーズンとなる冬場には、東京や伊豆や京都や福岡に集まっていました。



 今、石垣島でも宮古島でも新しいホテルがガンガン出来ていますが、大半は高級リゾートホテルか、食事も付かない、マンションの部屋を貸すだけみたいなホテルです。

 宿の人とお客さんの距離が近く、宿泊客同士が仲良くなれるような民宿・ペンションタイプの宿はもう絶滅危惧種なのかも知れません。


 鳩間島自体も、大きく変わりました。高速船も運航され、日帰りも可能になり、マリンショップもできて、宿も増えて、要するに普通の島になってしまいました。


 本当に楽しかった大人の臨海学校。

 でも、確実に20年分歳を取った今、もし機会があってもこんなパワフルな遊び方はもうできないかも知れません。それだけに思い出はプライスレスです。





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