2026年9月13日日曜日

宮古島の軽めの話題




 宮古創世の神を祭る漲水御獄(はりみずうたき)。

 ここには、神の使い・・・かどうかはともかく、「神ネコ」さんが棲んでおられます。

 神ネコだけに、以前から態度がデカイ大きめでいらっしゃるのですが、この日はどちらにおられるのでしょうか。



 じゃじゃ~ん!

 大胆不敵に賽銭箱の上で寝てる。




 それにしても、なんでわざわざこんな場所で?




 全国何処に行っても物価高ですが、観光客値段の宮古島では、更に凄いことになっています。

 今年の夏は雨が多かった沖縄では、ゴーヤーが不作だったそうですが、観光客向け料理にはどうしても欠かせないということで、一時びっくりぽんな値段で売られたそうです。

 ゴーヤーは、沖縄を代表する夏野菜ですが、放っておいてもいくらでもできちゃうもの。たまたま一時的に不作でも、晴天が戻ればすぐに豊作になるはずです。
 内地では丸々太ったゴーヤーが、本場より遥かに安い値段で売られていたのですが。


 内地では、ラーメン千円の壁問題がありますが、宮古そばも、千円以下のものを探すのはもはや難しくなっています。





 島の駅の食堂で絶賛お勧めされた、ミーバイの粗汁。

 ミーバイは、沖縄では高級魚とされています。確かに旨かったのだけれど、旨いのは汁。刺身用に身を取った残りを煮込めば、いくら高級魚とは言え、味はもう分かりません。

 B~C級グルメですが、これで定食1500円。う~ん。




 極めつけはこちら。

 空港ターミナル内で売っていたジューシーのおにぎり。こんな小さいのが2コ入っているだけで450円。

 いくら何でも、高杉君です。 





 こちらは、一般向けの不動産物件情報誌ですが、



 「売ホテル」4億5千万円。
 



 買ったことないから分かんないけど、ホテルって、ホテル事業ごと営業譲渡するのが普通なんじゃないのですか。

 不動産情報を見て、「あっ、ホテル売ってる。宝くじ当たったから買っちゃおうかな」という人がいるのでしょうか。

 


 物価が高いこととは関係ないと思いますが、9月8日の下地島17ENDは、何時にも増して訪れる人が多く、路駐の列がこんなに凄いことになっていました。 




 それにもかかわらず、この日は台風の影響でこの時期にしては珍しく強い北風が吹き、お目当ての17END方向からの飛行機の着陸とは相成りませんでした。





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2026年9月4日金曜日

竹富町訪問税を批判的観点から深掘りする

 

 竹富町の訪問税は、

 オーバーツリズム対策に見せかけて、町民は何の負担もせず来島者の負担で町の財政を豊かにすることが目的の税である

 と考えます。



 いきなり過激な書き出しですが、訪問税について調べれば調べるほど、そう思わざると得ないのです。

 当ブログは始めから訪問税に反対していますが、今回はその総まとめです。




 竹富町の訪問税は、竹富島、小浜島、西表島などの各島に行く人に、1人1回1000円の税金を課すものです。

 5000円で1年間有効のサブスク制度があります。

 来島者は、自ら町に申告して納税します(船賃に上乗せされる訳ではありません)。

 竹富町民は非課税です。

 集めた税金の使い道に制限はありません(普通税・一般財源)。

 現在、町の条例はできましたが、総務大臣の同意が得られず、宙に浮いています。



 そもそも何故、観光客が税金を納めなければならないのでしょうか。竹富町訪問税条例の第1条には、次のように書かれています。

 (趣旨) 
第 1 条  この条例は、竹富町への多くの観光客等の来訪によって発生し、又は増幅する行政需要に対応するために課する竹富町訪問税(以下略)。


 一見すると、オーバーツーリズム対策のため、ですよね。

 町が行ったアンケートでも、「素晴らしい自然や環境が保持されるなら喜んで払う」とか、 「オーバーツーリズムによる弊害と、唯一無二の自然や文化などを維持するために必要」といった意見がありました。


 しかし、訪問税は普通税(町の一般財源)です。

 条例を議決した町議会は、今年6月のパンフレットで「訪問税を活用した持続可能な島々づくりの推進に関する決議」をしたと明らかにしました。「訪問税を活用した自然や文化の保全」ではありません。


 ちょっと話が違いませんか。

 


 では、何故竹富町民は非課税なのでしょうか。

 条例の提案理由には、「竹富町への来訪者によって発生及び増幅している標準以上の行政需要の一部を原因者である来訪者に負担していただき、町民負担を軽減」とあります。


 ここで、原因者課税という考え方がでてきます。検討段階から一環して述べられている、訪問税のキモとなる考え方です。


 来訪者のために使った税金分は、原因者である来訪者が負担してくれ、町民は、原因者ではないから納めなくて良い、という理屈です。

 一見もっともらしく見えますが、本当にそうでしょうか。



 例えば竹富島の場合、就業人口の87%が第三次産業の従事者で、40.6%が飲食・宿泊業に従事しています(令和2年国勢調査)。
 
 多い時は、水牛車を牽く水牛が38頭、貸し自転車は2000台あったそうです。


 第一次産業、第二次産業の従事者は、それぞれ5.7%しかいません、竹富島は観光業を生業とする島です。観光客が島民の生活を支え、町の税収にも反映されています。


 来訪者が原因で税金の支出が増えたから負担せよというならば、来訪者のおかげで得られた税収は差し引いてもらわなければアンフェアですよね。



 竹富島と石垣島は、夏の間は1日十数往復の船便で結ばれています。島民は、好きな時間に石垣島に渡り、帰ってくることができます。

 しかし、竹富島の人口は約340人。そのうち半数が毎日石垣島に行くとしても、1便当たり10人程度。

 もし、観光客が船に乗らなければ、船会社は大赤字で、大幅減便は避けられません。島民は、観光客のおかげで多大な恩恵を被っています。


 便益はいただくが、税金は負担はしない、つまり、give and take ではなく、take and take なのです。
 日本語で言えば、やらずぶったくり、というところですか。


