2014年11月12日水曜日

絶景だけど地図にない謎の道 石垣島野底林道


 石垣島の北東部、簡単に言うと玉取展望台の背後辺りにある山を切り開いて造られた道路、「野底林道」。
 今年で、ちょうど10年目のまだ新しい道路です。

 高い場所を通るので、所々垣間見える海はとても綺麗です。しかし、メンテがされていないのか、西側の入口付近の看板は既にこんな感じに。

 この林道は、もちろん一般車両通行可ですが、石垣島タウンガイドの地図に載っていない、不思議な道路なんです。


 GoogleMAPを参考に落としてみるとこんな感じかな。

 と言うことは、、地元の林業振興のための道路であって、観光客には通って欲しくないということなのでしょうか。幅員は4㍍。今どきの道路としては最低限の規格です。曲がりくねった急坂が続きます。対向車には滅多に遭遇しませんが、快適なドライブとはいきません。
 
 それはそれで、理解できなくもない、と思ったのですが・・・


 最大標高地点にはこんな四阿が。これは、どう見たってここで休んでください、ここからの眺めを堪能してください、ですよね。


 しかし、この四阿のある場所には駐車場がない。
 車がほとんど通らないから、路駐でも支障はないですけど。もちろん、駐停車禁止区域でもありませんし。

 しかししかし、駐車場が無いということは、やはり一般車両には通ってほしくないのかな。

 しかししかししかしですよ。途中にこの道としては広い駐車場があるのです。

 ここは何処かというと、野底岳(マーペー)の登山口です。

 ちょっと話が横道に逸れますが、野底岳は標高282㍍ほどの山ですが、従来は、登り切るのに小一時間ほどかかっていました。この林道の駐車場からは、15分ほどで山頂に到着します。

 国土地理院の採用している名称は野底岳(のそこだけ)ですが、地元では野底マーペー(ぬすくまーぺー)と呼ばれています。

 マーペーとは女の名前で、黒島からこの地に強制移住させられた娘マーペーが、引き離された恋人のいる黒島を見たいと思う一念で野底岳に登ったところ、黒島のある南西方向には、野底岳よりも高い於茂登岳があって黒島は見えず、マーペーちゃんは、悲しみのあまり石になってしまったという伝説があります。

 話を戻して、結局この林道は、野底岳登山のために造られたのでしょうか?

 林道とは林野庁の所管する道路(普通の道路は国土交通省所管)で、林業受益地に建設されるものです。
 分かり易く言えば、林業に必要か林業で儲かった地域に造られるもの。

 この林道の沿線で、木材の切り出しをしているとか、造林・営林が行われているとかいう雰囲気は全く感じられません。

 結局謎の道。
 でも、入口はちょっと分かりにくいですが天気のいい日にドライブしてみてください。せっかく造られた道ですから。



2014年11月7日金曜日

西表島の秘境 船浮とイダの浜


 同じ島の中にあるのに、道路が通じていないため船でしか行くことが出来ない秘境の集落。西表島船浮。このような場所は、沖縄広しと言えどもここだけ。

 感覚的には、周辺の離島と同じです。
 
 簡単に行けない分、離島の中の離島という感じがする、特別な場所です。

 船浮港に上陸してから、集落を抜け、林の中の道を歩くこと約10分。秘境の中の絶景ビーチ、イダの浜に到着します。

 弧状に広がる白砂のビーチです。波のあまり立たない、コーラルブルーの、沖縄らしいとても静かで綺麗な海岸です。
 慣れた人は、船から降りるや否や、一目散にここを目指して歩き始めます。
 

 少し沖の方まで行くと、シュノーケルも楽しめます。このときは、あまり天気が良くなかったのでこの程度の写真しかありませんが。

 この浜に、直接船で乗り付けてくるツアーもあるので、人が多いというほどではないですが、秘境の割には、そこそこ人が泳いでいたりします。

 船に乗って、歩いて、遠路遙々やって来た方が、達成感があっていいのにね。



 船浮集落には、イダの浜を除きこれといった見所はないのですが、国の特別天然記念物イリオモテヤマネコが初めて捕獲された場所として(一部では)知られています。

 雑学ですが、イリオモテヤマネコは、現地では「ヤマピカリャー」などと呼ばれています。「ピカリャー」とは、「目が光る物」を意味するそうですが、竹富町のゆるキャラ「ピカリャ~」はここから来ているとか。
 船浮港は、暴風時の避難港に指定されていて、これは、先島諸島では唯一のものです。


 船浮は、人口約40人。島内や石垣発の日帰り観光のツアーがあって、団体さん、と言っても少人数ではありますが、と鉢合わせになることも。
 民宿があります。食堂が多分2~3軒。多分というのは、季節営業なんだか、臨時休業なんだかよく分からないけれど、「お食事は、今やってないんですよ~。」なんて軽く言われたりするから。
 いかにも、ゆるい感じで、まあ、いいのですけど。



 西表島の外周道路の北西側の終点、白浜の集落に船浮行きの船着き場があります。1日5往復ですが、冬期は1往復減便されます。
 所要約15分。往復料金は960円です。

 白浜までは、レンタカーが便利ですが、路線バスのほか、船会社の送迎バスが上原港発着便に合わせて運行されます。詳しくは、石垣島で乗船券を買うときに、窓口で確認してください。



2014年11月2日日曜日

冬の宮古島 冬の石垣島に敢えて行くべきか?


