2024年12月31日火曜日

SUNSET宮古島2024 絶景だった前浜の夕日

 


 夕日の写真を撮るといっても、そう簡単には撮らせてくれません。海に沈む夕日というのは、なかなか見ることができません。

 しかし、この日は特別でした。

 お馴染みの宮古島前浜で撮った絶景写真をご覧いただき、2024年の〆にしたいと思います。





 太陽が雲に隠れましたが、下の方には雲がないので、このままいけば海に沈む夕日が拝めそうです。




 丸い太陽が現れました。このまま海に沈んでくれるといいのですが、水平線に少し雲があるのが気になります。




 ありゃ~ 突然雲が沢山。ピンチだ。




 おおっ! 奇跡的に雲が消えました。太陽の縁が水平線に到達しました。

 ズームレンズを最大限望遠側にして、ブレないよう、ピントが合うよう、慎重にファインダーを見詰めます。
 
 実は、腰が痛くなったり、シャッターに触れた指が震えたりしているのですが、夢中になっていてその時はあまり気になりません。



 
 沈みゆく夕日。

 最後にこんな瞬間が訪れました。2024年9月1日午後7時ちょうどのことです。



 本年も当ブログをご覧いただき本当にありがとうございました。

 皆様よいお年をお迎えください。




 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。



2024年12月27日金曜日

回顧沖縄ひとり旅 2024年のエピソード

 

 時空の歪み、ではなく雨に濡れた窓越しに撮った宮古神社です。



 沖縄に行けば、様々な出会いがありますが、出会いたくないハプニング、ネタのようなエピソードにも遭遇します。

 そんなどうでもいいようなハプニング、エピソード、ネタを絞り出して、2024年の沖縄旅行を振り返ります。



 今年も、航空機に関するエピソードというか、自分的には不満が渦巻いていました。

 石垣空港、宮古空港では、「出発時刻が迫ると保安検査場が混雑し予約便に乗れないかも」と、散々煽って早めの保安検査を急かすくせに、直前になって、実は出発が遅れることをしれ~っと発表するのがお約束みたいになっています。

 そんなことを毎回繰り返すもんだから、疑心暗鬼になり、すっかりひねくれ者になってしまいました。笑



 6月のこと、羽田から宮古まで、那覇乗り継ぎで某社の航空券を予約しました。

 この時、福岡から来る人と那覇空港で合流し、同じ便で宮古に行く手はずとなっていました。


 羽田空港で那覇行きの出発を待ちますが、毎度お馴染みの出発遅れの放送が。それに止まらず、お呼び出しまで喰らったのです。

 「○○便で沖縄那覇空港にご出発予定の○○様。お伝えしたいことがございます。搭乗口係員までお申し出ください。」
 自分以外にも、数名の名前が呼ばれていました。

 何事かと駆けつけると、要するに、遅れのため那覇空港で宮古行きの予約便に乗り継ぎができないかも知れないから覚悟しておけという話。


 そんな訳で、性格がひねくれてしまった自分は、どうもこの対応には引っかかるものがあったのです。

 前便遅れのため、後続便に乗れなかったことは、過去何度もあったけれど、前便が離陸して間に合わないことが確定してから、後続便を別の便に振り換えますというのが普通。

 まだ、出発前の、しかも遅れ時間も確定しないうちから、わざわざ一人ずつ呼び出して煮え切らない話をするのは、何か理由があるに違いない。


 ここでピンと来たのです。
 昔のアニメだったら、頭の中にぴかっと電球が光るシーンですね。


 これは、遅れた時の影響を調べているに違いない。もしかしたら、他便と離陸の順番を調整しているところなのかも知れない。
 乗り継ぎ客などで、遅延の影響が大きくなる便から先に飛ばそうということかも。

 そこで、「那覇から宮古行きの便で、同行者と落ち合うことになっているのですが~」「もし、間に合わなかったら同行者も一緒の便に変更してもらえるのでしょうか~」という話を、通常より30%増しの不安そうな表情を浮かべながらしてみたのです。

