2019年9月26日木曜日

海は綺麗だけれど・・・東洋一 宮古島前浜の近況




 腐っても鯛。東洋一といわれる宮古島の前浜の海と砂浜は、相変わらず美しい。


 しかし、ビーチを占有するパラソルやテント、海をカッ飛ぶ動力船。とても沖縄離島の海とは思えないシーンが増え、前浜は徐々に発酵しています。




 これは、ちょっとどうなんでしょうか。近寄ったら危険だし、素人目にも海の生態系に悪そうだし、燃料もガンガン消費して排気ガスをばらまきそうだし。

 多分、これは楽しいだろうと思います。でも、東洋一の海は、こんなことをしなければ楽しめないのでしょうか。


 

 泳ぐわけではなさそうな人達。前浜港の近くでは、時折こんな光景が見られるようになりました。



 クルーズ船に乗ってやって来た、団体客のご一行です。あまりに美しい海を見て、思わず足まで浸かりたくなってしまったのでしょう。

 せっかく宮古島に来たのだから、この美しい海を見ないで帰る手はないと思います。それは理解します。


 そのためなんでしょう。前浜港の駐車場は、大型バスの専用の区画が設けられました。

 駐車場を拡張したわけではありません。小型車のスペースを潰してバス専用にしました。
 「個人客より、金を落としそうな団体客を優先ですか。」なんてイヤミの一つも言いたくなります。



 そして、クルーズ船来港時には、団体客を目当てに、前浜港の桟橋はこんな状態になっています。

 中には、いつ行ってもある、常設のようなトレーラーも。ここは、桟橋ですよ。港湾管理者は占用許可を出すのですか?




 これが、本来の前浜です。
 場所は、東Qホテルよりは北西側、海に向かって右側です。ここいら辺りまでやって来る人は、ほとんどいません。今のところは、ですが。



 当ブログでは、前浜の写真をこれまでずいぶん載せてきました。記事も何本も書きました。それほど素敵な場所です。

 これからも、人のいない場所を探し、あるいは、人を避けて美しい海だけの写真を撮ることは可能だと思います。
 でも、それでいいのでしょうか。




 東洋一といわれる前浜。訪れる人が増えるのは当然です。しかし、東洋一を誇るのであれば、それなりの品格が必要だと思うのですが。

 バブル真っ只中の宮古島。この超一級の観光資源をマネジメントする人も、多分いないのでしょうね。


 腐っても前浜。今年の夏も前浜の海はとても綺麗でした。



 今、目の前に、最高級の霜降和牛のサーロインがあったとします。
 あなたならどう食べたいですか。サッと炙って、塩こしょうだけでいただきますか。それとも、たっぷりのスパイスと共にグツグツ煮込みますか。





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2019年9月22日日曜日

港の海がいきなり美しい 波照間港2019




 波照間島に到着したら、心は既にニシ浜に飛んでいる人が多いと思いますが、実は、足下の港の海がいきなり美しかった。


 港の海がいきなり美しいシリーズ。波照間港も、ただの港とは思えないほど美しい水を湛ええていました。
 タイトルの「2019」は、以前にもご紹介した場所を、今年撮った写真で、改めてご覧いただこうという企画です。





 安栄観光の高速船が石垣島に向かって出航していきます。こんな穏やかで綺麗な港内ですが、港を出ると、そこには激揺れの海が待ち構えています。
 



 そして、波照間港にはこれがあります。防波堤の外側の海。泣く子も黙る絶景です。




 この絶景の中で、何もせず文庫本を読んでいる人がいました。

 ちょっと、出来すぎだろぉぉぉ!

