2025年10月17日金曜日

10月17日は沖縄そばの日だけど日本蕎麦?

 


 沖縄で「そば」といえば、日本蕎麦ではなく沖縄そばのことなのですが・・・

 宮古島で食べたこれは、麺が黄色みを帯びていて沖縄そばのようにも見えますが、実は日本蕎麦。

 なにも宮古島まで行って蕎麦を食べなくても、と思っていたのですが、その考え方は浅はかでした。


 店内には、驚きのポスターが貼ってあったのです。


 「当店のそば粉は宮古島産の無農薬そば粉を使用しています。」


 宮古島の日本蕎麦栽培は、宮古総合実業高校が始めたものです。

 サトウキビの肥料として施肥される硝酸性窒素は、水に溶けやすく地下水に流れ出やすいことから、サトウキビ収穫後、次の植え付けまでの間に蕎麦を栽培することで、硝酸性窒素を吸収させ、地下水の水質向上に繋げようという研究からでした。


 その後、小規模ながらも商業的な蕎麦栽培が始まりました。

 蕎麦にも南国に適した品種があり、3月に種を蒔き5月に収穫すれば、台風時期を避けられます。
 しかも、内地では蕎麦の端境期と言われる夏に新そばを提供でき、さらに地下水の水質改善にも役に立つならば、出来杉くん、いや、でき過ぎな話です。


 それで、蕎麦が旨ければ最高ですよね。

 宮古島にある「食菜かま田」という蕎麦屋です。黄色み帯びた白っぽい蕎麦です。食感は更級系に近いでしょうか。

 自分は旨いと思いましたが、是非、蕎麦喰いの江戸っ子に(いや、誰でもいいのだけど。笑)食べてもらって感想を聞きたいところです。





 ところで本日10月17日は、沖縄そばの日です。(沖縄そばの歴史やら沖縄そばの日の由来やらは、こちらをご覧ください。)

 今年も各所で沖縄そばを食べたのですが。総じて感じたことは、旨さとかよりも、本当に値段が高くなったなぁということと、深刻な人手不足でした。



 宮古島のみなと食堂。以前にもご紹介したことがある自家製麺がウリの店です。

 今年行った時は、おねーさんが一人で切り盛りするワンオペの店になっていました。

 カウンターと小さなテーブルだけの店ですが、入店するとまず名前とケータイ電話の番号を記入し、店の外でお待ちくださいというシステムです。

 混雑しているからというより、注文、調理、片付けを効率良く行うために入店規制をしているようなイメージでした。

 しかも、そばと並んで名物だった天ぷらは止めてしまい、そば専門店になってしまいました。




 伊良部島海の駅のゆし豆腐そば900円也。那覇空港のフードコートでは、ゆし豆腐そばは1087円だったのですが、ここは辛うじて千円切り。

 ちなみに、普通の宮古そばも900円でした。




 今年食べたそばの中で一番ほっこりしたのは、石垣島の離島ターミナル内のまるで屋台な食堂の「にんにくスープそば」800円。

 盛りつけも全然映えないけど、特別旨いわけではないけれど、にんにくの風味のスープと見かけ以上に野菜たっぷりな、心温まる、というのは入れ込み過ぎでしょうかね。




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2025年10月12日日曜日

下地島17END 本当に飛行機が飛んでくるの?




 日本でもトップクラスの美しい海の上を、ジェット機が轟音を響かせながら低空で迫ってくる、唯一無二の絶景スポット。

 下地島空港北端、通称17ENDです。


 飛行機の到着時刻に合わせて、カメラを抱えてワクワクしながら待っていたら、やがて遠くの方から1機のジェット機がこちらに向かってくる・・・とは限らないのです。

 今回は、その辺のお話を詳しく。




 17ENDに多くの人が集まっている中、気が付かないうちに飛行機は反対側から着陸していた、なんてこともあるのです。


 滑走路は、両方向からの離着陸が可能です。

 飛行機は、着陸時に追い風を受けると、滑走路内で停止できない恐れがあるので、向かい風着陸が原則です。
 これは、世界共通です。

 滑走路がほぼ南北方向にある下島地島空港では、南風の時は17ENDに向かって北方向(RW17)から着陸し、北風のときは反対側の南方向(RW35)から着陸するのが基本です。

