2024年11月24日日曜日

宮古島の前浜2024(といっても北の方)

 


 東洋一と言われた宮古島の前浜。

 東洋一の浜は、美しさは変わらないものの、観光客も業者も多い騒々しいビーチになってしまいました。

 そんなことも理由なのか、最近は、一般に前浜と呼ばれる辺りよりも北側のビーチにも人が集まるようになりました。

 今回は、東洋一の延長線にある、前浜北海岸の2024年をご紹介します。




 地図で見れば、本家前浜と一体のビーチですが、前浜を北に向かって歩いて行くと、東Qホテルの辺りで行き止まりとなり、事実上分断されています。




 そこから先は、一旦道路に戻り別の場所からアプローチしなければなりませんが、そのおかげで、今まではあまり人が集まってくることはありませんでした。




 海が西向きのため、夕日はバッチリです。近年は、ここでSunsetSUPをする人も増えました。
 日中は、ウエディングフォトを撮ってもらっている人も多く見かけます。

 本家前浜では人が多すぎるからでしょうか。




 前浜がそもそも何処から何処までなのかもよく分かりませんが、南端は、最も広くみても来間大橋の付け根でしょう。
 北端は、岬の突端が西浜崎ですから、その手前まで、少なくとも西側に海が面している辺りは、すべて前浜ということで良さそうです。

 以前当ブログでは、適当に奥前浜とか言っていましたが、今のGoogleマップには与那覇ビーチ北と載っていました。

 これは誰かが書き込んだもので、本当にそう呼ばれているのかどうかはよく分かりませんが、まあ、間違いないのは、「前浜の北」ということです。 
 



 海の美しさは、本家前浜と比べて遜色ありません。正面に見えているのが来間島です。

 視線を左に振ると来間大橋を、右に振ると伊良部大橋を見ることができます。





 前浜北は、ちょっと残念な部分もあります。

 ここいら一体は、砂浜が大きく抉られてしまって、潮が満ちてくると、砂浜が見えなくなり、波が直接防波堤まで届きます。

 前浜港辺りからサニツ公園まで、与那覇半島?をグルッと一周する遊歩道もあるのですが、メンテが行き届かず、閉鎖されている箇所が多くなりました。

 海岸の管理用通路にある僅かな待避スペースには、マリン業者の車がビッシリと駐められています。




 消失した砂は何処に行ったのかといえば、南側の前浜港の周辺にぶ厚く堆積しています。原因は、来間大橋建設により流れが変わったからだと言われています。

 オフシーズンの冬場には、毎年大量の砂が投入されていますが、1年経つと元に戻ってしまいます。

 そして、同じことが伊良部大橋の建設によって、来間島の長間浜にも起こっているのです。
 




 西向きの海岸なので、午前中が順光線です。

 朝、少し日が高くなった時間帯は、最高に綺麗です。これを見るだけでも宮古島に来てよかった、なんて思ってしまいます。


 今回の記事に使った写真は、人がひとりも写っていませんが、敢えて人を避けて撮ったものなので、ここいら一体も毎年人が増えています。

 いや、こんな綺麗な海なのだから、みんなに来てもらいたいと思うのです。ただ、国有地で変な商売をする奴さえいなければ。





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2024年11月19日火曜日

沖縄あるある 宮古・八重山あるある Ⅱ

 


 「沖縄あるある」後編です。


おにぎり温めますか?

 沖縄でコンビニに行って、ごく普通のコンビニおにぎりを買うと、レジで「おにぎりは温めますか?」と聞かれます。

 これこそ「沖縄あるある」だと多くの人が言います。一方、北海道のコンビニでも、たまに言われることがあるとの証言も。

 イメージ的には寒い北海道で、おにぎりを暖かくして食べる方が、暑い沖縄よりしっくり来るのですが。
 

 試しに自分も温めてもらいましたが、ご飯が崩れやすく食べにくくなるので、あまり好みではありません。

 ただ、沖縄限定のポークおにぎりを、部屋で箸を使って慎重に食べるならばいいかも。

 