 
 原因者課税という考え方は、観光客に来られては迷惑な場所、スラムダンクの聖地となった鎌倉高校前踏切とか、背景に富士山が見えるローソンとか、そういう場所には当てはまるかも知れません。

 観光客に来てもらわなければ困る場所には、無理筋の理屈です。




 訪問税の使い道として例に挙げられているものの中には、Wi-Fiの設置、観光客の利用する道路・駐車場の整備といったものがあります。


 Wi-Fiは、観光客が増加したためやむ得ず設置するものでしょうか。観光客の利便を図り誘客するための設備ですよね。

 「便利にしといたからその分金払ってね。」ってそんなのあり?


 島にマイカーで行く観光客はゼロです。観光客は、島に着いてから、レンタカーやレンタサイクルを借りるしかありません。

 仮に道路や駐車場の整備が必要になったとして、その原因者は金を取ってレンタカー・レンタサイクルを貸す事業者ではなく、観光客だというのです。



 改めて、何故竹富町民は非課税なのでしょうか。

 そうしないと町長も町議も選挙を闘えないからです。観光客からは税金は取りたい、でも町民は非課税にしないと反発を喰らう。原因者課税は、そのための理屈として都合良く使われたのでしょう。

 以上は、憶測ですが、自分では間違いないと思っています。皆さんはどうでしょうか。

 



 訪問税には、ほかにも問題点があります。

 この理屈で竹富町の訪問税が認められるならば、全国何処の市町村でも訪問税ができてしまいます。

 何処かに行く度に、申告して税を払わなければならない。やったもの勝ち。そういう道筋をつくってしまいます。



 また、竹富町の想像力が欠如していると思うのは、石垣市が訪問税を導入したらどうなるかということに考えが及んでいないことです。

 竹富町民は石垣島に行かなければ生活ができません。買い物をするのも、病院に通うのも石垣島です。そもそも、竹富町役場自体石垣島にあるのです。

 竹富町の訪問税は、石垣市民からも徴収するわけですから、石垣市訪問税ができたら、竹富町民は当然課税対象でしょう。


 訪問税は、竹富町が導入したとしても、石垣市は導入しないだろうという、根拠のない前提で支えられているのです。

 

 さらに、法制度上、最も困難な課題が待ち受けます。憲法適合性の問題です。


 憲法第22条は、何人も居住、移転の自由を有すると規定しています。その前提となる移動の自由もここに含まれるとされます。
 
 移動したい人に課税するということは、結果として、憲法で保障された移動の自由という人権を、少なからず制約します。
 ですから、そうすることにやむを得ない合理的理由があり、他の手段(より制限的でない他の選びうる手段)では代わることができないか、検討されなければなりません。

 ところが、竹富町はこの点を全く無視しているのです。


 パブリックコメントに対する町の回答には、「合理的な理由に基づき、地方税法等に定められた手続きに則り(中略)進めております。日本国憲法に抵触する恐れはないと考えております。」とありました。

 理由が合理的(だとしても)で、きちんと手続を踏んだらすべてOKではありません。今ここで問われているのは、目的を達成するための手段の相当性です。

 来島者に1000円を課税するという手段の、合理性や代替性は検討していませんと、公式に回答しちゃった訳ですから、これはちょっとヤバイです。



 さらに、もっとヤバイ話があります。

 パブリックコメントには、どの島に行くのも税額が同じなのはおかしいという意見が相当数寄せられました。

 これに対する町のぶっ飛び回答は、

  「税制度は憲法第 14 条第1項の規定により「税の下の平等」が厳格に定められており、同一自治体内で課税額に差を付けることは不公平な課税とみなされるため、島毎に課税額を変えることはできません。」

 というものです。この「税の下の平等」という言葉は、町の回答に何度も登場します。


 憲法第14条に書かれているのは「法の下の平等」です。「税の下の平等」なんて聞いたこともありません。

 AIで調べたところ、「税の下の平等」という言葉は、竹富町のサイト以外には見つかりませんでした。

 「税の下の平等」は、日本中で竹富町だけの独自理論です。


 人は、税の下に平等である、なんて嫌な世界ですよね。回答をこっそり修正しないうちに、ダウンロードしておきました。笑



 「竹富町への多くの観光客等の来訪によって発生し、又は増幅する行政需要」かどうかは別として、現状、何らかのオーバーツーリズム対策が必要だとしても、それは、島によって事情が違います。

 島の面積の8割がジャングルだという西表島では、自然保護のためするべきことはあるでしょう。一方、観光客の少ない黒島では、何かしたの?というレベルです。


 だったら、訪問税額は、西表島は500円、黒島50円としても良さそうですが、「税の下の平等」に反するからできないそうです。

 だったら、観光客は課税、町民は非課税というのは「税の下の平等」に反しないのでしょうか。


 多少なりとも法律を囓ったことのある身としては、いやしくも地方公共団体が、こんなレベルの法律論を表にさらすなんて信じられません。

 



 長年の沖縄好き、八重山好きとしては、税金を払ってでも将来のためにやって欲しいことは、珊瑚の海を護ることです。


 石垣島と西表島の間には、日本で最大の珊瑚礁である石西礁湖(せきせいしょうこ)があります。
 ダイビングやシュノーケリングで、珊瑚礁を見たことがある人は、その美しさと自然の驚異に感動したと思いますが、近年、白化などで多くの珊瑚が死滅しています。


 しかし、訪問税の使い道には、珊瑚礁の保全は示されていません。石西礁湖は町の管轄外だからでしょうか。

 だとしても、せめて、島の周りの小さな珊瑚礁を護ることはできると思います。

 上の写真は、波照間島のニシ浜で撮ったものです。撮ったのは2012年ですが、今は、この場所でこんな光景を見ることはほとんどできません。



 Wi-Fiなんてどうでもいいから珊瑚礁を護って そう思いませんか?



