2019年3月23日土曜日

沖縄行きの航空機に関するトラブルや不満あれこれ


 沖縄に行くには、飛行機に乗るしか方法がありません。
 飛行機という乗り物は、運賃も多種多様、サービスもトラブルも多種多様で、たいした割引運賃はないけれど、時刻表どおりにきちんと運行される新幹線とは全く別次元の存在です。

 航空会社は、何か不都合が生じたときに、柔軟な対応をしてくれるので助かる面もありますが、その一方、非常に不透明で、何が起きているのか、何をしてもらえるのかよく分からないことがよくあります。
 
 今回は、飛行機を利用する際に何か問題が起きたとき、どう行動すればいいのか、対応策はあるのかないのか、ということに関して、これまでの経験で分かったこと、感じたことをお伝えし、少しでもストレスを軽減して、快適に沖縄に向かってくださいという企画です。

 なお、主に大手や、大手とコードシェアしている準大手の話で、LCCはこれと異なる可能性があるので注意してください。




 遅れ
 時刻表どおり飛んでくれないというのは、飛行機関連のトラブルとしては最もよく聞くものですが、特に那覇空港では、近年、混雑による遅れが度を超えています。
 何しろ、たった1本の滑走路で、国内主要都市を結ぶ幹線、奄美や沖縄の離島便、国際線に加えて、自衛隊機や海上保安庁機までも捌くのですから、どこかで小さなアクシデントがあっただけで、影響が長引きます。

 そのせいで、石垣・宮古と那覇を結ぶ便にも遅れが目立ちます。
 混雑のため那覇空港上空を通過し、伊江島上空辺りまで遠回りして着陸の順番を待つ、なんてことがしばしばあり、那覇乗り継ぎの場合、予約どおりの乗り継ぎができないという事態が、ここ数年頻発しています。

 行きでも帰りでも、那覇空港を利用(経由)する場合は、その後の予定に余裕を持たせることをお勧めします。
 那覇空港の第二滑走路が来年の3月に供用開始予定です。そうなれば今よりは安定すると思います。



 
 那覇空港到着が遅れたため、予約していた乗り継ぎ便に乗れなかった場合は、乗り継ぎ便に関しては、振り替えなどの対応をしてくれます。

 それ以外のケースとして、これは羽田空港での話ですが、到着が大幅に遅れ、預けた手荷物を受け取れたのは、深夜24時直前ということがありました。
 自分の場合、羽田発23:45が終バスなので、完全アウト。タクシーで帰るよりホテルに泊まった方が安かろうと、近くの航空会社係員に尋ねたところ、五千円を限度にタクシー代を補助してくれるとのことでした。

 とても有り難いことなのですが、たまたま聞いたから知ったのであって、向こうからは何もアナウンスしてくれません。
 しかし、もらった請求書の用紙には、乗ってきた便の便名が印刷されていて、自分のような客のために、あらかじめ準備していたことは明らかです。
 何故最初から教えてくれないのかと思いますが、聞いたおかげで五千円助かったという事例なので、何か困った時は、ダメ元で相談してみるというのが、航空機利用の際のコツなのかも知れません。

 なお、五千円が限度というのは、この時の遅延が天候の悪化によるものだったので、航空会社側に原因があった場合は、恐らく全額だと思います。
 ちなみにこのとき、タクシー代9,810円でした。


 希に早発というケースもあります。
 台風の接近が予想される場合などに、定刻より早く出発させることがあります。この場合は、当該便は欠航とし、それより早い時間に臨時便を飛ばす扱いとなります。

 実質は早発ですが、便名が異なるので新たな手続が必要となります。
 荒天時に出発するときは、航空会社のサイトをこまめにチェックしてください。webで航空券を予約・購入する場合には、運航状況をメールで送ってもらう設定にしておくと安心です。


手荷物
 空港で手荷物を預けてしまえば、その後は買い物も、食事も、乗り継ぎ移動も楽なのですが、到着空港で手荷物を受け取るのには時間がかかります。
 B-777などの大型機の場合、運が悪いと、到着後20分以上待たされることもあります。
 それを避けるために、機内持ち込み可能なサイズに荷物が収まるよう、準備できればベストです。
 自分の場合、一眼レフカメラ、交換レンズ、三脚、シュノーケルセットなどを持って行くので、機内持ち込みはどうあがいても無理なのですが。笑

 機内持ち込み可能な手荷物のサイズは、規定で決められているはずですが、ひと目で規定外と分かる荷物や、バッグにリュックに紙袋にと沢山の荷物を抱えて乗り込んで来る人も少なくありません。
 ルールを律儀に守るのが馬鹿馬鹿しくなりますが、ここでは、ルールはルールですからとしか書きようがありません。
 なお、この辺の扱いは、何故か空港ごとに違います。 


