2020年11月27日金曜日

GoTo冬の宮古島 GoTo冬の石垣島は?



 この時期になるとアクセスの多くなる過去記事があります。



 このテーマに関して当ブログとしては、冬の沖縄は、天気が悪いのであまりお勧めしません、というスタンスで通してきました。

 しかし、今年の冬は、GoToキャンペーンを利用して安く行けるということもあってか、例年以上に冬の沖縄旅行に関心が高いようで、Google先生による検索パフォーマンスでも、「石垣冬」「宮古島 冬 天気悪い」などといった検索ワードが上位に並んできました。

 上記の記事を書いたのは、2013年と2014年で、あれからかなり時間が経過したこともあり、改めて冬の宮古島・石垣島ほか沖縄旅行について考えてみることにしました。

 



 当ブログが冬の沖縄旅行をお勧めしないのは、ずばり天気が悪いからです。例えば、

 八重山地方は、亜熱帯海洋性気候に属し、四季の変化はあまりはっきりしません。しかし、夏と冬の季節風の交替ははっきりしており、夏は、太平洋高気圧(海で生まれたあたたかく湿った空気のかたまり)におおわれ、南よりの風が吹き、晴れて蒸し暑い日が多くなります。また、冬は、大陸高気圧(シベリア付近で生まれた冷たく乾いた空気のかたまり)が張り出してきて北東の季節風が吹き出し、小雨まじりの肌寒い天気が多くなります。(石垣島地方気象台HPから引用)


 具体的にみると、2019年の石垣島の日照時間は、同HPによれば、
 12月が103.3時間 1月が82.2時間となっています。
 一方、7月は241.7時間 8月は222.1時間です。

 1月は、7月に比べ3分の1ほどしか日が差さないことになります。

 2019年の夏といえば、個人的には台風にたっぷりかわいがってもらった気がするのですが、それでも、月単位の日照時間はここまで延びます。

 1月頃の日の出から日没までの時間は、10時間強ですから、単純計算をすれば4日に1日しか晴れないことになります。
 ちなみに、雪国新潟県の12月、1月の日照時間は、約60時間弱ですから、それよりは少しましということでしょうか。


 それにしても、綺麗な海が見られてナンボの沖縄。特に離島では、晴れてくれないことにはどうしようもない。ブルーグレーの海を見ても「晴れたら綺麗だろうね」ということを確認するだけ。

 だから、冬の沖縄旅行はお勧めしませんよ、ということなのです。20年間沖縄に通い続けた自分ですが、冬の沖縄には、ここ10年ほど行っていません。

 が・・・

 

 

 もちろん、敢えて冬に沖縄に行くメリットもあります。ツアー代金が安い(GoToがなかったとしても)。しかも人が少ない。さらに、それだけではありません。

 暖かいので体が楽です。2019年の石垣島の平均気温は、12月が21.1℃、1月が19.9℃です。
 北風が吹くと体感温度はもっと下がりますが、それでも東京の10月か、せいぜい11月初旬くらいの感じでしょうか。台風の心配もありません。

 また、一般に冬の沖縄の海は透明度が高いとされています。これは、水質の問題ではなく、プランクトンの活動が低調な冬場は、太陽光が海の深いところまで届きやすいということです。

 ダイビングをする人や、ウエットスーツを着用してでもシュノーケリングをしたい人にとっては、却っていい環境なのかも知れません。

 
 そうすると、冬に沖縄に行くべきかどうか、判断のポイントは、冬場のメリットも加味した上で、少ない晴れのチャンスに賭けてみるかどうか、という一点になると思います。




 一方、デメリットとまでは言えませんが、注意すべき点もあります。

 来訪客が少ないので休んでしまう店などが多いことです。

 個人経営のカフェや民宿などは、夏はノンストップで頑張る分、冬場は長期のお休み、というところも少なくありません。
 マリンスポーツのショップでは、10月一杯でお休みに入る、船を陸に上げるなどというところあります。

 お目当ての店、宿が空いているかどうか、あらかじめ確認する必要があります。

 また、オフシーズンの八重山は、実は、「八重山4島巡り」みたいな団体旅行の最盛期です。
 川平湾とか、由布島など団体さんコースの観光地では、時間帯によっては、夏より多い人と遭遇しちゃうこともあります(この冬は違うかも知れませんが)。


 もう一つ、気をつけたい点は、冬の沖縄旅行についてググってみると、「冬の沖縄は安くて人が少なくて・・・」と、いいことずくめであるかのようにPRしている記事が散見されることです。

 観光客が少ない、ツアー代金が安いというのは、何らかの理由があるはずです。そこに触れないのはアンフェアだと思います。

 冬の沖縄でグルメ三昧なんていう記事もありました。琉球イノシシとか、冬ならではの食材もあることはありますが、グルメ探求であれば、自分ならほかの場所に行きます。

  
 沖縄の魅力は、何といっても美しい海です。それが見られないとすれば、ほとんどの人にとっては、行く意味が半減します。冬の沖縄は、残念ながらその確率が夏より高いのです。 


 結論として、「冬に沖縄に行くのはどう?」と聞かれれば、やはり当ブログとしては、「あまりお勧めしません」ということになります。

 少なくと、「7~8割方曇りか雨の天気が予想されます」ということは、事実として伝える必要があると思います。

 ただ、沖縄のことをよく分かっている、宮古・八重山リピーターの人であれば、ちょっと大袈裟な言い方ですが、賭に出てもいいかも知れません。
 賭けに勝ったら、コストパフォーマンスの高い、最高の休日を過ごせるかも知れません。





 ところでGoToトラベルですが、陽性者の増加で、このところすったもんだしています。記載日現在、対象地域を一部外して継続されることにはなっています。その一方、1月以降も延長するという話もあり、どうも落ち着きません。

 確かにGoToはお得ですが、「せっかくだから一番遠いところに行こう」という発想で沖縄に行くのはどんなものでしょうか。
 いや、「どうせ金を使うなら、大好きな沖縄で金を使いたい」ということであれば、応援させていただきますが。

 
 夏の一時期、陽性者数が急増し、観光客がほとんどいなかった沖縄ですが、沖縄タイムス+プラス(11月23日配信)によれは、沖縄県知事は、23日の全国知事会の席上GoToトラベルについて、具体的な今後の方針には言及せず、「観光関連産業の関係者の期待が非常に大きい」との認識を示したそうです。

 観光客には来てほしい、でも、居酒屋でドンチャン騒ぎはしてほしくない、というのが本音なんでしょうね。


 
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