 しかし、もっと猛者がいて、再三のお呼び出しにも拘わらず無視とか。


 その甲斐あって?か、30分ほど遅れて那覇空港に到着しましたが、元々乗り継ぎまでの時間が45分ほどあったので、ちょっと慌ただしかっただけで間に合いました。

 結局あの騒ぎはなんだったのか。
 
 ちなみに、出発後、機内ではその件に関するアナウンスは何もありませんでした。




 今度は、宮古島から帰る日のこと、この日やって来る知人に、宮古空港であるブツを手渡すことになっていました。

 知人が乗ってくるのが、某社の羽田発の直行便。自分が乗るのか、この機が折り返す羽田行きだったので、ちょうど良かったわけです。


 ところが、到着便はお約束の遅れ。到着便が遅れれば、折り返しの出発も遅れるはず。問題はないはずなのに、空港では例によって保安検査を早く早くと煽ります。

 大丈夫だと分かっちゃいても、その場にいるとハラハラしてしまいます。

 何とかブツの受け渡しを済ませ、保安検査場に駆け込んだところ、やっぱり出発遅れ。

 ん~っっっとにイラつく!


 ところで受け渡したブツとは何だったのでしょうか、それが鍵となるのです。




 航空機絡みと台風絡みはどうも笑えない話が多いのですが、笑える話、どうでもいいことだけれど、誰かに話したくなるネタもありました。

 血圧計と体脂肪も計れる体重計です。どこにあったかというと、何と竹富港ターミナル。注意書きとかはなく、誰でも自由に使える風だったけど、いいんですかね。



 その竹富島ですが、着生植物のオオタニワタリが、何故か紅葉というか黄葉してました。何で? でも花が咲いているみたいで綺麗でした。
 



 キャッシュレス全盛時代ですが、石垣島・宮古島はともかく、八重山の離島では、まだまだ現金が主流です。

 竹富島で食事をして、5千円札を出したところ、お釣りの中に、今や絶滅危惧札の2千円札が。

 守礼門を描いたこの札は、沖縄では使われているという話を聞いていたのですが、本当だったのか。

 でも、あまり見慣れない札だし、内地では使いにくいので、沖縄滞在中に使ってしまおうと、黒島の食堂で出したのです。

 見た目20代くらいの若い店員が、「わー初めて見た」と驚いていました。実際は、沖縄でもほとんど使われていないらしい。

 まあ、でも喜んでくれたのでこちらもちょっと嬉しかったです。




 御船印だそうです。ごせんいんと読みます。


 元はといえば、御朱印。神社などでいただくものです。

 それを模した鉄印というのがあります。赤字ローカル鉄道を経営する全国の第三セクターの鉄道会社が始めたもので、

・1冊2200円もする専用の鉄印帳をあらかじめ用意し、
・辿り着くだけでも大変な各地のローカル線の特定の駅まで行って、
・その線に乗る(乗った)ことを示す乗車券を提示した上で、
・1枚300円~で鉄印を押してもらう、

というとんでもなく高いハードルが設定されいるのですが、ハードルの高さが却ってマニア心を刺激したのか、北海道から九州までのローカル鉄道40箇所を巡って鉄印を完集した人が、何と既に2500人を超えているのです。

 赤字に悩むローカル鉄道にとっては明るいニュースとなりましたが、それに続けとばかりに、三番煎じ、四番煎じが続々登場。

 御城印、御湯印、御酒印、御翔印(空港)、御菓印(和菓子)、御墳印(古墳)などでるわでるわ。

 そして、御船印。石垣港では、安栄観光、八重山観光フェリーの御船印が1枚300円で買えます。
 なお、御船印は、その場で書いてもらったり、スタンプを押してもらうのではなく、あらかじめ印刷された紙片に日付けを書いてもらうだけです。


 

 ところで、これサメですよね。こんな浅瀬にウヨウヨいたのです@7月の黒島伊古桟橋の付け根辺り。




 最後に、何度見ても衝撃的で笑撃的な写真を再びご覧いただき、〆といたします。






 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

2024年12月23日月曜日

回顧沖縄ひとり旅2024 晴れ後ち台風

 


 6月・7月・8月に宮古・八重山に行ったときは天気に恵まれ、「遂にオレも晴れ男デビューか」と思ったのですが、9月・10月は台風とがっぷり四つ、てなことに。

 いよいよ今年も残りあと僅か。楽しかった?今年の沖縄旅行を振り返ります。



 当ブログで再三ほざきましたが、9月に久々の奄美大島に行く予定だったのが、台風でぽしゃりました。
 それも、前日になって突如現れた台風のためにです。

 10月は、宮古島に行く予定がまたまた台風と遭遇。2回続けてはあんまりだよなぁ。
 結果的には、無事行けて無事帰れたのだけれど、ヒヤヒヤしっぱなし。

 天気は悪かったけれど、まあ行けて良かったと妥協するしかありませんでした。



 これは、たまたま運が悪かったということでしょうが、それにしても今年の沖縄台風は異例ずくめでした。

 統計的には、沖縄地方に台風が接近するのは8月が最も多く、それに次ぐのが7月と9月。10月も後半になって新北風(ニーミシ)が吹き始めると、台風シーズンも終わりのはずなのですが。