 沖縄の各空港では、時として手荷物預けにビックリするほど長蛇の列ができていることがあります。
 これでは、荷物を預ける前に出発してしまうのでは、と心配になりますが、こういうときは、「○時○分の××行きのお客様。いらっしゃいましたら手を挙げてお知らせください。」と声がかかりますので、慌てず騒がず、とにかく列に並んでください。
 もし、声がかからなければ、こちらから○時○分の××行きに乗る旨伝えておけば、対応を指示してくれます。
 これらは大抵修学旅行などでの団体さんなので、混雑を避けるため、結構早い時間から並ばされていることが多いのです。

 ただし、係員とのやりとりもそれなりの時間を要しますので、ギリギリのタイミングで空港に到着するのは危険です。




座席の指定
 昔のように、空港で搭乗手続という儀式を経なくても、座席の指定の済んでいる航空券は、手荷物預けがなければ、そのまま保安検査場に向かうことができます。

 webで航空券を予約すると、同時に座席の指定ができますが、たまに一席も指定できる座席がないことがあります。安売り運賃ほどその確率は高いのですが、出発の前日か当日朝には、指定可能な席が出てきます。
 しかし、当日になっても指定できる席がない場合、できるだけ早めに空港の自動チェックイン機などで座席指定をしましょう。こうしたときは、オーバーブッキング(航空会社が座席数より多くの予約を受けた)の可能性が高いからです。
 この場合、まず、航空関係者がはじかれ、続いて便の変更に応じてくれる人を探すのですが、それでも足りない場合、早い者順となります。座席の指定を受けていれば、15分前(羽田空港は20分前)までに保安検査場のリーダーにタッチすれば確実に乗れます。

 なお、座席が確定しているという事実が重要なので、取り敢えず空いている席を押さえた上で、webか、空港のチェックイン機で空席を見つけて変更することも可能です。

 ちなみに、オーバーブッキングとは、普通運賃など変更可能な航空券で乗る人が、直前に別便へ変更することを見越して、座席数よりも多くの予約を受けることです。長年のノウハウがあるので、外すことは滅多にないそうですが、たまに、予定外の事態に陥るようです。


 余談ですが、以前は、乗ってみて空席があった場合の席の移動は、比較的緩く対応してくれましたが、最近はチェックが厳しくなり、CAの許可を得ないで移動すると、元に戻れと言われることもありますので注意してください。
 これは、不審者対策なのでやむを得ません。




乗り遅れ
 予約していた便に乗り遅れた場合、変更が可能な普通運賃等を除き、アウトが原則です。この場合、所定のキャンセル料を払って払い戻してもらい、新たに航空券を買わなければなりません。

 乗り遅れといっても、前便が遅れたために乗り継ぎ便に乗れなかった場合は、相応の対応をしてくれます。大手に関しては、JALANA間の乗り継ぎでも便宜を図ってくれるようです。

 そして、大手では、それ以外のケースでも、後続便に振り替えるなどの便宜を図ってくれることがあるようなのです。

 どういう時に、便宜を図ってくれるのかは公表されていませんが、経験者の話によれば、当該便に空席待ちが生じているか、後続便に空席があるかといったことが考慮されているみたいです。
 また、理由が、電車・バスの遅れや、羽田空港で良くある、駐車場が満車で入庫待ちをしていたといった不可抗力であるか否かも考慮要素としてあるようです。

 とにかく、乗り遅れが確実になった場合、当該便が出発する前に、航空会社に連絡をしておくことです。フリーダイヤルではなかなか繋がらない場合は、有料通話番号なら繋がることもあります。

 客が権利として主張できるものではありませんが、ダメ元でお願いしてみる価値はありそうです。

 


早く行けと急かされる
 沖縄に限らず、日本中何処の空港でも、早く手続をしろと急かされます。「この後大変混雑が予想されます。」とか「予約をお持ちでも搭乗いただけない場合があります。」などと煽られることも多く、焦ります。

 那覇空港などでは、「30分前に保安検査場を通過してください。」と指示口調で言われますが、これは航空会社のお願いです。保安検査場のリーダーに15分前にタッチできれば間に合います。
 航空会社としては、乗客が集中すると処理に時間がかかるので、分散するよう呼びかけているわけですが、もう少し、客の立場に立った案内はできないものかと、常々思っています。

