2021年9月13日月曜日

宮古島は世界最悪? コロナ対策は観光客を狙い撃ち







 ことの発端はこれです。

 8月19日配信の沖縄タイムス電子版によれば、宮古島市長が、宮古島は世界最悪の感染地域だと言い出したのです。

 どういうことかというと、人口当たりのコロナ感染者数で、宮古島市が感染者数の最も多い国を上回ったらしいのです。


 宮古島市の人口は、日本の全人口の0.05%にも届きません。そんなごく小さな地域の感染者数を、国レベルで並べてみても統計的にはあまり意味はありません。

 まるで、週刊誌の見出しのようですが、市長自ら発したこの世界最悪アピールは強烈で、そこそこは入っていた観光客の予約がドッとキャンセルに。業者は瀕死状態。


 観光客が沖縄の感染を広げている訳ではなさそうなことは、前回の記事でもお示ししたとおりですが、ここでもやり玉は観光客。

 しかもそれ以来、宮古島では、多くのビーチの駐車場が閉鎖されています。
 


 写真上は、砂山ビーチ。その下は左から右に前浜港、前浜、渡口の浜(西側)、渡口の浜(東側)、わいわいビーチ、パイナガマビーチです。





(モバイルバージョンで写真配置が乱れていたらごめんなさい。)


 このほか、新城海岸の駐車場も、閉鎖されていたそうです。

 場所が場所だけに、地元民対策ではなく、明らかに観光客対策ですよね。



 でもこの対策は謎です。

 そもそもこんなことをして、感染防止の効果があるのでしょうか。
 海で泳ぐことは感染リスクの高い行動ですか?


 宮古島に着いてから閉鎖と分かっても、真っ直ぐ家に帰る訳ではありません。
 遙々内地から来た人は、帰りの飛行機に乗るまで、何処かで何かをするのです。却って感染リスクの高い行動を誘発するとは考えられませんか。
 泳げないなら、せめて街に繰り出して開いている飲み屋を探そうとか。


 しかも、対策が一貫していません。
 閉鎖されていないビーチもあるのです。

 下地島の17END、中の島(カヤッファ)はOK。宮古島のインギャーマリンガーデン、シギラビーチ、来間島の猫の舌も問題無し。

 前浜や渡口の浜でも、実際には泳いでいる人がいます。駐車場に駐められなくても、多くの車が周辺に路上駐車していました。

 路駐といっても、宮古島の道路のほとんどは駐停車禁止になっていないので、道路交通法違反というわけではありません。


 気の毒なのは、ウエディングフォト。ドレスも着るし、撮影隊はスタッフも機材も多いから、近くに駐車場がないと厳しい。
 いつもなら、前浜や渡口の浜の広い砂浜で撮るのに、前浜の北西の、管理用通路から入れる狭いビーチで撮っていました。

 一生の想い出の地として、宮古島を選んでくれた人達なのに。



 17ENDは閉鎖されていないことが知れ渡っているためか、ご覧のとおり大盛況。


 砂浜まで降りる人もいつもより多いようです。



 こちらは、前浜。路駐の車が10台ほど。前浜港側にも多くの車が路上や港湾施設に駐まっていました。




 どうやら、下地島は国有地なので、市は手を出せないということみたいです。

 市管理地でも、公園系は手を付けていないみたいですね。インギャーマリンガーデンのほか、トゥリバーや、来間島の通称タコ下も、公園扱いだからOKなのでしょう。


 海空すこやか公園は、広い駐車場に車駐め放題。

 その一方で、すぐお隣のパイナガマビーチでは、駐車場閉鎖だけでは気が済まず、路駐されないよう、周辺道路の路肩にコーンが置かれていました。

 もう、何が何だか訳が分かりません。



 
 一方、矛盾を感じるのは、世界最悪になっても、建設工事は変わらず続いているということです。当然、工事関係者が数多く島に滞在しています。

 しかも、この話にはオチがあります。
 冒頭で紹介した沖縄タイムスの記事には続きがあります。

 市の担当者は、ルールを守らず酒類を提供している飲食店での感染が深刻化していると説明。接客業や建設関係で来島し滞在中の人にも感染が拡大しているとし「できるだけ外出を控え、他の人との接触を避けてほしい」と求めた。

