2020年11月22日日曜日

Look back 2012 池間島のトンデモ神様



 これは、当ブログを始める前のできこと。当時mixi日記に書いたものですが、たまたま下書きファイルが残っていたのを読み返してみると、懐かしくも面白かったので、編集した上で当ブログに再掲することにしました。

 なお、コンプライアンス上問題発言が多々ありますが、ノンフィクションなのでそのまま載せます。笑

 



Part1 ヒッチハイク


 人生で初めてヒッチハイクというものをされました。

 池間島唯一の信号がある交差点付近。
 乗ってきたのは、20歳くらいの女の子で、髪は長く、憂いを感じさせる瞳でこちらを
じっと見詰め・・・


 というのは妄想で、乗ってきたのは島のおじぃ。

 「八千代のバス停まで乗せてくれ。」「何処ですか?」「平良だ。まっすぐだからすぐ分かる。」

 平良、つまり宮古島の中心市街地まで乗せろということ。一応池間島観光中なんだけど、天気も今イチだし、まあいっか。

 方言なのだか、言葉遣いが汚いのだか、何を言っているのか、なかなか分からなかったのですが、要するに、

 奥さんが入院しているので病院まで行く、
 バスの終点まではバスに乗って行き、そこからタクシーに乗り換えるが、バスが2~3時間置きにしか来ないので、いつもこうして誰かの車に乗せてもらっている、
 バス代相当の500円を払う、

ということらしい。

 最初は、どうせなら病院まで送ってあげようと思い何処の病院か聞いたのですが、
○○病院だ」「△△にあるだろう」「××の前だ」てな話で、全く着いていけないので、やっぱりバス停で降りてもらうことに。

 というわけで、珍道中が始まったのですが、まあ、しゃべることしゃべること。

 「内地の女は金持ちだ。21歳と23歳の女が1万5千円もするホテルに泊まると言うから、家にタダで泊めてやると言ったのに断りおった。内地の女は金持ちだ。」

 (そりゃフツー断るだろぉ。)

 「これから八重山に行くと言っていたから、八重山の奴らは性格が悪いから気をつけろと言っておいた。」

 (おいおい。)

 「東京の女は高い。沖縄なら1万円で買えるのに、東京だと2~3万円とかぬかしよる。」
 「ケープタウンに行ったとき漁労長が女を買うと言ったが、オレは内地の女の方がいいから買わなかった。」

 どうやら、若い頃は遠洋漁船の乗組員だったようです。おじぃの女話は、さらに止まるところを知らず、

 「宮古の女は愛想が悪くて美人もおらん。」
 「オレは5人兄弟だが、あとはみんな女だから仕方なく宮古の女と結婚して家を継いだ。本当は東京で女を買いたかった。」

 などと、無茶苦茶な話を聞かされまくっているうちに何とか目的地に到着しました。

 金は要らないと言うと、
 「兄さんありがとう。だけど金は受け取らなきゃだめだ。」と言って金を払わず去って行きました。


 アメリカ映画かなんかで見たヒッチハイクのイメージとは死ぬほど違ったぞ。


 




Part2 沖縄梅雨入りと神様


 GW前半の4月28日の午後に宮古島に到着しました。
 しかし、翌29日は朝起きたら雨。天気予報では沖縄地方の梅雨入りを発表。平年は5月8日なのに、梅雨入りが早かった去年より更に1日早い梅雨入りで気持ちもどよぉ~ん。

 しばらくして雨は上がったもののまだ曇り。でも、少し空が明るくなってきたので、もう少し何とかならないものかと祈るような気持ちでした。

 で、本当に祈るために、赤名宮に。

 ここは、地元系御獄ではないので一般人も参拝OKとのこと。
 お賽銭百円を投げ入れ、パンパン。

 (どうか晴らしてください。いい写真が撮れるような青空にしてください。)
 (ついでに素敵な出会いがありますように。)

 祈りが通じたのか、北の方に晴れ間が。砂山ビーチでは少し晴れ。更に池間島まで行ったら、薄日が差していたのにやがてパラパラと雨が降り出す。


 そのタイミングで例のヒッチハイクおじぃに遭遇してしまったのでした。
 おじぃを降ろし、これから何処に行こうかと思っていたところ、南西側に雲の切れ間が出てきたので、これは行けるかも!と思い今度は来間島長間浜に。

 少し時間がかかったけれど、4時頃に太陽が顔を出しました。
 やった!読みが当たった。

 そして有り難いことに、翌日30日・翌々日の1日もずっと晴れたのです。



 宿に戻ってから、ヒッチハイク話をしたら皆大爆笑。

 「もしかして、そのおじぃは赤名宮が遣わした神様の化身だったんじゃないですか。親切に乗せてあげたから天気が良くなったのかも。」

 おぉ~ そうだったのか。あれはおじぃの姿をした神様だったのか。
 確かにタイミング的にはピッタシ。最初にチラッと晴れ間を見せておいて、池間島まで呼び寄せたのか。

 でも、それにしてはえげつない神様だな。女を買う話ばっかりしてたし。

 「お賽銭が少なかったからじゃないですか?」
 そ、そういう問題かぁ~?


 まあ何でもいいです。次回行ったら、念のため赤名宮にお礼参りをしてきます。
 なお、賽銭が少なかったせいか、素敵な出会いはありませんでしたので、ご心配なく。


(終わり)

 



 何度も沖縄に行けば、色々なことがあります。10年近く前に確かにこんなことがありました。今思い出しても笑えます。

 このときのおじぃは、本当にこんなことを言っていたのです。初対面の自分にこれだけ話すのだから、いつも皆に同じ話をしていたのでしょう。
 今、どうしているのかな。もちろん、顔も覚えていませんけれど。



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