手を握って両手でお釣りを返す

 店で買い物をしてお釣りが出たとき、島の人は片方の手を相手の手のひらの下に置き、もう片方の手を上に重ねるようにして、丁寧にお釣りを渡します。

 まるで、両手で握られているみたいな感じで渡してくれるのです。


 買い物中、レジの店員が若い女性だと、ICカード払いのつもりだったのに急遽現金払いに変える人もいた程。

 コロナ禍を経て、お釣りはトレイに置くことが多くなり、また、ICやQR払いが多くなったことから、両手お釣り返しも少なくなってしまいました。

 


3文字の名字が多い

 3文字の名字の人が多いというよりも、沖縄では3文字の名字の種類が多いのです。

 仲宗根さん、具志樫さん、我那覇さん、安仁屋さん、与那嶺さん、喜屋武さん、古波蔵さん、高江洲さん、瑞慶覧さん、保栄茂さんなどなど、挙げていくと切りがありません。


 実は、これには深い訳があるそうです。

 1609年に薩摩藩から「大和めきたる名字の禁止」というお触れが発出されました。これにより、日本風の名字は改められ、当て字で3文字姓に変えた人が多かったのです。


 前田さんは真栄田さんに、福山さんは譜久山さんに、船越さんは富名腰さんにといったように。

 ちなみに、沖縄でもっとも多い名字とされる比嘉さんは、元は東さんだったとか。



 何故そんなことをしたのか、それは琉球を通じた中国との交易を継続する上で、琉球をあえて異国風にしておきたかったということらしいのです。



 大学時代の先輩に、仲村渠さんという人がいました。当時はまったく分かりませんでしたが、本人か家族が沖縄出身なのでしょう。

 読みは「なかんだかり」です。電話で「どういう字を書くのですか」と尋ねられたとき、どう説明するのか、人ごとながら気になります。

 ちなみに、瑞慶覧は「ずけらん」、喜屋武は「きゃん」、保栄茂「びん」と読みます。


(今はなきハローページ)


下の名前で呼ぶ

 石橋茂さんという人がいたとします。

 島の人は、「石橋さん」とは呼ばずに、下の名前で呼びます。目上の人なら呼び捨てかちゃん付けで、目下の人ならばにぃ(兄ぃ)付けで。

 「しげるぅ~」「しげるちゃん」「しげちゃん」「しげにぃ」てなことに。

 大池百合子さんという人がいたら、同じように「ゆりこぉ~」「ゆりちゃん」「ゆりねぇ」です。

 呼び捨ての場合は、大抵語尾を伸ばします。


 何故かと言えば、同じ名字の人が多いからだそうです。



めんそーれとはあまり言わない

 沖縄の方言、島言葉(しまくぅとば)は本当に難しい。マジにしゃべられたら通訳がいるレベルです。

 文法は同じなんだから単語だけ覚えればいいんだ、と言われたことがありますが、外国語じゃないんだし、そういう問題ではないと思うのですが。


 一方、ようこそを意味する、「めんそーれ」、ありがとうを意味する、「にへーでーびる」といった観光客にお馴染みの島言葉は、島ではあまり使われません。

 「めんそーれ」は、元々は来てくださいというニュアンスで使われるものが、観光客向けに、ようこそ、良く来てくれました、というニュアンスで定着してしまったからなんだとか。

 「はいさい」「はいたい」も既に観光客向け島言葉になっているようです。

 
 ちなみに、京都弁の「おおきに」も、実生活の場ではあまり使われなくなってきているとか。




酒に意地○い

 宮古島には、「おとーり」というとんでもない酒飲み文化があります。

 まず、Aさんが酒の入ったグラスを持って口上を述べた後、グラスの酒を飲み干しそのグラスを隣の人に渡します。
 グラスを渡された人は、何も語らずグラスに注がれた酒を飲み干し更にグラスを次の人に渡します。

