平成29年8月19日、夕刻の石垣島観音崎。ここで夕日の写真を撮ったのは、まったくの偶然でした。
実質3日の石垣島旅行の2日目。翌日は竹富島に行くつもりだったので、借りていたレンタカーをこの日で返し、早めにホテルでシャワーを浴び、オリオンビールをプシュッ。
しかし、8月の石垣島は、午後6時を過ぎても、太陽はギラギラ。カメラを持って出てみたものの、夕日が見られる海までは結構歩かなければなりません。
一応念のため、と思ってバスターミナルに寄ってみると、川平行きの最終バスが出発直前。
ほろ酔いの勢いで、バスに乗り観音崎に向かうことにしました。かくして、予定外の路線バスの旅をすることになったのです。
観音崎は、石垣島の中心市街地から車なら10分ちょっとですが、あちこち停まるバスだと30分かかります。
最寄りのバス停で、運転手が、「本日の日没は午後7時13分です」と車内放送。自分だけかと思っていたら、このバスに乗って夕日を見に行く人がいるんですね。
バス停では、4人が降りました。
観音崎は、西側にあるため、”夕日眺め処”的なポイントで、この日も20人くらいの人が三々五々集まって来ていました。
わんこの散歩の途中でしょうか。おとうさんが、四阿で休んでいました。
「あの雲の下からもう一度太陽が現れたら、グリーンフラッシュが見られるかも知れない。」と何やら予言めいたことを。
そう言い残して、このおとうさんは、日没前に帰ってしまいました。
グリーンフラッシュとは、太陽が、沈む直前に一瞬グリーンに輝く気象現象で、空気の澄んだ高山や離島などで希に見られます。
滅多に現れない上に、1秒有るか無いかの一瞬の出来事なので、そう簡単に写真に撮ることは出来ません。
沖縄に限ったものではありませんが、発生確率が他より幾分高い沖縄では、これを撮ることが、沖縄風景写真家の登竜門みたいな存在です。
やがて、一旦雲に隠れていた太陽が、再び顔を出しました。望遠レンズで追いかけます。上部から光が染みだしたように雲が輝いています。何と美しい!
と、次の瞬間。凄いことになりました!
何だかよく分からないけれど、太陽がワイングラスになっている。
そして、すぐにワイングラスがどんぶりになった。
さらに、寸胴に。
特別風が強いとか、豪雨の後とかではありません。ごく普通の夏の夕暮れ。ほかにも大勢の人が、同じ場所でこの景色を眺めています。
「四角い太陽」という気象現象があります。これは、冷えた空気と海水温の差が大きいときに発生するもので、北国の日の出のときに見られるもの。
夏の石垣島の夕刻に、なんでこんなものが現れたのでしょうか。
今回、この夕日ショーが撮れたのは、二つの偶然が重なりました。
一つは、たまたま成り行きで海に日が沈む場所に来たこと、もう一つは、グリーンフラッシュが見られるかも知れないというので、望遠レンズで狙っていたことです。
風景としての夕日写真であれば、太陽だけをズームアップすることはありません。
そして、沈みゆく太陽。
キタァー!! グリーンフラッシュ
上の写真を拡大したものです。海から浮いているようにも見えます。不思議です。
グリーンフラッシュを見た者には幸運が訪れるとか。
確かに、グリーンフラッシュに意識があったからこそ、ワイングラス太陽やどんぶり太陽が撮れたわけで、本当にラッキーでした。
大金を手にするとか、女にもてるとか、そんな俗物的な幸運ではないようですが。
幸運は、グリーンフラッシュ1コにつき1回だけ、というわけではなさそうなので。当ブログを見て、幸せになっちゃった方がいらっしゃいましたら、コメントをお願いします。笑
それにしても、あの予言者のおとうさんは、一体何者なのでしょうか。もしかして、わんこは、神の使い?
すぐそばには、唐人墓があるのですが・・・
さて、今年は、この記事が最終です。1年間お付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
新年は、1月1日からブログアップの予定です。
皆さま、どうぞよいお年を。
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