2019年6月21日金曜日

八重山の文化財建築物 西表島新盛家と竹富島與那国家




 こちら、沖縄で現存する最古の木造茅葺き住宅です。
 西表島の祖内地区にある旧新盛家住宅。推定築150年。県指定の文化財です。



 珊瑚石灰石の野面積みの塀。珊瑚石灰石とは、珊瑚礁が石化したもの。薄くて平べったいのは、テーブル珊瑚の化石だからだそうです。

 西表島周辺では、昔から、テーブル珊瑚が多く生息していたのでしょうか。




 茅葺きの屋根は、もちろん何度も葺き替えられていますが、それでも、すぐに草が生えてしまいます。




 新盛家西側の海に続く道は、ミルク道といわれる、重要な道路です。ミルク道とはすなわち神の道です。




 旧新盛家近くにある石畳の旧坂道。ピサダ道。

 15世紀後半、西表島の豪族にして英雄だった、慶来慶田城用緒(けらいけだぐすくようちょ)が屋敷を構えたと伝えられる屋敷跡と、大平井戸(うひらかー =井戸)を結ぶ、由緒ある古道です。




 話が脱線しますが、慶来慶田城用緒さんは、何処までが名字でしょうか?

 正解は、慶来慶田城(けらいけだぐすく)。今なら、判子とか作るの大変でしょうね。シャチハタは絶対特注でしょう。
 クレジットカードのサインとかも大変そう。


 ということはともかく、伝統ある祖内地区には、史跡が色々あります。





 代わってこちらは、竹富島の旧與那国(よなぐに)家住宅です。
 大正2年(1913年)に建てられたことが分かっています。国指定の重要文化財です。 



 旧新盛家住宅と同様、珊瑚石灰石の野面積みの塀ですが、石の形や大きさが違います。付近の海に生息した珊瑚の種類の違いなのでしょうか。
 
 そう考えると、これは凄く重要な相違点では?



 西表島の旧新盛家の方が旧與那国家よりも、建築年代は古いのですが、こちらの方が国指定の文化財となっているのは、この家の間取りが、沖縄の伝統建築を、そのまま残しているからです。
 




 ちなみに、この旧與那国家は、国内最西端・最南端の重要文化財建造物です。




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