 とあるのです。要するに、工事関係者が、休業要請に応じない飲食店でドンチャンやって、接客する店の人と共に感染を拡大させているということでしょう。


 それなのに、工事の中止・延期は求めずに、真っ先に「観光客らに」「来島はやめていただきたいと」と強く求めちゃうのは何故なのでしょうか。


 駐車場の管理権が市にあっても、市が自由に判断して使用禁止にすることはできません。公の施設は、正当な理由がなければ使用を拒むことができません(地方自治法第244条)。

 この正当な理由については、厳格に審査するのが最高裁判所の姿勢です。コロナ対策なら何でもアリ、いうわけにはいきません。


(JTA機内誌coralwayより)


 しかし、冷静に考えて不思議なのは、観光を主産業としている宮古島が、これは石垣島も同じなのですが、何故観光客をこんなに邪険に扱うのかということです。

 外国人客も団体客も来ない今、昼間は外で遊び、夜はホテルで大人しくしている個人客は、かろうじて島経済を支えてくれる救世主のはず。

 それを、観光客性悪説に立って、十把一絡げに排除しようとする理由が分かりません。


 「観光客来るな。どうしても来たければPCR検査を受けてから来い。」ではなく、

 「こんな時に、わざわざPCR検査を受けてまで来島していただき、本当にありがとうございます。こういう状況ですから、飲食などでご迷惑をおかけすることが多く心苦しいのですが、どうか、日本一の宮古の海を堪能していってください。」ではないのですか。

 宮古島市長殿



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5 件のコメント:

  1. 確かにそう思います。まるで観光客を感染源扱いするなんて理解出来ません
    わたしは昨年10月に行きましたが 居酒屋は予約客のみ それもやっと取れたのです
    観光客あっての宮古島なんだから店の入り口に「県外の方は入店お断り」なんて
    貼り紙するなんて絶対有り得ない話でしょう。かつて中国人お断りと書いたお店が
    人種差別だと言われましたが 日本人なら許されるのか?
    567とビーチ閉鎖がいったい何の科学的根拠があるのか教えてほしいものです。
    わたしは567は茶番劇だと知ってるから何も怖くないが
    店に入れないという嫌がらせをするなら
    今年は断念しようと思います

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    1. おっしゃるとおりです。
      ただ、個々の店は、常識的かつ良心的に対応してくれるところも少なくありません。

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  2. 開いてるお店が全て『県外のお客は入店お断り』じゃないとは思いますが
    観光客を感染者扱いするのは  全く非科学的であり
    自治体がわざわざ世界最大級などと宣伝するなんて狂っていますね

    そもそも567はマスクに含まれる酸化グラフエンがsars2-covid-19
    であるとスペインの研究者が報告しており
    その証拠に東京都の小池糞都知事が感染者3000名にアンケートを
    取ったら(都知事モニタリング資料)

    常にマスクしていた......66%
    だいたいしていた.......32%
    マスクしていない........2%

    つまりマスクが感染拡大していたということ
    マスク信者がなくならない限り
    いつまで経つてもこの騒動は終わらないよ

    馬鹿なマスコミはこの事実を知らんぷりしてるからね

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  3. 全ての店が『県外のお客入店お断り』じゃないとは思いますが
    観光客あっての宮古島なんだから 無条件で観光客を
    受け入れるのが沖縄観光地の宿命のはず

    そもそも567はマスクに含まれる酸化グラフエンが
    Sars-2covid-19を引き起こすことを
    スペインの研究者が6月に公表しています。

    それが証拠に
    東京都の糞小池都知事が感染者3000名にアンケートを取ったら

    常にマスクしていた........66%
    だいたいしていた.........32%
    マスクしていない.........2%

    つまりマスク信者が感染拡大していたということ
    (東京都モニタリング資料)

    皆がマスク辞めない限りいつまで経つても
    この騒動は終わらないよ

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    1. 本当に、なんでこんなに観光客を冷遇するのか分かりません。
      当ブログでは、「観光客が感染拡大の要因だ」とする主張は誤っている、という観点から、様々なデータ等を示して来ました。
      少しでも、当局に伝わって欲しいと思っているのですが。

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