 「小さく写るように撮りますから」ということで撮影の了解をもらったのですが、結構大きく写してしまいました。
 すみません。だって、出来すぎなんだモン。
 



 遠くに見えるのは、仲の御神島(なかのうがんじま)。無人島です。
 正式には、仲の神島ですが、地元では仲の御神島、またはオガンと呼ばれています。

 波照間港の防波堤から、望遠レンズで撮りました。こんなに岩肌までクッキリ見えるのはなかなかないことだそうです。




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2019年9月18日水曜日

タッチ&ゴーも復活 下地島17ENDの近況




 相変わらず溜息の出るほど美しい海。下地島の北端西側、通称17ENDです。


 しかも、下地島空港では、定期便の離発着と共に、ジェット機による訓練飛行も再開され、あの下地島名物、タッチ&ゴーが復活しています。
 




 一時は、もうダメなのかと諦めていたこのシーン。この後、轟音と共にジェット機が頭上を通過します。



 しかも、JTAも訓練飛行を再開しました。この場所では長らく見ることのできなかった、鶴のマークが飛んでいます。

 JTAの保有機はB-737-800。前の-400よりも大型化していて、その分迫力も増しているはず。




 その一方で、空港周辺部の、要するに一番海が綺麗な部分の道路は、一般車両通行禁止となっています。
 
 なので、車で行けるところまで行って、後は歩きということになるのですが、「車で行けるところ」が路駐の車で大変なことになっています。

 2019年夏現在では、9時頃までに行けば、「車で行けるところ」のほぼ近くに駐車できますが、10時過ぎのジェットスター便の到着前に訪れる人がどっと増えて、駐車場所難民になります。
 


 元々、空港周辺部の道路は、空港が所有する管理用通路として設けられているため、一般の道路としての施設基準を満たしていません。

 通行車両が増えると、損壊の恐れがあり、それによる事故が懸念されるだけではなく、空港管理にも支障が出るので、これはまあやむを得ない措置だと思います。

 適当な場所に駐車場を造ってもらうのが一番いいと思うのですが。


 
 その反面、車のいなくなった管理用通路は、絶景を眺めながらのんびり歩ける、最高の遊歩道となりました。


 ここから、砂浜に降りるには、テトラポットを伝って、おっかなびっくり行くしかありません。ずっと歩いていった先端近くが、砂浜が迫り上がっていて、若干降りやすくはなっています。



 それはちょっと、というのであれば「車で行けるところ」からすぐの場所は、砂浜に降りやすいので、干潮時間帯であれば、ここで降りて砂浜を歩いて行けばいいのです。

 ここの場所は、絶景17ENDの中ではあまり美しくないので、ここで砂浜に降りる人は少ないのですが、少し歩いて角を右に曲がると、お馴染みの絶景が目の前です。




 何といってもこの海ですから。




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2019年9月14日土曜日

ちょっとしか役に立たない八重山のバス・高速船情報


カリー観光の直行バスが混んでいる!


 石垣空港・離島ターミナル間で直行バスを運行するカリー観光。

 新空港の開業に合わせて、6年前にスタートしましたが、なにかと冷遇され、当初は、乗客が2~3人で出発、などという時期もありました。

 当ブログでは、判官贔屓で応援していたのですが、なんと最近は、モタモタしていると乗り切れないほどの混雑振りなのです。

 
 カリー観光では、トランクルームのあるハイデッカータイプの車両と、一般車両が混在しているのですが、特に、一般車両の時は悲惨です。

 大きな荷物を倒れないように手で支えながら、つり革につかまって30分我慢する、なんてことがないよう、2019年夏現在としては、出発5分以上前にバス停に行くことをマジでお勧めします。


 実際、空港・港間では、早くて、かつ、安いのですから、これは当然の結果です。是非増便して、20分間隔で運行してください。 

 



安栄観光の高速船を予約してみた



 予約しなくても乗れることは分かっていましたが、話のタネに安栄観光のwebsiteで、波照間往復便を予約をしました。

 往復予約したにも拘わらず、復路はオープン発券。
 思わず窓口で確認しちゃいました。「往復予約したんですけど。」「復路はお好きな便にお乗りいただけます。」

 何のための予約ぅ~? 笑

 ついでに、もう一つ突っ込むと、購入時にスマホで予約画面を見せるか、プリントアウトしたものを見せろと書いてありましたが、実際には窓口で名前を言うだけでOKでした。


 ただ、予約することで若干メリットがあります。運賃が約5%安くなります。波照間往復の場合、6,790円のところが。6,500円に。

 

 なお、大原・波照間、小浜・竹富などの島間航路は、鳩間便を除き、あらかじめ予約をしておかないと乗れないとか、そもそも船が立ち寄ってくれないことがありますからご注意を。



波照間航路にエース投入


 2年前の夏、波照間島のムシャーマで、あいさつに立った公民館長が、「いよいよ波照間島に大型高速船が就航し、これで欠航が大夫少なくなる。」と豪語したそうですが、島民期待の星、双胴船「ぱいじま2」が波照間航路に就航しています。