 「沖縄に四季はない、二季、つまり、夏と夏以外だけだ。」

 これは、石垣島で定宿にしているペンションのおじいの言葉ですが、長かった沖縄の夏も終わり、夏以外の季節が始まりつつあります。



 冬の沖縄は、天気が悪いのであまりお勧め出来ないと、以前書きました。

 実際そのとおりだと、今でも思っているのですが、今回は、それでも敢えて冬の沖縄、それも宮古・八重山の離島に行くという沖縄フリークと交わした、ちょっとマニアックなやりとりをご紹介します。


 ところで、冬に沖縄に行く人は、必ずしも少ないわけではありません。団体さんのツアーは、むしろ冬場がかき入れ時。

 首里城や美ら海水族館などの屋内外の観光施設がある本島はもとより、離島ツアーも盛んです。
 八重山4島巡り・宮古八重山9島巡りなんていうツアーの広告が、今頃から、新聞などに沢山出てきます。


 しかし、前にも書きましたが、写真派の自分としては、晴れててナンボ。なので夏シーズンに集中的に沖縄に行っています。11月~3月は、ほとんど行ったことがありません。
 暑い夏にこそ沖縄に行くべし!が信条なのですが。


 そんな、自分に対して、「いや~冬の沖縄はまた違った雰囲気でいいですよ。」と誘惑する人が居るのです。
 敢えて冬場に、それも本島ではなく離島に行く人によれば、


 安い。
 正月や三連休などを除けば、航空券は底値で、しかも、予約も取りやすい。
 もちろん、航空券 + 宿のツアー代金も安いし、ホテルも、一流ホテルがネット予約で激安価格で泊まれることすらある。


 人が居ない。
 砂浜に腰を下ろすと、広っろいビーチなのに視界に人が現れず、砂浜には自分の足跡だけ。こんなこともオフシーズンならでは。静かで、むしろ寂寥感が。泳ぐのは無理でも、ボーッと海を眺めるには最高なんだとか。
 宿も人が少ないので、人気の民宿やペンションのオーナーとゆっくり話せるのも、この時期。


 体が楽
 石垣市の1月の平均気温は18.8℃。東京の1月の平均気温は6.3℃です。ちなみに、7~9月の平均気温の差は、2~4℃程度まで縮まります。
 もちろん、真夏の沖縄に比べれば格段に過ごしやすいです。
 ついでに言うと、沖縄には、花粉を飛ばす杉の木もありません。


 意外と食べ物が美味い
 実は、夏は虫が付きやすいので、島野菜の生産には適しません。暑くてもグングン育つナーベラーとかゴーヤとかを別とすれば、冬場の方が野菜が豊富。
 車海老は、冬の時期のもの。ホテルやレストランは、この時期に大量に仕入れて冷凍しておきます。
 そういえば、西表島のイノシシも冬が猟期です。
 サトウキビも冬が収穫期。といっても、まさかサトウキビを旬に味わうなんてことは無いでしょうが。




 「しかしですねえ、そうはいっても、冬場は天気の悪い日が多いじゃないですか。コーラルブルーの海はなかなか眺められないし、沖縄離島の本来の楽しみ方は難しいのでは?」

 「いや、そうじゃないんです。海の色はくすんでいても、これも沖縄の姿なのです。年に半年はこういう状況が続くんですよ。むしろ、観光客目当てのショップが休業したり、夏の間内地から大勢来ているアルバイトやヘルパーが去って、元々ある島に戻るんですよ。」


 う~ん。なるほど。
 島が観光客仕様から本来の姿に戻るということか。確かに一理あるなあ。その時期に潜入して、本来の姿に戻った島に身を委ねるということか。
 そうすると、何をするとか、しないとかではなく、行ってみて、出来ることをするのが本来の楽しみ方?などと考えると「本来の」ってどういうことになるんだろ。


 「でも、八重山だと、強風による船の欠航のリスクがあるじゃないですか。」

 「夏だって、台風が来れば同じことじゃないですか。凄いのがガーっと来て何日も閉じ込められる夏と、『今日は荒れたけど明日は大丈夫かも知れない』を繰り返す冬の違いだけですよ。」


 むむむ。ごもっともですな。敵は中々手強いぞ!
 ちょっと変化球で攻めてみよう。


 「冬の北海道って実はとてもいいですよ。北国の本来の姿が現れます。夏は沖縄、冬は北海道旅行なんて素敵じゃないですか。」

 「それは、否定しません。でも、夏の北海道がつまらないというわけではないでしょう。」


 しまった、これは墓穴を掘った。
 何だか負けてる。いや、勝ち負けの問題ではないんだけれど、説得されつつあるなあ。


 ちなみに、冬でもダイビングや、ウエットスーツを着用してのシュノーケリングは出来ます。コンディションによっては、夏シーズンよりも透明度が高いことも多いらしいです。ただ、ショップは、お休みのところも多いですが。


 沖縄に何しに行くのか、何があれば満足するのかは、もちろん人によって様々です。
 ただ、多くの人は、良い天気の下で、青空に映える沖縄の美しい海が見たい、そこで泳ぎたいということだろうと思うので、それならば、台風のリスクはあっても夏シーズンがいいですよ、ということになるのだと思います。

 しかし、本当に沖縄好きな人にとっては、冬に沖縄離島に行くといっても、端に好きだから行くだけであって、何があるから行く、何が出来ないから行かないという話ではなく、まして、安いからとか、この時期にしか休みが取れないとかの消極的理由ではない、たまたま晴れたりすればラッキー、とまあこういうことなんでしょうね。


 夏シーズンにしか行かない、とか自信を持って言っちゃう自分は、まだまだ修行か足りないのか。