訪問税に関する竹富町の発表はこちら


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2026年8月31日月曜日

「ブログどうするか問題」についてのフォロー

 

 今月当初にアップしたブログ14周年の記事で、「ブログをやめる方向で考えている」みたいなことを書いたところ、 思ったより多くのご意見をいただきました。

 本当にありがとうございます。


 そこで、今回中間報告をしておきたいと思います。




 ペースを落としてでも、ブログを続けるべきだという意見が大半でした。


 過去記事を再掲載しては、という提案もありました。これは自分には全くなかった発想です。

 確かに、昔書いて埋もれている自称力作や、時点修正すれば今でも通用すると思っている記事があるのです。


 人が読んでいる訳ではないのに、PV数だけが激増していることについてのモヤモヤ感を理解していただいた人もいて、心強く感じました。


 また、「地図から過去記事を検索できるインデックス」というリクエストもいただきました。

 この手のものは、過去何回かチャレンジして挫折した経験があるので無理だと思ったのですが、若しかしたらA Iなら創れるかも。


 中には、全部読みました、なんて感謝感激としか言いようのないコメントもいただきました。




 ちょっと反省もあります。こういう書き方をしたら、何か励ましコメントを催促したみたいですよね。

 ブログいらないと思う人は、わざわざコメントしないですよね。

 もう少し考えるべきでした。



 4年前から「やめるやめる詐欺」みたいなことをやっていて、お騒がせしております。

 炎上商法を狙っている訳ではないのですが、本当に迷っています。


 軽い気持ちでブログを始め、とにかく何でもいいから続けようと思っているうちに、自分にとってブログが大きな存在となって、その扱いに戸惑っているうちに、4年が経ってしまいました。
 
 


 1年後にブログ15周年を迎えるので、そこまでには方向性を決めたいと思います。

 まったくの現状維持は難しいと思いますが、ゆるゆる続けて行くか、形を変えて残していくか、あるいはフェイドアウトするか、そんなことになります。


 次回からはまた、今自分の頭の中で燃えている?竹富島の入島料・竹富町訪問税の話や、その他の話題、写真を載せて行きたいと思います。

 昨年までと比べればペースは落ちていますが、これまでと同様にお付き合いいただけると幸いです。

 

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2026年8月25日火曜日

訪問税のフォアランナー 竹富島の入島料の現在地

 

 難航している竹富町の訪問税ですが、それとは別に、竹富島では、2019年から島に行く人に入島料の支払いを求めています。

 訪問税は、全島が対象で税金なので強制徴収、入島料は、竹富島だけのオリジナルで支払いは任意です。

 当ブログは、訪問税には反対していますが、逆に入島料の趣旨に賛同し、かつての記事では「僭越ながら、当ブログとしても、応援させていただきます。」なんて書いたこともありました。

 あれから7年。今、素直に応援しますという気になれなくなっています。

 今回は、その辺のお話を詳しく。


(開始当初のチラシ)



 竹富島の入島料は、「祖先より受け継ぎ育んできた自然、祭事や習慣、伝統工芸や町並みを、皆さまとの協働で10年後、20年後・・・100年後とつないでいく」ことが目的とされています。

 海浜清掃、珊瑚の保全など、入島料を財源に行う24の事業を挙げているほか、その3分の1をトラスト活動に充てるとしています。

 トラストとは、自然環境の保全及び持続可能な利用の推進を目的として、地域内の土地等を取得することで、開発事業者等から、土地を取得する資金に充てることができます。


 かつて、コンドイ浜に隣接する土地でリゾート開発計画が進められ、島民はこれに強く反対しました。

 この計画は、コロナという神風のおかげもあって頓挫したようですが、私有地である以上再び開発計画が持ち上がる可能性もないとは言えません。

 そこで、トラスト基金によって、そういった土地を買い上げようとするものです。この場合、一定の条件下で国の補助金も得られます。

 だからこそ、頑張って欲しいと当時は思ったのです。




 この事業は、一般財団法人竹富島地域自然財団によって行われています。財団の収入は、入島料のほか、営利事業、補助金、寄附などによって賄われています。 


 2020年度の入島料収入は592万円でした。これは、竹富島に行った人の10.5%が入島料を支払った計算になります。
 同様に、

2021年度:   732万円(13.7%)
2022年度:1,289万円(11.2%)
2023年度:1,135万円( 9.7%)
2024年度:   945万円(8.0%)

 となります。
  


 問題は支出です。公表されている最も新しいデータは2024年度のものですから、この年の収支を詳しくみていきます。


 総収入は1,337万円
(入島料945万円・助成金245万円・その他収入が145万円)
注:端数処理しているので合計額と一致しません

 支出の内、管理費が537万円、そのうち役員報酬が207万円・給与手当が192万円となっています。

 助成金とは、環境省所管の地球環境基金からの助成金で、御獄の保全活動などに助成されたものです。


 これを見て気が付くのは、

 管理費が高すぎる。


 ということです。

 助成金は、10%以内の範囲で事務費として使用できるので、管理費の内25万円が助成金から支出されたとしても、残り512万円は入島料収入とその他収入の合計1090万円の中からから支出された計算になります。

