2014年12月13日土曜日

プライベートビーチすぎる西表島南風見田の浜


 プライベートビーチ。
 そう言うと聞こえはいいのですが、ここまで人が居ないと、泳ぐにも勇気がいる。そんな場所が西表島の南風見田(はえみだ)の浜です。


 西表島の南側に広がる海岸です。何しろ広いです。
 なのに、滅多に人を見かけません。居たとしても入口付近の砂浜にチラホラ。たいていは、すぐ帰っちゃうし。駐車場だって3台分くらいしかないし。泳いでいる人は、10回行くと1回くらいは見かけるかな、といった程度。

 観光ガイドなどを読むと、遠浅で泳ぎやすいが珊瑚はあまりない、だとか。
 当然シャワーなしトイレなし。四阿のような建物があるのですが、老朽化、かつ、周辺草ボウボウで近寄れません。

 でも、海はとても綺麗。 

 数名のグループで来て、童心に帰ってバチャバチャはしゃいでいるような遊び方ならいいかも。周りのひんしゅく・・・の心配はありません。人が居ないですから。


 この浜には、不思議な形というか模様をした岩が転がっています。

 何に見えますか? 面白いですよね。


 海中に現れる段々模様。もちろん自然に出来る訳ですが、これまた不思議です。

 これは、カニの巣穴でしょうか。干潮時になるとこんなのも見つかります。それにしても、綺麗に造りますねえ。コテで成形したみたい。






 ところで、広い南風見田の浜の一角に、忘れてはならないものがあります。「ハテルマシキナの碑」。


 戦時中、波照間島の島民は、軍から強制されて西表島へ疎開しました。
 西表島のジャングルにはとても蚊が多く、免疫のない波照間出身者は、次々とマラリアにかかり、多くの人が命を落としたとされます。
 波照間国民学校の校長であった識名信升は、終戦後波照間島へ引き揚げる際に、戦争マラリアの犠牲者を悼んで、岩に「忘勿石 ハテルマ シキナ」と刻みました。

 それから40年以上が経過した1992年、波照間島を臨むこの地に、戦争マラリアの犠牲者を慰霊する「忘勿石之碑(ハテルマシキナの碑)」が建設されたのです。
 誰もいない南風見田の浜ですが、ここだけは時々地元の人が訪れます。



 南側に海がある南風見田の浜。これより先には、波照間島しかありません。

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