2018年8月16日木曜日

石垣島ドリーム観光が定期船休止 カリー観光は大丈夫?




  石垣島ドリーム観光が、4月から定期航路の運航を休止しています。

 同社は、平成17年(2005年)会社設立、平成19年から石垣港と八重山諸島間の定期航路の運航を行っていました。

 安栄観光・八重山観光フェリーの便が運航されていないニッチな時間帯の便が多く、重宝していました。
 定期船の休止は、致命的ではないですが、ちょっと痛いところです。 
 


 理由については、報道されたところによると、人手不足により船員の確保が困難だからとされており、現在は、ツアー客対応のみで、船員の確保の見通しがつき次第再開とはされています。


 八重山通の観光客の中には、「ドリーム観光はいじめらていたから」と話す人が、少なからずいます。
 誰がどういじめていたか、具体的な話ではなく、与太話の類いなのですが、でも、そう言われると何となく、本当に何となくなのですが、そんな気もしてきます。
 

 同社のホームページには、諸般の事情により、船舶の運航体系を変更すると書かれています。





 そうなると気になるのがカリー観光の路線バスです。
 こちらは、何となく、ではなく、あきらかに不当な対応だと思うことがあったからです。



 カリー観光は、元は本島の貸し切りバス事業者でしたが、平成27年(2015年)から、石垣島の路線バス事業に参入し、空港と離島ターミナル間のノンストップ便のみを運行しています。

 当初は、ライバル東運輸と仁義なき戦いを繰り広げていましたが、今では、早い、安い、美味い、ではないですが、早い、安い、便利な空港連絡バスとして、ないと困る存在になっています。


 早い:ノンストップなので、東運輸のバスより最大10分程度速く到着します。
 安い:片道500円、往復券を買うと900円です。
 便利:このハイデッカーの観光バスタイプの車両だと、トランクルームに大きな荷物を入れられます。



 路線バスタイプの車両だと、こんな風に荷物を車内に持ち込んで、走行中も、転がらないよう押さえていなければなりません。
 実際に体験してみると、この差はかなり大きいのです。




 カリー観光バスの乗り場は、空港、離島ターミナルとも、最も離れたバスバースが充てられています。

 空港乗り場では、その手前に東運輸のバス停があります。両社、従業員を配置し案内をしますが、そこは、手前にある東運輸が有利。
 カリー観光バスの存在を知っていて、敢えてそれに乗ろうという人以外は、東運輸バスに吸収されてしまいます。

 この状況は、かつて地元紙に「客引きまがいの行為」と報じられたことすらあります。


 2年前のこと、石垣空港14:40発の離島ターミナル行きカリー観光バスは、10分早発の東運輸バスにゴソッと乗られてしまい、乗客わずか3人で出発しました。
 離島ターミナルには、直行便のカリー観光バスが先に到着したのですが。




 こちらは、石垣島で配布されているフリーペーパー「観光ガイドブック石垣島」。オールカラーで100ページほどのものが無料で配布されています。これ自体は大変便利で、ありがたいものなのですが・・・



 バスの時刻表も載っています。


 右下にカリー観光の直行バスの時刻表も載っているのですが、これを見ると、1時間に1本の運行ですよね。


 でも、それは誤りです。実際には、30分間隔で運行されています。


 無料とはいえ、観光ガイドに公共交通の時刻表が誤って載るなどというミスは致命的。直ちに回収するか、少なくとも正誤表を挟むべきだと思うのですが、何事もなかったように放置されているのは何故でしょうか。



 東運輸バスにもメリットが多くあります。
 本数が多いので、取り敢えず乗ることができます。運行時間帯もカリー観光より長く、フリーパスを上手く使えば、リーズナブルな移動が可能です。
 全日空ホテル、アートホテル(旧日航ホテル)やその周辺に行く人、白保~大浜で降りる人は、そもそも東運輸バスしか使えません。
 


 事業者間で競争があれば、結果として利用者の利便性は向上します。もし、万が一にも、新規参入事業者と既存事業者間での、自由で公正な競争を妨げる何かの力が働いているとしたら、最終的なツケは利用者が負わされることになります。


 当初は、判官贔屓みたいな感情で応援していましたが、今では、カリー観光バス路線は、空港から、離島ターミナルに直行する人はもちろん、市役所周辺に目的地のある人にとっても、単純に使いやすい便利なバス路線として定着しつつあります。


 今年6月に乗った、朝9:20離島ターミナル発空港行きのカリー観光バス。座席が8割方埋まっていました。
 これは、初めての経験でした。



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