2025年4月9日水曜日

喉元過ぎても忘れてはいけない5年前の石垣島の記録

 

 人気のない石垣島のゆうぐれなモール(あやまにモール)。 2020年7月です。緊急事態宣言(第1次)は既に解除されており、店はオープンしていました。



 2020年(令和2年)4月7日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言が発出され、16日に対象が全国に拡大されました。



 あれから5年。緊急事態宣言が解除された直後の写真を並べます。

 懐かしい、とか、あの頃は空いていてよかったという感想もあるかと思います。でも、この時は法律上もマナー上も問題がなかったにも拘わらず、現場にはもの凄い緊張感が漂っていました。




 緊急事態宣言が解除され、街の中には人出が戻って来ていましたが、羽田空港に向かう途中に結界でもあるかのように空港には人がいません。




 運航便の方が少ない。航空会社は、こんな状況を乗り切ったのだから凄いですよね。






 こちらは、石垣空港到着時です。




 出発間際でも手荷物預けは楽勝。





 離島ターミナルもガラッガラ。団体客がいないので、特に荒涼感が広がります。



 乗船券を買うときモニターで熱を測られました。この後、船に乗る際にも熱を測られます。既に空港で飛行機を降りたときにも測られていたのですが。





 離島ターミナル発のカリー観光バスは、僅か1日3便からのスタートでした。




 竹富町の島に渡ると、こんなものにサインを求められます。要するに、具合が悪くなったら、必ず申し出るという承諾です。

 でも、拒否されたらどうするんでしょうか。強制的にサインさせる法的な仕組みありません。
 竹富町は、今の訪問税に至るまで、どうも法律を精査しない、エイヤッの対応が多いようです。




 新型コロナは、未知の脅威でした。それに対する行政の対応を後から批判することは簡単ですが、当時はみんな必至だったと思います。

 ただ、責任の有無は問わないので、当時の対応がどうだったか、事後の検証は絶対に必要だと思うのですが、ほとんどうやむやのままです。

 第2次コロナ感染症が再び人類を襲ったら、また同じようなことをアタフタとし始めるのは目に見えています。

 せめて、まだ皆さんの記憶から消えない内に、5年前に石垣島で起こっていたことを備忘録として記事にしました。



 石垣島の吹通川河口の駐車場にロープが張られていました。2020年8月下旬です。このとき緊急事態宣言やマンボーは発令されおらず、それどころかGotoトラベルも始まっていた頃です。

 ここは、トイレすらないただの駐車場です。こんな場所を閉鎖して、石垣市(沖縄県?)は一体何をしたかったのでしょうか。




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2025年4月5日土曜日

ホテルだけ増えて2食付きの個人宿は絶滅の危機

 

 ちょっと残念な話を聞きました。

 竹富島でかなり以前からやっていた老舗の民宿が、今後は夕食の提供をしないことになったそうです。


 以前は、和風旅館はもちろん、ペンション、民宿といった個人宿・小規模宿でも朝・夕2食付きというスタイルがほとんどでした。

 それが、今では食事を出す小規模宿がどんどん減っているのです。




 沖縄の多くの民宿では、お客さんが一堂に会して夕食をとりつつ、やがて酒が入って、オーナーも参戦してそのまま宴席に突入するといった、いわゆる「ゆんたく」が当たり前のように行われていました

 それを楽しみにしている客も少なくなく、もちろん、自分もその一人です。

 ゆんたくとは、島言葉でおしゃべりといった意味ですが、沖縄旅行者の言うゆんたくとは、民宿の夕食時の宴会です。


 ゆんたくの楽しさを知ったのは、石垣島にあったペンションぱいらんどでした。
 初めて泊まったのは、もう四半世紀も前になりますが、そこで多くの沖縄好きと出会い、知り合いになりました。

  
 こういう雰囲気が嫌いな人も当然いたと思います。もちろん強制参加ではありませんが、知る限りは、酒を飲まない人も含めてほとんどのお客さんがゆんたくに参加していました。

 皆が集まって楽しそうに盛り上がっていれば、何となく自分も加わりたくなります。沖縄が好きという共通の趣味もありますから。

 ペンションですから宿代は安いですが、そこにはプライスレスお楽しみがありました。




 しかし、10年くらい前から、民宿、ペンションなどでも夕食を出さない所が徐々に増えてきたのです。
 

 その理由の一つは、外国人旅行者の増加です。文化の違いだろうと思いますが、彼らは、夜は外食を好みます。

 慶良間諸島の座間味島では、古座間味ビーチがミシュランに載ったことで、ある時期から外国人がドッと押し寄せるようになりました。

 元々大きなホテルなどなかった座間味島ですが、そのことがきっかけで、夕食付きの宿が一気に減少してしまいました。


 もう一つの理由は、最近良く耳にする聞く高齢化と人手不足です。

 民宿でも、部屋数が5~6室を超えてくると家族だけで経営するのは困難で、少なくとも繁忙期にはヘルパーさんが必要ですが、それがなかなか集まらない。

 そのうち、おじぃ、おばぁが病気になったなどという理由で、宿としてはコスパの悪い食事提供をカットせざるを得なくなってゆくのです。


 夕食を各自が別々に食べに行くことになると、ゆんたくはなかなか成立しません。


 ゆんたくの問題だけではありません。

 外食だと、好きな時間に好きなものが食べられるというメリットもあります。

 しかし、日中遊んだ後で、わざわざ外出して夕食を食べに行かなければならないのは億劫な時もあります。

 最近は、食堂や居酒屋も混んでいることが多く、すんなり入れるとは限りません。

 宿の近くにいい店があるとは限らず、総じてコスパも悪くなります。場所によっては駐車場の心配もしなければないません。





 宮古島にも石垣島にも、リゾートホテルが次々とオープンしていますが、それに反比例するかのように、朝・夕2食付きの個人宿が減っています。
 

 金さえ出せばゴージャスなホテルに泊まって、これまたゴージャスなホテルのレストランで、一流のシェフの腕によるディナーに舌鼓を打つことができます。

 でも金がない、いや金があったとしても、それで満足な人だけではないと思うのです。


 実は、そのことに凄い危機感のようなものを感じています。大袈裟な言い方をすると、海の環境悪化で珊瑚が減って行くのと同じくらいの衝撃なのです。

 何か対策は打てないものでしょうか。





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