 これは助成金以外の収入の約47%に当たります。


 中でも役員報酬が気になります。役員報酬の207万円は、助成金を除いた収入額の約2割を占めます。

 そうすると、入島料300円のうち、60円ほどが役員報酬に廻され、90円弱が給与費その他の管理費として使われ、実際に事業に使われるのは150円ちょっと、という可能性が高いのです。

 いや、可能性どころか、財団の収益構成からすれば、「当たらずといえども遠からず」であることは確実です。


 しかもこれは、決算書を追いかけて初めて分かる数字です。「お支払いいただいた入島料の50%弱は、財団の管理費に使わせていただきます」というアナウンスはどこにもありません。

 
 役員報酬は、2020年度は51万円でした。2022年度に81万円になって、2023年度には205万円に跳ね上がっています。

 ですが、2023年度に役員の増員があったわけでもありません。明らかにされていない何らかの理由があって、役員報酬が改定されたのです。


 追記:
 このブログをアップしたのは8月25日ですが、8月24日に2025年度の決算が発表されています。
 後日、分析して、追記するか、別記事でアップします。



 過去記事にも書いたことがあるのですが、2023年頃から竹富港のターミナルで「入島料の納入はお済みでしょうか。まだお済みでない方は・・・」という放送が頻繁に流るようになりました(今年は確認していませんが)。

 「納入」という日本語は、義務を前提とした言い方です。任意の協力金に対しては不適切な用語ですが、最初は単なる言葉の問題だと思っていました。

 実は、もっともっと深い意味がありそうなのです。



(竹富町の第2次竹富島地域自然資産地域計画より)



 自分の不勉強を恥じるしかないのですが、正直に告白すると、この事業は、竹富島が独自に行っているものだとばっかり思っていました。

 しかし、そうではなくて、行政としての竹富町の事業であり、島の財団に事業委託をしていたのです。


 委託といえば、普通は、委託料を払って代わりに事業を行ってもらうとか、料金の徴収事務を代わりにやってもらって手数料を払うといったことが多いのですが、本件の委託はちょっと変わっています。

 入島料(町では入域料と呼んでいます)の収受、その管理・運用まですべて委託しているのです。

 つまり、入島料という仕組みを創ったから、それを使って財団を運営して事業をしてくれ、という委託なのです。

 そもそも、そんな委託の仕方があるのか、という気もしますが、それは措くとしても、このケースでは町の責任はどうなるのでしょうか。


 仮定の話ですが、財団が不正な経理をして第三者に損害を与えた場合、町は賠償責任を負うのかといった問題です。

 この辺がどうもスッキリしません。




 また、興味深いことに、竹富町の第2次竹富島地域自然資産地域計画には、入島料の支払いは任意としながらも、竹富町民等は徴収免除の対象とするという記述があります。

 徴収という日本語は、法律に基づいて強制的に集めるという意味です。
 その上、竹富町民は「徴収」が免除されているわけですから、「自分達の島のために入島料を払おう」と思っても、制度上はその受け皿が用意されていないことになります。

 これは摩訶不思議ですよね。


 2018年11月21日に八重山日報が報じたところによれば、当時、任意という前提ではあるものの、船の運賃に上乗せして「徴収」する条例が検討されていたが、船会社が拒否したため、今の方式になったそうです。

 例えば、竹富島往復乗船券が1500円だとすると、窓口で券を買おうとすると1800円が請求されます。
 そして、「入島料は払いません」と申し出ると、1500円になるような仕組みが考えられていたようです。

 船会社は、その手間を嫌ったとされています。


 つまり、任意といいながら限りなく税金に近い制度設計をしていたようで、これは紛れもなく、訪問税のフォアランナー(先駆け)であったわけです。

 「納入はお済みですか」は、不適切だと思っていましたが、当事者にとっては、「何が問題なの?」という感覚なんでしょう。




 この事業は、2019年に始まりましたが、5年ごとに見直すとされています。

 5年目を控えた2023年11月1日、町と財団からなる地域自然資産協議会が開催され、次の5年の事業計画が検討されました。

 沖縄タイムスは同月5日、この協議会に関し、「収入目標は年間6000万円だが…実際は1100万円 なぜ停滞?」という記事を掲載しています。

 それによれば、当初は運賃上乗せができなくても、4割くらいは払ってくれるだろうから、来島者が50万人として、6000万円くらいの収入になると見込んでたようですが、捕らぬ狸の何とやら、に終わったようです。

 それに加えて、入島料を払ってくれる人の割合は、2021年度の13.7%をピークに年々減少し、2023年度は9.7%、2024年度は8.0%まで落ち込んでいます
 
 それでも、収入に応じて管理費を縮小するといった、身の丈に合った運営に変更されることはありませんでした。


 その結果、半分ほどしか事業に使われない入島料の「納入」が呼びかけられる、それが竹富島の入島料の現在地だと言えます。




 赤瓦の屋根の木造の家、石積みの塀、舗装をせず白砂を撒いた道、咲き乱れる花。 

 竹富島の伝統集落は、竹富島にとどまらず、全沖縄を代表する景観ですが、その陰で島民の生活の利便性は大きく制限されています。

 それでも伝統を守っていこうとする島民の姿勢を、自分はリスペクトし、及ばずながら協力したいと思っていました。それは、素直な気持ちでした。


 しかし、次に行った時に入島料を払うかと問われば、「ノー」かも知れません。


 竹富島憲章には、「美しい島を守る」という項目の中に「道路、各家庭には、年二回海砂を散布する。」という条項があったのですが、2017年に削除されています。




竹富町の計画については、こちら

財団の収支については、こちら


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2026年8月17日月曜日

竹富町の訪問税振り出しに戻る




 竹富島や西表島に行くと、もれなく1000円の税金が付いてくる。

 そんな竹富町の訪問税ですが、既に条例が制定され、実施に必要な手続として国と協議中でしたが、どうやら国から差し戻されたようです。


 6月12日付け琉球新報デジタルは、「国が同意せず」と報じました。

 また、5月26日の参議院決算特別委員会で答弁した総務省の福田官房審議官は、

 「町民を一律で非課税とし、町民以外だけを課税対象とすることが公平なのか、様々な手段による訪問者がある中で適切に税を徴収することができるのか、といった論点について指摘している」

