2015年5月20日水曜日

日帰りの出来ない孤島 渡名喜島 Ⅰ 


 朝8時30分発。那覇泊港から、久米島行きのフェリーに乗ること約2時間半。
 船は、途中渡名喜島に立ち寄ります。
 15分ほど停泊した後、久米島に向けて出航。その少し前には、久米島発那覇行きの船が渡名喜島に立ち寄ります。

 渡名喜島に渡る手段は、これがすべてです。飛行場は無く、空路はありません。午前中に島に到着したら、次に島を出られるのは、24時間後です。

 宮古諸島や八重山諸島と比べれば、ずっと近いのに、遠い島。

 その渡名喜島に遙々やって来たら、そこにあったのは、「観光化」、「都市化」などという言葉とは全く無縁の、フクギ並木に囲まれた、昔ながらの沖縄でした。



 渡名喜村(となきそん)。全人口わずか430人程度。
 村の面積も3.87㎡と、沖縄県最小。日本全体でも下から二番目です。住所には字名がありません。渡名喜村○○番地。これですべて網羅されます。


 島唯一の信号機。
 ここは、県道188号線。総延長25㍍!

 こちらは、村道1号線。集落内のメインストリートですが、この幅です。

 その他の道はもっと狭い。でも、車がすれ違うことがありませんから、これで十分みたいです。

 ところで、このフクギですが、葉がビッシリと密生するため、屋敷林として、防風林・防潮林として、かつては、沖縄・奄美地方の至る所で植えられていました。
 しかも、幹が堅く葉が多いため、火事の延焼防止にも役立ち、葉っぱが小判の形をしていることからも、「福木」として大事にされてきました。

 今では、フクギ並木といえるものが残っているのは、本島本部町の備瀬や久米島の真謝など限られた場所で、竹富島でも数が少ないのですが、この島に来たら、集落中フクギ並木だらけ。新鮮な驚きです。


 島のゴミ収集車。といっても、ただの軽トラですが、
ズームアップすると、 
「防衛庁補助事業」の文字があります。

 渡名喜村は、渡名喜島と入砂島という2つ島からなりますが、入砂島は、自衛隊も使用する米軍の射撃練習場となっており、一般人は原則立ち入ることができません。防衛庁(現防衛省)補助は、そういった理由でしょう。



 日帰りは出来ないと書きましたが、海の荒れる冬期期間を除き、毎週金曜日に限って、午後3時半頃に久米島発那覇行きの船が立ち寄ってくれます。
 これを利用すれば、週1回だけ、那覇から日帰り可能で、今回自分もこれで往復しました。

 これは、日帰り観光客のためではもちろんなく、工事などで島に滞在している人が、週末本島に帰るための措置のようです。

 この島のこと、まだまだ紹介したいので、次回に続きます。



 次回予告・・・なんちゃって。

2015年5月16日土曜日

沖縄のニッチな名産品 黒糖



 日本では、沖縄と奄美地方のみでしか生産されず、地元の食生活にも根付いています。
 沖縄ではどこでも見かけます。
 特に重たいものでも嵩張るものでもなく、高価なわけでもありません。
 しかし、沖縄旅行の土産品として買って帰るのは、何だか今イチのような。

 そんな、ニッチな沖縄県産品がこれです。
 

 沖縄の何処でも見かける、♪ ざわわ~、なサトウキビ畑。
 サトウキビは、沖縄の主要な農作物。1962年に起こったキューバ危機のとき、砂糖の輸入が減り価格が高騰したため、その頃から沖縄ではサトウキビの栽培が盛んになったそうです。  
  冬場にサトウキビを収穫し、絞ります。その絞り汁を沈殿させて、不純物を取り除いた後、煮詰めて結晶化させたものが黒糖です。黒砂糖とも呼ばれます。

 黒糖の段階では、糖質以外のビタミンやミネラルが10%以上含まれていますが、これが砂糖の味に雑味を与えるため、蜜を取り除いて純糖にしたものが上白糖、グラニュー糖といった、おなじみの砂糖です。

 これらは分蜜糖と呼ばれ、一方、黒糖のように蜜を取り除く前のものを含蜜糖といいます。含蜜糖は、ミネラル等を含む上、独特の濃厚な風味があるので好きだという人も少なくありません。
 黒糖の方が製造に手間がかからないため、原料のサトウキビがそこいら中にある沖縄では、昔から普通に使われていたのだとか。

 最近では、沖縄だけではなく、内地でも、敢えて黒糖を使用した菓子などが多く作られています。

 さらに、ある程度煮詰めた段階で製品化する黒糖蜜も、蜂蜜のような感覚で使用されています。

 

 宮古島産の高級な黒糖蜜をいただきまして。

 シンプルに、バタートーストにかけてみました。

 こちらは、氷ぜんざい黒糖蜜がけ。竹富島のカフェにて。

 黒糖独特の濃厚な甘さが、シンプルな食材にはよくマッチするようです。コーヒーに砂糖を入れて飲む人は、コーヒーシュガーの代わりに黒糖・黒糖蜜を入れるものいいと思います。

