日本では、沖縄と奄美地方のみでしか生産されず、地元の食生活にも根付いています。
沖縄ではどこでも見かけます。
特に重たいものでも嵩張るものでもなく、高価なわけでもありません。
しかし、沖縄旅行の土産品として買って帰るのは、何だか今イチのような。
そんな、ニッチな沖縄県産品がこれです。
沖縄の何処でも見かける、♪ ざわわ~、なサトウキビ畑。
サトウキビは、沖縄の主要な農作物。1962年に起こったキューバ危機のとき、砂糖の輸入が減り価格が高騰したため、その頃から沖縄ではサトウキビの栽培が盛んになったそうです。
冬場にサトウキビを収穫し、絞ります。その絞り汁を沈殿させて、不純物を取り除いた後、煮詰めて結晶化させたものが黒糖です。黒砂糖とも呼ばれます。
黒糖の段階では、糖質以外のビタミンやミネラルが10%以上含まれていますが、これが砂糖の味に雑味を与えるため、蜜を取り除いて純糖にしたものが上白糖、グラニュー糖といった、おなじみの砂糖です。
これらは分蜜糖と呼ばれ、一方、黒糖のように蜜を取り除く前のものを含蜜糖といいます。含蜜糖は、ミネラル等を含む上、独特の濃厚な風味があるので好きだという人も少なくありません。
黒糖の方が製造に手間がかからないため、原料のサトウキビがそこいら中にある沖縄では、昔から普通に使われていたのだとか。
最近では、沖縄だけではなく、内地でも、敢えて黒糖を使用した菓子などが多く作られています。
さらに、ある程度煮詰めた段階で製品化する黒糖蜜も、蜂蜜のような感覚で使用されています。
宮古島産の高級な黒糖蜜をいただきまして。
シンプルに、バタートーストにかけてみました。
こちらは、氷ぜんざい黒糖蜜がけ。竹富島のカフェにて。
黒糖独特の濃厚な甘さが、シンプルな食材にはよくマッチするようです。コーヒーに砂糖を入れて飲む人は、コーヒーシュガーの代わりに黒糖・黒糖蜜を入れるものいいと思います。
ビタミン・ミネラルを豊富に含むため、健康食品だという人もいますが、あくまでも砂糖は砂糖。カロリーは高いです。上白糖などの代わりに同じ量を使えば、多少ヘルシーということでしょうが。
黒糖は、宮古ならば「多良間島産」、八重山なら「波照間島産」が、一般に美味しいとされています。何処がどう違うのか、自分には分からないのですが、その道の”通”によれば、絶対に違うんだとか。
おしゃれじゃないけれど、希少価値もあまりないけれど、沖縄には何処にでも普通にある黒糖。このニッチな県産品を味わうことで、よりディープな沖縄の旅を体感してみてください。
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