2019年12月16日月曜日

沖縄で初詣はいかがⅠ 波上宮や出雲大社も



 
 沖縄の神社といえば御獄のことだと思われがちですが、沖縄にも、内地と同様の神社が、那覇市内を中心に点在しています。

 ♪ も~いくつ寝ると~ 令和初の正月。
 沖縄にある主な神社を、3回に分けてご紹介します。正月を沖縄で向かえる人、年明け早々に沖縄に行かれる人は、来年の初詣は沖縄の神社でいかがでしょうか。 



 まずは、波上宮。琉球八社の首座にして琉球国の一之宮です。


 顔出しパネルを、拝殿のこんな近くに置いちゃったら格式が・・・なんて思いますが、沖縄では神様も緩いのか。



 シーサーのような狛犬が鎮座しています。何とも沖縄らしい光景です。

 狛犬もシーサーも起源は同じで、古代インドの守護像のライオン=獅子が中国経由で伝わったのだとされています。
 


 波上宮は、あまりアクセスがよくありません。ゆいレールの最寄り駅は、旭橋駅か県庁前駅ですが、沖縄県民ならば絶対に歩かないだろうという、徒歩20分程度の距離です。
 駐車場は狭く、その一方、観光バスでやって来る団体さんが多くて、個人客は結構難儀します。

 波上宮の真下は、波の上ビーチ。もっとも、神社からはビーチは見えません。神様なら見えるのかもしれませんけど。 



 御祭神は、伊弉冊尊 (いざなみのみこと)ほか。神話で、日本の国を産んだと伝えられる女神です。



 沖縄で、初詣のときに最も人出があるのが沖縄県護国神社



 奥武山(おおのやま)公園の中にあり、ゆいレールの駅から県民でも歩く圏内です。

 護国神社の御祭神は、戦没者の英霊、沖縄方面作戦で殉じた本土出身者の英霊のほか、戦争の犠牲となった一般住民・遭難学童等の英霊です。


 ここの手水舎は、センサー付き。人が近づくと水が流れます。




 出雲大社沖縄分社
 沖縄にも出雲大社がありました。ここは、日本最南端の出雲様です。



 御祭神は、もちろんあの縁結びの神様、大国主命です。

 ゆいレール古島駅から徒歩1分30秒の駅近物件。


 入口付近には、何故か巨大な寿老人が。





 こちらは、歴史に翻弄された神社です。沖縄神社仮宮。何故仮宮なのか。それには深い訳があります。



 先日焼失してしまった首里城正殿は、歴代の王家の居城でしたが、1879年の琉球処分後は、そこに神社が創建され、正殿が神社の拝殿とされました。これが、沖縄神社です。

 アメリカ軍の砲撃で、大破し、戦後はそこに琉球大学が設立され(後に首里城が復元)、神社は消滅しました。関係者は元の場所での再建を望んだものの叶わず、現在地に再建され、1973年にこの地で宗教法人格を取得したのです。


 首里城からは、直線距離で1㎞ほどでしょうか。しかし、住宅地に囲まれた小さな公園の一角にあり、往事の面影は全く感じることができません。


 
 御祭神は、舜天王、尚円王など歴代の琉球国王と源為朝です。

 何故、為朝がここに?
 沖縄には、為朝伝説というものがあります。義経の伯父に当たる為朝は、伊豆に流される前に琉球に立ち寄り、そこで妻を娶り子供を授かりますが、妻子を残して伊豆に旅立ちます。その残された子供が琉球王統の始祖舜天王だというものです。


 歴代の国王は、時の政府によって神に祭り上げられ、戦争によって住み慣れた地を追われました。 

 小さな社殿だけの、特に見所もない神社ですが、沖縄好きであれば、重い歴史の詰まったこの神社を、初詣でなくとも、一度お参りしてみてはいかがでしょうか。





 新着記事は、Twitter と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧いただいている方へ 過去記事の検索方法はこちらをご覧ください。


0 件のコメント:

コメントを投稿