2022年5月24日火曜日

この夏の沖縄レンタカー問題



 3年振りに賑わったGW。沖縄にも大勢の観光客が訪れました。

 ところが、行ってみたら想定外のことが・・・ 




 レンタカーが借りられない!



 簡単に説明すると、こういうことです。

 コロナ前、観光客が激増したので、レンタカー業者はドンドン増車した。
 ところが、コロナで転けたので、ガンガン減車した。
 今年のGWは久々に観光客数が増加したのに、対応できない。

 とまあ、こんな感じです。


 朝日新聞(web版)が報じたところによれば、

 沖縄県レンタカー協会によると、コロナ前の2019年7月のレンタカー保有台数は、2万7710台だったのに対し、2022年3月はピーク時の44.8%減の1万5726台と大幅に減った。
 通常なら、GW前は、各社需要を見越して増車するが、4~5月も約1万5800台(推定値)にとどまる。

 のだそうです。


 大手レンタカー会社は、新車を購入し、車検時に手放すことが多いので、この2年間に車検を迎えた車が放出された一方、新車の導入を控えたのだと思います。

 そして、「さぁ、かき入れ時だ」と発注を掛けたら、半導体不足や国際情勢により、新車が購入できず、ずるずるとGWを迎えてしまった、とそんなところでしょうか。



 これは、沖縄に限らず全国的な問題なのですが、どうも調べてみると沖縄で特に顕著です。

 陸続きの内地と違い、沖縄は車の輸送に時間とコストがかかるから、

 と説明されるのですが、儲かりそうだと思ったら後先考えず波に乗ろうとし、やばそうになったらあたふたと処分する、みたいなのは、いかにも・・・何というか・・・らしい・・・ですよね。笑


 また、それに伴ってレンタカー代金も上昇しています。

 これに関しては、今まで過当競争で安売りを強いられていたのを元に戻したと、いう側面もあるのですが、借りる方からすれば、去年までと比べたら高いと感じるでしょう。




 夏になり観光客が増えれば、GWと同じ騒ぎが起きるのではないかと心配する向きも。      
 それに乗じて、SNSなどでは、この調子で夏を迎えたら大変なことになる、と煽るような記事も見かけます。

 なので、どうすればいいのか、主に宮古島、石垣島を念頭に考えてみました。






慌てない

 レンタカーが足りないと言っても、島内にあるレンタカーが、全て効率よくフル稼働しても足りない、というわけではありません。
 管理システム上は満車でも、実際には稼働していない車もあるはずです。

 車が足りないことが分かってくれば、業者も効率よく廻す手段を考えます。

 今年のGWでも、レンタカー難民が続出したというほどでもありませんでした。大体最後は何とかなっています。

 今年は、レンタカーを借りるのに手間がかかる、くらいの問題だと考えてください。
 焦って、残っていた高級車を高額で借りた、なんてことのないように。

 発注を掛けたのに納車が遅れている車も、夏までには、ボツボツ届き始めるでしょう。


早めの予約

 まあ、何と言ってもこれが一番の対策です。航空券の予約ができたら、速やかにレンタカーを探しましょう。


地元系業者を探す

 宮古島にも、石垣島にも、地元系の小規模レンタカー会社がいくつかあります。

 こういうところは、大概、本業は自動車修理工場で、中古車を仕入れて自社で整備しながら安く貸す、というのがビジネスモデルなので、半導体不足などの影響を直接受けることはありません。

 旅行会社のサイトや、一括検索サイトには載りにくく、ガイド本やタウンページ的サイトで探して、電話をするというアナログな予約が多いのですが、その分穴場と言えます。


日数を調整する

 借りる日数を短くすれば、空が出てくる可能性が高くなります。

 今までは、空港到着後すぐにレンタカーを借り、最終日に空港で返却していた人でも、到着が夕方とか、出発は午前中という場合には、その日はホテル・空港間の移動だけと割り切って、ホテルの送迎バスや、タクシーを使い、本当に観光する日に絞ってレンタカーを借りるという作戦です。

 レンタカー屋は、1日単位で車を管理する所が多いそうなので、その場合、夕方から借す、朝返しに来るといった場合でも、その車は1日稼働する扱いになります。
 客から見れば、借りるのは夕方で、当該車は既に返車されていても、業者のシステム上では空車がないことになるのです。

 特に石垣島に泊まり、離島にも行くという人であれば、離島に行く日はレンタカーを使わないことにするのがいいでしょう。
 そのために、離島ターミナルから近いホテルを予約するのがいいと思います。


直前のキャンセルを待つ 

 レンタカーに限りませんが、都合により旅行そのものを中止する人が必ずいますから、早期に予約できなかった場合は、キャンセルが出るのを待ってください。

 航空券やツアーのキャンセル料の節目となる、20日前、14日前、2日前などの直前・直後には、レンタカーをキャンセルする人も多いので、その辺りが狙い目です。


オプションの見直し

 これは、価格対策の話です。

 過去記事でも書きましたが、近年レンタカー会社は、レンタル料本体を安くし、その分保険で儲けるみたいな感じのことをやっています。

 レンタカーの本体価格が上がった今、免責保険その他は、本当に必要なオプションか、精査したらいかがですか、ということです。

 
 (レンタカーと保険の話はこちら。)





レンタカー無しで過ごす方法

 最後におまけとして、もしレンタカーがないとしたらどうするのか、ちょっと考えてみました。

 空港・ホテル間の移動は、送迎をしてくれるホテルもあるので、まずは、そこから当たりましょう。

 石垣島なら市街地のホテルであれば、路線バス利用で問題ありません。

 宮古島は、ちょっと問題ですが、下地島空港であれば、飛行機の発着に合わせてバスが出るので、市街地や有名どころホテルはそれで行けます。

 宮古空港にもバスがありますが、本数が少なく、飛行機の発着と連動しないので、運次第といった感じです。やむを得ない場合は、タクシーに乗るしかありません。


 滞在中の路線バス観光は、石垣島なら多少できますが、宮古島はちょっと非効率です。宮古島のバス網は、以前よりは改善されましたが、観光に使うにまだまだ不便です。

 石垣島滞在なら、船で行く離島観光を組み入れることで、レンタカー無しで過ごすことができます。
 

 マリンスポーツをメインの人は、ホテルまで迎えに来てくれるショップを使えばいいでしょう。
 逆に言えば、この際、島巡りより、シュノーケリング、SUPといったマリンスポーツを主体に遊ぶという手があります。



 現実問題として、石垣島ならまだしも、宮古島でレンタカーがなければかなり厳しいように思いますが、それでも、少数ながら免許無し・車無しで宮古島にやって来る人もいて、それなりに楽しんでいるようなので、レンタカーがなければ絶対ダメ、ということでもなさそうです。


 夏のシーズンが終わった頃、沖縄ではレンタカーが溢れ・・・てなことになっているかも知れません。





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