前回の記事でもお伝えしたとおり、台風11号は、予想進路が途中で大きく変わりました。
そのため、知らずに沖縄に行って、大変な目に遭ってしまった人も多かったと思います。
台風の予測は、残念ながらまだまだ精度が高いと言えないようですが、台風が接近してこれからどうする、明日どうするといった判断を迫られたときに、台風経路図以外にも参考になる情報源が、ネットには散在しています。
台風に遭遇しても、大袈裟に伝えたり、不安を煽ったりするマスコミ情報に振り回されず、根拠のない楽観論に陥ることもなく、情報に基づいた冷静な行動をお願いします。
台風の大きさ・規模
進路予想(台風経路図)からはなかなか読み取れない、台風の実際の大きさや影響を及ぼす範囲は、気象庁ホームページの防災情報のページから、「気象衛星ひまわり」「雨雲の動き」を見るとイメージし易いと思います。
今台風が何処にあるのか、雲はどういう形でどれぐらいの大きさかということが分かるので、台風通過後の影響もある程度予測がつきます。
動画再生もできるので、どの方向に雲が動いているかも分かります。
(気象庁)
風の強さ
報道では、広いエリアにおける予想される最大値が強調されますが、実際に今自分がいる場所で、どの程度の風が吹いているかは、気象庁の「アメダス」が役に立ちます。
アメダスは、初期画面では気温が 表示されているので、上部の「気温」からプルダウンして、「風向・風速」を選びます。
アメダスは、実測値なので、先の見通しは分かりませんから、他の情報と併せて活用してください。
停電の状況
沖縄電力のホームページで停電情報がほぼリアルタイムで確認できます。随時見ていくと、停電の増えている地域・減っている地域が一目瞭然です。
停電情報は、そのとき何処で強風が吹き荒れているのかの指標となります。
航空機の運航の見通し
航空会社は、独自に気象データを分析しているようで、参考になることが多いです。
台風の場合、航空会社のホームページで、まず「運航の見通し」が発表されますが、単なる注意喚起に止まらず、希ですが早々と欠航が発表されることもあります。
自分の記憶では、2019年の台風19号の時は、4日も前に欠航が決まりました。
今回の台風11号は、8月31日の便の情報が前日に出たくらい反応が遅かったので、航空会社も判断に迷っていたか、若しくはあまり発達しないと見込んでいたのでしょう。
(JAL)
前日になると、路線毎に個別の便情報がでます。この時点で欠航か、注意便に指定されていれば、手数料無しでの変更かキャンセルができます。
(ANA)
なお、台風が通過した後も、機材繰りなどの関係で欠航することもあるので、その点は含み置いてください。
宮古島では橋の通行止め情報
伊良部大橋、来間大橋、池間大橋は、暴風警報の発令で通行止めになります。
実際は、○日の○時から通行止め、と事前に予告されます。
市のホームページにも掲載されますが、管轄が県で、なおかつ、橋によって所管課が異なるため、市の扱いは小さく地味です。
この点、役に立つのは「エフエムみやこ」です。ヤバそうな時は、ラジオを付けっぱなしで運転してください。
通行止め解除は、暴風警報が解除され、安全を確認してからとなりますので、体感では風が治まってもなかなか解除されないことがあります。
下地島空港利用で宮古島に泊まっている場合とか、来間島に泊まっていて宮古島に買い物に行くなどという場合は、十分に注意してください。
八重山では船の運航状況
船が運航するのは、基本的に波高2.5㍍までなので、台風時はほぼ欠航します。
運行状況は、当日分は安栄観光、八重山観光フェリーのホームページに載るほか、欠航が決まれば、特別なお知らせが掲載されます。
微妙な場合は、石垣島にいるならば、離島ターミナルの窓口が開いていれば直接聞く、開いていない場合や、他の島にいる場合は、地元の人(宿の人など)を介して聞いてもらうのが確実です。
波の高さ自体は、気象庁ホームページの防災情報 から「海洋」→「波浪実況」で見ることができます。
ネットでは検索できない情報
飲食店はやっているか、商店が開いているかなど、実際には必要性が高い情報でも、ネットでは検索できません。
直接電話を掛けるしかないのですが、状況によっては相手方の迷惑になることもあり、また、繋がらない、電話に出てくれないこともしばしばです。
そんなときは、Twitterで情報収集ができるかも知れません。
試しに、「#宮古島」「#台風11号」「#コンビニ」で検索したところ、次のような投稿がありました。
台風の進路予想
台風が接近すると、天気予報でもニュースでも、嫌というほど見せつけられる、気象庁発表の台風経路図。
しかし、残念ながら、進路予想や、今後の発達(衰退)予想は、精度が低いようです。
予報円の中に収まる確率は、70%とされ、しかも、予報円が何百㎞ということもあります。更に、今回の台風11号のようにまるっきり違う方向に向かっていた、ということも希に発生します。
台風経路図だけを見て、一喜一憂しないようにしてください。
膨大なデータを掻き集め、大型コンピュータで分析した結果を、その道のプロが解析しているにも拘わらず、正確な予報が難しいというところに、自然の恐ろしさを感じます。
台風の進路予報に関しては、手軽に見られるものとして、JTWC(Joint Typhoon Warning Center)、通称米軍情報があります。
(ちなみにJointと付くのは、アメリカ海軍と空軍の合同でやっているからです。)
米軍情報の信頼度は気象庁と同じか、むしろ高めです。気象庁がまだ台風扱いしていないうちから進路予報を出すことが多いので、助かります。
ただ、あまり見やすくないのが難点です。
気象庁と米軍で予想が異なることがありますが、逆に、両者がほぼ一致すると、比較的信頼度の高い情報と言えます。
冒頭に挙げたのは、ウィンディ・ドットコム(Windy. com)という、チェコの企業の情報です。
風向・風速が動画で示されるなど、ビジュアルに優れており、台風の発生前から予測が見られるので、愛用者は多いようですが、精度は気象庁・米軍の方が上だと個人的には感じています。
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