 ところが今年は、11月中旬になっても台風異常発生。これ見たらぶっ飛びますよね。

(気象庁HP)


 このスクリーンショットは、永久保存版かも。



 台風関連ではこんなハプニングもありました。
 8月の下旬のこと。台風が発生していましたが、沖縄には向かわず、九州~四国辺りを北東に向かって進行中でした。

 そんな日に、羽田から那覇行きの便に乗ります。

 定刻から10分くらい遅れてドアが閉まり、飛行機は滑走路へと動き出しました。機内では安全ビデオが流されているそのタイミングで何故かストップ。

 しばらくして機長のアナウンスがあり、「台風接近の影響で、使用できる空路が制限されているため、管制から当機に対して待機の指示が出ております。この指示の解除まで2時間ほど時間を要する見込みです。お急ぎのところ大変申し訳・・・」

 2時間!?

 なんか気楽に言ってくれるけど、2時間ってべらぼうに長いじゃん。シートベルト着用サイン点灯中でトイレに行くこともできないし、もちろん機内サービスもないし。

 一番困るのはスマホが使えないこと。離陸しないとWi-Fiも使えないので、遅れの連絡をすることもできないのです。

 同じ待つなら、せめて出発ロビーで待ちたかったけど、どうやら、到着する便のためにゲートを開けなければならなかったらしい。

 でも、みんなエライですね。こんな状況でも文句の一つも言わず、じっと我慢しているのだから。小さな子供もいたのに。


 1時間20分ほど経ったころ、唐突に機長からのアナウンスが。「只今、管制から出発の許可がありました。当機は間もなく離陸します。」

 CAが急にあたふたと動き出します。本当に突然の指示だったようです。

 そんなこんなで、無事那覇に到着できましたが、結局予定よりも2時間ほどの遅れとなってしまいました。

 こんなことは初めての経験です。

 その後、沖縄では天気に恵まれたので、忘れかけていましたが、後から考えると、自分の期間限定晴れ男が終わるターニングポイントだったのかも。笑


 いや、6月7月は連日晴で、広く太平洋上にも台風のタマゴとなるような雲の固まりもなく、本当に天気が良かったのですよ。

 特に、7月に黒島に行ったときは、晴天だけではなく、風もなく絶好の写真日和だったのです。





 個人的な体験ではありますが、自分は、2020年と2021年は、何度か沖縄に行った際にも、台風の心配はまったくありませんでした。
 
 2022年に久々に台風の襲撃をくらい、今回は2年振りということになるのですが、その前に台風に遭ったのは2019年でした。

 そうすると6月~10月の間に4~6回程度沖縄に行くとして、概ね2年に1度の割合で、台風のせいで旅行中止など、何らかの影響を受けるということみたいです。


 このペースで行くと、来年はハズレの年になるはずなので、どうかそーっとして置いて欲しいと切に願う次第です。





 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

2024年12月18日水曜日

沖縄のホテルは供給過剰らしい Ⅱ

 
 前回の続きになります。りゅうぎんレポートを基に、今回は、ホテル多過ぎの沖縄の課題について、具体的にみていくことにします。

 沖縄県内で、ホテルの客室数が、最繁忙期であっても宿泊客数を上回って供給過剰になっている点は、前回記事でご紹介しましたが、それに対してホテル側はどう考えているのでしょうか。




 レポートは、ホテルにアンケートを行っており、その回答によれば、経営課題は、稼働率向上、価格競争、人手不足が上位を占め、それに続くものとして、設備の老朽化、物価高が挙げられていました。

 これは、当たり前の話であり、供給が需要を上回るわけですから、経済の法則からいっても、競争を強いられるはずです。

 聞きたいのは、ホテルを造る前にそれが分からなかったのですかという点ですが、それは措くとして、確かに、従来からやっているホテルにすれば、よそ者がやって来たおかげで、商売あがったりということになるのかも知れません。
 でも、既得権があるわけではないので、まあやむを得ないねとしか言いようがないでしょう。


