2020年7月21日火曜日

”コロナ後”初の宮古島はゆるピリだった



 検温は空港だけ。宿で承諾書も書かされない。
 あれ?石垣島と比べると、宮古島ってゆるいじゃん♪ 

 と最初は思ったのですが、島で色々な話を聞くににつれ、「むむむ」な展開に。

 八重山に続いて、7月16日から、コロナ後初の宮古島に行ってきました。



 
 7月も後半。間もなく、連休やら夏休みやらというこの時期。横浜駅は、以前とほとんど変わらない人出でした。

 しかし、羽田に行く途中に結界でもあるのか、羽田空港は相変わらずのガラガラ。

 J社の沖縄那覇行きは、10:55発の便が欠航。それでも、次の11:40の便は満席にはならず、見た目8割くらいの搭乗率。

 那覇乗り換えの宮古行きは、もっと空いていて、後方座席はガラガラ。全体でもぱっと見3割くらいしか乗っていない。

 これちょっとやばくね?



 宮古島は、バブルと言われていましたが、間の悪いことに、ホテルの建設ラッシュの真っ只中でコロナ騒動を向かえました。

 100室を超える大型のリゾートホテルから、中小規模のリゾートホテル、コンドミニアム、トレーラーハウスまで新規オープンが目白押し。
 そんな中でのオリンピックイヤーのはずが、コロナイヤーとなってしまったのです。


 今年2月に来間島にオープンした168室という大型リゾートホテルは、気の毒にも全盛期の宮古島をまだ知りません。

 リゾートホテルには泊まれないけれど、話の種にランチでも食べてみようかと立ち寄ったところ、人が居なさすぎて入りにくい。



 さすがに、前浜、シギラビーチ、渡口の浜では、そこそこの人が泳いでいました。
 去年までは駐車場に駐められず、周辺に路駐の車が多かった場所でも、満車にはならず、その一方、大型バスの駐車スペースががむなしく空いていました。



 雑誌などで紹介され、観光客で溢れかえっていた大和食堂も、古謝そばも、昼時に外まで並んでいる人は居ませんでした。

 「昔の宮古島に戻った。」と民宿のオーナーが言っていました。

 そう確かに、10年前、15年前は、こんな感じで何処も人が少なかった。いつの間にか、人が多いことに慣れてしまったようです。




 ところが、どうも観光客にとって、いい話だけではなかったようです。

 知り合いが、「東京から来たと言ったら、居酒屋で予約を断られた。」と言うのです。 
 まさかと思って話を振ってみると、観光客お断りの飲食店、居酒屋がいくつも。テイクアウトショップでもそんなことを言い出す店があるらしい。

 石垣島でもそういう話はチラホラ耳にしましたが、こんなにあちらこちらで、しかも露骨に観光客お断りは聞いていないし。

 中には、観光客相手の店で働いていた人は、14日間置かないと雇わないという事業者や、SNSで「宮古島に来るな」と逆煽りをする個人もいるそうです。

 
 何故そこまで過剰反応するのか。皆が口を揃えるのは、宮古島では、コロナの感染者が未だ一人も居ないため、「ウチから第1号は出したくない」という意識が強過ぎるから。


 また、島人の間では、「宮古には、コロナのための病床が3床しかない。」という話も行き渡ってしまっているようです。

 しかしこれは、コロナが指定感染症であって、そのためにあらかじめ確保されている病症が、宮古島市では宮古病院の3床であるということであって、4人目の患者が出れば医療崩壊という訳ではありません。

 あの大東京都でも、指定病床数は193しかなかったのです。それを色々やりくりしてトータル8千人超という患者に対応したのです。




 感染者が未だゼロの岩手県でも、同じような問題が起こってるとされています。

 しかし、岩手県知事は、「県としては第1号の陽性者は咎めません。むしろ全力で優しくケアしていきます。」、「県内では未だ感染未確認の状態が続いておりますが、県は『感染ゼロ』を目標としているものではありません。」というメッセージを発信しています。


 宮古島市は、7月上旬から観光プロモーションを開始し、8月からはGo Toキャンペーン等による旅行需要の取り込みを図るとしています。

 その前に足下で起きていることを認識してください。

 観光立市として、せっかく来てくれた観光客が不愉快な思いをしないよう、市民がまずきちんとした対策を行った上で、冷静で合理的な行動を取るよう、強く働きかけてください。
 

 かつて、宮古島では市民にバブルの恩恵がないと指摘された際、宮古島市の副市長はインタビューで、「観光業はトータル産業。自分に直に関係あるないよりも、回り回って自分のところにくる」と語っていたはずRBCニュース)

 逆もまた真なり、ではないのでしょうか。自分のところは観光客と関係ないと思っていても、回り回って自分の首を絞めることにはならないでしょうか。



 もちろん、そんな店ばかりではありません。自分が行ったところは、宿も、ショップも、飲食店も、売店も、全く問題なく歓迎してくれました。

 ある店では、大雨の真っ只中に車から玄関まで急ぎ飛び込んだら、うっかりマスクを車中に忘れてしまいましたが、「雨の中取りに戻らなくても大丈夫ですよ。」と笑顔で言ってくれました。
 




 いつの間にか、宮古空港の搭乗待合ロビーが改装され、広くなっていました。去年まで手狭で混雑していたのに。それにしても、宮古島は本当に間が悪い。


 帰りは、7月20日。A社で、那覇乗り継ぎで羽田まで。
 宮古発那覇行きはほぼ満席で、さすがに週末以降人が増えたなと思ったのですが、那覇発羽田行きが、半分程度の搭乗率。

 羽田那覇線は、本来なら大型機のB-777で運航されるはずだろうと思いますが、B-787にダウンサイジングしてこれだから、まだ完全復活への道のりは遠いようです。






 今回の宮古島旅行は、実は天気に恵まれず、正味3日間のうち、晴れたのは真ん中の1日だけ。
 そして、お約束のように帰る日の朝は晴れ。泣泣泣 神様そりゃあんまりだぁ~

 
 でも、今回に限っては、行けただけでよかった。混雑した横浜駅に帰ってきて現実に戻りつつ、そう強く思いました。



 感染者数が高止まりする中、なかなか旅行に行く気分にはなれない、という人も多いと思います。
 ストレスを抱えてまで遊びに行く必要はないので、当面待機するのもいいでしょう。

 一方、どうしても行きたいという人は、マスク、手洗い、その他多少の行動の制約はありますが、コロナ時代のマナーを守って堂々と旅に出ればいいと思います。

 日本は、コロナと経済活動の両立に舵を切ったわけですから。
 


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