 ちなみに、搭乗手続(座席の指定)・手荷物預けは、出発時刻の20分前までです。なお、羽田空港に関しては各手続共プラス5分が必要になっています。

 搭乗口には10分前までと言われますが、これはチェックするものはなく、目安です。ただし、新幹線と違って、出発時刻に乗っていればいいのではなく、自分の席に着席している必要があります。


 出発時刻までまだ余裕があるのに、ロビー内でお呼び出しをされることがしばしばあります。これは、他の乗客が既に揃っているので、早く乗ってくださいというコールです。

 飛行機は、定刻になったら出発出来るわけではなく、管制からの離陸許可を待ちます。管制は、他の出発便の状況、到着便の接近状況、さらには、目的地の空港の混雑状況までも見極めた上で、離陸許可を出すので、出発準備が整うのが少し遅れたために、なかなか離陸できないといったことが起こり得るのです。

 なので、もう搭乗口付近に人がほとんどいないときには、出発時刻前でも、サッサと乗り込んだ方が、自分を含めたすべての乗客・乗員のHappyをもたらすかも知れません。



 
チケットの紛失
 航空券を紛失した場合、一旦買い直して、後で払い戻してもらう形になります。この場合、既に満席であっても、購入が確認できれば売ってもらえます。その際、証明書が発行されます。
 安売り航空券の場合も、普通運賃で買うことになりますが、戻って来るのも、普通運賃分です。ただし、手数料は取られます。

 個人手配のツアーで発行される、「航空引換証」という2次元バーコードの付いた書面を紛失した場合、一緒に印刷してある確認番号が分かれば、発券してもらえることがあるので、念のためメモするか、スマホで写真を撮っておくと安心です。
 複数人で同じツアーを申し込んだ場合、他の人が航空引換証を持っていれば、その確認番号で発券してもらえることもあるので、空港で確認してください。

 団体ツアーの航空券の場合には対応が違いますので、添乗員等にお尋ねください。

 チケットレスで購入し、当日スマホ画面でバーコードが表示されないというトラブルの場合、本人確認等結構面倒なので、早めにスマホを操作し、バーコード画面を確認しておく方がいいと思います。





 最後に、昨年経験して理不尽だと思った出来事を、実例としてお話ししておきます。

 午前中に宮古を発って、那覇乗り継ぎで羽田までの航空券を持っていました。
 宮古空港で手荷物を預けた際、「この便は遅れる見込みで、乗り継ぎ予定の便の出発時刻には間に合わない。本日の那覇発羽田行きは全便満席なので、空席待ちをしてもらうことになる。」といった趣旨のことを言われたのです。
 そんなこと突然言われても、「分かりました。」と簡単には言えませんよね。
 何分遅れるのか、何が原因なのか尋ねたところ、それには答えず、キーボードを叩きながら、「今19時発便に空席が出たので、この便に予約を振り替えますか?」と。しかし、これでは那覇空港で数時間待ちになるし、急に都合よく空席が発生するのも変なので、とにかく那覇までの搭乗手続をしてもらいました。

 宮古空港のロビーで1時間ほど待つ羽目になりましたが、その間、羽田に乗り継ぐ人向けに、15時台の那覇発の便への振り替えがアナウンスされました。19時より大夫マシですが、ここで手続をしない方がいいような予感がしたので、そのままで、とにかく那覇行きに乗ることにしました。

 約1時間遅れで那覇空港に着き、乗り継ぎ便手続のためロビー内のカウンターに向かったところ、その時点では一番早い14時台の羽田行きのチケットが、自分用に既に用意されていたのです。そして、お詫びとして、食事代千円が支給されました。



 結果的に、那覇発の便が1本後になっただけで済んだのですが、言われるままに、15時や19時の便に振り替えちゃった人のフォローはされたのでしょうか。

 遅れの理由について、「整備に時間を要している」とのみアナウンスされていました。掲示板の表示は、「整備作業」でした。
 結局、原因は使用機の故障でした。作業がいつ終わるか分からないから、取り敢えず、乗り継ぎは空席待ちになるとか、19時ならOKと言っておき、その後ある程度見通しが立ったから、15時台の便の振り替えを案内し、最終的には、14時台の便に間に合った、とまあこういうことのようです。

 現場の従業員も大変だっただろうことは理解しますが、遭遇した当事者としては、これではたまったものではありません。
 言われたことに素直に従っていたら、ババを掴まされたかも知れないケースです。たまたま運良く、被害を最小限で食い止めることができましたが、こんなあやふやな対応ではなく、正確な情報を提供し、客が自分で判断できる状況を作ることを、是非お願いしたいと思います。



(懐かしのピカチュウジャンボジェット 2013年8月撮影)



遅れによる他社便乗り継ぎのドタバタ記はこちらをご覧ください。

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