旅ガイドと銘打った以上、旅行費用について触れない訳にはいかないのですが、沖縄に限りませんが、旅行費用について一般的な記事を書くのはとても難しいのです。
状況がどんどんかわるので、情報がすぐに陳腐化してしまうからです。
そこで今回は、宮古・八重山旅行の費用の大部分を占める航空運賃とホテル代に関して、その仕組みと最近の状況に触れ、別記事で、当ブログ流の旅行費用節約術をお伝えしようと思います。
沖縄旅行の費用は、GWやお盆休み、9月の連休などが高く、6月と9月以降の平日が安いと一般的には言えます。
しかし、近年、ネット販売が主流になったこともあって、ダイナミックプライシングを導入する企業が増え、ただでさえ不透明な航空運賃やホテル代金が益々分かり難くなりました。
ダイナミックプライシングとは、商品やサービスの価格を需要と供給に応じて変動させることです。
日本語にすれば、変動価格制です。
ダイナミックプライシングを積極的に取り入れているのは、ネット販売のホテルと、航空券とホテルが一体となったダイナミックパッケージです。
ダイナミックパッケージとは、航空会社や大手旅行会社が運営するもので、購入者はネットで、日付け、行く先、宿泊先などを入力すると、空席のある便やホテルが表示されるので、そこから選択することになるのですが、同じ日でも、便やホテルによって価格が大きく異なります。
そして、これがダイナミックプライシングの最大の特徴なのですが、途中で値段がコロコロ変わるのです。
それは胴元が、航空券やホテルの売れ行き状況を見ながら随時価格を変更するためです。
操作中であっても途中で、「この価格での販売は終了しました。新しい価格はこちらをクリックしてください。」といったメッセージが出ることがあるほどです。
これにより高くなることも安くなることもあるのですが、最終的に購入確定をクリックするまでは呈示された価格が保証されない、本当にダイナミックな販売方法です。
航空会社のダイナミックパッケージでは、乗客を平準化するため、同じ日でも空席の多い便と少ない便とで数千円もの差を付けることが珍しくありません。
要するに、あちらさんの都合で高くなったり安くなったりするわけです。
ただ、それで購入者がラッキー ♪ ということになる可能性もあります。
特に、急に休みが取れることになったが、既に航空券の早割の期間は終わっていた、なんていう場合には、航空会社のサイトからのダイナミックパッケージによって、活路が開けるかも知れません。
パッケージで扱っていないホテルに泊まりたい場合でも、滞在中の全てのホテルをここで購入する必要はなく、往復航空券と最低ホテル1泊を組み合わせて予約すればいいので、1泊4日のような予約も可能です。
ホテル単体でも、ダイナミックプライシングを始めるところが増えてきました。
特に全国チェーンのビジネスホテル系でこの傾向が顕著です。旅行会社のサイトで売る分に限ってダイナミックプライシングを採用するところもあります。
近時、AIを用いて分単位で価格が変動することも珍しくないとかで、ちょっと恐怖を感じます。
都心部では、価格の幅が3倍くらいになるところもあるそうですが、石垣島、宮古島に関しては、まだそこまで極端なことにはなっていなさそうです。
ビジネス利用が少ないことと、場所柄直前になって急遽予約する人が少ないからでしょう。
リゾートホテルに関しては、極端な変動価格は取りにくいためか、おとなしめです。
1泊10万円と言っておいて、こっそり5万円で売ったなどということは、ホテルの格やプライドからやりにくいからかも知れません。
個人宿などを中心に、どんな場合でも表示価格どおりというところもまだまだ残っていて、ちょっと安心します。
航空券単体では、それほどダイナミックプライシングの影響はありません。
諸物価高騰の折り、有り難いことに、航空券に関しては安く買える機会が増えています。それも、JAL・ANAの大手がです。
航空券は、早く買えば安くなるのはご存じの通りですが、JALもANAも今のところ75日前までの購入が一番安いことになります。
時期によっては当日運賃の3分の1から4分の1になることすらあります。
ダイナミックプライシング的なものとしては、期間限定の安売り(安マイル交換)が行われ、更に安く買えることがあります。
昨年は、羽田・宮古、羽田・石垣直行便が、1万円~という、下手すりゃLCCよりも安いかもという価格も出ていました。
ただ、突発的に発表になり、販売期間も短いので、即断即決しなければならないというデメリットがあります。
一方、LCCはどうでしょう。
価格的にはLCCの優位性はあるものの、少なくとも夏の沖縄に関してはギャンブル的要素もあります。台風です。
台風で航空便が欠航した場合、別の日の便に振り替えてもらえますが、便数の少ないLCCの場合、都合良く欠航の翌日の便に振り替えてもらえる可能性が低いのです。
振り替えを待っていたら、何日も後になる可能性があります。
その点大手であれば、便数も多いし、場合によっては臨時便も飛ぶので、運航開始後の早めの便に変更してもらえる可能性が高いのです。
そうすると、LCCのチケットをもって沖縄に行き、台風で帰りの予約便が欠航した場合、最悪それをキャンセル(手数料は無料ですが)して大手の普通運賃で帰らなければなりません。
そういう目に遭った人を、自分は3組知っています。
参考までに、ANAの羽田・石垣便の運賃は、前日購入で69,340円、当日購入で77,470円です(R7・1月現在)。
LCCで旅行費用を節約という記事も見かけますが、本当に沖縄に行ったことがあるのでしょうか。
LCCは止めた方がいいとまでは言いませんが、LCCで沖縄に行く予定の人は、台風の動向に細心の注意を払い、もし帰りの便が飛ばなかった場合どうするのか、場合によっては旅行そのものを中止するといった決断も必要でしょう。
ということで、近年、旅行費用が安いの高いのと単純には言えない状況になっています。
一方、運が良ければ、オンシーズンでもリーズナブルに宮古・八重山に行けるのです。
その運を呼び込むためには、こまめに検索をすることです。そんなの面倒くさいという人は、そういう人とお友達になること。笑
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