2023年6月24日土曜日

パクリやら撮影罪やら 写真に関する話題 + α

   


 本題に入る前に、レンタカーに関して朗報です。

 半導体不足の影響で、レンタカーまで不足して問題になっていた宮古島・石垣島ですが、実は、宮古島市では、3月末の時点で過去最高の5259台がレンタカーとして登録されているそうです。

 この数は、前年同期の1.5倍で、宮古島ではレンタカーが物理的に不足しているという状態からは脱しているということです。
 石垣島も同じでしょう。

 一部では、今なお高い価格設定がされていますが、ボロもうけした業者が諦めきれずに高値設定をしている可能性がありますので、くれぐれも、バカ高い値段で借りないでください。

 良心的な業者がばばを引くことのないよう、お互い注意しましょう。



 当ブログで、「パクリ & レンタカー」と言えば、この写真です。笑 (内輪ネタですんません。よかったらこちらをご覧ください。)



 さて、パクリ写真の話題ですが、今年の4月、国の沖縄総合事務局の沖縄観光PRサイト「オキナワンパールズ」が、ネットにあった写真家の写真を無断で掲載したと問題になりました。


 沖縄タイムス(4月5日配信)によれば、上下をトリミングして著作権表記や署名が消えた状態の作品がサイト載っていたというのです。



 つまりですね、例えば、このように写真にブログ名を入れてアップしたら・・・



 その部分をカットしてパクった、みたいな話しです。




 沖縄総合総事局が伊是名村に、村の写真をサイトに載せるから、データを送って欲しいと依頼したらしいのですが、沖縄タイムスによれば、村の担当者は、「50枚以上の写真の提供を求められ、締め切りや催促もあったため、急ぎながら取りそろえる中でサイズや容量の問題で誤ってトリミングしてしまった。撮影者の署名を隠す意図はなかった」と陳謝したというのです。


 この言い訳も破壊力抜群です。

 「サイズの指定があったから、ネットにあった写真をトリミングしたら、名前の部分が消えちゃってたけど、わざとじゃないから許して。」

 って、問題の本質はそこじゃないですよね。


 パクられ主の写真家は、担当者を刑事処分にしろと息巻いているそうですが、もうひたすら謝るしかないでしょう。



 ネットに公開されている写真は誰でも見ることができますが、それをコピーして利用するのは、一部の例外を除き著作権法違反になります。

 損害賠償を求められるほか、場合によっては刑事罰も科されます。


 でもみんな、「見つかりゃしないだろ」と思ってパクっちゃうのでしょうが、パクリ先を突き止めるアプリがあるのです。
 罠を仕掛けた写真をアップする人がいるので、十分注意してください。

 そもそも、他人の撮った写真を勝手に使うことは、マナー違反だけではなく、法律違反ですから。


 なお、当ブログに関しては、モバイルバージョンでは消えてしまいますが、「このブログの写真の著作権は、管理人に属します。本文中に特に注記がない場合、写真の出典が当ブログであることを明記していただければ、転載していただいても構いません。」と記載しており、ブログ名さえ書いていただければ、転載OKです。



 ところで、問題となった「オキナワンパールズ」ですが、以前は、当時の局長御自らお撮りになった写真が掲載されていました。

 沖縄総合事務局というのは、内閣府に属する国の出先機関です。そこの局長ともなれば、キャリア官僚。つまりかなりエライ人なはずです。


 この局長は、コロナの最中、県内各地を視察旅行し、沖縄タイムスがこれを報じた直後に局長の撮った写真が載った「オキナワンパールズ」の作成が始まったと、同紙が報じています。


 凄いですな。ローカル文春砲か。国に対しては厳しい沖縄のマスコミ。国家公務員の皆様、油断は出来ません。

 

(シルエットですが、ひそかに撮ったわけではありません。)

 

 沖縄とは直接関係ありませんが、写真に関する話題をもう一つ。

 最近国会で、刑法の「強制性交等罪」が「不同意性交等罪」に改正されたというニュースを見た人も多いと思いますが、これと併せて「撮影罪」が新設されたというニュースをご存じでしょうか。

 マスコミでは「撮影罪」と表記されることが多いので、ちょっとビックリしますが、的確に表現すれば「盗撮罪」です。

 正式な法律名が、「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(長っ!)というので、略して撮影罪。



 巷問題となっている盗撮に関しては、今までは、都道府県の迷惑防止条例などで処罰されてきました。

 あるとき、航空機内でCAのスカートの中が盗撮され、犯人は検挙されたのですが、その時飛行機が何処を飛んでいたのかが特定できず、したがって、何処の県の条例で罰するかが分からず不起訴になったという、笑えない笑い話がありました。

 また、都道府県毎に条例の記述が微妙に違う点も問題となっていました。



 今回この法律で禁止されるのは、「正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等を撮影する行為」なのですが、「次に掲げる姿態等」があまりにどストレートに記述されているので、ここに書くのはちょっとはばかられますが、要するにヤバイ写真です。


 話が逸れますが、刑法の不同意性交等罪もそうですが、最近の法学部の刑法の先生は大変でしょうね。鉄面皮のような顔をして淡々と解説するのでしょうか。


 さらに、酔っ払って訳が分からなくなっている間に撮ったとか、エッチな写真は撮らないと騙してエッチな部分も撮っちゃうとか、人には見せないからと騙して撮ったなどというのも、全て犯罪とされました。

 さらにさらに気を付けなければならないのは、行為の客体は女性に限られないということです。
 例えば、寝ている男の人のズボンを脱がせて写真を撮った場合も、単なるいじめでは済まず、この法律で罰せられるということです。


 ただし、「人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの」となっているので、自分から見せている奴を撮っても犯罪になりません。

 ただ、これにも注意が必要で、「人が通常衣服を着けている場所において」なのです。通常衣服を着けていない場所、大浴場とか、更衣室に裸でいるところを、同性が撮ることは犯罪なのです。


 また、こうしたヤバイ写真の電子データをコピー、送信、保存した者もすべて犯罪とされます。
 ネットにヤバイ写真が載っていた場合、見るだけなら犯罪になりませんが、盗撮だと知って保存したら、やはり罰せられます。



 こんな法律を創らなければならなくなったことは、写真好きとして本当に嘆かわしいことですが、別の見方をすれば、カメラの性能がそれだけ進歩したということでしょう。

 小型で高性能のカメラを誰でも持てるようになると、つい、よからぬことに使いたく輩が現れたということなのでしょうね。




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