2014年7月13日日曜日

沖縄台風情報に関する基礎知識


 先日も大きな台風がやって来ましたが、夏の沖縄と台風とは、切っても切れない関係にあります。
 沖縄旅行中に台風が接近しそうだとなると、飛行機は予定どおり飛ぶのか、沖縄に行くかの止めるのか、早めに切り上げて帰るのか、台風情報とにらめっこしながら胃の痛くなる日々が続きます。

 しかし、無闇に心配だけしてもしようがないので、的確な判断に必要な、沖縄台風情報の基礎知識について確認しておきましょう。


 沖縄は広い!

 沖縄本島と宮古・八重山は、東京と中部・関西ほどの距離があります。
 内地にいると、台風情報も「沖縄地方」と十把一絡げに表現されますが、利用する空港が、那覇空港なのか宮古空港なのか石垣空港なのかによって影響の度合いが全く違います。
 羽田空港と中部空港を一緒にできないのと同じです。
 ニュースのヘッドラインなどにに惑わされず、正確な情報を収集してください。

 
 台風情報は気象庁と米軍で
 
 台風情報は、日本では気象庁が独占し、民間の気象会社は発表出来ませんが、手軽に見ることのできる外国の情報としては、米軍=Joint Typhoon Warning Center  (JTWC)の情報があります。



※ 米軍サイトは、引っ越しが多いので、開けない場合は、「JTWC」web検索をしてください。
  グリニッジ標準時で表示されるため9時間の時差があります。

 台風の進路予想は、時として気象庁と米軍で大きく違いますが、そういうときは経験上、足して二で割るとちょうどいいみたいです。



 進路予想は難しいのです

 台風の進路予想は円で描かれ、その中心線が示されます。なので、ついその中心線に沿って進むと思いがちですが、気象庁の場合(米軍は分からず)予報円の中に台風の中心がある確率は70%です。
 つまり、予報円の中心どころか、予報円から外れている可能性が30%あるわけで、それだけ進路予想は難しいということです。
 進路だけでなく、速度や強さ(どれ位発達するか)の予測も難しいわけで、まだ先の予報に一喜一憂しない方がいいと思います。

 ニュースや気象情報でよく、「必ず最新の情報を確認してください。」と言っているのを聞きますが、通訳すると「予報のとおりになるかどうかは分かりません。」ということなのかな?


 台風は反時計回りに渦を巻きます

 そのため、一般には台風の中心より東側・南側の方が風雨が強くなる傾向にあります。これは、結構重要な考慮要素なので、覚えておいてください。
 例えば、台風が宮古島と那覇のちょうど中間を通過した場合、西側の宮古島より東側の那覇の方が風雨が強くなります。
 南大東島辺りに中規模台風が接近していても、遙か西の八重山では「何処の話?」みたいなこともあります。


 欠航するのは風速25㍍以上の暴風圏内です
 
 飛行機が欠航するかどうかは、大体その空港が風速25㍍以上の暴風圏内に入るか否かで予測できます。
 もちろん機械的に決められているわけではありませんが、風速25㍍以上で飛行機が飛ぶことはまずありません。小型のプロペラ機(那覇・与論便、宮古・多良間便等々)はジェット機よりも早く欠航が決まります。

 暴風圏内とは、気象庁の予報では、赤で表示される円です。小型の台風では発生しないこともあります。風速は、空港や航空会社が独自のデータを解析しているようで、運航・欠航のギリギリの判断が行われます。
 

 台風前に臨時便が飛ぶときはヤバイです

 早い話、台風後の混乱を少しでも軽減するため、先に帰れる人は先に帰してしまおうということです。つまり、航空会社も本気を出し始めたということなのです。
 その時沖縄に居て、帰りの予約便がもしかしたら台風で欠航するかも知れないときに、その便より早い時間の臨時便の運航が発表されたら、それに振り替えて早めの帰宅することを真剣に検討された方がいいと思います。

 臨時便は突然発表されますので、サイトなどをこまめにチェックしておく必要があります。発表されても、「○日の○時から空港カウンタで予約を受け付けます。」みたいに予約方法を指定されることもあります。
 臨時便に関しては、平常時では変更のきかない割引航空券でも、変更可能なことが多いので、要確認です。

 臨時便を出せるのは、機材に余裕のある大手だけですが、スカイマークやLCCの人も、ANA・JALの運航情報は参考になるはずです。



 空港は翌日になっても混乱と遅れが生じます

 台風で欠航になった翌日、平常運航が発表され、今日は問題ないだろうと思って空港に行ったら大変なことになっていた、ということがしばしば発生します。

 一つは機材繰り。要するに使用する飛行機が予定の時間に飛んでこなかったということ。もう一つは、搭乗手続の混乱。便を変更したり空席待ちで乗る人の搭乗手続を人海戦術で行うため時間がかかります。
 そして、元々過密状態の那覇空港では、ある便の出発が遅れると、その便が駐機場を占領してしまい、後続機は予定どおり着陸しても、駐機場がふさがっているため手前で待機ということになり、遅れが増幅します。

 運航再会直後は、まだトラブルやアクシデントの可能性があることを見越して、余裕をもった行動を心掛けることが賢明です。


 台風一過とはいかず・・・

 内地の感覚だと台風が通り過ぎると、すぐに台風一過の青空がやってくるようなイメージですが、沖縄の場合、台風が通過しても風が強い間、あと二日ぐらいは曇りが続きます。
 ただ、経験上、八重山の方が宮古より台風通過後の天候の回復が早いような気がしますが、これは偶然なのかも知れません。



 なお、沖縄での台風時の対応については、こちらも、参考にしてください。

  https://miyakoyaeyama.blogspot.com/2019/08/blog-post_12.html

 
 
 


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