アンケート回答の主な意見の中に、次のようなものがありました。

・OTA(Online Travel Agent:ネット予約専門の旅行会社)を使った支援
・離島への観光誘致策
・宿泊業界に対するある程度の規制
・新規開業のコントロール
・人材採用支援
・既存ホテルへの高付加価値化の支援援助
・求人募集費用の一部負担、採用に向けての支援
・物価・人件費への高騰補助

 苦しくなってくると行政を頼る、というのは世の常ですが、それにしても補助だの支援だのと気楽に言ってくれます。

 早い話が、儲かると思って始めたら、皆が同じことをやりだして経営が苦しいので、県が金を出してくれ、他の業者には公権力を行使してくれってことですよね。

 
 ホテルランクによる料金の取り決めをしてはどうか、なんていうのもありましたが、もしやったら独占禁止法違反で公取委に捕まります。
 そんなこと本当に分からないのでしょうか。


 しかしこのことは、裏を返せばホテルサイドも、ホテル増え過ぎ問題を深刻に捉えているということでしょう。

 現実問題として、このままではヤバイということを、単に数字上の問題だけではなく、ホテル側も実感しているのではないでしょうか。


(りゅうぎんレポートより)

 
 レポートでは、独自に他の課題を指摘しています。

 一つは、無人・非接触型宿泊施設の増加です。

 近年、設備の割に価格の安いホテル(コンドミニアム)が増えています。安い理由は、フロントサービスを含めた、居室提供以外のサービスが省略されているからで、要するに人件費を削減しているからです。

 沖縄に限りませんが、こうしたホテルでは、チェックインが独自のシステムで行われることが多く、凄く手間がかかることがあります。

 無人のフロントでオンライン画面で指示されたとおり操作しても、何度やっても先に進まず、結局電話をかけてホテルの人を呼び出したことも。

 その一方、オンラインで決済が済んでいれば、チェックインは省略。部屋(建物)は既に開放されており、鍵は部屋の中に置いてあるといった、簡単だけど、ちょっと不安になるホテルもありました。
 ちなみに、チェックアウトは鍵を部屋に置いて出ていくだけ。


 フロントに用はないから、却って気楽でいいという人もいますが、何か起こったとに困ります。
 自分は、部屋や廊下で騒いでいる、日本語をしゃべらない人達がうるさくて眠れなかった時に、ホテルのフロントに頼んで注意してもたった経験が2~3回あります。


 レポートでは、宿泊客の安全確保、質の低下による観光イメージへの悪影響、客側の不適切利用などを問題点に挙げています。

 もちろん、食事も付かないわけですから、こういうホテルを使いこなせるのは旅慣れた上級者に限られると個人的には思うのですが、こうした形態のホテルの増加が、沖縄のホテル供給過剰の一翼を担っているわけです。



 もう一つは、住居エリアで民泊施設の増加です。

 沖縄で多いのは、赤瓦の古民家を改装して一棟貸しするようなタイプでしょうか。

 空き家対策ということもあって賞賛されることもありますが、地域によっては、生活空間に観光客がずかずかやって来ることに、住民が嫌悪感を抱くこともあります。
 
 客の方も、ネットで何となく良さげだと思って予約しただけなのに、着いたら色々気を遣わなければならなかった、といった問題も指摘されています。

 そこにはいないオーナーだけが一人勝ち、といった状況が、実はあるのです。




 レポートでは、先進的な取り組みとして恩納村の例を紹介しています。

 恩納村は、那覇から最短1時間程度の距離にあり、万座毛やムーンビーチなど沖縄らしいビーチが広がるエリアとして、古くからリゾートホテルが建設されました。

 村は環境保全条例を制定し、地域をリゾート景観創造地区、集落景観保全地区など8つのエリアに分け、土地利用基本計画を定めています。

 また、景観条例を制定し、高さ制限などの規制もかけています。


 ただ、こうした取り組みを他の地域でも実施して、それが奏功したとしても、何もしないよりはいいでしょうが、これ以上の供給過剰を防ぐことができるだけで、問題解決には手遅れだという現実があります。


 また、恩納村でも、民泊による事実上のルール破りが問題になっているそうです。なかなか、難しいですね。

 


 沖縄のホテルは、既に宿泊客に対して供給過剰です。

 今後仮に沖縄県の見込みどおり観光客(宿泊客)が増え、かつ、新たなホテルが開業しないとしてもなお、この問題は解消できない見込みなのですから、宿泊客を奪い合う業者間の競争は避けられません。