 と述べています。


 どういうことなのでしょうか。




 竹富町の訪問税は、竹富島、小浜島、黒島など竹富町の各島に行く人に、1人1回1000円の税金を課すものです。

 目的はオーバーツーリズム対策。だから、竹富町民は非課税。しかし、集めた税金はオーバーツーリズム対策に限らず町が自由に使える「普通税」なのです。



 当初案では、船の運賃に上乗せして徴収する方式で、早ければ、2024年度から実施したいとしていました。

 しかし、安栄観光、八重山観光フェリー、石垣島ドリーム観光が、徴収事務を許否したため、申告納税方式に改めた上、昨年の6月13日の竹富町議会で、賛成10、反対1で竹富町訪問税条例が可決成立しました。



 地方公共団体が、新たに税金を課すためには、地方税法の規定により総務大臣の同意が必要です(普通税の場合669条)。

 ただし、総務大臣は、協議があれば原則として同意しなければならず、次の場合に限って同意しないことができるとされています(671条)。

1 国税又は他の地方税と課税標準を同じくし、かつ、住民の負担が著しく過重となること。
2 地方団体間における物の流通に重大な障害を与えること。
3 前2号に掲げるものを除くほか、国の経済施策に照らして適当でないこと。


 国会答弁で明らかになった、「町民を一律で非課税とし町民以外だけを課税対象とすることが公平なのか、様々な手段による訪問者がある中で適切に税を徴収することができるのか」という点は、上記の項目に当てはまらないようにも見えますが、国は、税の公平性といった根本原理を指摘したようです。




  問題点は二つです。

 一つは、竹富町民には税が課されないことです。

 税金には、普通税と目的税があります。目的税はその名の通り特定の目的のために課す税金です。
 例えば、オーバーツーリズム対策のために使うための税なら、目的税です。

 ですが、竹富町の訪問税は普通税です。オーバーツーリズム対策に限らず、町が自由に使える財源です。なのに何故町民には課税しないのか、国はそこを突きました。


 二つ目は、税の徴収の公平性です。

 訪問税は、島に行った人が、自ら申告書を提出し、併せて納税する仕組みです。

 しかし、島に行った人が申告・納税をしない場合でも、町がそれをすべてを補足し滞納処分をすることができるのか、できなければ真面目に払った人との間で不公平ではないか、という問題です。

 ザル法という言葉があります。ザルから水がすり抜けてしまうように、抜け道や例外が多く、法律としての規制や効果が十分に果たされていない不備な法律を意味するのですが、今のままでは、竹富町訪問税条例は画に描いたようなザル法、ザル条例です。



 この点、訪問税条例には、別の規定もあります。町長が特別徴収義務者を指定することができるというものです。

 特別徴収義務とは、本来の納税義務者から税を預かってまとめて納税する義務です。

 つまり、安栄観光など船会社を特別徴収義務者に指定し、運賃に1000円上乗せ徴収をして町に払えと命じることが、条例上はできることになっています。

 しかし、船会社がノーと言っているなかで、一方的にそんなことをしたら、反発は必至です。


 以下推測ですが、

 町は、国との協議に時間がかかることを見越して、機能不全を承知で申告納税方式で一旦条例を創り、協議の間に船会社を説得するつもりだったのではないでしょうか。
 
 しかし、「船会社はそのうち説得するから、取り敢えず今の条例で同意してね。」という作戦は、国に見透かされたようです。


 

 国は、最終的に地方財政審議会という第三者機関に諮ってから同意するかどうかを決めます。

 琉球新報は、「国は不同意」と報じましたが、まだ審議会には諮られていません。

 したがって、今の段階では、審議会に諮っても同意を得られない可能性が高いから、もう一度見直したらどうか、と町に投げ返した段階だと思われます。

 もちろん町は、「条例は手直ししない。白黒ハッキリしてくれ。」と突っ張ることは可能です。


 ただ、どう転んだところで、町が目指していた2026年度中の訪問税実施は、もう間に合わないことは確実で、一番最初に想定していた2024年度からは相当遅れることになります。


 追記
 6月30日に開催された竹富町議会報告会で、
 「現在、総務省との協議が続いておりますが、町民を一律非課税とする点について「税の公平性の観点から慎重な整理が必要」との指摘を受け、制度の再整理を行っている段階です。また、特別徴収義務者を担っていただきたい船会社との実務調整も再開されており、当局からは「今年度中の施行は厳しい」との見通しが示されました。」
との報告がされていました。(8月18日追記)




 当ブログは、最初から訪問税に反対しています。

 行く度に1000円も取られるのは嫌だという率直な思いもありますが、それは措くとしても、税の仕組みがおかしいと思うからです。

 税の使い道をオーバーツーリズム対策に限定した目的税とするか、使途を定めない普通税にするならば、町民も課税対象にしないと理屈に合いません。



 パブリックコメントにも意見を提出しました。その詳細は、ブログとは別ページの竹富町の訪問税についての意見にまとめ、リンクを貼りました。
 

 別ページにしたのは、マニアックな法律の話なので、ブログに書いても退屈なだけかなと自嘲したのです。


 そのとき、このページの閲覧数が100を超えたら自分で祝杯を挙げたい、なんて書いたのですが、いつの間にか閲覧数は239に達していました。

 細かい法律の話でも、読んでくれる人が一定数いるということが分かって、ちょっと気を良くしております。


 この竹富島訪問税の仕組みには、もっと色々な課題があることが分かってきました。そんな話や、訪問税のフォアランナーと言うべき竹富島の入島料の話も、近いうちに書きたいと思います。



 当ブログは、当初から「沖縄に関すること」というのが唯一の縛りで、その中で自分が書きたいことは何でも書いて来ましたが、特に最近は、水着女子から法律や税まで、ちょっと暴走気味ですんません。



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2026年8月10日月曜日

謎の「限定」泡盛 宮古島菊の露酒造の「島」





 泡盛にしてはちょっとオシャレないでたちの「島」。

 宮古島にある菊の露酒造が、今から約20年前に宮古島市発足を記念して限定販売したものです。


 ところが、「島」は今でも売っている。何で?