 夏の沖縄は南風が多いのですが、北風に変わるとRW35から着陸します。RW35からの着陸は、絵的にはかなり見劣りしてしまいます。
 
 では、無風のとき、東風西風のときはどうなのでしょうか。




 どちらの方向から着陸するかは、航空管制の許可を得て機長が決めます。

 管制は、RW17からの着陸が危険な場合は許可を出しませんが、通常時は、機長のリクエストに対し許可(Affirm)、不許可(Negative)とするだけで、どちらから着陸する方がいいといった指示はしません。


 結果、下地島空港ではRW17からの着陸の方が多いようです。

 理由について、航空マニアのYouTubeなどを見ると、

・着陸時に乗客が綺麗な海を眺められるようにサービスする。
・那覇便や東京便は北東方向から飛んでくるので、大廻りしてRW35から着陸するよりも早く着陸でき、燃料の節約にもなる。
・下地島空港の滑走路長は約3000メートルと、宮古空港の約1.5倍あるので、多少の追い風なら滑走路をオーバーランする恐れがない。

 ということのようです。

 なので、あらかじめ気象台のHPなので風向きを調べ、北風以外で風向きが安定しているときは、大丈夫である確率が高いと言えるでしょう。




 ところで、南側から着陸したって、北方向に離陸するのを17ENDで待てばいいではないかと思われるかも知れませんが、それでは今イチなのです。

 飛行機は一旦離陸すると、一気に高度を上げます。滑走路の端で待っていても、既に相当な高さになっているはずです。

 その点、着陸時は、急降下するわけにはいかないので、低空からのアプローチになります。進入の角度は4°以下だそうです。

 そのおかげで、迫力あるシーンに遭遇することができるわけです。


 飛行機が今何処を飛んでいるかが分かる無料のアプリ(「フライトレーダー24」など)があるので、そんなものも活用してみてください。 

 例えば、羽田発下地島空港行きスカイマーク613便なら、スカイマークのレターコードであるBCに便名の613を繋げて検索すれば分かります。

 これで、目的の飛行機が下地島空港の西の方まで行ってしまったら、もうRW17への着陸はないと思って諦めてください。
 
 到着の遅れも、このアプリで分かるので便利です。



 めでたく北の方から飛行機が接近して来ました。しかし、音は聞こえてきますが、まだまだ豆粒のような大きさです。

 ですがここからが早い。何しろ時速200㎞以上で飛んでいますから、あっという間に接近します。

 下の写真から1分も経たないうちにやって来ます。早めに撮影の準備をすることをお勧めします。





 そんなわけで、下地島17ENDに向かって飛行機が飛んでくるか否かは運次第ではありますが、その確率は5割よりも高く、夏場に限ればそれよりもさらに高くなります。

 海だけ見ていても、オールジャパンでトップクラスの美しさです。行ったことない人も、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。




 
 謎の呼び名?である「17END」についてのうんちくは、こちら


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2025年10月7日火曜日

宮古島午前5時

 


 沖縄の朝は遅い。10月ともなると、宮古島の日の出は6時半くらい。東京の冬と同じです。

 頑張って5時起きしたら、まだ空に星が出ていました。トゥリバーから見る星空と伊良部大橋です。



 こんな時間にノコノコやって来る物好きは他にはいません。でも、日没の時には、こんなに人がいたんですよ。
 


 実際には、懐中電灯がないと歩けないくらい真っ暗ですが、カメラを三脚に据えて20秒間シャッターを切り続けると、橋の街灯がこんなに明るく写ります。



 伊良部島側にカメラを振ってみました。

 下の方が赤っぽくなっているのは、低い雲が出ていて、それが橋の街灯を反射しているからです。
 こんなの、写真に撮ってみなければまったく分かりません。




 6時が近くなると、空からは星が消えかかりますが、日の出にはまだ30分以上時間があります。

 ふと東の空を見ると、うっすらと赤味がかっていて、幻想的な光景でした。



 トゥリバーの東端です。長い遊歩道ですが、宮古島といえども、さすがにこの時間は暑さもなく爽快です。




 早起きは三文の徳などといいますが、分かっちゃいるけどなかなか起きられません。頑張って早起きしても、空は曇っているかも知れないし。

 まあ、たまたまこの日は運が良かったようです。


 写真で見る限り静寂のイメージですが、こちら側にはこんな早朝からポツポツ人がいました。釣り人です。




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