 行政はそのことを前提に、事故、大袈裟な広告、法令違反のサービスの提供などによって、観光客が不当に扱われないよう監視を強めていただきたいと思います。

 金をばらまくような旅行支援も結構ですが、本当に取り組んで欲しいことは、自然・景観・文化の保護、公共交通の維持・充実、違法・不当な商売の取締りなど、観光客が沖縄に来たくなるような魅力アップ施策です。



 2回に分けて、りゅうぎんレポートをテキストにして、沖縄のホテル増え過ぎ問題を取り上げてきました。

 あともう1回、バブルと言われた宮古島を例にとってこの問題を深掘りしてみたいと思いますが、少し時間をかけて分析したいので、次回は別の記事をお届けする予定です。





 りゅうぎんレポートはこちら


 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

2024年12月13日金曜日

沖縄のホテルは供給過剰らしい Ⅰ




 りゅうぎん総研が、またぶっ放してくれました。
 
 沖縄のホテルの客室数は、需要に対して供給過剰、つまりホテル多過ぎです。


 以前ご紹介した、宮古島の水不足問題もそうですが、何となくそうだろうな、と感じていたことを数値で明らかにしてくれました。

 今回は、最近発表されたりゅうぎんレポートをご紹介し、それを観光客目線で読み解いてみたいと思います。



 りゅうぎん総合研究所は、琉球銀行の調査部門ですが、2024年の12月に「沖縄県内のホテル施設調査と需給バランスからみた課題と持続可能な観光へ向けた取り組み」というレポート(りゅうぎんレポート)を発表しました。


 最も重要だと思われる部分をピックアップすると、

 全沖縄のホテルの稼働率は、最繁忙期の8月でも62.2%に過ぎず、再閑散期の12月には47.1%まで落ち込みます(2024年の推計)。

 8月でさえ、平均で3分の1強の空室があることになります。つまりこれは供給過剰、ホテルが多過ぎることを意味します。

 しかも、ホテル数は2023年5月末のものをベースにしており、それ以降の開業分は含まれません。なお、民宿等の小規模施設は調査対象外です。


(りゅうぎんレポートより:以下同じ)


 もう少しみていきます。

 2024年の宿泊者数は、現時点での推計です。2031年の沖縄県の入域観光客数の目標はその約1.23倍の1200万人とされていますが、それで計算しても、

 稼働率は、最繁忙期の8月で76.9%、再閑散期の12月は58.3%です。


 
 ホテルの適正な稼働率を8割と仮定した場合の推計もありました。これは、8割埋まったら満室とみなそうというものですが、それであっても、

 2024年が、8月で77.8%、12月は58.9%、2031年でも、8月で96.2%、12月は58.9%となっています。


 何故こんな数字が出てきたのか気になったので調べたところ、ホテル業界には、8割程度の稼働が一番利益率が高いという暗黙の了解事項があるらしいのです(ただし、それは根拠がないとする説もありました。)。

 ということは、この数字からは、「8割埋まればそれでいい」ということにしても、将来を含めて最繁忙期ですら目標には届かない、ということが読み取れるわけです。

 ちなみに、一流と言われるホテルは、満室といっても全ての客室に人が泊まっている訳ではなく、アクシデントや急なVIPの予約に備えて、一定の空室を確保しているそうです。

 


 加えて、ホテルの新規開業が進んでいます。リブランドも含む数字なので参考とのことですが、

 2009年以前に開業したホテルが全沖縄で196件なのに対し、2010年台の開業は323件、2020年以降2023年5月まで開業は244件、と凄まじい開業ラッシュとなっています。

 また、1日当たりの収容人数でみても、2017年末時点で、92,739人だったものが、2022年末には135,908人と1.47倍に膨れ上がっています。


 一方、年間平均でみた1日当たりの宿泊需要は、2024年が約7万2千万人と推計され、2031年でも約8万9千人に止まるとのこと。


 以上のことから、沖縄のホテルの客室数は、宿泊客数を上回って供給過剰となっており、7年後の宿泊客数が県の目標どおりに伸び、かつ、新規のホテル開業がゼロとしても、なお供給過剰は解消されないことが分かります。 