 この「島」は初代です。

 宮古島市発足を記念して、古酒3年・5年・8年物をブレンドしたアルコール度数30度の、宮古島限定品として販売されたものです。

 ラベル裏に「宮古島市誕生の喜び祈念して」とあります。

 祈念とは、神仏に願いが叶うように祈るという意味なので、この場合「記念」の間違いでは?と思っていたら、いつの間にか訂正されていました。



 一方、「島」は引き続き製造され、2代目は、3年古酒25度の沖縄限定品として販売されコロナの前の頃までに終売し、3代目は、30度の新酒で宮古島限定で今も販売されています。


 限定とはなんぞや?という大変奥深い問題に・・・笑





 雑談ですが、以前は泡盛の古酒とは、新酒と古酒をブレンドしても、古酒が51%以上ならば古酒と名乗っていたのですが、2015年8月から、3年以上寝かせた古酒100%でなければ、古酒と名乗ることはできなくなりました。

 これは、業界の公正競争規約(表示ルール)によるものです。



 ところで、何で口開けしないのか、と言われるかも知れませんが、 実は、ちょっとおいそれとは飲みにくい事情があります。


 このボトルは、沖友さんからいただいた物ですが、この沖友さんの弟さんが約20年前に宮古島に行き、お土産としてこの「島」をケースで買ってお姉さんのところに送りました。

 ところが、その弟さんは直後に急逝してしまい、結果として、いただいたボトルは形見分けということになってしまったのです。


 
 そんなわけで今まで、暗い場所で、時々揺すったりしながら大切に保管してきました。

 しかし、酒は飲むものですから、何かきっかけがあれば大事に味わいたいと思います。

 瓶詰め当初から古酒のブレンドで、あれから約20年も経っている訳ですから、どんな香りがして、どんな口当たりで、どんな喉ごしなのでしょうか。

 楽しみ ♪





 「島」の歴史について、AIに聞いたところ分からなくて、代わりに菊の露酒造のサイト内の問い合わせ窓口が示されました。

 それで、問い合わせた結果分かったのですが、悔しいからAIに教えてやんない。



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2026年8月3日月曜日

ブログ14周年 いよいよ考えなければ




 ありがとうございます。


 何と14回目のブログ誕生日です。これまで読んでくださった皆様のおかげです。

 

 ブログを始めた2012年は、

 東京スカイツリーが開業し、民主党政権が終わり、円相場は1ドル79円前後で、AKBの全盛期で、スギちゃんの「ワイルドだろぉ~」が流行した年です。

 iPhoneの最新モデルは5で、ディスプレイは「大型の」4インチ、吉野家の牛丼は並盛り280円、マクドナルドのハンバーガーは120円でした。




 月日が経つのは本当に早いものです。
 


 4年前にブログ10周年を迎えた頃から、このブログをどう終わらせるか、などとウダウダ言っていましたが、そのままダラダラと4年が経過してしまいました。

 しかし、物事にはいつか終わりがある。ならば、終わり方をきちんとしたいという気持ちは消えません。

 

 もう潮時かなと考える理由は、

① あまりに長く続けているうちブログというものが変わった

 当ブログのPVは、今年5月に100万に達しました。ここまで来るのに13年余の時間がかかったわけですが、その後あっという間に110万PVを超えました。

 その大部分は、AIによるデータ収集なんだそうで、本当に人間が読んでくれる(この言い方も不気味ですが)数は分からなくなってしまいました。

② 主に個人的な理由で今までのように沖縄に行けなくなった

③ 書きたいことは大体書き尽くした

 ということなのです。


 一方、踏ん切りがつかない理由としては、

① 竹富町の訪問税や宮古島バブルなど追いかけたいテーマが残っている

② 何かあったときのための発信の場を残しておきたい 

③ 単純な寂しさ

 です。





 
 今考えているのは、何かエポックメーキングな出来事があればそれをきっかけに、それは、自分にとって、自分の沖縄旅行に関してのエポックメーキングなことですが、ブログを終了するということです。

 
 敢えてこのまま残しておいて、今後も気が向いたときに、たまに記事を投稿するというのもありかも知れませんが、ここまで育て上げたブログですので、何となくフェイドアウト、的な終わり方にはちょっと抵抗もありまして。 


 



 もしよろしければ、このことに関して、お読みいただいている立場の皆さんがどのように感じているのか、率直な感想をお寄せいただけると嬉しいです。

 正直マンネリ、といった意見でももちろん歓迎します。



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2026年7月26日日曜日

沖縄のビーチで写真を撮る女子を応援します - コーラルブルーの夏休みを一枚に Ⅳ

 