 安栄観光の高速船も徐々に大型化が進んでいますが、この船は、何と210人乗り。かつての波照間航路専用船、あんえい78号は46人乗りだったのです。

 しかし、デカすぎて、波照間港のポンツーン(浮桟橋)に停泊出来ず、フェリー用の護岸に着船しています。


 とにかく、海が荒れて欠航の多い波照間航路。その就航率を10%改善することを目指して、ぱいじま2が導入されました。
 小型船が運休となる日でも、ぱいじま2だけは運航される日が増え、就航率の向上の面では効果が出ているそうです。


 ただし、この船は遅い。所要時間は従来の約60分から約90分に。風向きのよってはもっとかかります。

 この船は、揺れるときでも、ウィーン、ウィーンと八の字に揺れます。昔のあんえい78号のようにジャンプはしません。



小浜島、竹富島航路は波動輸送


 安栄観光と八重山観光フェリーが共同運航体制になってから、便数は減りましたが、船舶に余裕が出来たためか、機動的な運用が行われています。

 特に乗客の多い、竹富島航路、小浜島航路等に関しては、列に並んでいる人の数を、カチカチとカウントして、多い場合には、続行便が運航されています。

 
 例えば、竹富港で船を待っていると、船が2隻続いて来ることもありますが、竹富島から乗る乗客が少なければ、2隻目の船はそのまま帰ってしまいます。

 逆に、竹富港で待っている人の数が多く、石垣から来た船に乗りきれない場合は、もう1隻が回送でやって来ます。

 いずれにせよ、乗りたい人が、予約無しで全て乗れるのは、大変結構なことです。
 
 だから、往復予約してもオープン発券されるのでしょうか。笑


 なお、黒島便は、相変わらず空いているので、このようなことは見たことがありません。




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2019年9月9日月曜日

波照間night ニシ浜周辺で見た満天の星空



 
 波照間島のニシ浜で見た、天の川と満天の星空。

 砂浜に降りてみると、小さな電球が灯っていたせいで、長時間露光では木々がこんなに明るく写りました。



 下の写真は、泊まったペンションを前景に天の川を撮ったものです。こんな所に泊まっているのだと思うと、なんかゾクゾクします。





 今年は、星空写真が豊作です。小浜島に続き、波照間島でも星空を満喫しました。

 というか、ウォッ! ウォッ! スゲ~~ みたいな感じで、テンション上げ上げ。満喫したというより、疲れたからもう部屋に戻ろうみたいな。笑

 でも、小浜島と同様、夕食後、ちょっと宿を出ただけです。



 ニシ浜から海方向です。下の方が明るくなっているのは夕照です。時間にして9時近く。肉眼では見えませんが、約20秒の露出でここまで写ります。




 これは、ニシ浜の四阿。ニシ浜に行った人ならば、誰でも見ているはずのアノ四阿ですが、昼間はこんなに美しくないですよね。暗闇マジック。



 ニシ浜の看板と星空。電柱が邪魔なんですが、逆に言えば、生活圏内でも。こんなにもの凄い星空が。




 そして、少し歩くともう電柱もありません。星空へと続く道。



 

 写真により、夜空が青っぽかったり、赤っぽかったりしますが、約20秒の長時間露出をしているので、センサーの小さいコンパクトカメラの限界でしょうか。

 でも、見た目のイメージとそんなに変わりません。本当にこんな感じに見えるのです。
 さすがに、日本の最南端。空気が澄んでいるのでしょう。



 宿の庭の椰子の木と星空。宿の窓から漏れる僅かな明かりで、椰子の木がこんなに綺麗に写りました。





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2019年9月6日金曜日

9月1日から入島料 竹富島のチャレンジ




 竹富島で、9月1日から入島料の徴収が始まりました。

 竹富島に行く際に、石垣島離島ターミナルか、竹富島東港ターミナルに置かれた自動券売機で、300円の入島券を購入することになります。

 といっても、購入は任意で、券を確認されることもありません。




 何故、竹富島でこういうことになったのでしょうか。

 島では、「祖先より受け継ぎ育んできた自然、祭事や習慣、伝統工芸や町並みを、皆さまとの協働で10年後、20年後・・・100年後とつないでいくため」としています。

 そして、海浜清掃、珊瑚の保全など、入島料を財源に行う24の事業挙げているほか、その3分の1をトラスト活動に充てるとしています。

 トラストとは、自然環境の保全及び持続可能な利用の推進を目的として、地域内の土地等を取得すること、と定義されています。

 つまり、開発事業者等から、土地を取得する資金に充てるわけです。



 小さな島に年間50万人もの観光客が訪れる竹富島は、間違いなくオーバーツーリズム(観光地に耐えられないくらいの観光客が押し寄せる現象)でしょう。

 オーバーツーリズムは、イタリアのベネチア、スペインのバルセロナなど、世界的に問題となっており、日本では京都などで顕在化しています。



 
 ところで、竹富島の今回の試みは、「地域自然資産区域における自然環境の保全及び持続可能な利用の推進に関する法律」という、やたら長い名前の法律に基づいて行われています。 