 このレポートは、ホテルの需給バランスの問題点や将来の課題などにも触れていますが、それは次回に紹介したいと思います。


 最後に、当ブログとしてのコメントを書かせてもらいます。

 こんなに次から次へと新しいホテルが出来ちゃって大丈夫なのか?と思っていた人は、多分自分だけではないと思いますが、どうやら大丈夫じゃないようです。

 しかも、このレポートの対象になっているホテルは、昨年の5月時点のものであって、それ以降も新規に開業し、開業する予定のホテルが後を絶ちません。

 そうなると考えられるのは、ホテル間の過当競争です。ここまでは、観光客にとって悪い話ではありません。
 特別価格で泊まれたり、オトクな特別プランが用意されたり。

 競争に負けたホテルは、身売りすることになります。それで再生できなければ、最後は倒産、建物は廃墟となってしまうかも知れません。



 全国的にも有名な栃木県の鬼怒川温泉の話です。

 東武鉄道鬼怒川線の鬼怒川温泉駅周辺には、デラックスな温泉旅館、ホテルが林立しています。

 その鬼怒川温泉駅から、電車に乗って一駅先の鬼怒川公園駅に向かうと、車窓から、廃墟となった温泉旅館をいくつも見ることができます。

 廃業し、心霊スポットのようになってしまった建物が、電車から見える場所に、それも複数あるのです。

 
 沖縄が、将来こんな姿にならないようにするためには、どうすればいいのでしょうかね。





 りゅうぎんレポートはこちら


 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

 

2024年12月9日月曜日

沖縄の花ハイビスカス2024 +α




 このところ、ハイビスカスの写真が多いんじゃね? と思われるかも知れませんが・・・そのとおりです。スンマセン。




 いや、決してネタ切れとか、手抜きとか言う訳ではないのですが(多分)、




 前後の記事のバランス上、今回は、シンプルに写真を並べてご覧いただこうかなとか、




 是非見ていただきたい、自称ナイスなハイビスカスの写真もあったりして、




 というわけで、ハイビスカスの花をシンプルに撮った写真を並べたのですが、




 背景を黒く抜いて、白い花を浮かび上がらせたり、




 逆光線で背景を白く抜いたりと、色々工夫もしているんです。(だからどうしたと言われればそれまでなのですが。)




 猛暑酷暑と言われた夏も既に遠く過ぎ去り、今年も残り少なくなって来ました。冬になっても沖縄ではハイビスカスが咲き続けます。

 まさに、沖縄の花です。


 ここまでは、すべて今年撮ったハイビスカスですが、最後におまけとして、過去に撮った、ハイビスカス単体の写真としては自分史上ベスト(かも)、な写真も併せてご覧ください。





 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。

 

2024年12月4日水曜日

冬の石垣島・宮古島に行くべきか問題2024

 

 オフシーズンである冬に、敢えて石垣島、宮古島など沖縄離島に行くかどうかは永遠のテーマのようです。

 この点に触れた当ブログの過去記事も、冬場が近づくとアクセスが増えますが、今年もGoogle先生による検索パフォーマンスのお知らせによれば、「石垣島 宮古島 冬」という検索ワードが11月の第2位に入ったそうです。


 冬の石垣島・宮古島は天気が悪いからお勧めしない


 というのが、当ブログのスタンスなのですが、ネット情報を見ると、冬の沖縄を積極的に勧めるものが少なからずあります。

 でも、本当に観光客の身になって考えてくれているのか、事業者視点で誘客を図っているのか、正直に言って分からないものが多いのです。


 そこで、当ブログとして改めてこの問題を考えたいと思います。





 今年10月に宮古島に行きましたが、台風の影響で3泊4日のほぼ全てが雨か曇りでした。

 その時の様子は記事にも書きましたが、雨に濡れた花の写真を撮ったり、馴染みの宿で酒を飲んだりして、それなりには楽しく過ごせましたが、天気が良ければもっと楽しかっただろうことは疑う余地もありません。

 もしかして日本一美しいかも知れない宮古の海も、雨が降ればただの海です。

 初めて宮古島に行った人や、オーシャンビューのゴージャスなホテルに泊まっていた人なら、ガッカリ度MAXだったろうと思います。


 どんな観光地でも晴れた方がいいに決まっていますが、沖縄の離島に関しては、天候に左右される度合いが特に高く、ぶっちゃけ、雨の石垣島・宮古島ではすることがあまりないのです。