沖縄の、特に、宮古・八重山の美しい海で写真を撮っている女性のみなさんへ、

あとで何度も見返したくなる、思わず誰かに見せたくなる、そんな写真の撮り方を一緒に考えましょう、

という趣旨の記事です。今回で最終回となります。





 一人の写真なら何の問題もないのに、友達同士一緒に写る場合は、時として難しい問題が生じます。

 バランスです。

 
写真O


 「シャッター押してもらってもいいですか」と頼まれたとき、写真Oのように、水着だけの人とそうでない人が交じっているのが、一番困ります。


 これでは、どうしても真ん中の人に視線が行ってしまい、両端の人は引き立て役になってしまいます。真ん中の人は真ん中の人で、自分だけ浮いていると感じるかも知れません。

 そうなると写真としては失敗です。


 頼まれたタスクをこなして、とっとと立ち去ればいいのですが、できれば何とかしてあげたい。


写真P


 そこで、位置を変わってもらいました。露出の少ない人を露出の多い人が囲むと、多少印象が変わります。

 応用編としては、Gパンの人、ショートパンツの人、ミニスカートの人がいる場合には、Gパンの人を真ん中にするといったことが考えられます。



 でも、本当は、3人揃って水着姿になるのが一番絵になると思うので、シャツだけ脱いで上半身だけ撮るとか、水着にはなるけれど小さく撮るといったように、メンバーが皆納得できる方法を考えてもいいと思います。

 水着で撮るけれど、メンバー以外に見せないという条件で撮るのもありだと思います。
 後で見て良い感じに撮れていたら、仲のいい友達になら見せてもいい、ということになるかも知れません。



 意外なのですが、写真Qのように、身長差があると写真ではかなり目立ちます。


写真Q



 これは、カメラマンしか気が付かないので、撮る時に注意してあげてください。

 背の高い人が少し屈んで、足下は撮らないことで解決です。そのほか、座ってもらうなどポーズの工夫で何とかなります。


 身長差は、ちょっとであれば、ほぼ気が付きません。頭半分くらいの差になると、何故か急に気になりだすのです。



 一方、朗報?なのですが、写真では意外な点がスルーされやすいのです。


写真R


 写真Rを見て、何か気付いたことはありますか。



 実は、右側の人は、割と・・・ふとめ・・・なのです。一目で見抜いた人はいますか?
 身長差や着ているものと比べ、気が付きにくいでしょ。

 写真は最初の0.5秒が勝負です。そこを無事乗り切れば、違和感を持たれ難くなります。


 その理由なのですが、「ビキニの水着はスタイルを暴く衣装ではなく、見る人の視線を全身に分散させる衣装である。(by AI)」からだそうです。

 自分は納得しました。
 
 
 そういう意味では、体型補正水着で本当に体型を補正できるのかどうかは知りませんが、体型補正写真というのはあるな、と思いました。




 沖縄のきれいな海を前にして、水着姿になって開放感を味わいたい人がいる一方、水着姿になることに消極的な人もいるでしょう。

 そもそも、写真自体あまり撮られたくない人も少なくありません。

 皆で撮る場合は、消極派に合わせるしかありません。


 ただ、撮っているうちに、段々気分が乗ってくることもあります。まずは無難な写真から取り始め、状況に応じてお願い、お勧めをするような形がいいと思います。


 メンバー間にバランスの差がなく、かつ、楽しさを共有できる写真、最大公約数的フォトが1枚でもあればいいのです。
 





 最後は、撮った写真の見せ方についてです。

 撮ったら終わりではなく、それをどう整理して見せるか、それが最終仕上げになります。



 その前に一つ、

 撮ることと、それを見せることは別の話です。

 写真に公開ランクを付けて、これは自分だけ、一緒に行った友達だけ、家族まで、彼氏まで、職場の同僚まで、SNSで公開、みたいに仕分けるのです。

 もちろん失敗作や、ちょっと調子に乗りすぎたと思ったらこっそり消しましょう。

 その分撮る時は、何でもガンガン撮るのがいいと思います。



 次に、人に見せる場合の見せ方、順序です。

 
写真S


 上の写真Sを見てください。

 この程度のファッションなら、今どき街中でも普通に見られると思いますが、それ以上の非日常を感じさせるショットになっていると思いませんか。

 全体の雰囲気から「これから」をイメージさせるからでしょう。背景と共に、トートバッグやビーチサンダルといった小物が効いています。



 問題は、見せ方です。この写真を1枚だけで見せるならいいのですが、水着姿の写真と一緒に見せてしまうと、どうしても水着写真に目が行ってしまいます。

 そこで、まず1枚目に写真Sを、2枚目には例えば下の写真Tのような微妙なショットを並べます。

 
写真T


 このような例は2回前の記事でも紹介しましたが、1枚の写真ですべてを語るのではなく、ストーリーを作って後は見る人に想像に任せるやり方です。

 全身水着写真はまた次回、みたいに引っ張り方も面白いかも知れません。



 LINEやXにアップするときは、並べる順番が大事です。

 友達と一緒に写った楽しそうな写真、一人で写ったちょっと「ドキッ」な写真、途中に海の写真や現地で食べたスイーツの写真なども交えながら、「宮古・八重山の楽しかった思い出」「街中では見せない非日常の姿」というストーリーを作ってください。

 インスタなら毎日1枚ずつアップするやり方もあります。



 直接スマホから見せる場合でも、撮った順にランダムに見せるのではなく、アルバムに編集してから見てもらいましょう。

 そういう編集作業は、きっと、楽しいと思いますよ。



 「私イケテルでしょ」という写真も、ストレートに見せるのではなく、70%、60%、80%という感じで、もったいぶって見せると、それが見た人の頭の中で100%になり、あるいは120%にもなるかも知れません。

