5月28日、宮古島市平良で、時間雨量120ミリ、下地島空港でも113ミリという猛烈な大雨が降りました。
宮古島地方気象台によると、同日、市内の荷川取と西仲宗根付近で突風が発生、
市消防本部によると、突風でトレーラーハウス2棟がそれぞれ全、半壊したほか、ゴルフ練習場のネットを支える柱が倒壊しました。
4月27日には、与那国空港で時間雨量110ミリの大雨が降り、
6月3日には、本島の北は国頭村から南は糸満市まで、大雨による浸水・冠水、土砂の流出、護岸の崩落などの被害に見舞われています。
5月28日の大雨のとき気象庁は、記録的短時間大雨情報を発表しています。
記録的短時間大雨情報とは、その地域の歴代1位または2位の1時間当たりの雨量を参考に決められるのだそうです。
まだ、梅雨が明けない沖縄。一体今年はどうなっちゃってるの?
いつになく大雨が続く沖縄。
沖縄地方気象台令和4年6月3日付け報道発表によれば、沖縄の5月の月間雨量は、平年の3倍(303%)、統計を取り始めた1946年以来最高だそうです。
歴代2位は、1966年の平年比207%、3位は、1956年の205%なので、今年は、いかに突出して雨量が多いかが分かります。
これと反比例して、5月の日照時間は、平年の49%止まり。これまた新記録更新。マンゴーは大丈夫?
5月の雨量が平年比で3倍を超えた観測点は、
鏡原(那覇市) 平年比377%
下地島空港 355%
仲筋(多良間村) 335%
城辺(宮古島市) 311%
逆に少ない方(平年の2倍以下)は、
宮城島(うるま市) 155%
石垣空港 160%
伊是名島 168%
伊原間(石垣市) 174%
読谷村 179%
となっています。
最大雨量となった鏡原(那覇市)と最小だった宮城島は、直線距離で50㎞ないはず。石垣島と宮古島でもかなり雨量に差があったようです。
こうして見ると、狭い地域に集中して雨が降ったと想像できます。台風の時とは違った降り方なのでしょう。
大雨って言ったって、梅雨なんだから当たり前だろ、と思われるかも知れませんが、そもそも沖縄の梅雨は、そんなに雨が降るわけではありません。
ザッと降ってすぐに晴れるみたいな、陽性の気候です。こんなに、ドシャドシャ降り続くことは滅多にありません。
沖縄の平年の梅雨明けは6月21日ですが、これは、沖縄地方全体として発表されるためで、本島より南西にある宮古・八重山辺りでは、6月ともなると、もう夏?みたいな日が増えてきます。
例年なら今頃は、夏至南風(カーチベー)と呼ばれる南風が吹き荒れて、連日蒸し暑く、オリオンビールが旨い・・・まあ、それはどうでもいいのですが。
毎年旧暦5月4日は、各島の漁港で、海神祭・ハーリーが行われます。昔から、ハーリーが終わると、夏がやって来ると言われてきました。
今年の旧暦5月4日は、6月2日に当たりますが、言い伝えを無視するかのように大雨が降り続いています。
漁師町の糸満市は、ハーリーが特に盛んですが、翌日の豪雨には驚いたことでしょう。
こうなった原因について、気象庁は、
上空を流れる偏西風(亜熱帯ジェット気流)の蛇行が明瞭で、特に平年の位置に比べて中国東部で南に蛇行する状態が持続したことにより、沖縄地方では梅雨前線が停滞した。
太平洋高気圧が日本の南海上で平年よりも強く、沖縄地方にはその縁辺を
まわる下層の湿った空気が多く流れ込み、梅雨前線の活動が強化された。
と説明しています。
ハァ~そうですか。としか言いようがありませんが、ま、そういうことだそうです。
しかも、今これだけ降っても、夏に降らなければ今度は水不足になります。何とかうまいこといかないものでしょうか。
(気象庁HPより)
例年以上に梅雨明けが待ち遠しい沖縄ですが、当てにならない週間天気予報によれば、八重山地方、宮古島地方には、13日から晴れのマークがチラホラ。
この辺りを転機として、太平洋高気圧さんと、オホーツク高気圧さんには、ほどほどのところで手を打っていただいて、いつもの天気に戻してほしいものです。
冬来たりなば春遠からじ 梅雨来たりなば夏遠からじ
※ 気象台の報道発表資料こちら。
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