 そうすると、天気が悪い時期は、旅行を避けるというのが王道だと思うのですが。





 冬の沖縄には、細かいメリット・デメリットが沢山ありますが、シンプルに言えば、旅行代金が安い、人が少ない、夏ほど暑くない、海中の透明度が上がる、2月3月に関しては杉花粉が飛ばないというメリットがあります。


 しかし、晴れる確率が低いという強烈なデメリットがあり、だからこそ冬場は人が行かないわけです。


 日照時間のデータなどは、こちらの記事を参照していただければと思いますが、掻い摘まんでいえば、冬場に晴れる確率は夏の3分の1ほど。

 加えて、気象的に晴れでも、北風が吹く冬場は薄雲がかかりやすく、夏のようなドピーカンの天気は更に少なくなります。


 そんな冬場でも、もちろん晴れる日もあります。宮古島に住んでいる人がSNSにアップしているのを見ると、冬場でも気持ち良く晴れている日が有ります。

 反対に、夏のベストシーズンに行っても雨に降られることもあります。

 要するに、冬の沖縄に行くべきかどうか、判断のポイントは、冬場のメリットも加味した上で、少ない晴れのチャンスに賭けてみるかどうか、その一点になると思います。





 当ブログでは、以前から同じことを言い続けているのですが、改めてこの記事を書きたくなったのは、ネット情報に対する不満からです。

 今さら言うまでもないことですが、ネット情報は玉石混交で、知られていない貴重な情報からファクトまで、何でもありの世界です。


 冬の沖縄旅行に関しても、自分の経験上素直に納得できない記事が数多く存在します。冬場に石垣島に行って楽しかった、冬場の宮古島は人がいなくて良かったと書いてあったとしても、たまたま晴天に恵まれたからかも知れません。

 もしかしたら、行きもしないで書いているのではないかと思うほど、ピントのズレた記事も散見されます。

 しかも、そんな情報が増えているように感じているのです。


 冬の宮古島で、ドライブ、グルメ、ショッピング、スポーツを満喫なんていう記事がありました。

 嘘はないかも知れません。でも、冬の宮古島でわざわざ旅費と休暇を費やしてまで食べたい物、買いたい物って何なのでしょうか。

 ちなみに、この記事に挙がっていた例は、宮古牛、宮古そば、メロンでした。

 冬の宮古島では、泳ぐのは無理だけれど、ドライブ(ただし晴れたら)、サンセット(ただし晴れたら)、星空観測(ただし晴れたら)などが楽しめそうです。





 昨年10月1日から、いわゆるステルスマーケティングは景品表示法違反となりました。

 この規制対象は、広告を依頼した企業で、インフルエンサーや一般の投稿者は対象外とされたため、広告主がインフルエンサー等に間接的に便宜を計って、都合のいい記事を書かせるという新たな手口が横行していると聞きました。

 ネット上には、特定のホテルに泊まって石垣島を満喫した、宮古島でリゾートしたという「旅行記」が多くありますが、自分の感想を素直に書いたものか、スポンサーのプロモーション記事なのかは、読めば分かります。

 冬の沖縄旅行を勧める記事に関しても同じです。 


 冬の沖縄は、残念ながら晴れる確率が夏よりかなり低下します。その点に触れずに、冬の沖縄旅行のいいところだけを絞り出すのは、不十分な記事だと言わざるを得ません。
 
 折しも、選挙に関して「ネットで真実を知った」という言説の危険性が指摘され始めています。


 「推し活」という言葉が流行っていますが、当ブログは、宮古・八重山の推し活をしているようなものです。

 押し旅に関して不十分・不適切な情報が流出していることに我慢ができないのです。

 推しのアイドルがいる人は、その人に対する謝った情報が流れたときに「それは嘘だ」と言いたくなると思います。そんな気分なのです。


 当ブログもネット情報の一つなので、「うちのブログだけ信用してください」というのは無理があるとは分かっています。

 10年以上に渡って様々な記事をアップしてきたので、そうした過去記事を読んでいただければ、当ブログの素性も分かるだろうと思うので、その上で判断いただければと思います。


 繰り返しになりますが、冬に石垣島・宮古島に行くべきかどうかは、少ない晴れのチャンスに賭けてみるかどうか、そこが一番重要なのです。





 新着記事は、X(Twitter) と Facebookでお知らせしています。

 スマホでご覧の方へ
    最下欄の「ウェブ バージョンを表示」をタップしてウェブ バージョンに切り替えると、過去記事の検索などの機能が使えます。