 それが動画にはない、静止画写真の面白さです。





 人に見せる前提で書いてきましたが、もちろん、写真は自分で見て楽しむものです。

 スマホだけではなく、パソコンに転送して大画面で見たり、プリンタがあれば、特にお気に入りの写真をプリントするのも楽しいと思います。

 昔は当たり前だったプリント写真。今却って新鮮ですよ。


2026年7月20日月曜日

沖縄のビーチで写真を撮る女子を応援します - コーラルブルーの夏休みを一枚に Ⅲ

 

沖縄の、特に、宮古・八重山の美しい海で写真を撮っている女性のみなさんへ、

あとで何度も見返したくなる、思わず誰かに見せたくなる、そんな写真の撮り方を一緒に考えましょう、

という趣旨の記事です。前回からの続きです。


 
写真J


 上の写真Jは、伊良部島の渡口の浜です。

 まるで、ウユニ塩湖のようですが、渡口の浜は条件が整うと、砂浜が鏡になります。

 これは、自分が撮った写真をベースに、AIに人物を画いてもらったものですが、いつかこんな写真をリアルに撮ってみたいものです。



 何処の海でもプールでも、楽しかった思い出を写真に残すことはできますが、沖縄の、特に宮古・八重山の海で撮ることには特別のアドバンテージがあります。


 まず、何と言っても海の色が違います。
 
 宮古・八重山にはオール日本でもトップクラスの美しい海があります。写真以前に、そこに着いた時点でテンションが上がります。




 そして、人が少ない。

 沖縄本島の一部のビーチ、ホテル前のビーチにはそこそこ人がいたりしますが、宮古・八重山の海は、運が良ければ、まるでプライベートビーチのようになることすらあります。

 人目を気にせず撮れる。背景に余計なものが写りこんでしまうこともありません。



 遠浅の海がある。

 写真Kを見てください。

 砂浜ではなく、海に座る。こんな開放感MAXなシーンが撮れる場所は、日本中探してもそうそう見つからないと思います。

 
写真K


 アクセスしやすい

 宮古島・石垣島に行くまでは遠いですが、着いちゃえば、空港でレンタカーを借りて、どちらの島も30~40分以内にほとんどのビーチに辿り着きます。

 しかも、車を駐めたらもう目の前が絶景ビーチ!という場所も少なくありません。

 積極的にお勧めするわけではないですが、ビーチのはしごもできます。


 写真メインの旅なら宮古島をお勧めします。石垣島の海はバラエティに富んでいますが、シンプルな海の美しさから言えば、宮古島の方が勝ります。

 レンタカーはちょっと、という人は、石垣島から船で15分の竹富島に渡り、コンドイ浜を目指しましょう。
 

 沖縄本島周辺の離島にも同じように美しいビーチがありますが、アクセスを考えると、宮古・八重山に軍配が上がります。





 次は、水着と写真の関係についてです。

 ちょっと書きにくいのですが、カメラマンの立場から本音を言わせてもらうと、一番いいのは、原色で単色のシンプルなデザインのビキニの水着です。

 何処からどう撮っても一目で水着姿と分かるので、余計なことを考えずにモデルに集中できるからです。


写真F


 前回も見ていただいた写真F。人は隅っこに小さく写っているだけですが、インパクトは強いと思います。

 下の写真Lだと、印象が散漫になって、インパクトが弱くなってしまいます。


写真L

 

 南国沖縄の夏の日差しは強く、物が平面的に見える傾向があります。

 それを写真に撮って小さなスマホで見るわけですから、水着のフリル、レース、シャーリングなどの立体感を表現仕切れないことが多いのです。

 
 そこをご理解いただいた上で、ではどうすればいいかを考えていきましょう。

 まず、背景をシンプルにしてください。


写真M


 写真Mのようにパステルカラーの水着は、砂浜と重ならないように、背景を海か空にした方がいいようです。

 沖縄の海の白砂の砂浜は、珊瑚のかけらです。太陽光に照らされると白く見えますが、厳密には薄茶色なので、特にピンクや茶色とは色が被ります。



 フリルなどの立体感を見せたい場合は、近寄って撮るのが手っ取り早い方法です。





 アップで撮りたくない場合は、横方向から撮れば、ある程度立体感が潰れるのを防いでくれます。





 写真は第一印象で決まるといいましたが、情報量が多いと印象が散漫になってしまいます。
 昔から、写真は引き算とか、Simple is best と言われてきました。

 人の目には「似合う」「カワイイ」水着でも、平面写真ではシンプルであることの方が重要です。

 遠目ではシルエットが潰れてしまい、水着であることが分かり難いこともあります。0.5秒で勝負が決まる写真の世界では、ちょっと不利です。



 フリフリ、ギザギザ、デコボコのある水着を撮るならば、なるべく近づいて撮る、背景を整理するなど、できる限りシンプルな構図で撮るのがいいと思います。



 それでも、水着自体がシンプルであれば、撮りやすいことは確かです。
 
 もし、可能ならば、持っている水着の中で一番シンプルなデザインのものを、写真用にもう1着持って行ければいいと思います。

 ワンカラーで装飾の少ないものや、できるだけそれに近いものです。フリル脱着可能ならば、撮影の時だけ外すのもありです。



写真N

 
 写真Nを見てください。水着自体はシンプルですが、白いシャツを羽織ることで、変化が出ました。

 この色の組み合わせならば、水着とシャツでコントラスト差があるので、シルエットも潰れにくいと思います。

 応用編としては、白のバスタオルを肩にかけるのもいいでしょう。


 水着コーデを語るほどの知識はありませんが、この写真に関しては、白シャツを羽織ったことで、大人リゾートの雰囲気が感じられるのではないでしょうか。

 参考まで。



 いずれにしても、写真は、Simple is best.

 迷ったらシンプルに。これ案外名言かも。笑





 書いているとどうも長くなってしまいますが、。あと1回くらいで終わらせます。




写真上の人物はすべてAI作です。

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