 というように、メーンバー全員が次々と同じグラスで酒を飲むのですが、一回りしたら今度は、Bさんが酒の入ったグラスを持って口上を述べて酒を飲み、そのグラスを隣の人に渡します。

 というように、延々と飲み続ける訳です。


 観光客向けの動画で、若い女性が居酒屋で島の人達からおとーりに誘われ、面白そうだからと参加するというものがありましたが、それはもう死亡遊戯だと思った方がいいです。

 前宮古島市長が、台風接近中にも拘わらず、島外に異動する部下の懇親会で「おとーり」を回していたという糾弾に対し、本人は「1回しか回していない」と弁明するのですが、これで言い訳になるから凄い。

 
 笑い話ではありますが、宮古の若い奴は人前で話すのが上手い。何故なら、子供の頃からおとーりの口上で鍛えられているから、というのもあります。

  
 酒に意地○いのは、もちろん宮古島に限らず、沖縄全土に及びます。

 理由は、酒税法の特例で酒が安いことに加え、終電で帰らなければならないという発想がないからだとか。マジか~


 10年くらい前だったと思うのですが、沖縄県だか、石垣市だか忘れましたが、未成年の飲酒防止のために、中高生に呼びかけて標語を募集したところ、入選作に

「飲まずとも創っていける青春は」

というのがありました。

 笑えるような笑えないような・・・
 



刺身へのこだわり

 この件に関しては、当ブログでこれまでも散々書いて来ましたが、島の人が好んで食べる究極の沖縄料理は、実は、刺身なのです。(注:個人の感想です)


エピソード① 民宿で急遽予約しようとしたら「う~ん。部屋は空いているけど刺身が足りないからどこかで夕飯食べてくるなら泊まっていいよ。」と言われた。

エピソード② 台風が去って漁が始まった日、おじぃが、「今日店に並ぶのは獲り立て新鮮なはずだから刺身を買いに行かせた。」とドヤ顔に。







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2024年11月15日金曜日

沖縄あるある 宮古・八重山あるある Ⅰ




 「沖縄あるある」という企画自体が、それこそ「あるある」なのですが、当ブログでは、単に「あるある」というだけに止まらず、その理由や背景を探る、他に類をみない深い洞察と分析による・・・かも知れない、オリジナル「沖縄あるある 宮古・八重山あるある」をお届けします。

 今回は前編です。


料理がてんこ盛り 食べ切れず残すと喜ばれる
 
 沖縄の居酒屋で料理を注文すると、ビックリするほど沢山出てくることがしばしばあります。
 刺身盛り合わせを頼んだら、ドーンと大盛り合わせが登場して、ほかの物がもう食べられなくなるなんてことも。

 居酒屋に限らず、食堂でも民宿でも、島人がやっている店では、料理の量が凄い。何故?みんなそこまで大食いなの?と思うのですが、これには訳があります。


 船しか交通手段がなかった時代、島への移動は大変なことでした。

 遠路はるばるやって来てくれた客をもてなそうと、島人は、できる限りのご馳走を、これでもかという程並べてもてなしたそうです。 

 そして、客がご馳走を食べ切れずに残すと、「ああ良かった。客人は腹一杯食べてくれた。」と安心し、残さず食べ切ると、「もしかして料理が足りなかったのか。」と心配したのだとか。

 今でもその名残で、客に大量の料理を出すのがおもてなしだという風潮があるのです。

 また、以前は、ほとんどの家で豚を飼っていたことから、残れば豚の餌にすればいいという感覚もあったのだとか。


 庭で野菜を育て、海で魚を釣り、ヤギや豚を飼い、買うのは米と調味料だけといった自給自足に近い生活をしていた島人は、特別な日にだけご馳走をお腹いっぱい食べました。

 戦後のアメリカ占領下では、安くて栄養価の高い食品が簡単に手に入るようになり、何時でもいくらでも食べられるようにったのですが、そのおかげで、かつて、日本一の長寿県と言われた沖縄県は、今では、平均寿命は女性が全国16位、男性に至っては43位と短命県になりつつあります。

