なぜ沖縄に行くのか。そこに沖縄があるからだ。
なんて気取っている場合じゃないですが、イギリスの登山家、ジョージ・マロリーが言ったセリフ「なぜ山に登るのか。そこに山があるからだ。」が、何となく分かるような気がした、令和3年、2021年でした。
何度も沖縄に行って、ついに悟りを開いて無の境地になった、わけではもちろんなく、煩悩は尽きません。
ただ、沖縄に行きたい、というのはもちろんなのですが、頭に浮かんでくるのは、
宮古島の前浜の外れの木陰に車を駐めて、窓全開で昼寝したい、
竹富島のコンドイ浜の四阿で、寝ているネコの写真を撮りたい、
真夏の黒島で、夕方民宿でシャワーを浴びて、いくらタオルで体を拭いても汗が噴き出てくる中、オリオン缶ビールをプシュ!としたい、
などなど、ピンポイントのリアルな場面ばかりなのです。
やはりコロナのせいで、今まで当たり前にできたことが、そうではなくなったからだと思います。
何故沖縄に行くのか、何をするために沖縄に行くのか、という話は取り敢えず置いておいて、とにかく今年も行って、小さな幸せをひとつひとつ実感した次第です。
さて、今年の宮古島。前浜に凄いものがありました。砂の彫刻?サンドアート?
制作者はこちらの人。
時間があるとき、夕方の涼しくなった頃合いを見計らってやって来るのだと言っていましたが、それにしても見事です。
潮が満ちてくれば、崩れて消える。そしてまた造る。輪廻転生じゃないですか。
こちらは、小さな不幸と世にも不思議な物語。
9月の竹富島。ビールが買えない。宿にも置いていない。飲食店はアルコールなしで、そもそも夜はほとんど営業しておらず、8時以降は全て閉店。
これは、自分的には一大事。分かっていれば、石垣島のコンビニで買ってくるんだった。
ソフトドリンクの自販機です。見本が抜かれています。コロナの影響で、物流が滞っているのでしょうか。
この機械の一番高い商品は170円なのですが、試しに300円入れてみて、中段のボタンを押してみると・・・
あれっ?何故か、小さな幸せが訪れます。世にも不思議な物語。
ところで、その竹富島では、島人が反対していたリゾートホテル計画が、頓挫しています。
粘り強い反対運動を続けていく中、コロナが神風になったのかも知れません。。
日帰り客が多い → ホテルを造れば儲かる、みたいな安易な発想ではなく、造るならニーズをきちんと分析し、島と共存可能な永続性のあるプランを考えて欲しかったと思います。
2004年に、島内外から反対運動が起こる中、西表島の月が浜にオープンしたリゾートホテル、「西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイ」。
その後、運営が星野リゾートに委託され、委託契約が終了して元に戻りと二転三転し、結局2019年に完全に星野に譲渡され、「西表島ホテル」となりました。
小さな幸せというより大きな幸せだったのは、今年は台風に遭遇しなかったこと。
去年もあまり台風に当たらずラッキーだったのですが、2019年には、これでもかというほど台風にいたぶられたので、プラマイゼロといった感じです。
でも、適度な台風が時々来て、雨を降らせてほしいというのが、島人の本音。
黒島診療所のスタッフの愛犬ハナちゃんも、「暑い~散歩やだ~」と言うとります。
これも小さな幸せというより大きな感謝感激。
9月の宮古島にて。以前記事にした、ゆにの浜でSUPをした後、帰って気が付いたら財布がない。旅行中だからそれなりの現金は持ち歩いているわけで、こりゃヤバイことに。
探して探して、SUPの出発地まで戻って探して、その前に行った駐車場にも行って、管理事務所に落とし物が届いていないかも聞いて、でも見つからない。
後は、着替える時にこの人の車の中に落としたかも知れないと、電話して探してもらったけれどやはりダメ。
警察に紛失届けを出そうと思っていた矢先、発見とのLineが。SUPの出発地の側溝に落ちていたそうです。わざわざ行って探してくれたのです。
自分では見つけられなかった場所。もう、感謝感激雨あられ。
そのお姿には後光が差していました。
夏の沖縄の楽しみの一つ、マンゴー。
ねっとりとした甘さと微かな酸味の絶妙なハーモニー。南国フルーツの女王と言われるだけあって超高級品ですが、現地では、そこそこお手頃価格で買うことができます。
既に十分美味しいのですが、さらなる改良品種が出回っています。一番左の黄色いのは宮古産の金密という種類。右は、台農1号という台湾産のマンゴーです。
金密は、糖度が高く、繊維質がやや強いかな。台農1号も甘さの強い種類です。
かつて、台湾産マンゴーは、安いけれど味は今イチというのが通り相場でした。これは、品質が悪いわけではなく、輸出に時間が掛かるため、完熟前に収穫してしまうため。
しかし、品種改良が行われ、安いながらも旨いマンゴーが石垣島を中心に出回っています。
その南国フルーツの女王マンゴーと、サクランボの王様佐藤錦。こんな贅沢な一皿、ホテルでオーダーしたら目の玉が飛び出ますが、実は、宮古島の民宿の朝食のデザート。
佐藤錦は、山形の常連さんから送られて来たものだそうで、運良くお相伴に与ってしまいました。♪
小さな幸せ。でも、瞬間的には大きな幸せでした。
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