シルバーウィークといわれた9月の飛び石連休。羽田発石垣行きの飛行機は、見た目6~7割の搭乗率といった感じ。
9月上旬の那覇空港、宮古空港が、心配になるほど人が少なかったのに比べると、ボチボチ人が戻ってきたという印象です。
航空券を買ったのは7月。大手の正規運賃なのに、LCCに対抗できるくらい安かったのですが、感染者数が激減し、緊急事態宣言解除も視野に入ったためか、乗客も増え、航空会社もホッと一息といったところでしょうか。
お昼を食べに入った石垣港離島ターミナル近くの居酒屋。
店のおにーさんに、夜もやっているのか尋ねると、「20時までの時短営業です。」とのお答え。
「酒は飲めないんでしょ?」と聞くと、待ってましたとばかりのドヤ顔で、「お出ししています。飲める店はまだ少ないので、18時には大体満席になりますから、早めにお越しください。」と。
7月に書いた記事で、昼から夜からドンチャンやっていると紹介した一帯は、8月も9月もずっと営業を続けていたらしく、他の島の人までが「あそこは営業している」というほど、知れ渡っていたようです。
飛行機も連絡バスもそこそこ乗客が乗っていて、繁華街もそこそこの人出があって、酒を出す店もそこそこあるようで、良くも悪くも、緊急事態宣言解除前夜といった雰囲気の石垣島でした。
そんな石垣島を後にし、16時発の竹富島行きの船に乗ります。
船はガラガラ。この時間帯に竹富島に渡る人は、島に泊まる人か、家に帰る島の人ですが、それにしても空いている。
竹富港に着くと、多くの乗船待ち客が並んでいたので、日帰り観光客は多いようです。
宿に着いた途端、自分的大事件発生! 部屋の冷蔵庫にビールが入っていない。
宿のおかーさんに聞くと、今酒は出していないとのこと。
「飲みたい?」「はい!」
島で1軒だけ缶ビールを売っている店を教えてもらい、「17時20分の船で石垣に帰っちゃうから、もし間に合わなかったら・・・」てなやりとりの末、何とか事なきを得たのです。笑
島内で夕食を食べられる飲食店は、この日は1軒のみ。日によってはゼロだったこともあったそうです。もちろん酒類の提供はありません。
竹富島には、夕食が付かないホテルやゲストハウス、素泊まり宿もありますが、これらの宿に泊まる人には厳しい状況です。
お昼を食べた店で、夜はやらないのか聞いたところ、「お客さん次第ですね~」という返事が。
これは、個人で予約したら開けてくれるというわけではなく、島人から、困っているお客さんがいるから開けて欲しいという話があれば考えます、という意味らしい。
星のや竹富では、ホテルで食事をしない人のために、弁当を提供したそうですが、弁当といってもそこは星のや。お重に入った豪華なもの。
西桟橋でそれを広げていた人もいたけれど、どうにもこの場所とは不釣り合いです。
宿自体は、休まず営業しているところが大半なのだそうですが、自分が泊まったところでは、急なキャンセルが多く大変だったとのこと。
客室は7室ですが、自分以外には、その日に3組、翌日には1組しかお客さんがいませんでした。以前は、9月に空室があることなど滅多にない人気宿だったのに。
一方、日中は、石垣島から結構な数の日帰り観光客がやって来ます。
団体客の利用の多かった水牛車は、減便や休業もあったそうですが、個人客の多いコンドイ浜の人出は、以前と変わらず。
貸し自転車屋も島内バスも通常営業です。コンドイ浜の四阿前のワゴン車も営業中。
それにもかかわらず、飲食店に関しては日中でも閉めているところが多く、開いてる店には列ができることも。
いやはや、何とも大変なことになっています。
竹富島は、日中は人が多いけれど、日帰り客が帰った夜は静寂が訪れる、というのがガイドブック的な説明です。
しかし、実際に島に泊まってみると、静寂にはほど遠く、夜間に集落を歩いている人も結構いたのです。
それが今、本当に静かな夜を迎えていました。
タケトミオタクの聖地、夕方の西桟橋。かつては、「桟橋が沈むぞ」なんていうジョークが飛び交うほど多くの人が集まって来たのですが。
石垣島から船で15分の竹富島ですが、緩い雰囲気の石垣島とはこんなにも違うとは、想像もしませんでした。
正直、今ここまで厳格にしなくてもいいんじゃないかと思うし、ここまでやっても石垣島の状況を考えれば意味がないのではないかとも思いますが、やはり島には島のやり方があるようです。
ちなみに、この後に行った西表島では、飲食店のほとんどが20時まで営業で、酒類の提供はなし。宿では、部屋でならば飲んでもいいとのことで、酒類の提供もありました。
石垣島と、竹富島の中間ぐらいの雰囲気です。
緊急事態宣言も解除されます。沖縄も、そして竹富島も徐々に元の姿に戻ることでしょう。
考えてみれば、人のいない静かな竹富島に滞在できたのは貴重な経験です。
「日中は人が多いけれど、日帰り客が帰った夜は静寂が訪れる」というのは、昔の民宿などが少なかった頃のイメージで語られているのかも知れません。
来年は、また喧噪が戻っていることでしょう。
酒が飲めて何処でも食事ができる竹富島と、静かな竹富島のどちらを選ぶかと問われれば・・・迷っちゃいけませんよね。笑
朝9時半頃のコンドイ浜。心配された台風も沖縄には接近せず、コーラルブルーに輝くそれは美しい海。でもこの時間ではまだ、僅かしか人がいませんでした。
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