 ビタミン・ミネラルを豊富に含むため、健康食品だという人もいますが、あくまでも砂糖は砂糖。カロリーは高いです。上白糖などの代わりに同じ量を使えば、多少ヘルシーということでしょうが。

 黒糖は、宮古ならば「多良間島産」、八重山なら「波照間島産」が、一般に美味しいとされています。何処がどう違うのか、自分には分からないのですが、その道の”通”によれば、絶対に違うんだとか。


 
 おしゃれじゃないけれど、希少価値もあまりないけれど、沖縄には何処にでも普通にある黒糖。このニッチな県産品を味わうことで、よりディープな沖縄の旅を体感してみてください。

2015年5月11日月曜日

伊良部大橋開通で伊良部島はどう変わる


 待望の伊良部大橋開通。

 全長約3.5㎞、途中アップダウンや、何故かカーブもあって、美しい海の上を走るドライブコースは最高です。

 東京湾アクアラインや、明石海峡大橋をドライブして「わぁ~ステキ!」と思ったことのある方。この橋を走るために宮古島に行ってもいいくらいです。
 何しろ、海の色が違います。しかも、一般道。のんびり走れます。冴えない田舎道(失礼!)を走っていると、突如として視界が開け、眼前に現れる長大橋。
 無料ですから、何回でも通過してください。

 前に当ブログに書いた、Fレンタカーのおばちゃん(もしかしたら社長令夫人)は、宮古島出身ながら、この度初めて伊良部島を観光したんだとか。「伊良部って広いわねぇ~」というご感想で。



 伊良部大橋には、左右に路側帯があります。来間大橋・池間大橋には、片側に一段高くなっている歩道がありますが、こちらはフラットで、ペイントと白線によって分けられているだけです。

 しかも、橋のてっぺんなど何箇所かで路側帯が広くなっている部分があります。段差がないから、どう見ても駐車スペース。この道は、全線駐停車禁止みたいなのに、この場所付近には、何の標識もないし。

 トライアスロンの余韻が残っていたのか、自転車で走る人、ジョギングをする人、歩く人も多く見られましたが、路側帯を歩く際は、くれぐれもご注意を。
 何しろ、車の運転手が、景色に見とれている可能性大ですから。
 なお、路側帯は、歩行者の通行が優先されますので、念のため。


 宮古島側の橋の袂にできた「橋の駅」。
 といっても、ただの売店。プレハブの簡易構造のようで、屋上に上って橋を眺めることができますが、「危険なので20人以上登らないでください」との注意書きが。

 でも。ここに駐車スペースがあることは有難いかも。



 早速、橋を渡ってみました。
 さすがに長い。普通に走ると5分経っても対岸に到着しません。飛ばす車もなく、皆のんびりとドライブを楽しんでいるようです。さすがは沖縄離島。

 その伊良部島ですが、今のところ道路施設以外には大きな変容はありませんが、宿だか飲食店だかの工事現場を何軒か見かけました。
 伊良部大橋への案内標識もバッチリ。

 それに比べると、宮古島側は冷たいですな。道路上に、伊良部大橋への案内標識がありません。
 同じ市域でありながら、伊良部島側と宮古島側の温度差が凄いですね。

 カーナビもまだ古いものが多いと思いますので、地図を見ないと橋にたどり着けないかも知れませんが、国道390号線(バイパス)の「久貝北」という交差点を西に進んでください。ファミリーマートが目印です。

 


 ここは、定期船が廃止となった伊良部島佐良浜港。
 この場所は、以前は確か売店があって、渦巻きパンを買ったはず···

 伊良部島と宮古島を結ぶ路線バスができました。

 対する宮古島側、平良港のターミナル「まりんぴあみやこ」。

 多良間島行きの多良間海運の事務所は残っていますが、伊良部島行きの運航会社2社が撤退し、閑散としています。



 最後に、少し堅い話をさせてください。
 地元伊良部島の住民にとって、架橋が悲願であったことは想像に難くありません。今までは、病院に行くにも、役所に行くにも船に乗らなければならなかったわけですから。

 その一方、この橋には巨費が投じられていることも忘れてはならない事実です。
 一般県道の位置付けですが、もちろん県・市の単独事業ではありません。国費が大量投入されています。
 
 「こんな凄いもの、沖縄か原発立地じゃなきゃ出来っこない。」と言い切る人も居ます。基地問題に絡めて、「人口6千人の島に400億円の橋」と批判的に紹介した週刊誌もありました。

 そして、橋を渡って進んで行くと、今や宝の持ち腐れになってしまった下地島空港に行き着くのです。
 この長大橋が出来たことの意味、そして、それによって伊良部島が今後どう変わっていくのか、我々観光客も心の隅に止めておくべきと思いますが、いかがでしょうか。
 その意味でも、是非一度、この橋を渡りに訪島していただきたいと思います。
 



 ところで、来間大橋は、今年で開通20周年だそうです。


※ 美しいという割には、美しい写真がないぞ!と仰る方。
  すっ、するどい。実は、今回は天気があまりよくなかったんです~。
  次回は、コーラルブルーの海に架かる美しい橋を、バッチリ収めますので、しばしご猶予を。