 世の中何が幸いし何が禍になるのか、分かりません。



 余談ですが、食品ロスを減らすために、子供に対して「食事は残さず食べましょう」と呼びかけている団体があるようですが、今時これはヤバイです。

 お腹がいっぱいだという子供に無理に食べろというのは、虐待だと言われかねない時代なのです。




50メートル先でもタクシーに乗ろうか真剣に考える

 25年ほど前、初めて石垣島に行ったときに、いいかげん地図を見ながら散々歩いてやっとレストランに辿り着いたら、店の人に感動されて言われたのがこのセリフです。


 この時はネタだろうと思っていたのですが、しかし、島の人は本当に歩かない。このことは、公式データでも実証済みです。

 「石垣市地域公共交通計画」(令和4年版)によれば、住民の徒歩での外出頻度について、「しない」が25.3%、「ほぼしない」も24.4%となっており、島民の半分はほとんど歩かないのです。
 
 大家族が多いということもあって、沖縄の車の保有台数「1世帯に3台」とまで言われるています。

 バッターがヒットを打ってタクシーを拾って一塁まで進む、というギャグだかCMだかがあったそうです。



冷房効き過ぎ

 炎天下の沖縄で、汗だくで建物に入ったとたん、ガンガンに効いたクーラーのせいで体が一気に冷たくなることがあるので、マジ注意です。

 空港ターミナル、飲食店、コンビニ、スーパー、タクシー、船内など、暑い沖縄は本当によく冷えています。

 島の人に聞くと、最近は以前ほどではないとのことでしたが、これで~!?

 
 かつて、安栄観光の船内冷房の設定温度は21℃説というのがありました。さすがにこれはネタだったようですが、自分は信じてしまいました。

 初めて沖縄に行くという人には、夏でも羽織るものを持っていった方がいいと、必ずアドバイスしています。



 そのことと関係するかのかどうかは分かりませんが、沖縄の、特に若い女性は、日に当たることを極度に嫌います。日中は屋外に出ないということが、宗教の教義の如く頑なに守られています。

 ノースリーブを着ている人は、ナイチャーか移住者だというレッテル貼り?も行われるのだとか。

 彼女らの目には、観光客が水着になって海で遊ぶ姿は、悪魔の所業の如く映っていることでしょう。


 一方、冬場でも暖かい沖縄ですが、若い人はファッションとしてスーツやコートを好んで着ます。
 その反面、おじぃは短パンだったりするので、油断していると一瞬脳がバグります。




傘を挿さない

 雨が降っても、沖縄の人はあまり傘を挿したがりません。

 もちろん、レインコートを着ているわけではなく、濡れてもあまり気にしないようです。

 理由は、①島の天気は変わりやすく突然降るから、②直ぐに止むことが多いから、③濡れても寒くないから、④台風の時は傘は役に立たないから、⑤あまり外を歩かないから、だと言われます。

 当ブログとしては、⑤を支持します。笑




おじぃの軽トラが急に飛び出して来る

 そしてゆっくり走るのです。

 おじぃ(かどうかはともかく)の運転する軽トラがゆっくり走るというのは、田舎界隈共通だと思うのですが、島では、ゆっくり度が違います。
 時速20㎞とか。

 後を付いていくと、あっという間に後方に車列ができてしまいます。

 沖縄が車社会であることと矛盾しているような気もしますが、理由としては、①昔は車がほとんど走っていなかったから、②元々島では乗用車はほとんどなくトラックだけだったから、③単にてーげーなだけ、だと言われています。


 宮古島では、トラクターに乗ったまま、農道から国道を走行し、銀行の駐車場まで行くという名物おじぃがいたそうです。

 おじぃ最強説。


 島の道路は、市街地は別ですが、停止線が消えかかっていたり、そもそも停止線すらない十字路があったり、ミラーが台風で飛ばされていたり、サトウキビが道路にせり出して視界を遮ったり、というデンジャラスゾーンがあります。

 それに加えて、軽トラの急な飛び出しがあるので、レンタカーを運転する際は十分ご注意ください。








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