 この法律では、自治体が料金を徴収して、環境保護の費用に充てることを制度化しており、法律施行後、実際の入域料を導入するのは、竹富島が全国で初めてです。


 また、トラストに関して、同法には、こんな条文があります。

 国及び都道府県は、地域自然資産区域内の土地が、国立公園の区域内に含まれるものである等の理由により、自然環境の保全及び持続可能な利用の推進を図る上で特に重要であると認めるときは、当該土地を取得するよう努めるものとする。

 この法律に基づいて、トラスト活動を行う場合、ケースによっては、土地取得に国や県の支援が得られる可能性があるのです。
 



 しかし、デメリットも考えられます。

 竹富島に行くと金を取られるというイメージの先行、払わない人もいる中での不公平感、こうしたことが、竹富島の印象を悪くするおそれもあります。


 任意、というのも、支払う側にとっては案外面倒な選択を迫るものです。

 何故支払わなければならないのかよく分からないけれど、支払わないと何となく肩身が狭い。これがほとんどの人にとっての偽らざる感想だと思います。


 「支払い義務はあるがチェックまではしない」ということだと、支払わない人との間に不公平感が生じ、正直者は馬鹿を見るみたいな感覚になりがちなので、「支払い義務はないが志のある人は是非お願いします」というスタンスを強く打ち出すのがいいのではないでしょうか。

 
 (制度開始直前の8月30日に撮ったもの)



 現実に金が絡むだけに、批判もあるだろうと思いますが、島民が自ら選択した新たなチャレンジが成功するよう、僭越ながら、当ブログとしても、応援させていただきます。


 失礼を承知でいえば、この手の事業は、不透明な経理処理が明るみに出ると、一気に信用を失い、崩壊します。
 是非共、明朗な経理処理と、事業の透明化を推し進めて、目標の100年後までつないでいってください。

 



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2019年9月2日月曜日

10月1日ゆいレール延伸 来年春にはSuicaも




 沖縄都市モノレール、ゆいレールが10月1日に延長開業します。




 ゆいレールは、「那覇空港」を起点に、現在の終着駅は、「首里」。
 そこから先、北方向に4.1㎞延びて、「てだこ浦西」まで。途中に「石嶺」「経塚」「浦添前田」の3駅が開業します。

 これにより、那覇市内だけを走っていたゆいレールは、隣の浦添市に飛び出すことになります。

 


 ゆいレールの開業は、2003年。沖縄初の鉄道(正確には軌道)です。

 開業当初は、物珍しさもあって上々の滑り出しをみせましたが、その後はよくある乗客減で、将来が心配されていました。

 ところが、観光客の増加などもあって、奇跡のV字回復。最近は、むしろ混雑が問題となり、1両増結して3両編成にすることも検討されています。
 

(知っている人は思わず笑ってしまう?京急色のモノレール)


 延伸区間には、これといった観光名所はないので、地域の足として利用されるのでしょう。

 当初の開業予定より半年ほど遅れての延伸開業となりました。
 しかし、鉄道の開業は、新幹線を除けば、どの路線も、延期延期を繰り返すのが常。むしろ、僅か半年の遅れで開業できるのは、案外凄いことだと思います。



 
 そして、来年春には、ゆいレールでも、Suicaなどの全国区の交通系ICカードが使えるようになります。

 現在は、OKICAというオリジナルの交通系ICカードが利用できますが、Suicaなどとの互換性はありません。

 OKICAは、2014年に導入されたばかり。ゆいレールのほかは、一部バス路線に使えるのみで、あまり普及しませんでした。
 始めから、Suicaにしときゃよかったのに、と思いません?





 新たな終点となる「てだこ浦西」駅。

 「てだこ」は地名かと思いましたが、これはキラキラ駅名。
 沖縄の方言で太陽を「てだ(てぃーだ)」、それにに子供の「こ」を合わせて「てだこ」。
 浦添市は、かつて琉球王国の首都があったことから、こう呼ばれているんだそうです。何とかゲートウエイと同じか?





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